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  • 河鍋暁斎展

    三島市佐野美術館で現在開催中の河鍋暁斎展を友人と見に行きました。佐野美術館美術鑑賞にはもう何年も行っていませんでしたので、ホンモノの持つ圧倒感を久しく忘れていました。着物の柄ひとつにしても細かさと力強さがあふれ、戯画の動物は今にも動き出しそうでした。私はひとつの作品を結構じっくりと鑑賞するタイプなので、友人には迷惑かなと思っていましたが、その友人もじっくり派だったようで助かりました。売店ではグッズもあって、私は使わないだろう絵葉書を4枚買いました。本当は眠り猫のデザインされたタオルや、美人がデザインされた団扇を買いたかったのです。「家族に理解されないんだよねー」とつぶやくと「そうそう、うちも」と友人も家族に嫌がられない程度の絵葉書を選んでいました。作品のひとつ「骸骨図」酒の席で描いたものだそうです。実際はかなり...河鍋暁斎展

  • バナナン バナナ バ~ナ~ナ

    私が人形劇のシナリオを書いているのは、おなじみさんにはよくご存知のこと。今年の新作は「おおかみのおうさま」という絵本を原作にしたもので、数年前に製作した「おおかみのひみつ」と同じきむらゆういち氏(有名な「あらしのよるに」のひと)の作品。表紙から察するとおり、ちょっと個性的なおおかみくんの外見は、両作品ともにそんなに変わらない。つまり、以前作ったおおかみくんが舞台に再び登場できるというわけなのです。久しぶりに倉庫にしまわれていたおおかみくんとご対面。よく自分、これを作ったな~と自画自賛することしばし。さて、このおおかみくん、「おおかみのおうさま」という題名からおわかりになると思いますが、おうさまになります。え、こんなマヌケ面が?と思うでしょう。そこがポイント。成り行きでおうさまになってしまったおおかみは、まったく...バナナンバナナバ~ナ~ナ

  • ども、お久しぶりです

    今年度、私が参加するボランティア人形劇サークルの役員を引き受けてしまい、なにかと忙しかったこと。ゲームに夢中になっていること。小説を読んでいないこと。これがブログを更新しなかった理由。人形劇サークルのほうのブログは義務みたいなものだから、週に1回は投稿していて、ブログを見てくれた近隣幼稚園のPTAの方から公演依頼が舞い込んだりしています。宣伝効果があることにビックリ。ちなみに、そのブログはこちら。活動のようすなどを紹介しています。4月15日の記事にあるリンク先、さくらチャンネルさんに行くと昨年度のプペットショーの映像がちょこっと見られます。私も出演しています。かなり目立ってますが、顔が確認できないのでどれだか判らないでしょう。気になる人は探してください。私的には、映像を確認したとき、無駄な動きが多いと自分に駄目...ども、お久しぶりです

  • ブックオフで拾いもの

    ブログに書き込むのもずいぶん久しぶりになってしまった。3月は行事が目白押しで、とにかく忙しかった。洗濯機は壊れるし、踏んだり蹴ったり。洗濯機が壊れると、洗濯物がたまる。たまったらコインランドリーへ出かけるわけで、最近のコインランドリーが清潔で、手洗い品もふとんも洗えることにひとしきり感心して利用すること1週間。ハンパない洗濯物の量なので、時間もお金もかかってしまう。洗濯機って、大事な生活用品だったのね~。さて、そのコインランドリーの近くにはブックオフがあり、いきおい行ってしまうわけだ。そこで見つけたのがこの本「概説イギリス文化史」。ピンクの蛍光ペンでしるしがついていたりしたけれど、読めないほどではないので買ってしまった。イギリスの文化を多角的にとらえ、歴史的な背景と人類学的な視座を踏まえた面白い一冊で、各章には...ブックオフで拾いもの

  • 人間以上?

    「人間以上」の装丁を見て、おおっ、懐かしい!と思われる方もおられるでしょう。この本は、私の実家にあったもので、親の処分を免れた一冊であります。奥付をみてみると、昭和54年7月3刷で、定価は460円。もちろん紙面はすこぶる黄ばんでいます。ところがですね、私は今の今まで読んでいなかったのです。姉が購入したものであることは確かで、私としてはそのころスタージョンには興味がなかったのですね、実家からこの本を救い出してからも何年かは本棚の奥にしまわれたままでしたが、なぜだか突如、この本を取り出し、読んだのであります。スタージョンもステープルドンも最近になって再注目を集めることになったなつかしの作家たちで、スタージョンのように学生時代によく読まれていた作家が、古典とされるのもなんとなく不思議な感じがいたしますが、SFというジ...人間以上?

  • 今年は寅年、オレの年

    とわが家の子トラ、じゃなかったネコのティーさんが申しております。風吹きすさぶなか、元旦に三嶋大社へ初詣に行きましたら、末吉でありました。凶よりましってところです。新年を向かえるにあたり、私には越えなければならない山が5つほどありました。1.娘の成人式の振袖を決める娘の成人式は来年ですが、昨年秋ごろから呉服店のダイレクトメールが送りつけられるようになり、まだまだじゃーんと高をくくっていた私は甘かった。早く決めないとどんどん選択肢が狭められてしまうし、当日の美容院も朝の3時とかになってしまうらしい。懐具合とよく相談し、2件目に訪ねた呉服店で決めたのが29日のこと。今日決めれば、写真3ポーズがサービスで付きますよ。そのひとことに負けました。2.年賀状を書く今年は寅年だから、トラ柄のティーで年賀状を作ろうと思っていたの...今年は寅年、オレの年

  • アイザック・B・シンガー イディシの世界

    文学のフロンティア「愛のかたち」の中に所収されていたシンガー「幻影」は、貧しくとも高潔なラビの娘の結婚にまつわる出来事をある老女が語るというもので、ユダヤのしきたりとその世界観が、何の知識もない私にはたいへんものめずらしくもあり、小さな閉ざされた世界を覗きこんだような感覚を覚えました。シンガーは、ユダヤ系アメリカ人で、1935年にポーランドから渡米しています。その後、ポーランドのユダヤコミュニティはナチによって壊滅状態となり、シンガーの過ごしたワルシャワは失われました。そして、シンガーは失われつつある言語イディシで執筆し、その文化を文学というかたちで残しています。そう、物語になればページを開いた瞬間に、止まっていた時間は流れ出し、読者にいろいろな出来事を語りはじめるのです。「やぎと少年」はかつて少年時代にシンガ...アイザック・B・シンガーイディシの世界

  • アンソロジーの楽しみ 文学のフロンティア「愛のかたち」

    ジャネット・ウィンターソン「灯台守の話」を読んだのは、先々月だったか。評判どおり面白く、アクの強さが控えめななかにも、充分ジャネット・ウィンターソンらしい伝説と幻想と現実の狭間が描かれていて、どなたにもオススメできる一冊だと思いました。もうちょっとウィンターソンが読みたいな(アクの強いやつをね)と思って、読んでいなかった短編(?)が所収されているアンソロジー、文学のフロンティア「愛のかたち」を図書館から借りてきました。これがビックリ大当たりで、とにかく面白い短編の目白押し。アンソロジーの楽しみは、まったく読んだことのない作家に触れる機会が持てる、その作家の本がもっと読みたくなるということだと思っていますが、まさにこのアンソロジーは、その楽しみの宝庫でありました。私が興味を持った作家は、セルゲイ・ドブラートフとア...アンソロジーの楽しみ文学のフロンティア「愛のかたち」

  • 「猫の大虐殺」 ロバート・ダーントン

    レヴィストロース氏の訃報を数日前の夕刊で知った。「構造主義の偉い人」という認識でしかなかったけれど、多くの人類学文献に名を挙げられるその人は、享年100歳であったという。ご存命であったのか、ということにほんとうは驚いたのだけれど。ご冥福をお祈りします。さて、なぜ人類学の偉人の話題から入ったのかと言えば、「猫の大虐殺」が歴史人類学という分野に位置するものだからです。序文によれば、著者とギアーツは20年も歴史と人類学の講座を共同で主宰していたのだそうで、本書は人類学的手法を取り入れた社会史研究の先駆的役割を成したものなのだそうです。本書は「猫の大虐殺」の縮訳版で、6章中4章のみの収録ですが、一つの章ごとにケーススタディを行っているので、読者にとって読むことにさして問題はありません。注意点としては、論文はまず結論があ...「猫の大虐殺」ロバート・ダーントン

  • 「宇宙消失」 グレッグ・イーガン

    「宇宙消失」は、量子力学における観測問題を軸にしたSF小説。いわゆるシュレーティンガーの猫である。猫が生きているのか死んでいるのかは、箱を空けることで確認されるが、箱を空けるまでは生きている/死んでいるという状態が重なり合っている。確立は50パーセント/50パーセントだ。「宇宙消失」は、イーガンの長編のなかでは、読みやすいほうではないかと思うが、考えれば考えるほど観測問題の厄介なところに行き着く。拡散と収縮を意図的に行う主人公は、途中から収縮をしなくなる。収縮はいつ起きたのか?重なり合いの状態で、たくさんの自分がお互いに関係なく生きていることを想像してみよう。人はたくさんの選択を繰り返し行いながら生きている。選択を行うたびに私は分岐する。分岐した私はそこから別の人生を歩む。今の私とどれだけの差があるのか?たぶん...「宇宙消失」グレッグ・イーガン

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