HAAL さん プロフィール

  •  
HAALさん: 和食器屋店主の[代官山 LO-FI DAYS]
ハンドル名HAAL さん
ブログタイトル和食器屋店主の[代官山 LO-FI DAYS]
ブログURLhttp://kurasustore.hatenablog.com/
サイト紹介文東京・猿楽町にある和食器屋[代官山 暮らす。]店主の、日々思うこと、和食器や雑貨のお話を少々。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供38回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2006/11/21 16:30

HAAL さんのブログ記事

  • 古い九州
  • 先日の九州出張は、北部4県を廻るよくばりなスケジュール組みをしてしまったため、自由時間はほぼ取れず。ただ、有田と波佐見での予定がかなり早く終了したので、その日の宿泊地・福岡に入る前に、予定になかった太宰府に寄ることができました。太宰府と言えば、思い浮かぶのは天満宮。でも、僕が目指したのは、以前訪ねてすっかり虜になってしまった観世音寺という古刹です。今から1300年以上前の7世紀中葉、白村江の戦いで唐に敗 [続きを読む]
  • 若い九州
  • 先週は出張で九州北部四県を廻ってきました。17年ほど前にこの仕事をはじめてから、九州のものづくりに興味を持つようになり、訪問した回数は数知れず。今回は二年ぶりの訪問。新しい窯元や工房を回ることはなかったのですが、有田や小石原で勝手知ったる工房を訪れると、見知らぬ人が絵付けをしたり轆轤を回したりしていて、あれ?と思ったら、それぞれ、息子さんが作陶を始めたとのこと。ゆっくりと、でも確実に技が受け継がれて [続きを読む]
  • 菜の花とホタルイカ
  • 年が明けてからの三か月はあっという間に過ぎてゆき、気が付けば新年度のはじまり。こわいくらい早い。そんな中、3月は特に慌ただしくて、生活工藝を提案する器屋だというのに、食事を作る気力がなくなり、外食の日々が続いておりました。「これじゃいかん」ということで、4月からは自分の手で料理を作る生活に戻しています。そんなわけで、仕事が終わってからスーパーに立ち寄ると、お買い得になっている商品があったりする頃合い [続きを読む]
  • 象嵌の器
  • 福井の作り手・土本訓寛さんについては、かなり前の記事 で紹介したことがありますが、現在開催中の展示「北陸ノ手工藝」のために再び作品を制作してもらっています。前回 は焼締作品をご紹介しましたが、今回展示しているのは、妻・久美子さんとの合作の『象嵌(ぞうがん)の器』。『象嵌』というのは、本体の表面を彫って紋様を施し、その凹んだ部分に別の素材を埋め込んでゆく装飾技法のこと。土本さんの場合は、赤土を彫って白 [続きを読む]
  • ケイゾク
  • 店内では、ほぼ2週間ごとに企画展示を開催していますが、2週間なんて、本当にあっという間。お近くにお住まいの方だと毎回ご覧いただいていることも多いのですが、電車で来ていただくお客さまの場合、毎回欠かさずにご覧いただくのはなかなか難しいのではないかと思います。展示については、「ただ作家の作品を並べる」ということではなく、一応店主が無い知恵を絞って年間24回程度の展覧会の内容を組み立てているので、それぞれに [続きを読む]
  • ヘンクツ
  • ここ数年は店舗を取材していただく機会が増え、今月は、東京や世界の素敵ショップを紹介している超おしゃれなWEBマガジン「The World Elements」で店舗を紹介してもらいました。この取材自体、とてもありがたいことだったのですが、いま考えると、わざわざ足を運んでくれたエディター・Nさんを随分と手こずらせてしまったよなあ、とちょっと反省気味。というのも、記事内容が、おそらくNさんが当初予定していたであろう企画とはま [続きを読む]
  • お鷹ぽっぽ
  • 民藝品と呼ばれる手仕事には、それぞれ地域的な背景と歴史的な経緯があるもの。それを無視して、むやみやたらに「『デザイン』という『手』」を入れてしまうと、民藝品本来の意味が失われてしまうことがあります。以前愛媛の両村信恵さんに新作として「白い姫だるま」を作ってもらった時にも、そのあたりには細心の注意を払ったものです。上の画像は、「お鷹ぽっぽ」という米沢の民藝品。米沢藩の名君・上杉鷹山の殖産興業政策によ [続きを読む]
  • 耐熱の器
  • いま開催中の企画展「あたたまる ―スープとココアのうつわ―」で並べている山下秀樹さんの直火パン。この器、企画展の開催に合わせて新たに制作してもらいましたが、もともとは定番作品として扱っていたもので、僕自身、以前から家で愛用。鍋焼きうどんや湯豆腐などに使っていました。メタボリックシンドロームが気になる年頃なので、最近は外食の回数を減らして、なるべく栄養バランスのよい食事をきちんと作るように心がけてい [続きを読む]
  • 足跡姫
  • この間の火曜日は、野田秀樹さんの才能に惚れ込んでいるパートナーに誘われて、NODA・MAP第21回公演「足跡姫 時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)」へ。NODA・MAPを観るのは「MIWA」以来、今回が二回めです。誘われた時は、好きな演者が揃っていた(宮沢りえちゃん&妻夫木くん&古田新太さん)ので、『はいはい、行きますよー!』という若干軽い気持ちでチケットを取ってもらい、内容の事前情報はまったく知らないま [続きを読む]
  • 早春物語
  • 神楽坂上の閑かな住宅街、矢来町。うちの店が入居しているマンションの大家さんは高校の同級生で、同じ敷地の中に住んでいます。その同級生のお宅の庭には梅の木があり、マンションのエントランス側に枝を伸ばしています。ここに店を移してから六度目の春。今年も大家さんの梅は満開の季節を迎えました。新潮社の裏あたりで道に迷ったら、かぐわしい薫りを頼りに歩いてきていただき、薫りの主を見つけたら、その脇のエントランスを [続きを読む]
  • 時代の交差点
  • この街に引っ越して来てまだ6年の新参者である器屋が言うのも生意気ですが、神楽坂って、古くから続いてる器の店が多いんですよね。かつては料亭などでの需要が多かったり、さらに、山の手の住宅街を背後に控えているため、良い筋の消費者が多かったということがその理由ではないかと思います。そんななか、街のタウン誌「かぐらむら」の最新号に気になる記事が。飯田橋駅東口側から大久保通りの拡幅計画が徐々に進展してきて、筑 [続きを読む]
  • 鳥と羊毛
  • 今年はトリ年ということで、2月3日から、陶、彫金、木工、張子などいろいろな素材を使って鳥を象った作品を集めた「トリノイチ」という展示を開催しています。店ではおなじみになっている作り手さんが多い中で、久々に出品してくれたのが、torikomono・岩田千種さん。フェルト素材で鳥をモチーフにしたかわいいアクセサリーを作る方で、今回も精巧で楽しい作品をたくさん制作してくれました。僕はこう見えて(?)かわいいものが好 [続きを読む]
  • いちご
  • いわゆるところの「丁寧な暮らし」(この言葉もどうかと思うけど)を商うような仕事をしていながら、実際には、圧倒的な力で押し寄せてくる時間という川に流されてしまうことが多い僕の日常。そんな流れに巻き込まれる中でいろいろな記憶や経緯が薄れてゆき、悪気があるわけではないのだけれど、懇意にしていた人たちに対してついつい不義理をしてしまうことがあります。昨日は、十年以上前に辞めた職場の元同僚・Hさんが店に来て [続きを読む]
  • 花とこけし
  • こけしって、コレクターズアイテムというか、マニアックというか、工藝の中でもちょっと独特なジャンルのもの。これまでは手を出すまいと思ってきたのですが、2017年、ついに手を出してしまいました。地域によって、こけしにはいろいろと特性があるらしいのですが、現在開催している「あたたかな東北のちいさな手仕事」という展示の中で紹介しているのは、宮城の遠刈田(とおがった)と弥治郎(やじろう)の工人の作品です。画像の [続きを読む]
  • 生きてる
  • 複雑な起伏を持つ坂の街には、猫が住み着きやすいもの。東京では谷中の猫なんかが有名ですが、ここ神楽坂界隈もたくさんの猫を見かけることができる場所。うちの店の周囲にも猫のファミリーが住み着き、地域猫として人の心を和ませています。そんな状況が続く中、昨年か一昨年に生まれてこのあたりをうろうろしているのが、はるみちゃん。はるみちゃんというのは、ある方の提案によって仮に付けた名前(「家政婦は見た」で市原悦子 [続きを読む]
  • 一点一点
  • うつわと言うと、一番ポピュラーなのはやきものですが、それだけではなく、木製の漆器もあればガラスもあり、さらに金属もあります。それぞれの素材によって加工方法も違うし、出来上がりの風合いも違う。そんな多様性が楽しめるのが、うつわの世界です。新年早々、久しぶりに山形の金工作家・下山普行さんから小さな錫のうつわが届きました。「あたたかな東北のちいさな手仕事」という展示のための作品で、タイトルの通り、ちいさ [続きを読む]
  • 松山から
  • あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。さて。新年二日目の今日、出勤してポストを開けてみると、ちょっと厚めの封筒が届いていました。愛媛でひとり地域調査隊として活動する今村さんからで、中には松山のタウン誌「松山百点」が。昨年末、姫だるまに関する記事でうちの店を紹介したいというお話があって快諾したのですが、その掲載冊子が早くも送られてきたのです。松山の道後温泉で張子の姫だ [続きを読む]
  • 2016年、そして2017年
  • 2016年の営業は昨日29日をもちまして終了いたしました。一年間、ご愛顧いただいたみなさまに、心より御礼申し上げます。今年は、2月のアド街ック天国をはじめ、いろいろな媒体で紹介していただいたことで、新しいお客様と知り合える機会が増え、本当に充実した一年になりました。ただ、そういうメディアの方々の厚意に甘えて、次々と訪れるうねりに身を任せてしまった感もあり、店主としてやりたかったことについては半分も達成で [続きを読む]
  • 福良雀
  • 前田ビバリーさんの張子については、前回のブログで書きました。今日は、その記事の画像の中にあった張子、「福良雀(ふくらすずめ)」のお話をちょっとだけ補足的に。日本人が古来愛してきた吉祥の意匠はいろいろありますが、この福良雀もそのひとつ。『お米が豊作だと、そこに群がる雀たちもまるまると太る』ことから、肥えた雀は豊かさや富の象徴だと考えられてきたのです。動物や自然を愛した昔の日本人は、そういう身の回りの [続きを読む]
  • めでたい張り子
  • 「器屋」だと名乗りながらも、器とは関係のない郷土玩具や民藝玩具などに心奪われてしまっている今日この頃。出張や旅行で地方に行くと、土地によってそれぞれのイロがあって、そういうものを見るのも旅の醍醐味だなあと思っています。郷土玩具の中でも特に興味深いのは、張り子人形。張り子は素材が紙だけに、造形の自由度が高く、伝説の人物や吉祥を招く福々しいものを象った面白いものがたくさんあって、目を楽しませてくれます [続きを読む]
  • 鶴と亀
  • 鶴は千年、亀は万年。どちらも古来、工藝のモチーフとしてたびたび用いられてきました。時代は下り、高度に文明化された現代においても、鶴と亀は長寿の象徴で、とてもおめでたいもの。自身の人生の安寧や家族の健康を願う気持ちというのは、その根っこの部分において、今も昔も変わらないもののように思えます。この美しいわら飾りは、鶴亀に対する素朴な崇拝と農耕を生業とする日本人の農閑期の作業が結びついた民藝的な手仕事。 [続きを読む]
  • 村上修一さんの漆の器
  • 12/2からはじまった村上修一さんの漆器展「ヒビノウツワ」。『ヒビノウツワ=日々の器』というタイトルの通り、衒いがなく、かしこまらない漆の器たちが届いています。気付けばかれこれ8年くらい、村上さんの作品に触れてきたことになりますが、その間、塗師として漆作家として、試行錯誤しながら作品を作る村上さんを、陰に日向に見てきました。今回の展示では、そういった長い経緯の蓄積や作り手としての懊悩が、とてもよいかた [続きを読む]
  • 酉の張子
  • 使い勝手の良さから、最近はお店の情報発信をインスタグラムに頼りがちで、オンラインショップやブログの更新が滞りがち。もっとバランスよく、多くの方に向けて、きちんと情報を提供しないといけないなあ、と少々反省気味な店主です。今週は、仙台張子が入荷しました。干支を象ったこちらの張子は、東北の他の地方の張子たちと比べると比較的新しい郷土玩具で、戦後、たかはしはしめ工房で制作されるようになったもの。赤べこなど [続きを読む]
  • 袖摺坂
  • 神楽坂周辺は、とにかく坂の多いエリア。急な坂、緩やかな坂、広い坂、狭い坂、いろいろな坂が点在しています。わが店がある矢来町全域は若狭酒井雅楽頭家の大名屋敷跡で、周囲より高い台地上の地形。東西南北いずれからもは坂を上らなくてはたどり着けない場所で、低い場所を通る大久保通り(南側)から矢来町に至る箇所にも急な崖線があり、そこには狭い階段が設けられています。文政年間に取りまとめられた『御府内備考』という [続きを読む]
  • 福島の刺子織
  • 以前、うつわの生産形態の話について、『窯元の器』という記事で書いたことがありました。器の生産形態については大まかに分けて、①工場生産品、②窯元(工房・職人)の品、③個人作家の品、の三種類があるという話をしましたが、この分類は、別のジャンルに当てはまる場合もあります。いま、お店では福島の綿織物『刺子織(さしこおり)』を使った布小物の展示「tenp 福島の刺子織とともに」を開催していますが、この刺子織は、 [続きを読む]