office_kmoto さん プロフィール

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office_kmotoさん: 私の引き出し
ハンドル名office_kmoto さん
ブログタイトル私の引き出し
ブログURLhttp://kmoto.exblog.jp/
サイト紹介文残夢整理
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供141回 / 365日(平均2.7回/週) - 参加 2007/02/01 11:29

office_kmoto さんのブログ記事

  • 増田 みず子 著 『わたしの東京物語』
  •  この本のあとがきに、「隅田川のことを、いつか、心ゆくまで書いてみたいと思っていた」と書いている。 隅田川はわたしにとって、生まれ故郷のようなものだ。東京で生まれ育ったというよりも。隅田川のそばで生まれ育ったという方がわたしの感覚にぴったり合う。 水が汚いのはあまり気にならない。汚れすぎて悪臭が漂っていたりするとさすがに悲しくなるが、汚れているのはありのままの姿なのだから、かまわない... [続きを読む]
  • 岩阪 恵子 著 『掘るひと』
  •  岩阪さんの本は始めて読んだ。9篇の短篇からなる。 ここに描かれる主人公たちは中年の女性だ。主婦であったり、離婚経験者だ。彼女らにあるのは女性としても諦めとでも言えばいいのだろうか。それは例えば夫、子ども、母親、父親、あるいは兄弟姉妹に対しての諦めである。 それぞれ彼女たちは容貌も住む環境も違うのだけれど、読んでいてみんな同じように見えてくる。 彼らの年齢と屈託した顔つき、身のこな... [続きを読む]
  • 高二の時
  •  川本三郎さんの本を読んで、八重洲にあったポルノ映画館に初めて入ったのが、高校二年の時だと書いた。それがどうして東京駅だったのか、どうもその記憶がおかしいと思い始めた。 高二の時ポルノ映画館に入ったことは間違いない。きっと歳を一歳さば読んで、入ったのだろう。いや聞かれたそうすることにしていたのだが、聞かれなかった記憶がある。高二の時の私たちの格好はおかしかった。リーゼントに角度のあるめがね... [続きを読む]
  • 桜木 紫乃 著 『ホテルローヤル』
  •  話はホテルローヤルをめぐる、現在から過去に遡って進む連作短編である。 まずは現在営業をやめ廃墟となったホテルでの話、「シャッターチャンス」から始まる。そしてホテルローヤルの社長が亡くなった話「本日開店」があり、そのホテルを引き継いだ娘が営業を止めるときの話が「えっち屋」である。そしてホテルローヤルが営業開始とそのホテルの名前の由来が語られる、「ギフト」となる。その間ホテルローヤルを利用す... [続きを読む]
  • 平成29年5月日録(上旬)
  • 5月1日 月曜日 晴れ。 図書館で2冊本を借りてくる。5月2日 火曜日 晴れ。 小玉武さんの『開高健―生きた、書いた、ぶつかった!』を読み終える。5月3日 水曜日 晴れ。 孫たちが来る。今日は我ら夫婦、義理の妹、そして娘夫婦で、孫の誕生日パーティーを行う。一歳の時からずっとこのメンバーでやって来た。プレゼントをもらうとき、ケーキのろうそくを吹き消すとき、孫... [続きを読む]
  • 小針 美男 著 『東京文学画帖』 『東京つれづれ画帖』
  •  小針さんの画文集は『東京文学画帖』だけ持っていた。もともと読んできた川本三郎さんの本の中で紹介されていて、これらの本とは別に、川本さんのまえがきを書かれ、小針さんの絵と文章が載っている本もある。ただこの本の絵はどうも『東京文学画帖』、『東京つれづれ画帖』に載っている絵がほとんどのようなので、こちら2冊を読んでみた。 楽しい本である。 昭和30年代から40年の主に下町のスケッチがここに描... [続きを読む]
  • 吉村昭記念文学館と都電と古本
  •  3月に荒川区にゆいの森あらかわがオープンした。そこに吉村昭記念文学館が新たに移設され、それを見てみたいと思っていた。場所を調べてみると、都電荒川線の荒川二丁目近くと知る。これはいい。一度荒川線に乗ってみたいと思っていたので、まず地下鉄千代田線の町屋まで行って、そこから都電荒川線に乗ろうと計画する。 出かけるのは久しぶりである。地下鉄では昔のように持って来た本を読む。地下鉄は外の景色がない... [続きを読む]
  • 川又 一英 著 『われら生涯の決意 - 大主教ニコライと山下りん』
  •  この本はニコライと山下りんの評伝である。 ニコライこと、イオアン・ドミートリヴィチ・カサートキンが生まれたのはスモレンスク県ベリョフキ郡ベリョーザ村といった。モスクワから西におよそ三百キロ、その名のとおり白樺(ベリョーザ)の林に囲まれた小さな村である。 父ドミートリーは村の司祭を輔けて奉事を執り行うかたわら、鍬を手にして家族を養わなければならなかった。五歳の時に母を亡くしたイオアンは、神... [続きを読む]
  • 平成29年4月日録(下旬)
  • 4月17日 月曜日 曇りのち雨。 ネットで予約した本の順番が回ってきたとメールをもらったので、図書館でその本を借りてくる。ちょっと楽しみにしていたので、もうすぐ読み終わる村上さんの短篇集を早く読み終えないといけない。 今日は34回目の結婚記念日。昼近所のイタメシ屋で妻とランチをする。私としてはわざわざ気取った店より、同じイタメシならポポラマーマでもよかったのだが、地元にしてはお洒... [続きを読む]
  • 川本 三郎 著 『いまも、君を想う』
  •  この本は平成20年に57歳で亡くなった川本さんの奥さんの追悼記だ。 夫婦二人の生活が苦しいときもあったけれど、思い返してみれば楽しかったことが多く書かれている。そしてその分失ったものが大きかったことを身に沁みて感じられることが、切々と書かれる。 葬儀無用論があるのは知っている。しかし人間の暮らしには、日常生活とは別の時間が流れる「儀式」が必要だと思う。 葬儀はその儀式のなかでもっ... [続きを読む]
  • 川本 三郎 著 『いまも、君を想う』
  •  この本は平成20年に57歳で亡くなった川本さんの奥さんの追悼記だ。 夫婦二人の生活が苦しいときもあったけれど、思い返してみれば楽しかったことが多く書かれている。そしてその分失ったものが大きかったことを身に沁みて感じられることが、切々と書かれる。 葬儀無用論があるのは知っている。しかし人間の暮らしには、日常生活とは別の時間が流れる「儀式」が必要だと思う。 葬儀はその儀式のなかでもっ... [続きを読む]
  • 川本 三郎 著 『きのふの東京、けふの東京』
  •  こういう東京散策本は楽しい。町の歴史とか生い立ちとなど、その町を、駅を知っているだけに興味が湧く。また忘れていたことなど書かれると、「そうだった!」と思い出したりする。それも懐かしく、楽しい。興味のあったものを単に書き出してみる。 有楽町には、あまり知られていないが、実は奇跡のような事実がある。 有楽町駅の駅舎である。手直しはされているものの基本は明治四十三年(一九一〇)に開設され... [続きを読む]
  • 佐伯 一麦 著 『蜘蛛の巣アンテナ』
  •  「屋根の上の蜘蛛の巣みたいなゴチャゴチャを見ると、こっぱ恥かしくて頭がガンガンしてくる」とおふくろがよくこぼしたものだった。 それでも私は、そんな嘲笑の視線や溜め息にもめげず、雨が降ろうと雪が降ろうと、毎日のように屋根にのぼり続けた。 おふくろが「屋根の上の蜘蛛の巣みたいなゴチャゴチャ」と呼ぶそれは、銅線やら竹竿やらを使って、無線少年だった私が試作、れっきとしたアンテナの数々だった。... [続きを読む]
  • 川本 三郎 著 『東京暮らし』
  •  著者の名前はたびたび見かけたことがあったが、本は初めて読む。どんなことを書いているのか興味津々で読んでみたが、味わいのある文章を書かれる。同感出来ることが多く書かれている。これは好きになりそうな予感がする。 読書ノートを作っている。もう三十年以上になるから二十冊近くなる。といっても読んだ本の内容を詳細に書き込んだものではない。印象に残った文章をいくつか書き溜めているだけ。一種の引用で... [続きを読む]
  • 稲垣 えみ子 著 『魂の退社―会社を辞めるということ。』
  •  この本を読んでみると、会社と個人の関係を考えてしまう。その上で我が身に降りかかったことをあらためて思い出したりした。 著者は朝日新聞の記者であった。稼いだ金でバンバン服を買って、それこそ着ない服だらけになっても買い続けていた。読んでいるとそれは仕事のストレス解消みたいなところがありそうだが、とにかく稼いだお金で欲しいものを買い続ける生活をしていた。 この時追い求めていた「ハッピー」... [続きを読む]
  • 稲垣 えみ子 著 『魂の退社―会社を辞めるということ。』
  •  この本を読んでみると、会社と個人の関係を考えてしまう。その上で我が身に降りかかったことをあらためて思い出したりした。 著者は朝日新聞の記者であった。稼いだ金でバンバン服を買って、それこそ着ない服だらけになっても買い続けていた。読んでいるとそれは仕事のストレス解消みたいなところがありそうだが、とにかく稼いだお金で欲しいものを買い続ける生活をしていた。 この時追い求めていた「ハッピ... [続きを読む]
  • 平成29年4月日録(上旬)
  • 4月1日 土曜日 雨。 今読んでいる神吉拓郎さんの本に次のようにあった。 春の暖かさをさんざん待ちわびて、もう堪え性がなくなった身には、この、あと戻りというのが、どうも辛い。 「なんとか、早く決着をつけて下さいな」と、お願いしたいのだが、相手が陽気では、暖簾に腕押しもいいところである。一進一退する春の気配を案じて、こちらも一喜一憂、なんとも落ち着かない日々が続く。(「室町の梅... [続きを読む]
  • 名刺
  •  本を読んでいたら名刺の話があった。それによると、四十年近くサラリーマンをやっていると、職種によって違いはあるにせよ、名刺が平均一万枚ぐらい溜まるそうだ。 まあこの本の著者は大手ビールメーカーに勤めていた人だから名刺が一万枚溜まるといって驚きはするものの、その数字を実感している。確かに大企業の営業などになればそれ以上なのだろうし、会社の幹部も含めて、ならせば平均一万枚というところなのかもし... [続きを読む]
  • 山口 瞳 著 『同行百歳』
  •  この本は11の短篇からなる。そのほとんどが山口さんの生い立ちに関する自伝、あるいは身の上話である。だからこの本を読めば山口さんがこれまでどう生きてきたのかがわかる仕組みになっている。 「同行百歳」は山口さんが会社を辞める頃の話が書かれ、「学校」では山口さんの学歴が書かれ、「住居論」では山口さんがどこでそう暮らしていたかがわかってくる。 山口さんは複雑な家庭環境で生きてきた。父親の浮き沈... [続きを読む]
  • 山口 瞳 著 『酔いどれ紀行』
  •  続いてやはり図書館で借りたこの本を読んでみる。この本は確かに私は持っていたはずだと、借りて本を手にしたとき思ったのだが、いくら探しても見つからない。山口さんの本はまとめて本棚にあるので、売るわけがないのだが、どこかにまぎれてしまい、売ってしまったのだろう。 この本も山口さんとドスト氏の二人のスケッチ旅行である。今回は妻から逃亡という大袈裟な意図もない。どちらかと言えば先に読んだ『迷惑旅... [続きを読む]
  • 山口 瞳 著 『なんじゃもんじゃ』
  •  まずこの本の内容に関係ないことを書く。 この本は図書館で借りた。昭和47年2月の第3版となっている。(初版は昭和46年3月である)ということは、この本は出版されて44年経っていることになる。 写真はこの本をスキャンしたもので、見てもらえればわかると思うが、この本に貼り付けてある「経年による劣化あり」、「染みあり」のラベルその通りの状態である。44年の間図書館で借りられ、読まれ、そして返... [続きを読む]
  • 竹鶴政孝という人
  •  ニッカの創業者竹鶴政孝とはNHKの朝の連続ドラマ「マッサン」である。竹鶴政孝の自伝『ウイスキーと私』によれば、 明治二十七年(一八九四)年六月二十日、私は広島県竹原町(現在竹原市)のつくり酒屋の三男として生まれた。 家業を継ぐため大阪高等工業(現在の大阪大学)の醸造科に入り、ウイスキーに興味をもってから、ただ一筋にウイスキーづくりだけに生きてきた。 その意味では一行の履歴でかたづ... [続きを読む]
  • 北 康利 著 『西郷隆盛―命もいらず名もいらず』
  •  以前佐治啓治と開高健の人物像を逸話を含め、興味深く読んだ。この人の書く評論は面白い。なのでもう少しこの人の書いた本を読みたくなり、この本を手にした。 とにかく西郷隆盛の一生を詳しく綴っている。しかも西郷に関わりのあった人物たちの写真や図版がいっぱいあり、その人物が出て来ると、ああ、こんな人だったんだな、と思えるのは楽しかった。 その上煩わしい作者の感情移入がほとんどなく、淡々と史実を語... [続きを読む]