目線、あいづち…頼りにされる話の聞き方

甲斐の名将・武田信玄は、自分が納得いかないことは何度でも聞いて、真の情報を引き出そうとした「聞き上手」だった。一方で、相手の「人の話を聞く態度」もつぶさに観察…

東北地方太平洋沖地震に思う

「東北地方太平洋沖地震」被災者の皆様へ心よりお見舞い申し上げます。 大地震だけでなく、津波の脅威にはただただ驚愕しています。弟も仙台に単身赴任で住んでいます。…

第五章「揺れる心」10話［了］

たまりかねた沙也加は、ラッキーを優しく振り払って奥さまへ渡した。「さあ、ラッキーお家へ帰りましょう」 そう言って抱っこした奥さまの顔が真っ青になった。 ラッ…

第五章「揺れる心」9話

「まあ、大変ですね……」 奥さまは同情して悲しい表情になった。しばらく沈黙の重たい空気が漂った。そんな雰囲気を打ち破るように大沢はどんな事業だったんですか、と…

第五章「揺れる心」8話

「沙也加、わんランドの服部あきさんが来られましたよ」 母親は階段から二階へ大きな声で呼んだ。 しばらくすると、赤いジャージ姿の沙也加が静かに降りて来た。「こん…

第五章「揺れる心」7話

怪訝に思った母親は、「あれ、服部あきさんは光チャンを知っているんですか？」「ええ、実はこの仔犬は誘拐されたんです」 と言い終わらないうちに、母親は驚愕して、…

第五章「揺れる心」6話

歩きながら沙也加はしみじみ考えた。嵐のような一年が過ぎ、あと半年もすれば借金の返済も終わる。カラダは汚れても洗い流したら綺麗になる。しかし、心まで汚れたら取…

第五章「揺れる心」5話

すると沙也加は、「そう。知らなかったことにすれば、どうかしら？」「えっ、まだそうだとは決っていないんだから、連絡だけでもしてみたら。もし、そうだったら百万円…

第五章「揺れる心」4話

ある日、沙也加は仕事が休みだったので、昼間は光チャンと遊びながらゆっくり寛いでいた。タイミングよく親友の祐子から電話が入って、今夜、家へ遊びに来ることになっ…

第五章「揺れる心」3話

ラッキーが誘拐された日から一週間が過ぎた。テレビのニュースも効果はなく、警察にはまったく目撃情報は入ってこなかった。刑事の中村と鈴木は誘拐犯を逮捕したことで…