化身

十五夜お月様 空高く 紫紺の空を羊雲が翔る 夜の散歩をしないかね？ 大銀杏の坂道 ...

取扱説明書

新しく買ったカメラの取扱説明書 ようやく読む時間ができた なんだかずいぶん いろんなことができる ...

かわいい女房には恋をさせよ（改訂版）

かわいい子には旅を かわいい女房には恋を させよ 恋は女を美しくする 恋は女を若返らせる どんな化粧より どんな薬より いつ...

続・小耳

こみみも みみも みみのうち 三つ子の耳は 吸い取り紙 こみみも みみも みみのうち 三つ子の耳は ...

仕立て屋

この世の‘すべての出来事’という布地で 「幸せ」でも「不幸せ」でも お仕立ていたします ええ お店は ...

メガネ

メガネの御眼鏡にかなって あなたの恋人になりました 私はメガネにめっぽう弱い もしかして ...

小耳

こみみ も みみ も みみのうち 三つ子の魂百までよ 父さん母さん話してる 何やら難し顔してる ...

ぽっちゃん ぽちょん

ぽっちゃん ぽちょん ぽとり ちゃぷん ぴっちゃん ぴちょん ぽと ぽとり 雨音で目覚める朝 ...

5月の風

ちゃん ころりん ちん ちゃん ころろん ちゃん こん ころろん ちん こん ころろん ちゃん ...

摂理

鏡の中の自分を見つめる時間 白く薄いあばらに青く血管が透けて 掌に収まるほどの乳房 昔は胸が大きいのがコ...

心が浜

夏を思わせる日差しの下 心が浜には かなしみの波が寄せては返す 時には 泪が枯れるまで泣くのがよい ...

初期化

「終わってしまったことは すぐに心の中から捨てます」 「人生には 必ず“つぎ”が用意されているのだから」 昼休みにめくったページの 70...

思い出指数

街のあちらこちらに 傍を通ると心がチカチカする場所がある チカチカは 小さかったり 大きかったり チカチカは 苦しかったり 悲しかったり チ...

あなぼこ

まだまだ ときどき ずきずき します とつぜん こころに あなぼこ あきます どしたら よいのか とほうに くれます まだまだ ときどき ずきず...

春は忘れずに

仕事を終えて 外に出た時の空の明るさに驚いた ほんの数日前まで17：00を回れば 辺りは深い群青で 闇に包まれるのに猶予はなかった 春は...