YO-SHI さん プロフィール

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YO-SHIさん: 本読みな暮らし
ハンドル名YO-SHI さん
ブログタイトル本読みな暮らし
ブログURLhttp://yo-shi.cocolog-nifty.com/honyomi/
サイト紹介文日々読んだ本の感想を書いた、おとなの読書感想文/乱読生活の記録です。
自由文地方都市で、コンピュータ関連の仕事をしていて、ITを利用した地域づくりなどに無い知恵を絞っています。
いつごろからか図書館でたくさん借りてたくさん読むようになりました。今は年に100冊ぐらいです。感想などを載せようと思い立ってブログを始めました。本を通じてたくさんの方と交流が生まれることを期待しています。
好きな作家:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ,塩野七生,村上春樹,上橋菜穂子,伊坂幸太郎ほか。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供101回 / 365日(平均1.9回/週) - 参加 2008/01/05 12:03

YO-SHI さんのブログ記事

  • この国の息苦しさの正体
  • タイトルにある「息苦しさ」とは何を指しているのか?それを示す「はじめに」の冒頭を引用する。「取るに足らないスキャンダルでいつも誰かが血祭りにあげられ、生活保護受給者がバッシングされ、タレントの他愛ない軽口や気に入らないテレビCMがネットで炎上...」。些細な失敗や少しの逸脱が許されない、そういう「空気」を「息苦しい」と言っているのだ。これはあえて指摘されなくても、多くの人が感じていることだと思う。 [続きを読む]
  • 空棺の烏
  •  「烏に単は似合わない」「烏は主を選ばない」「黄金の烏」に続く、八咫烏シリーズの第4弾。出版界やファンタジー、ミステリーファンが注目するシリーズとなっている。八咫烏が、私たちと同じ人間の形になって暮らしている、という世界。平安京にも似たその宮廷を中心に、貴族政治が行われている。今回は、宗家の近衛隊の武官の養成所である「勁草院」が舞台。主人公は、勁草院に新たに入学してきた若者たち、茂丸、明留、千早、 [続きを読む]
  • みみずくは黄昏に飛びたつ
  • 川上未映子さんが村上春樹さんに聞いたインタビュー。合計で4日間、時間にして11時間、文字数にして25万字。空前のスケールと言っていい。村上さんは、過去にも長いインタビューを受けておられて、雑誌「考える人」の2010年夏号に、70ページほどの3日間のロングインタビューが載っている。私はその長いインタビューを「すごい」と思ったが、今回はそれを超える。 「今回はそれを超える」のは、時間や文字数といった量 [続きを読む]
  • 楽園のカンヴァス
  • 今年の本屋大賞第6位の「暗幕のゲルニカ」の著者による2012年の作品。こちらは山本周五郎賞受賞作で、本屋大賞は第3位だ。著者は、デビュー11年で小説作品が40作あまりという多作な作家だ。その中で「暗幕のゲルニカ」と本書には多くの共通点がある。 主人公はティム・ブラウン。30歳。ニューヨーク近代美術館(MoMA)のアシスタント・キュレーター。彼の元に上司のチーフ・キュレーター宛の手紙が誤って届く。上 [続きを読む]
  • 15歳の寺子屋 ゴリラは語る
  • 著者は、京都大学第26代総長で、ゴリラ研究の第一人者。本書は「15歳の寺子屋」というシリーズで、科学者や哲学者やスポーツ選手など、その道を究めた方々が、15歳という「大人への第一歩を踏み出す」人たちへ贈る言葉が記されている。 15歳の人たちに対して、ゴリラの研究がどんな役に?という疑問は、著者のゴリラとヒトについての捉え方を知らなければ、当然の疑問だ。逆に、それを知っていれば、疑問に思うことはない [続きを読む]
  • 真夜中のパン屋さん 午前5時の朝告鳥
  • 「まよパン」シリーズの第6弾。舞台となっているパン屋「ブランジェリークレバヤシ」の営業時間が午前5時で、前作のタイトルが「午前4時の共犯者」だから、今回が最終巻、という予想ができた。その予想通りについに完結。これまでを振り返ると、主人公の女子高校生の希実は、「ブランジェリークレバヤシ」の亡くなった奥さんの美和子の腹違いの妹、ということで転がり込んできた。しかしそれはウソで、もっともっと入り組んだ事 [続きを読む]
  • 質問する、問い返す 主体的に学ぶということ
  • 著者は通信社の記者。記者歴は20年以上。本書のタイトルは「質問する、問い返す」で、記者の仕事のすべての根幹にあるのは「質問するという営み」だと言う。教育現場を長く取材してきたそうで、本書の内容は「質問」と「教育」を掛け合わせてテーマをいくつか形成している。そのうちの一つだけを掘り下げたい。第2章「「正解主義」を越えて」という章。明示はされていないけれど、ここで言う「正解主義」とは、「必ず正解がある」 [続きを読む]
  • 麻布ハレー
  • タイトルの「麻布ハレー」の「ハレー」は、ハレー彗星の「ハレー」。約76年周期で地球に接近する。この前にやって来たのは1986年。さらにその前は1910年。そのころ、今の国立天文台の前身になる天文台が麻布、あの都会の真ん中「東京都港区の麻布」にあった。本書はその麻布天文台を舞台の中心とした物語。主人公は佐澤國善。24歳。岩手から上京して早稲田の文学部に進み、作家を志した。大学卒業後も作品を文学雑誌に [続きを読む]
  • 不時着する流星たち
  • 本書は10編からなる短編集。実在する人物や出来事からの連想によって、著者が紡ぎ出した物語たち。連想の元になった人物には、グレン・グールドやエリザベス・テイラーといったスターもいれば、長大な物語を記しながら誰にも見せることなく生涯を閉じた作家、ヘンリー・ダーガーのように、世界の片隅で異彩を放つ人もいる。10編を順に簡単に紹介する。母の再婚によって同居することになった「誘拐されていた」という姉の話。文 [続きを読む]
  • 「超」入門 失敗の本質
  • 名著と言われる「失敗の本質」を解説した本。「失敗の本質」を、戦略論であり「日本人特有の文化論」でもあると捉えて、そこから抽出した「エッセンス(日本語に訳すと「本質」。つまり「失敗の本質」の本質)」を、今日的な事例も使って分かりやすく説明してある。抽出されたエッセンスは全部で23個。それを「戦略性」「思考法」「イノベーション」「型の伝承」「組織運営」「リーダーシップ」「日本的メンタリティ」の7つに分類 [続きを読む]
  • 茶色の朝
  • ネットで話題になっていたので読んでみた。30ページほどの絵本に、12ページの「メッセージ」が付いている。主人公の「俺」は、友人から「愛犬を安楽死させなきゃならなかった」話を聞く。理由は「茶色の犬じゃなかったから」。この国では「茶色以外の犬、猫をとりのぞく」という法律が制定されたのだ。先月「俺」の白に黒のぶちの猫も始末された。その時は胸が痛んだが「あまり感傷的になっても仕方ない」と思い直した。茶色の [続きを読む]
  • すべての戦争は自衛意識から始まる
  • 古い新聞記事をきっかけに本書を読んでみた。それは1925年の朝日新聞の4つの記事。「世論の反対に背いて治安維持法可決さる」「無理やりに質問全部終了 修正案討論に入る」「社会運動が同法案の為抑厭せられることはない」「定義はハッキリ下せぬがこの法律だけは必要だといふ」という文字が読み取れる。最初はこの記事の画像をネットで見て、その真偽を確認するうちに、本書に紹介されていることを知った。 [続きを読む]
  • 我ら荒野の七重奏
  • 著者の2010年の作品「七人の敵がいる」の続編。主人公は「七人の敵がいる」と同じく山田陽子。出版社の編集者でモーレツに忙しい。息子の陽介くんと夫の信介との3人家族。前作で陽子は、PTAや自治会などで、けっこうハデなバトルをやらかしている。本書は、前作の直後で陽介くんが小学校6年生の時、信介の上司の中学生の息子、秀一くんの吹奏楽の発表会から始まる。秀一くんのトランペットに感激した陽介くんは「秀一くん [続きを読む]
  • 日本をダメにしたB層の研究
  • 「B層」というのは、2005年のいわゆる郵政選挙の時に、広告会社が作成したコミュニケーション戦略による概念。「構造改革に肯定的か否定的か」と「IQが高いか低いか」の2つの軸で、国民をABCDに分類し、「構造改革に中立から肯定的でIQが低い」層のことを「B層」と名付けている。本書は、タイトルからして「日本をダメにした」と形容しているわけで、その「B層」を「研究」と称して、徹底的にバカにしている。それ [続きを読む]
  • スノーデン 日本への警告
  • 本書はエドワード・スノーデン氏が滞在先のロシアから参加した、2016年6月に東京大学本郷キャンパスで行われた、シンポジウムの内容を書籍化したもの。言うまでもないけれど、スノーデン氏はアメリカ政府がインターネットを通じた大規模な監視体制を、秘密裏に構築していたことを、資料と共に暴露した人だ。シンポジウムのタイトルは「監視の今を考える」。第一部がスノーデン氏へのインタビューと質疑応答、第二部が「信教の [続きを読む]
  • ヒア・カムズ・ザ・サン
  • 今回も、大小のミステリーと人情話が散りばめられている。ミステリーの方は、白い影が見えるとかすすり泣きが聞こえるとかの幽霊騒ぎ、近くの区立図書館に古書が置かれるという謎の事件、宮内庁からの招かざる客、等々。人情話の方は、ご近所の青年の恋愛がらみの騒動や、以前に堀田家に救われたかつての不良少年(今は一児の父)の話、万引き少年の更生の機会、等々。それから、今回は少し悲しい別れもいくつかある。 [続きを読む]
  • 失敗の本質 日本軍の組織論的研究
  • 本書は1984年の発行の後30年あまりの間に、何度か注目をされてきた。例えば東日本大震災の後の政府の対応や、それ以前の危機管理の問題点を指摘する際に、多く言及されたという。何か大きな「失敗」や「危機」を感じた時に立ち返って紐解く、そんな本らしい。副題に「日本軍の組織論的研究」とある。本書は大東亜戦争時の日本軍の戦い方(特に失敗した戦い方)を、組織論の観点から研究したもの。その研究成果を、現代の日本 [続きを読む]
  • ひなこまち
  • 「しゃばけ」 シリーズの第11作。このシリーズは、巻によって長編あり短編ありのバラエティに富んでいるのだけれど、本作は5編からなる連作短編集。それぞれの短編が完結しながら、全体で一つの出来事を追う形になっている。1編目のタイトルは「ろくでなしの船箪笥」。主人公の一太郎は病弱のため出歩いたり遊んだりすることが少なく、友達と呼べる仲間もあまりいない。その数少ない友達の一人の七之助が来て、助けてほしいと [続きを読む]
  • 図書館の魔女 第一巻
  • 講談社の公募文学新人賞である「メフィスト賞」受賞作品。つまり著者のデビュー作。文庫の帯に「「読書メーター」読みたい本ランキング(文庫部門)日間 週間 月間、すべて1位」と書いてあって、興味をひかれたので読んでみた。主人公は、山里で生まれ育った少年のキリヒト。舞台は西大陸と東大陸が狭い海を挟んで対峙する架空の世界。数多くの部族国家が鎬を削りあっているが、この100年ほどは安寧の時を過ごしている。本書は権 [続きを読む]
  • これは経費で落ちません! 経理部の森若さん
  • 昨年5月の発売以来、じわじわと部数を伸ばして重版を重ねて、私が購入した本を見ると、1年足らずで9刷になっていた。どうやら先月には続編も出たらしい。主人公は森若沙名子。27歳。天天コーポレーションという石鹸や入浴剤、化粧品などのメーカーの経理部に勤めている。社員が持ってくる領収書の経理処理をする。中には用途不明にものもあり、物語の冒頭に受け取った領収書には「4800円、たこ焼き代」と書いてあった。 [続きを読む]
  • ニッポンの裁判
  • 著者は、各地の地裁、高裁、最高裁で務めた、裁判官として30年あまりのキャリアの持ち主。2012年に大学教授に転身、その前後から著作も多い。本書は2015年に「第2回城山三郎賞」を受賞している。本書は、現在の日本の裁判のあり方とその問題点について、具体的な例を挙げながら論じたもの。より端的にくだけた言い方をすれば「日本の裁判はこんなにダメダメな状態になっている」ということが書いてある。 [続きを読む]