こうじゅん さん プロフィール

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こうじゅんさん: 我那覇孝淳の『ありふれた日々』
ハンドル名こうじゅん さん
ブログタイトル我那覇孝淳の『ありふれた日々』
サイト紹介文色んな事をダラダラとテキトーに書いてます。
自由文沖縄人です。
参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供22回 / 738日(平均0.2回/週) - 参加 2008/02/12 23:11

こうじゅん さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • フライパンの中には。
  • 「つまり!」醜く大きな赤鼻をぶら下げた恰幅の良い老人が叫んだ。麦酒が混じった泡を口角から飛ばしながら。 「つまり!ドブネズミにはドブネズミの美学が有ると言うのだな!」「然り」丸い縁無し眼鏡を掛けた痩身の老人が静かに、しかし力強く呟いた。 眼鏡のレンズで麦酒の飛沫を受けながら。「然り。ただし、豹柄のキリギリスが持つフライパンの中身を笑う愚者の故事を理解出来れば。の話しですがな」「フライパンの中身だと? [続きを読む]
  • わらうひまわり
  • 逃げ遅れた白い月が残る早朝。漠然とした不安感を背負ってトボトボと畦道を歩いていると一本の向日葵に遭遇した。向日葵があまりにも爽やかに力強くにこやかに微笑むので折った。背負っていた不安感は腐った桃の匂いを発し落ちた向日葵はケタケタと嗤った。逃げ遅れた白い月は雪の様に溶けた。溶けた月はつららとなって、私の右心房を刺す。私は泣いた。声を漏らさぬように必死に両の掌で口を押さえて喘いで泣いた。月のつららが痛 [続きを読む]
  • らんちう
  • キキョウの花弁を思わせる淡い蒼色の縁取りをした直径23センチメートルのガラスの金魚鉢の中を一匹のらんちうが泳いでいる。赤みの強いオレンジ色と光沢のある滑らかな白色の二つの配色が鮮やかなそのらんちうは、金魚鉢の中を所狭しと遊泳している。静止しているのかと思わせるようにユックリと鰭を動かしている、かと思えば突然何者かから逃げる様に素早く身を移す。金魚鉢の有限の世界の縦横を無尽に潜水しているらんちうを、耕 [続きを読む]
  • 西の谷の崎にすむ黒い子へ
  • 黒い眼鏡の男の本を好きなあの子にあげたのサ黒い眼鏡の男の事が好きなあの子が好きだから黒い眼鏡の男の事が好きなあの子の誕生日黒い眼鏡の男が好きなあの子の笑顔が見たかった。黒い眼鏡の男の様にいつか僕も成りたいナ黒い眼鏡の男の事を好きなあの子が好きだから黒い眼鏡の男の様に知的に痴的になりたいナ黒い眼鏡の男はいつも午前と午後の狭間で笑う黒い眼鏡の男の本を好きなあの子にあげたのサ黒い眼鏡の男の事を好きなあの... [続きを読む]
  • 黒い経験 参
  • 今時珍しい艶のある黒曜石の様な長い髪。同様に松煙墨の様な黒く大きな瞳。それとは対照的に青女の様な白い絹肌。おおよそ殺人とは無縁の人生を歩む類の人種であろうと思われる清楚な女性。それが、妊婦を殺害してその膨れ上がった腹の中から生きたままの胎児を取り出した殺人者。であると云う事実を、雨宮辰二郎は冷静に受け止めていた。二十年以上も犯罪者の精神を鑑定してきた者にとって、霞原蝶々が引き起こした事件も数多ある [続きを読む]
  • その日は雪の降る寒い夜だった。
  • ローイが産まれた日は大雪だった。ローイを雪の寒さから守ったのは母の温もりでは無く使い古された薄い毛布一枚だった。ローイを産むと母は休む間も無く仕事に復帰した。一回十ルクセル銀貨で男とベットで寝る事が母の仕事だった。ジムニーはその三年後に産まれた。母は麻薬中毒者で厚正施設内でジムニーを産んだ。ジムニーは母が麻薬中毒厚正施設から退院するまで、聖アウグストス修道院に預けられた。父は窃盗の罪で服役中だった [続きを読む]
  • 明けましておめでとう御座います。
  • 年が明けました。おめでとう御座います。今まで書いた作品で個人的に好きなものを五つ選んでみました。今年はもう少し書くペースを上げよ。第一位『空飛ぶマリー』第二位『嗤う者』第三位『遺書』第四位『赤い花』第五位『思い出はゴミ箱に』 [続きを読む]
  • ピロ美ちゃん
  • ピロ美 「ねえアキラ君」アキラ 「なぁに」ピロ美 「本ばかり読んで、ホントに本が好きなのね」アキラ 「ごめんね、ピロ美ちゃん。もう本は読まないよ」ピロ美 「ピロ美と本、どっちが好き?」アキラ 「ピロ美ちゃん」ピロ美 「ホント!じゃあ、本が沢山あってピロ美が居ない無人島と、本が一冊も無     いけどピロ美が沢山いる無人島と、どっちがいい?」アキラ 「ピロ美ちゃんが沢山いる無人島がいい」ピロ美 「フケツよ― [続きを読む]
  • なめくじ
  • こんなセックスをしたい。静かに情熱的に体中から溢れる愛液を絡めて肌と肌を滑らせてこの二人の蛞蝓のように危険を顧みず空中に身を投げて堕ちるように果ててしまいたいあの人とそんなセックスをしたい。[youtube動画] [続きを読む]
  • 黒い経験 〜弐〜
  • 前代未聞のテレビタレントによる猟奇的殺人事件の報道は加速を増した。霞原蝶々は何故、妊婦を殺害したのか。憶測が憶測を呼んだ。しかし、どれも推測の域を出るものは無かった。曰く、殺害された篠山瞳が身篭っていた子供は、実は霞原蝶々が付き合っていた男性の子供で、三角関係の縺れによる殺害である。曰く、霞原蝶々と篠山瞳はレズビアンの関係で、恋人の篠山瞳が霞原蝶々を裏切って身篭った為の嫉妬による殺害である。曰く、 [続きを読む]
  • 黒い経験 〜壱〜
  • 「あなたは他の人とは違うわね。目を見れば解るわ。共感は出来なくても理解はしてくれそう。少なくとも理解しようと努力はしてくれそうね」霞原蝶々、本名水口のり絵は紋白蝶のような可愛らしい唇を羽ばたかせてそう言った。その日、霞原蝶々は血にまみれていた。血にまみれながら本下宮町3丁目を虚ろに徘徊している所を警察に連行された。2002年6月27日午前3時12分の事だった。その時、喋々は右手に小さな肉の塊をぶら下げていた [続きを読む]
  • 椿が落ちる夜 
  •  椿が落ちる夜       第一稿                                 作 我那覇孝淳      夜の公園。   舞台中央、女が夜空を見上げてベンチに座っている。   男が現れる。   男、ベンチに座っている女に話しかける。男   …ごめん。早かったね   女、見上げている顔を正面に戻す。   男   あ、すいません…   男、どうやら人違いだったらしく、気まずそうにす [続きを読む]
  • 『雨』
  • 『雨暗雲たる運行は陰鬱なる余韻鵺の秘めたる悲鳴に明朗な我も滅入ろう嗚呼、曇天はいずれ破れ粘り気の雨が降る粘り気の雨に濡れて涙も雨情と化す栄江田小学校5年4組  籐野 満』何とも云えない複雑な溜息を小学校教師、山本一樹はついた。これが、小学生の詩か?『雨』国語の時間に一樹が生徒に与えた詩のタイトルである。書いたのは籐野満だ。読書家ではある。学級委員長でもある。そして何よりも生意気なガキである。大人の言 [続きを読む]
  • 空飛ぶマリー。
  • 趣味で小説を書いていると、何を書いてもいいという錯覚に陥ってしまう。実際、プロじゃないんだから何を書いてもいいんだけどね。例えば、普通なら一、二行で書き終わってしまう描写をねちねちと書いたらどうなるんだろう。何でも無いごく普通の日常の一瞬を、こと細かに書いてみる。ごくごく普通の日常を、スケッチ感覚で。美しい自慢の髪もバッサリと短く切られていた。か細い両の腕は後ろ手にきつく縛られている。身窄らしい貧 [続きを読む]
  • 騙しのテクニック
  • 『勝手に決め付けていいですか?毎日寂しい夜なんでしょ?違う?うふふ。無理すんな☆そんな貴方に朗報!タッタ3000円でS女のリストを送ります。使い放題やり放題!さぁ、今すぐ振込みなさい!』どうも。勝手にマゾ男にされてしまったコウジュンです。僕はPCの迷惑メールを削除する前に一応読みます。大体、このような胡散臭いメールです。本当に振り込むヤツなんているんかいな。まぁ、居るからこの手の迷惑メールが後を絶たない [続きを読む]
  • 母ちゃんごめん。
  • 母ちゃんごめん。今更もう遅いか。俺は取り返しのつかない事をしてしまった。だんだんと近づいてくる。この子は本当は根の優しい子なんです。俺が問題を起こす度に言っていた母ちゃん。何度も万引きするたびに何度も頭を下げた母ちゃん。ガキの頃、働いていた弁当屋から割烹着と長靴姿で授業参観に駆けつけた時、俺は母ちゃんの事をみっともないと思った。友達の母ちゃんは綺麗な服を着て綺麗な化粧をしているのに。割烹着と長靴姿 [続きを読む]
  • 『早口三人衆』
  • 『早口三人衆』 お洒落なバーのカウンターで男が三人呑んでいる。猿顔男 で、俺に気が有るのかなーって思って声をかけたら、一発でOK豚顔男 嘘付け!猿顔男 ホントだって!河童顔 どうせ、ブスなんだろ 猿顔男、すかさず携帯の画面を見せる。豚顔男 おおう!河童顔 ほほう!猿顔男 美人だろ河童顔 どうせ、ヤクザの娘とかだろ。性悪な目をしている猿顔男 聞いて驚け野郎ども。彼女のお父様はなんと、東京都特許許可局の [続きを読む]
  • 『思い出はゴミ箱に』 5
  • ↓↓コチラから先にお読みください↓↓『思い出はゴミ箱に』 4『思い出はゴミ箱に』5やっぱりアイツはそう云うヤツなんだ。待ち合わせの時間から30分過ぎていた。その30分の間に、店を出ようと四回腰を上げ、思いなおして四回腰を下ろした。そして今、五回目の腰を浮かせた。会えなくて良かったかもしれない。別に縒りを戻す積もりはさらさら無いけれど、会ってしまったらそういう事になるかもしれない。もしそういう事になった [続きを読む]
  • 『マッチ売りのお婆さん』
  • 『マッチ売りのお婆さん』皺寄せの苦労婆が幸せのクローバーを街の中で探しているよ。アハハ可笑しいね。街の中にクローバーは無いのに。皺寄せの苦労婆が幸せのクローバーを雪の降る街の中で探しているよ。アハハ可笑しいね。雪の降る街の中にクローバーは無いのに。皺寄せの苦労婆が幸せのクローバーを裸足になって雪の降る街の中で探しているよ。アハハ可笑しいね。裸足になって雪の降る街の中を探してもクローバーは無いのに。 [続きを読む]
  • 嗤う者。
  • 単なる空耳だと思っていたのに、これでは幻聴だ。『…オノ……………』夜になると聴こえてくる。殺人事件の報道をテレビで見ると、ときおり被害者の顔写真と名前と年齢が画面に映し出される。俺はそれを見る度に、知人の顔がそこに有ったらどう云う気持ちになるのだろうと思っていた。「……会社員、遠藤弥一郎さんが胸を刺され、自宅の寝室で発見されました。先月起こった御津市の事件と手口が似ている為、同一犯の犯行とみて警察 [続きを読む]
  • 『思い出はゴミ箱に』 4
  • ↓↓コチラから先にお読みください↓↓『思い出はゴミ箱に』 3『思い出はゴミ箱に』 4アタシのフェンディは18時を過ぎていた。『かふぇ サラスヴァティー』の壁に掛かっているシンプルな木目調の柱時計も18時を過ぎていた。三杯目のモンスーン・マラパールはカップの半分を残して冷め始めている。カフェの入り口のドアに備え付けてある鈴が囀る度に、ドアを見る。出入りするのは見知らぬ人ばかり。もう帰ろう。遅れ人を責める [続きを読む]
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