Tulipan さん プロフィール

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Tulipanさん: トランシルヴァニアへの扉
ハンドル名Tulipan さん
ブログタイトルトランシルヴァニアへの扉
ブログURLhttp://kistulipan.blog70.fc2.com/
サイト紹介文トランシルヴァニア地方で 自然生活を楽しんでいます。 古きよき村の暮らしをめざして・・・
自由文ルーマニア西部トランシルヴァニアは、ルーマニア、ハンガリー、ドイツ、ジプシー・・・その他いろいろな民族、文化が混ざった土地です。このフォークロア文化の色濃い地方から情報を発信します。
ルーマニアの子育て事情、アート、旅行情報もあり。

参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供18回 / 365日(平均0.3回/週) - 参加 2008/04/25 00:15

Tulipan さんのブログ記事

  • 3月のカロタセグと娘の晴れ姿
  • 長い長い冬だった。何度も試みていながら、なかなか実行できなかったカロタセグ地方への旅。今回は、下ふたりを連れていくことにした。村でドロンワークを研究する女性ふたりと知り合い話し込んでいると、その日の宿を決めていなかったことに気がついた。「私は村でペンション協会の会長もしているの。いざとなれば、ここは600人のお客だって受け入れることができるだから。」とすぐに電話をかけてくれた。突然の宿泊客であるにも [続きを読む]
  • カロタセグの成人式
  • 昨年の3月。イースターより少し早い春のはじめに、カロタセグ地方に来ていた。それは、「花の日曜日」と呼ばれるキリスト教の祝日。ナーダシュ地方では、この時期にカルバン派の信仰告白式が行われる。16歳を迎えた少年少女たちが、正式に信仰を受け入れる儀式であり、いわば成人式といってもいい。まだ日が昇って間もない早朝だった。ある知人のつてで、16歳の少女のいる家庭を訪問した。家族に挨拶をして、一室に通される。テー [続きを読む]
  • ガーボルの詩人−ラフィ・ラヨシュ
  • 旦那とガーボルさん、不思議な組み合わせだがよく気が合うようだ。知性あふれるガーボルさんの話は魅力的だし、彼を通じて得るガーボル像というものに惹かれるものがあった。他者にとって理解の難しい規制は多々あるが、家族一丸となって仕事をして、共同で生活を営む。その姿は、現代の人間が失った家族意識や人生に対する安心感がある。先祖から受け継いだ衣装に身を包み、そして早くに家庭生活を築き上げる。「彼と話していると [続きを読む]
  • ガーボルとの再会
  • ここ4年ほどの間、長女、次男の出産が続いたこともあり、行動範囲も大きく制限されてしまった。そのためか、何年ぶりの出会いというものが多い。その人と最後に会ったのがいつかということを知り、時間の経過に愕然とすることもしばしばある。 ガーボル・ジプシーを訪ねる旅をしていたときのことである。写真家、堀内僚太郎さんが一番の目的とされていた、ガーボル・ジプシーの撮影。男性は大きなつばのある帽子をかぶり、女 [続きを読む]
  • トランシルヴァニアの日本の日 2016年
  • トランシルヴァニア、セーケイ地方で日本の日を主催して3回目になる。2011年に初めて開催して以来、日本語の教え子や生け花クラブの人々、さらにさまざまな協力者も得て、色彩豊かな文化紹介のイベントと成長していった。さらに、地元Sepsiszentgyorgyの市役所の助成も受けることができた。 今回のテーマは床の間。和室の中でも、特に重要な床の間という空間を、「聖なる角」と訳した。ハンガリーの住空間の中でも、かつて角 [続きを読む]
  • ジプシー市場の贈り物
  • まだ冬の入口にさしかかった、ある日のこと。町に寄ったついでに、ジプシー市場に立ち寄った。トランシルヴァニアにはさまざまなジプシーが定住しているのだが、特にガーボル・ジプシーと呼ばれる人たちは、流浪の民としての歴史が長く、民族衣装に身を包み、伝統に固執することで有名だ。男性は大きな帽子をかぶり黒づくめの服を着て、大きな髭を生やしている。一方、女性はというと華やかな花柄の衣装を身に付け、長い髪をスカー [続きを読む]
  • イースターのカロタセグ、手芸の旅ツアー
  • 4月のトランシルヴァニア。冷たい大地がやわらかな若草色に染まると、人々は新たな季節を迎えるために身支度をはじめる。色とりどりの衣装に身をつつんで、厳かな足取りで教会へと向かう。イースターの日曜日。 カロタセグ地方に残る、清潔の部屋。村人たちは、先祖から受け継いだ極上の手仕事を大切に守りながら、聖なる空間を生み出しています。 おばあさんたちが紡ぐ伝統刺繍。いくつかの村には未だに昔ながらのやり [続きを読む]
  • 雪の降る町から 新年のご挨拶
  • 2017年明けまして、おめでとうございます。ここトランシルヴァニアは、12月からずっと雪景色がつづいています。粉砂糖をふりかけたような樹氷の見られたクリスマス、クリームのような雪がたっぷりと降った大みそか。そして、静かに家族で迎えたお正月。この一年はどのような出会いが待っているか、まっさらなノートの1ページを開きながら、想いを巡らせています。普段はなかなか会えない人へ、長いことご無沙汰している人へ [続きを読む]
  • バルツァシャーグの死者の日
  • 11月1日、夏時間が冬時間へと切り替わるころ、トランシルヴァニアにお盆がやってくる。町の至るところで、色とりどりの菊の花やロウソクが並ぶようになる。私たちはセーケイ地方を離れて、ブラショフ県にあるバルツァシャーグの村を訪ねるのが習わしである。知人はおろか親戚もなく、かろうじて舅の墓だけが私たちを繋いでいた村。昨年のちょうどこの日に、腹違いの兄と偶然出くわしてから、すこしずつ何かが変わっていった。そ [続きを読む]
  • アーラパタクのピロシュカおばあちゃん
  • 久しぶりにアーラパタクを訪ねてみよう。そう思い立ったのは、日本からのお客さまと話したときだった。初対面の彼女は、仕事をやめ、刺繍を学ぶためにハンガリーに移住したという。数年前に放映された番組「世界の果ての日本人」を偶然に目にし、トランシルヴァニアのおばあさんたちとの触れ合いに感激したと話してくれた。彼女も同じように、日本の病院で患者のおばあさんたちと手芸による触れ合いをしていたのだった。古民家の庭 [続きを読む]
  • アーラパタクのおばあさんとの再会
  • ヨーロッパのお盆の日のことだった。舅の墓に向かう途中で立ち寄ったのは、老人ホーム。アーラパタクの村のおばあさんがここに入所したと聞いて、渡したかった写真を届けたかったから。それは普通のアパートを改造しただけの、活気のない建物だった。受付で彼女の名を告げようとして、はじめて名前しか知らないことに気が付いた。そこで手元にある写真を見せると、女性の顔がすぐに明るくなった。白衣の女性の後について、電気のな [続きを読む]
  • トロツコーの刺繍を訪ねて
  • 宿を出ると、村のはずれの博物館へ向かった。中庭のある建物の二階へ登ると、渡り廊下の前にもやはりダイナミックな岩山がそびえていた。まず鉱山で働く人々に必要な鉄器具の展示物を眺め、それからやさしい赤色が私たちを迎えてくれた。閉ざされた環境でいかに長い冬を過ごしてきたか、名もない女性たちの息遣いが感じられる。 赤と濃い青の枕カバーを積み上げた、飾りベッド。クロスステッチとサテンステッチのふたつ [続きを読む]
  • 赤い刺繍の革ベスト
  • やっとのことで旅の支度が整ったのは、10時過ぎだった。オーブンから焼き立てのケーキを布で丁寧に包み、沢山のプレゼントと、6日分の着替えやおむつ、ベビーカーに寝袋を詰め込むと車のトランクはもうパンパンに膨れ上がっていた。今回の旅に同行するのは、1歳を迎えたばかりの次男だけ。どんよりとした曇り空の下、薄暗いボガートの森を越えてザクセン地方のおとぎ話の村々を眺めながら、マロシュ地方に入って昼食を取った。今回 [続きを読む]
  • 旅の終わりに
  • 久しぶりの長旅だった。セーケイ地方からカロタセグ地方へ、トランシルヴァニアを東から西へと横切る、400キロの旅。何度通っても、うんざりするほど味気ない平坦な村が続いている。ちょうど半分のところに位置する、マロシュ地方。すでに日は沈んで、空はだんだんと青から暗闇へと変わるところだった。もう6日も家を留守にしているので、上ふたりの子供たちが気がかりだった。気もそぞろに車を走らせていたのだが、不意にトイ [続きを読む]
  • 3人の洗礼式
  • いつしか、こちらでの生活も8年を過ぎていた。長男はこの春に12歳になり、長女は3歳、そして次男ももうすぐ1歳を迎える。トランシルヴァニアの生活に根をおろし、生活をしていくにあたって、何かをしておきたいと考えるようになった。そうして思いついたのが、洗礼式。それも、亡き姑の生まれ故郷の村でしようと決めた。きっかけは昨年の秋、お盆のためにクリズバへ向かった時だった。お昼前に向かう車の中で、旦那が思いつき [続きを読む]
  • 「カロタセグの刺繍とイラスト展」
  • 「カロタセグの伝統衣装と刺繍」 プロローグより「それは、名もない村人たちの手によるささやかな芸術品。人々が故郷と呼ぶその大地で生まれ、人々の生活に常に寄り添い、そして親から子へと受け継がれていくもの。そこに浮き上がるのは、唯ひとりの人間ではなく、何世代も前に生きてきた人々の息づかいであり、美に対する深い憧れであり、言葉ではなく図案や文様に秘められたメッセージである。 」6/18(土)〜20(月)まで吉祥寺の [続きを読む]
  • 春の歌声
  • 太陽の光が大地を照らし、ちいさな生命がふたたび目を覚ました。次男の成長とともに、季節の移り変わりにはっとさせられる日々。我が家の庭にも、繊細な花びらをいっぱいに広げてひなぎくが咲いた。春の兆しは、木々の色から。大地の色を吸い上げて、木の枝が赤く血の通ったようにドラマティックに変わる。長い冬の灰色の世界に住まう私たちの眼は、そんな僅かな変化にも不思議と敏感になる。それから、春は野原にも、森の中にも少 [続きを読む]
  • 6月の講習会のお知らせ
  • ルーマニア西部カロタセグ地方村々では、古くから手仕事の文化が生活に根ざしてきました。冬の農閑期がくると、女性たちは集まって糸を紡ぎ、刺繍をして長い夜をすごしました。19世紀末にはヨーロッパ中を風靡した、カットワーク、イーラーショシュのベッドカバーに枕カバー。 鮮やかな色と柄が織り成す民俗衣装。現代では「清潔の部屋」と呼ばれる一室に大切に保管されています。カロタセグ地方の伝統刺繍の世界を、現地で取材し [続きを読む]
  • 二月の小春日和
  • 今年の冬はどうかしている。12月まで雪がまったく降らず、お正月休みが明けると一気に極寒の日々がやってきた。まとまった雪が降ったのは、一度か二度。そうして、2月だというのにうららかな陽気に小鳥がさえずり、木の芽は膨らんで、今にも緑がほころびそうだ。私たちの住む町は小さくて、思い立ったらすぐに森へ出かけることができる。松林のはずれの、町を一望できる崖がお気に入りの場所だ。崖の下は10M以上あるのに、柵は [続きを読む]
  • セーケイ地方の謝肉祭
  • クリスマスに大晦日、正月を終えて寒さはますます厳しくなる。二月の半ば、うんざりするような長い長い冬の終わりに、その祭りはやってくる。仮装をしたセーケイの花嫁と花婿。馬にまたがり、鮮やかな花の花輪やリボン飾りがはためく。晴れ晴れしいその姿は、むかしの結婚式を彷彿させる。管楽器の賑やかな音色にあわせて、私たちも行列に混ざって、歩き出す。行列の終わりに、馬車に引かれていく男女。アダムとイブと書かれた藁人 [続きを読む]
  • 大みそかと虹色の紙
  • 駆け足で過ぎていった年の暮れ。大みそかの日の朝は晴れだった。ぎりぎりまで悩んだ末に、3か月になったばかりの次男を抱いて車に乗り込んだ。私たちの乗った車は、雪の凍るカルパチア山脈を超えて、はるかモルドヴァ地方をめざしていく。大みそかにクマやヤギや、仮装をした人々が大騒ぎをしながら練り歩く。天を突くような激しい太鼓の音や、ホイッスルのリズム、汗をかきかきクマの皮をかぶって踊り狂う人々。それは、まさに年 [続きを読む]
  • 燃える秋の色
  • 一年のうちでどの季節が好きかと尋ねられると、いつからか「秋」と答えるようになった。ここで生活をはじめて、トランシルヴァニアの秋の色に惹かれたからか、それとも、ただ単に歳をとったからなのか。長く厳しい冬がやってくる前に、ありったけの力をふりしぼり、見事な色を咲かせようとする。春のような可憐さ、華やかさはないが、円熟した力強い色の混ざり合いが好きだ。町を過ぎると、まばゆいばかりの黄色いトンネルが広がっ [続きを読む]
  • 秋の夜とかぼちゃのランプ
  • 子どもは、知らず知らずのうちに親の手を離れていくものかもしれない。長男は家で過ごすより学校の時間が長くなり、帰ってきても近所の友達の呼びかけで外に出ることが多くなった。暗くなってもなかなか帰ってこないので、散歩がてら下の子ふたりを連れて表に出ることにした。アパートの扉を開けてみると、10月とは思えないほどの暖かな空気が体を包み込んだ。夕暮れどきの道を歩いて、公園の方に向かって歩いていくと、どこからと [続きを読む]