cooldaddy さん プロフィール

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cooldaddyさん: 風に吹かれて
ハンドル名cooldaddy さん
ブログタイトル風に吹かれて
ブログURLhttp://mycinemakan.blog19.fc2.com/
サイト紹介文映画、音楽、読書、落語、テレビ番組、ガーデニング、愛犬、薪ストーブ、テニス、アートなど
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供69回 / 365日(平均1.3回/週) - 参加 2008/06/26 19:00

cooldaddy さんのブログ記事

  • 小池真理子「存在の美しい哀しみ」
  • 先日の「沈黙のひと」に続く小池真理子の小説。こちらも家族がテーマで、東京、プラハ、ウィーンを舞台に描かれる。登場するのは後藤家と芹沢家というふたつの家族。後藤家の妻・奈緒子は、以前の嫁ぎ先である芹沢家に、生まれたばかりの息子を置いたまま離婚をしたという過去を持っている。そして後藤信彦と再婚、娘の榛名が生まれた。奈緒子は、癌で55歳で亡くなるが、その直前に娘の榛名に異父兄がいることを告げる。榛名は奈 [続きを読む]
  • 今月観た映画と読んだ本(2017年6月)
  • 観た映画「永い言い訳」(DVD)2016年 監督/脚本:西川美和 出演:本木雅弘/竹原ピストル/藤田健心/白鳥玉季/池松壮亮/黒木華/深津絵里/堀内敬子「ルーム」(DVD)2016年アイルランド/カナダ 監督:レニー・アブラハムソン 出演:ブリー・ラーソン/ジェイコブ・トレンブレイ/ジョアン・アレン/ショーン・ブリジャース/トム・マッカムス/ウィリアム・H・メイシー「不屈の男 アンブロークン」(DVD)2014年アメリカ 監督:アンジ [続きを読む]
  • 小池真理子「沈黙のひと」
  • 小池真理子の小説を読むのはこれが2冊目。最初に読んだのは「望みは何と訊かれたら」。2年ほど前のことだったと思う。60年代後半の大学紛争を舞台に、学生運動に関わった女子学生の恋愛を描いたもので、読みごたえのある小説だった。そして今回の「沈黙のひと」である。85歳で亡くなった作者の父親をモデルにした小説である。大正十二年、満州大連で生まれ学徒出陣、戦後は東北帝国大学に進学、会社員となった父親が後年パー [続きを読む]
  • 笹本稜平「時の渚」
  • 笹本稜平の小説を読んでいる。初めて読む作家だが、迫力あるストーリーに惹かれて読み続けている。これで3冊目になる。最初に読んだのは山岳小説「還るべき場所」、続いて警察小説「特異家出人」、そして今回の「時の渚」である。こちらは探偵小説。この他にも海を舞台にした冒険小説など、ジャンルは幅広い。ちなみに経歴を調べてみると、1951年、千葉県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒。出版社勤務を経て、海運分野を中心に [続きを読む]
  • 今月観た映画と読んだ本(2017年4月)
  • 観た映画「柘榴坂の仇討」(DVD)2014年 監督:若松節朗 出演:中井貴一/阿部寛/広末涼子/高嶋政宏/真飛聖/中村吉右衛門/吉田栄作/藤竜也「アンタッチャブル」(BSプレミアム)1987年アメリカ 監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:ケビン・コスナー/ロバート・デ・ニーロ/ショーン・コネリー/アンディ・ガルシア/チャールズ・マーティン・スミス/リチャード・ブラッドフォード「完全なるチェックメイト」(DVD)2014年アメリカ  [続きを読む]
  • 弘前さくら祭り開幕
  • 弘前さくら祭りが始まった。初日の今日は、午前11時から本丸で開幕式が行われた。その開幕式に孫が通う保育園の園児たちが、風船を飛ばすイベントに参加するという。その様子を見に行ってきた。本丸に到着すると、すでに大勢の客でいっぱいである。混雑する肩越しの見物である。開幕式は例年ニュースで見るだけで、実際に見るのはこれが初めて。弘前市長をはじめ、地元選出の国会議員、知事、県内の市町村長といったお歴々が顔をそ [続きを読む]
  • 佐藤泰志「黄金の服」
  • 先日観た映画『オーバー・フェンス』の原作が収録された短編集である。映画の後、原作も読んでみたいと図書館で借りてきた。「オーバー・フェンス」「撃つ夏」「黄金の服」の3篇が収められており、「オーバー・フェンス」は1985年の文学界に、「撃つ夏」は1981年の北方文芸に、そして「黄金の服」は1983年の文学界に発表されたものである。小説「オーバー・フェンス」は、佐藤泰志自身が東京から函館へ戻り、職業訓練 [続きを読む]
  • 映画「オーバー・フェンス」
  • 偶然だが最近、北海道を舞台にした映画を観ることが重なった。先日観た『起終点駅ターミナル』『愛を積む人』そしてこの映画である。『起終点駅ターミナル』は釧路、『愛を積む人』は美瑛、そして『オーバー・フェンス』は函館が舞台になっている。『オーバー・フェンス』は『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』に続く佐藤泰志原作の映画化作品である。いずれも函館が舞台で、函館三部作と呼ばれているが、監督である山下敦弘、熊 [続きを読む]
  • 篠原勝之「骨風」
  • クマさんことゲージツ家の篠原勝之氏の書いた短編小説集である。こうやってブログで小説の感想を書く時、通常は著者名に敬称はつけないが、クマさんの場合はどうしても「篠原勝之氏」と敬称をつけずにはいられない。それはクマさんがFacebookでの知り合いだからである。Facebookでクマさんの生活の様子などを見ているうちに、いつしか彼が近しい知人であるかのような気持ちになっているからである。だからといって彼のことを詳しく [続きを読む]
  • 葉室麟「津軽双花」
  • 津軽藩2代目藩主、津軽信枚(のぶひら)の時代の話である。慶長18年(1613年)徳川家康の養女・満天姫が信枚のもとに輿入れしてくる。本州最北端の津軽を、北方防衛上重要な藩だと考える幕府が、津軽家との絆をより強固なものとするためであった。しかし津軽家には、すでに辰姫という正室がいた。彼女は関ヶ原で敗れた石田三成の遺児である。関ヶ原の合戦で三成が敗れた後、兄の石田隼人正重成は津軽に逃れ、津軽家の家臣になって [続きを読む]
  • 映画「ワイアット・アープ」
  • ワイアット・アープの波乱万丈の生涯を描いた映画である。先日BSで観たが、観るのはこれが2度目。ケビン・コスナーが主役のワイアット・アープを演じている。ワイアット・アープといえば、西部劇には欠かせない伝説のヒーローである。これまでにも何度も映画で取り上げられているが、記憶に残るものといえば、ジョン・フォード監督の『荒野の決闘』とジョン・スタージェス監督の『OK牧場の決斗』『墓石と決闘』である。『荒野の決 [続きを読む]
  • 桜木紫乃「ワン・モア」
  • 桜木紫乃の小説を読み始めて、これで7冊目になる。この小説は6篇の短編からから成る連作短編集であるが、数えてみるとこれまで読んだ7冊のうち、この小説を含めて4冊までが連作短編集である。桜木紫乃の小説にはこの形式が多い。彼女にとっては得意の形式ということになるのだろう。大きな特徴である。主人公は柿崎美和と滝澤鈴音というふたりの女性。高校の同級生で、どちらも医師志望ということから同じ大学に進学した。卒業 [続きを読む]
  • 原田マハ「奇跡の人」
  • 何か面白い本はないかと、本屋で立ち読みしていたとき、たまたまこの本を手にしたところ、そこに「弘前」という地名があるのを見つけた。どうやら「弘前」が舞台の話のようだ。興味を引かれたのでじっくり読んでみようと、図書館へ行き借りてきた。「奇跡の人」という題名からすぐに思いつくのは、ヘレンケラーの物語である。聞こえず、見えず、話せずという三重苦を抱えたヘレンケラーが、アニー(アン)・サリバンによって言葉を [続きを読む]
  • 桜木紫乃「ホテルローヤル」
  • 直木賞受賞作である。「ラブレス」では直木賞を逃したが、2年後のこの「ホテルローヤル」で、その雪辱を晴らしたというわけである。物語は、釧路湿原を見下ろす高台に建つ「ホテルローヤル」という名のラブホテルを舞台に、そこで繰り広げられる人間模様を描いた連作短編集である。今は廃屋となったホテルから始まり、時代を逆回転しながら、最後は40年前のホテル建設の舞台裏へと遡っていく。7つの短編から成っているが、経営 [続きを読む]
  • 桜木紫乃「ラブレス」
  • これまで読んできた桜木紫乃の小説は、すべてが短編もしくは連作短編であったが、5冊目にして初の長編である。この小説は第146回の直木賞の候補作であり、第19回島清恋愛文学賞受賞作品でもある。物語は北海道標茶町(しべちゃちょう)の貧しい開拓村に生まれた、杉山百合江という女性の波乱の人生を描いたものである。百合江が育った開拓小屋は、酒に溺れた父親が暴力で支配する家であった。文盲の母親はその暴力にひたすら黙っ [続きを読む]
  • 映画「柘榴坂の仇討」
  • 桜田門外の変に関わった、襲った側と襲われた側の武士ふたり。その後の13年間を描いた映画である。この13年は、幕末から明治となった激動の時代。すべての価値観が大きく変わった時代である。しかし主人公ふたりの時間は、桜田門外の変の時で止まったままである。時代に翻弄された彼らは、どちらも時代に見捨てられ孤独の中で生きている。敵同士ではあるが、ふたりは合わせ鏡のように似た者同士であることが見えてくる。そうし [続きを読む]
  • 桜木紫乃「蛇行する月」
  • 6章からなる連作短編。というよりも連作長編といったほうが適切かもしれない。各章の題名は「1984 清美」「1990 桃子」「1993 弥生」「2000 美菜恵」「2005 静江」「2009 直子」と、いずれも年代と名前がついているが、これはそれぞれの章の人物が語りつぐ25年間の物語になっているからである。このうち清美、桃子、美菜恵、直子の4人は、北海道の同じ高校の図書部に在籍した部員仲間である。さらにもうひとり須賀順子と [続きを読む]
  • 桜木紫乃「起終点駅」
  • 「かたちないもの」「海鳥の行方」「起終点駅」「スクラップ・ロード」「たたかいにやぶれて咲けよ」「潮風の家」の6篇の短編が収められている。「海鳥の行方」と「たたかいにやぶれて咲けよ」は連作だが、他の4編はそれぞれ独立した短編になっている。表題作「起終点駅」は先日観た映画の原作である。読んでみるとラストが少し違っているだけで、ほぼ原作通りに映画化されていることが分かった。映画を思い出しながら読んだ。そ [続きを読む]
  • 桜木紫乃「星々たち」
  • 連作短編集ではあるが、どの話も塚本千春という女性と彼女と関わりをもった人たちの物語になっている。また同時に彼女の母親、そして娘と繋がる女三代の物語にもなっており、そういう意味では長編小説として読むこともできる。なかなかユニークな構成である。塚本千春の母親、咲子は奔放な女である。娘の千春を実家に預けたまま、遠く離れた街で水商売の女として生きている。そうした母親と娘の暮らしを描いているのが、冒頭の「ひ [続きを読む]
  • ほしおさなえ「活版印刷三日月堂 海からの手紙」
  • 埼玉県川越市にある小さな活版印刷所「三日月堂」を訪れる様々な人たちの姿を描いた連作短編集である。この「海からの手紙」は「星たちの栞」に続いて出された「活版印刷三日月堂」シリーズの第2弾になる。主人公は二十代の女性、月野弓子、「三日月堂」という名の活版印刷所を、ひとりで切り盛りしている。「三日月堂」は彼女の曽祖父が昭和初期に創業した印刷所で、それを祖父が継いで営んでいた。だが5年前、祖父が亡くなると [続きを読む]
  • 映画「フランス組曲」
  • 1940年、第二次世界大戦下のフランス。ナチスによってパリが陥落、さらにその侵攻の鉾先は地方にも及び、フランス中部に位置する街ビュシーもナチスによって占拠される。そこに住むヒロインのリュシルは、大地主の姑アンジェリ夫人とともにフランス軍の兵士として出兵した夫の帰りを待っている。厳格で気難しく、小作人に対する態度も容赦のない姑との生活は陰鬱なものでしかない。自分を押し殺しての毎日である。その邸宅にナ [続きを読む]
  • 映画「最愛の子」
  • 中国では毎年数多くの幼児誘拐事件が発生、大きな社会問題となっている。背景にあるのは、1979年から始まった「一人っ子政策」である。急激な人口増加を緩和するために中国政府が行った抑制策である。この政策により、原則として子供は1人に制限され、違反した場合は罰金が科せられることになった。そのため働き手や跡継ぎとなる男児の価値がよりいっそう高まり、養子をとるケースが増えていった。その結果、非合法な人身売買市場 [続きを読む]
  • 映画「起終点駅 ターミナル」
  • 桜木紫乃の小説、初の映画化作品である。先日桜木紫乃の「氷平線」を読んだ後、彼女のことを調べているなかで、この映画の存在を知ったのである。さっそく借りてきた。主演は佐藤浩市。ひとり暮しの初老の弁護士、鷲田完治を演じている。20年前には新進の裁判官だったが、ある事情から裁判官をやめ、今は国選弁護しか引き受けない弁護士として、ひっそりと生きている。そんな彼の元に弁護を担当した若い女性が、頼みごとと称して [続きを読む]