高田清井 さん プロフィール

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高田清井さん: きなこの城
ハンドル名高田清井 さん
ブログタイトルきなこの城
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/kiyoi08
サイト紹介文主に創作小説を連載しています。 その他音楽(主にクラッシック)など。
自由文眼には歯を(連載中):小説家志望の女子高生麻矢、画家志望で勘当状態の兄雄介。芸術家気質の兄妹の或る復讐の物語。

失われた微笑(連載完結):性同一性障害の前田俊子の悲恋。

直井の肖像(連載完結):過去に悩み、人生を否定する挫折した画家と彼を愛する若き女性。その回帰への道程。

悲しいイブ:年の離れた男女の切ない悲恋を描きます。

音楽:「魔笛」愛の二重唱と映画「愛の嵐」他
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供28回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2008/11/08 13:16

高田清井 さんのブログ記事

  • 祖父に侘びて 8
  • 母と私が祖父へ親展と書いた手紙を送ってから、10日後ほどのことでした。既に11月に入っていました。私が苦痛でしかなくなった登校から帰ると、母が暗い顔をしていました。大体その頃母は人間関係に悩み、私の保護者というよりは、私が守ってやらないとどうしようもない状態でした。私にとってみれば被害者意識というのは非常に下品なものであり、少なくてもある程度プライドを持った者には無関係なもののはずでした。被害妄想 [続きを読む]
  • kiyoi「ピーマンの肉詰め」に失敗するの巻
  • ピーマンは1年中出回っている。しかし大きくて肉厚で存在感のあるピーマンはやはり夏出回るものに限る。そんなわけでうちでは夏にのみ作るピーマン料理は何種類かある。その中でも仙人の好きなのがピーマンの肉詰めである。昨日は朝からピーマンの肉詰めを作る予定で、仙人も楽しみにしていた。夕刻、kiyoiはいそいそと作り始めた。玉ねぎをみじん切りにして炒め冷えるまで待ち…と、その時うちに胡椒が切れていたことに気付いた [続きを読む]
  • 祖父に侘びて 7
  • 思えば高校1年のゴールデンウィークあたりから、私は病気でした。五月病かとも思いますが、TとKという二人の良き友に恵まれていましたから、五月病ではなく、鬱病だったのでしょう。26歳で初めて精神科に病院に入院した時、母が主治医に「どうしてこんなに重くなるまで放っておいたんです?」と叱られたそうですからその時はもう、末期でした。まず眠れませんでした。自分のアイデンテファイがうまくとれませんでした。それよ [続きを読む]
  • 青山二郎氏から宇野千代への手紙(S28.12)
  • 「心掛けの良い女は見掛けも良い。何故そういう風に誰でも言うかという段になると、十人十色ですが、そこで私はこういう風にゆき子を考えます。心掛けの良い女が世間に対してじっと静かに耐えているのは、その場その場の人間関係を愛しているからでもなく、反対に彼女が冷淡だからでもない。まして俺が俺がという自分の根性の方が大事だから我慢しているというのでもありません。心掛けの確かな女には世間が動物園とか植物園とか、 [続きを読む]
  • 祖父に詫びて 6
  • 私が子供として見ていた限りでは伯母は明るくてはきはきしていて裏も表もない人に見えました。しかしばあ様がS市の家に泊りがけで遊びに来ていたころは、母とばあ様の会話は伯母の悪口ばかりでした。母とばあ様は私が眠っていると思っている夜、ほぼ一晩中伯母の悪口雑言の言いどうしでした。あれでは伯母もたまらなかったでしょう。伯母は中学もろくに出ていないような紡績工場の女工さんでした。「福を背負ってきたような女だ」 [続きを読む]
  • リュクサンブール公園で・・・ギー・シャルル・クロス
  • リュクサンブール公園で         ギー・シャルル・クロス私は一人の小さな女の子を思い出すそれはリュクサンブール公園の五月の或る日のことだった私は一人で座ってた。私はパイプを吹かしてた。すると女の子はじっと私を見つめてた。大きなマロニエの木陰には桃色の花がふっていた、女の子は大人しく遊びながらじっと私を見つめてた。女の子は私が言葉をかけてくれればいいがとおもっていたのだ。彼女は私が幸福でないと [続きを読む]
  • 祖父に詫びて 5
  • 私が最後に新潟の実家に帰ったのは15歳の春のことでした。憧れの偏差値の高い女子高に受かって、希望に燃えていた頃でした。あなたは伯父が新築した家の居間の炉端の席に仏壇を背にして座り、いつもキセル煙草を吸っていました。私とちょうど60歳年の違うあなたはあの頃もう楽隠居で、芸者遊びにも飽き、穏やかな75歳の老人となっていました。従兄がちょうど私たちの滞在している時に、高校の受験結果が分かる。それでもし落 [続きを読む]
  • 林 芙美子の詩
  • 家族私の良人は三十一歳で私は二十九歳です女中は十五歳で犬は六歳です旦那さんはライスカレーがお好き奥さんはお茶漬けが好き女中はアンパンが好きで犬はコロッケが一番好きです旦那さんの素性は昔は書生さんで奥さんは女給さんで詩を書いていて女中は山の百姓の娘で犬は絵かきさんとこに生まれて皆皆一国一城の主です*なんとなくほっこりしたので載せてみました。 [続きを読む]
  • プチ・オーバードーズ
  • 時々、夕暮れ頃、不安で不安でしょうがなくなる。安定剤を飲んでも不安なので頓服を飲む。それでも効かない。kiyoiは夕食の準備をしながら、薬を飲み足していく。そうすると神経が緊張から解放されて、麻痺状態になっていく。1番効くのは5時前に9時に飲む眠剤を飲んでしまうことである。しばらくはもつ。だから夕食はちゃんと出来上がっている。しかし夕食の準備ができあがって、テーブルの上がにぎやかになった時点で、私はす [続きを読む]
  • 祖父に詫びて 4
  • じい様、私は1度だけあなたから叩かれたことがあります。後にも先にもあれが最初で最後でした。12歳の夏休み。私は自転車に乗ってN町を走り回っていました。青い空と入道雲。とても暑い新潟の夏でした。私はスピードを出して小川の横を走っていて、ハンドル操作を誤った。そして結構大きな小川に自転車ごと転落したのでした。足に怪我をしてかなりの出血をしました。そのまま私が帰るとあなたが玄関先にいました。「どうした? [続きを読む]
  • 祖父に詫びて 3
  • 「あれはなんの木?」「あれは楢の木」「あれは何の葉?」「あれは葛の葉」「あれは何の花?」「あれは槇の花」あなたは11歳だった私の質問にいつも即座に答えてくれました加茂農林の出身だったあなたはまるで植物学者でしたあなたが千葉にある私たちの新居に訪ねて来てくれた、あのときのことですあなたはこともあろうに隣の家の大学助教授の家に上がり込んで、母と私の今後を頼んだりもしてくれました頼りない母子なのだからと [続きを読む]
  • 「斎戒沐浴して母を語る」の目次
  •   目次  1.斎戒沐浴して母を語る その1  2.斎戒沐浴して母を語る その2  3.斎戒沐浴して母を語る その3   4.斎戒沐浴して母を語る その4  5.斎戒沐浴して母を語る その5  6.斎戒沐浴して母を語る その6  7.「斎戒沐浴して母を語る」番外編について  8.「斎戒沐浴して母を語る」番外編 母の愛した庭  9. 「斎戒沐浴して母を語る」番 [続きを読む]
  • 祖父に詫びて 2
  • 2あなたは3人いた孫のうち私だけを偏愛しましたもちろん父親のいない私が不憫だったからでしょうそれに自分の気に入らない嫁の産んだ二人の孫よりも理想の大和撫子であった娘の産んだ初孫がかわいかったあなたは幼い私が柱にぶつかって泣くと、「悪い柱だ!」といって柱を叩きました思い返してみて1番古いあなたとの記憶はまだ3歳くらいの幼稚園に入るか入らないかくらいのものですあなたと私は汽車に乗ってどこかに出かけまし [続きを読む]
  • 祖父に詫びて 1
  • 1あなたが家の池のほとりに植えてくれた八重水仙は毎年、けなげに咲いていましたあなたがわざわざ新潟から持ってきてくれた球根でしたあなたは大きなかばんに、ユリや水仙や芍薬をたくさん詰めて訪ねて来てくれましたこれが愛しい孫娘の家孫娘がそこで育つはずの庭いつか孫娘はそこでお婿さんを迎え、ユリや芍薬や水仙とともに幸せに暮らすはずの家あなたは祖父としてこれ以上ない慈愛を注いでくれました笑えることに、あなたはそ [続きを読む]
  • あんぱん病
  • この奥さんはほ3,4年前までは、体重が65キロに達するかと思われるような、体型のおばさんであった。持っている洋服で着られるものはわずかしかなく、ユニクロで買ってきたLサイズの洋服さえ入らず、もちろん、おしゃれ等というものとは全く無関係なおばさんであった。しかし、この奥さんが今思い出そうとしてもきっかけは分からないのだが、3年前から早朝散歩というものを始めた。もともと睡眠薬を常用する不眠症患者で、朝 [続きを読む]
  • あんぱん病
  • この奥さんはほ3,4年前までは、体重が65キロに達するかと思われるような、体型のおばさんであった。持っている洋服で着られるものはわずかしかなく、ユニクロで買ってきたLサイズの洋服さえ入らず、もちろん、おしゃれ等というものとは全く無関係なおばさんであった。しかし、この奥さんが今思い出そうとしてもきっかけは分からないのだが、3年前から早朝散歩というものを始めた。もともと睡眠薬を常用する不眠症患者で、朝 [続きを読む]
  • 夏バテネコのその後の顛末
  • 我が家のきなこ姫の体調不良をご心配くださった皆様へきなこは元気になりました。病院へは行きませんでした。ブログ友のアドバイスもあり、1週間食べなかったら、何が何でも病院へ連れていこうと話していましたが、1週間たつ前に食べ始めてくれました。木曜日、何が食べたいのかいろいろきなこに聞きました。「お刺身?」「・・・・・」「缶詰?」「・・・・・」「レトルト?」「・・・・・」「カリカリ?」「・・・・・」「かつ [続きを読む]
  • 夏バテネコのその後の顛末
  • 我が家のきなこ姫の体調不良をご心配くださった皆様へきなこは元気になりました。病院へは行きませんでした。ブログ友のアドバイスもあり、1週間食べなかったら、何が何でも病院へ連れていこうと話していましたが、1週間たつ前に食べ始めてくれました。木曜日、何が食べたいのかいろいろきなこに聞きました。「お刺身?」「・・・・・」「缶詰?」「・・・・・」「レトルト?」「・・・・・」「カリカリ?」「・・・・・」「かつ [続きを読む]
  • 夏に弱いネコ
  • 我が家のお姫様、縞三毛のきなこが昨日から食事をしなくなった。毎夏そういう傾向があるのだが、4年前には3週間も食べないで、私もきなこの死を覚悟した。体重が半分以下に落ち、何も食べようとせず、水を飲んでは吐いていた。今回もまだ2日目だが同じ状態だ。病院に連れて行っても訳の分からないきなこは怯えて怖がるだけだ。言葉が通じたらいいのに、としみじみ思う。毎夏繰り返しているので、仙人はそのうちまた食べるだろう [続きを読む]
  • 夏に弱いネコ
  • 我が家のお姫様、縞三毛のきなこが昨日から食事をしなくなった。毎夏そういう傾向があるのだが、4年前には3週間も食べないで、私もきなこの死を覚悟した。体重が半分以下に落ち、何も食べようとせず、水を飲んでは吐いていた。今回もまだ2日目だが同じ状態だ。病院に連れて行っても訳の分からないきなこは怯えて怖がるだけだ。言葉が通じたらいいのに、としみじみ思う。毎夏繰り返しているので、仙人はそのうちまた食べるだろう [続きを読む]
  • 真夜中に聴くドイツ・リート
  • 諦めて、今夜は貫徹することにした。決められた通りに昨日の9時に眠剤を飲んだが、眠れない。眠れないときは何が何でも眠れない。大脳前頭葉の神経が興奮しているらしい。これ以上興奮すると幻覚が見える。幻聴も聞える。だから医師は外来のたびに、よく眠れるかどうか訊ねる。さっきまでヘッドフォーンを付けてシューマンの「詩人の恋」を聴いていた。それが悪くて興奮したか・・・。この曲は仙人と出会ったころよくカーステレオ [続きを読む]
  • 真夜中に聴くドイツ・リート
  • 諦めて、今夜は貫徹することにした。決められた通りに昨日の9時に眠剤を飲んだが、眠れない。眠れないときは何が何でも眠れない。大脳前頭葉の神経が興奮しているらしい。これ以上興奮すると幻覚が見える。幻聴も聞える。だから医師は外来のたびに、よく眠れるかどうか訊ねる。さっきまでヘッドフォーンを付けてシューマンの「詩人の恋」を聴いていた。それが悪くて興奮したか・・・。この曲は仙人と出会ったころよくカーステレオ [続きを読む]
  • 夜遊び
  • 3年ほど前からダイエットのために早朝散歩というものを始め、10キロ以上体重を落とすことができた。毎朝夜が明けると完全装備で家を出て、早足で最低1時間以上歩く。これは認知症予防にもなるそうで、一種強迫観念に近いものになっている。朝見る空は格別だ…。珍しく3年も続いてきたが、最近これに宵の散歩というのも加わった。夜の7時に家を出てやはり1時間くらい歩くのだが、同じ町でも朝と夜では全く風景が違うのに、今 [続きを読む]