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- 2011/05/17 01:04ORBITAL
- 青い空が嫌いだった。教室で永遠と集中を強制される時間。休み時間に破裂する、暴力的にうるさい声にひやっとさせられる。他人に干渉され、親の希望を聞かされてばかりで、自分の意思を示せば、不思議な圧力にあちこちを、歪められいつの間にか決められた軌道に戻されている。太陽は無神経にあらゆるものを照らし出し望んでもいないのに、他人の目に僕の姿を映じさせた。誰にも干渉されない場所が欲しかった。夜になると、僕は一人 [続きを読む]
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- 2010/01/20 16:47外れに居たいとき
- 土手の端のコンクリートブロックの上に座って、ショベルカーが掘り起こした土を列に並んだトラックが次々と運んで行くのを眺めながら、僕は缶コーヒーを飲んでいた平日の正午、開発中の自然公園工事は遅々としている様で前に来たときと比べ何も変わっていない様に思えた人通りの少ない市の外れの自動販売機で買った缶コーヒーは古くなっているせいか、何となく生臭く”哀しみ”と”無力”が混ざったものが飲む度に全身を廻っていく [続きを読む]
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- 2008/12/23 19:0012月の午後
- 遊歩道に散ったくすんだ黄色い銀杏の葉が焦げ茶色の枯葉に変われば、空から雲は消え、どこまでも青く、寒い、冬の空があらわれる。澄んだ空気に満ちる、太陽の柔らかな光。カラフルに装飾された冬の街並みはとても綺麗で、一人歩く人、カフェで本を読む人、ショウウィンドウをのぞく人、連れ立って話す人、昼間なのにみんな、楽しい夢を見ている様子。学校からの帰り道を、わたしはひとりで歩いて行く。家に帰ったら、暖房の効いた [続きを読む]
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- 2008/12/15 16:33座標
- 三次元空間の僕では無くて、とりまく状況の中での僕の座標を知りたいと、ときどき思う。誰にどのように好かれ、誰にどのように嫌われ、僕の好きな音楽は、他人の心にどのように響き、僕の服装は、他人の目にどのように映り、瞬間、瞬間の僕を、人はどう感じているのかとか、一目で分かれば良いな、と。自分自身を、他の人の感じる様に、もっとはっきりと認識したいから。僕の目に映る他人が、集団の圧力に捻じ曲げられながらも、意 [続きを読む]
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- 2008/12/03 17:10freeter's dream
- 26歳、一人暮らしの僕は、23時15分のアパートにこだまする、目覚まし時計のベルで目を覚ました。部屋の明かりを点け、スウェットの上にブルゾンを着込み、iPodのヘッドフォンをつけ、近所の電気屋のチラシの束を自転車のカゴに載せると、ポステリングのバイトへと出発した。吐く息は、白。街の脇に屹立する、丘の上のマンションまで続く複雑な坂道を、自転車で走る。ときどき深夜の闇の底に煌々と光る、街の水銀灯の輝きを脇下に眺 [続きを読む]
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- 2008/11/25 22:19reset
- 初夏の夜 夢の中誰もいない木漏れ日の眩しい森の中静謐な音を立てて大きく水を湛える泉似合わないと言われた黄色いカットソーを羽織ったまま生意気と言われたエルメスのバッグを持ったまま学校のトイレで幻滅した崩れた化粧をつけたままわたしは泉に浸かり揺れる水面を越えて日に輝き、風に揺れる新緑の葉を上に眺めながら 底へ向かって沈んで行く化粧が水に溶けエルメスのバッグが手から抜ける頃にはいつのまにか裸どこかで反響 [続きを読む]
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- 2008/11/21 18:51festa must be...
- 醜貌を闇に暴かれて、今宵も宴は開かれる。酒の豪雨が降り注ぎ、陽の目に凍えた大地を燃やす。気高さを沈め、欲望に勃起し、人々は罵りの賛美歌を合唱する。子の嘲笑を音楽に、裸体の母は軽やかに踊り、熱い吐息を流しては、男の視線を絡めとる。下衆な親父の卑猥な詩は、戸惑う少女の胸をつき、幼い頬を朱に染め上げる。老人は世界の果てに横たわり、遠く輝く美しき宴の調べに涙し、星空に一人、死の訪れを待つ。 [続きを読む]
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- 2008/11/21 18:31時の陰
- 時の経過は早すぎて、後には何も残らない。美は流星の如く消え去り、真実は早口で囁かれ、愛情と憎悪は飛沫を上げて回転し、砂の城は即ち安定だと謳われる。眩暈に揺らぎ、時の陰に取り残されて、あなたはただ、去りゆく花弁の残滓を瞳に浮かべ、胸の内で静かに微笑む。 [続きを読む]
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- 2008/11/21 17:58Christmas Child
- 風を切る音。リズムを刻む小さな揺れと、ガラスを越えて伝わる窓の外の冷気と静寂。浮かびあがる感覚。ぼくは夢から覚めて、ゆっくりと目をひらいた。車の中は暖かく、闇に触れたように暗かった。となりには、たくさん食べて満足した妹たちが、崩れたドミノのように重なりあい、小さく寝息をたてていた。前を向いて運手する父さんの横顔に、ときどき影が走り、ときどきあざやかな光点の群れが通り過ぎて行った。窓の外には氷点下の [続きを読む]
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- 2008/11/21 17:52bird
- 青く、高い 真冬の朝の寒空に大きな鳥が一羽 凍てつく冷気を砕き 力強く上昇していく闇は陽に溶かされて 星は遠く流れ去り 静寂の中無限に響く鳥の声が 目覚めの鐘が 眠った世界を震わせるあたりに満ちる高揚感 何かが目覚めようとしている 何かが始まろうとしている 何かが生成しようとしている [続きを読む]
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