piparpati さん プロフィール

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piparpatiさん: アジアのお坊さん・番外編
ハンドル名piparpati さん
ブログタイトルアジアのお坊さん・番外編
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/pwbdt973
サイト紹介文アジア各国で修行した僧侶の新着お坊さん情報やお坊さん小咄。
自由文公開中の「ホームページ・アジアのお坊さん」の番外編。僧侶である筆者がタイやインドでの修行中に思いつくまま記した覚書なのでアジアでお寺参りをするように、気楽に読んでいただけたら幸いです。

参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供123回 / 365日(平均2.4回/週) - 参加 2008/12/17 14:07

piparpati さんのブログ記事

  • 声明独習用「遥聲キーボード」の話
  • 得度して本山に上がるまでに京都のお寺で小僧修行をさせて頂いたのだが、当時は右も左も分からない、お経はみんなに一から教えて頂く、その中でも天台声明というものが、特に私を悩ませた。節のないお経ですら覚束ないのに、聞いたこともない難しい声明の節回しを、基礎も習わずに耳で覚えよと言われて、随分と悪戦苦闘した。先輩の小僧さんに声明の達人がいて、彼は西洋音楽を趣味にしていたから、音階の構造にも詳しく、声明の和 [続きを読む]
  • 三島由紀夫「美しい星」映画化に際して乱歩を思う
  • バンコクのお寺に居た頃、時折りスクンビットにある日本語書籍の揃っている古本屋さんに出かけたものだが、前川健一氏が「バンコクの好奇心」の中でその同じ書店について書いておられる通り、海外に派遣された日本企業の駐在員の方が、この機会に読み返そうと思って読んだら売って帰るのであろう、新潮文庫の100冊にでも入っていそうな、基本的な日本文学が、たくさん置いてあった。その古書店で、三島由紀夫の「潮騒」を買って読 [続きを読む]
  • 姉弟子訪問記
  • 姉弟子、と言っても何十歳も年上の方なのだが、私が得度式だけ済ませて本山に上がるまでの間に前行として修行させて頂いた小僧時代の先輩の尼僧さんが、今は天台宗一ヶ寺のご住職となっておられて、その方を、先日、何年かぶりにお訪ねした。インドに行きたい、君が案内してくれるなら行ける気がするんだけどと、ずっと仰っておられたものの、なかなかご自身の機が熟さず、今回お会いした時にはインドのことを口にされることもなく [続きを読む]
  • アジアのリフト寺院
  • 西国札所の中山寺にエスカレーターが出来た時、私の周りでは賛否両論が聞かれたものだけれど、ミャンマーのシュエダゴン・パゴダにもエスカレーターがあることだし、少なくともエスカレーターの設置が日本的な発想だから、お参りにふさわしくないとの意見は当たらない。ついでに言うと、エスカレーターだからお寺にあると突飛な感じがするけれど、例えばエレベーターのあるお寺なら、もはやそれほど珍しくもない訳で、付属の会館な [続きを読む]
  • 我が善友、我が善知識
  • 漢訳仏典における「善知識」という言葉は、日本人上座部僧プラユキ・ナラテボー師がよく仰る「善友」と同じく、「kalyana mitta」(これはパーリ語。梵語=サンスクリットはkalyana mitra)の訳語だ。「善知識」だと法における「師」のみを指しそうに思うが、「善友」だと自分より優れている人だけでなく、自分と等しいレベルで法を求める「仲間」のニュアンスをも含む気がする。ダンマパダ78に「悪い友と交わるな。卑しい人と交わ [続きを読む]
  • 葬儀を終えて
  • アガサ・クリスティ中期の名作「葬儀を終えて」を私がこの度、初めて読んだ理由は他でもなくて、先日、自分の身内の葬儀があって、お坊さんとして導師を務めるのではなく、久々に親族としてお葬式に参列したからだった。中学生の頃、クリスティのミステリが好きで、全作品を解説した解説書に載っている各作品のあらすじを、飽かずによく眺めていたものだが、この「葬儀を終えて」は結局、当時は読まなかった。理由はと言うと、まあ [続きを読む]
  • 庫裏はクティかクティールか
  • お寺の奥さんのことを大黒さんと呼んだりするのは、お寺の台所に大黒天を祀っていることが多かったことからの隠語であって、面と向かってお寺の奥さんに「大黒さん」と呼び掛けるのは失礼だ。一方で「お庫裏さん」という言葉も、やっぱり寺の台所を指す「庫裏」を預かる人ということで生じた呼び掛けだが、こちらはお寺の奥さんに対して直接使っても、決して失礼ではない。但し、これはあくまで他人からの呼び掛けだ。住職一家とし [続きを読む]
  • 気になる言葉
  • 最近よく聞く、気になる言葉というのを、時々、書かせて頂いている。「変な汗が出る」「立ち上げる」「モチベーション」「テンション」などなど。多少なりとも宗教的なことに関わる言葉として、「スピリチュアル」「パワースポット」「気」「癒し」「気づき」「マインドフルネス」などなど。この頃気づいた気になる言葉を少し挙げてみる。・「トラウマ」街頭インタビューなどで、もうかなり年配の方などが、あの事故以来、トラウマ [続きを読む]
  • アジアの結集
  • 自分と同じ天台宗のお坊さんに、一回目の結集って、いつ行われたんでしたっけ? そういうことに、あなたはお詳しいでしょう? と聞かれた。残念ながら、そのお坊さんを含む多くのお坊さんと違って宗門の大学を出ていない私の仏教に関する知識は独学によるところが多いので、足りていなかったり偏っていたりで、そんなに詳しくはないのだけれど、確か1回目はお釈迦さんが亡くなってすぐではなかったですか? 何日後なのかは急に [続きを読む]
  • 俗に言う語の仏教的解釈
  • ・「憎まれっ子世に憚る」というが、悪い人ほど長生きする訳では決してない。いい人も悪い人も、同様にそこそこに生き、そこそこに死ぬ。ただ、自分がうっとうしいと思っている人が、自分が思うほど早くは死んでくれないので、憎まれっ子ばかりが長生きするように感じるだけだ。・「美人薄命」というけれど、美人だけが早死にしやすい訳ではない。美人も不美人も、そこそこに生きてそこそこに死ぬ。ただ、美人が早く亡くなると目立 [続きを読む]
  • 往生の素懐
  • 身内の葬儀に参列したのだが、その時、司会者の方が故人のことを「往生の素懐を遂げられた」と表現したのを聞いて、一般の人はこの言葉を聞き取れるものなのだろうかと、訝しく思った。「平家物語」あたりに出てくるような時代がかった台詞に思えたのだが、インターネットで検索したら、「葬儀でよく聞く『往生の素懐(おうじょうのそかい)』って何ですか?」みたいな質問が、いっぱい載っていた。ちょっと自信がないがないけれど、 [続きを読む]
  • アジアの偽坊主
  • つい先日(2017年4月)、東京で数珠その他のお守りグッズなどを授与して金品を稼いでいた中国人の偽托鉢僧が逮捕されたというニュースが報道されたので、何度も似たようなことを今までも書いて来たのだが、改めて整理させて頂くことにした。そもそもお坊さんを指す比丘(ビク)という言葉は本来「乞う者」という意味であり、これが漢訳されて乞食(こつじき)となり、またそれが乞食(こじき)という言葉の基にもなった。インド [続きを読む]
  • 仏誕会読書感想文
  • ・4月4日は2010年に亡くなった漫画家の佐藤史生の命日だったので、久し振りに彼女の作品を読み返してみた。「ワン・ゼロ」や「アシラム」をインドの日本寺に持って行ってまで読んだ話は以前にも書かせて頂いたことがあるが、最初の作品集である「金星樹」に含まれた「花咲く星々のむれ」や「金星樹」の時点から、絵柄はまだまだ未熟なのに、大人びた論理的な台詞は後の名作と少しも変わらず、「精霊王」「楕円軌道ラプソディ [続きを読む]
  • 法衣を着たまま電車に乗ることの意義
  • 何をそんなことを大袈裟に、と思われるかも知れないが、久し振りに法衣を着て電車に乗る機会があった。遠方の用事だったので、あろうことか、新幹線にまで乗らせて頂いた。お坊さんからすると、世間のお坊さんたちが衣を着て新幹線やら在来線に乗っていることは、何も珍しいことではないが、一般の方がそれを聞くと、結構、驚く話のようで、実は今回、身内に不幸があって、お葬式に参列するための外出だったのだが、10年ぶりくら [続きを読む]
  • アジアの通信事情あれこれ
  • ・最初はタイトルを「アジアの通信事情」とだけにしていたのだが、別に最新の国際情報をお知らせする訳でもなし、ただ相も変らぬ古い思い出話を箇条書きに綴ってみたいだけなので、敢えて「あれこれ」を付け足すことにした。・さて、何ゆえ通信のことを書こうとしたかと言うと、ちょっと海外の郵便局で局留めを使いたいことがあって、局留めを意味する「poste restante」というのはフランス語だな、そう言えば「by air mail」を意 [続きを読む]
  • 一方通行を逆走する車に仏教徒が掛けるべき言葉
  • 先日、葬儀場から衣を着たままタクシーに乗せて頂いたのですが、前方の交差点で前の車が一方通行を逆走したのを見たタクシーの運転手さんが、あ、あいつ、逆走しよった、向こうから車が走って来たらガシャーンと事故しよるでと、そこは関西でもなかなか庶民的な土地柄で知られる町だったこともあってか、そんな言い方で仰いました。そして私に、何考えてるんでしょね、あれ、事故したいんかいな、みたいに同意を求めるので、ええ、 [続きを読む]
  • 読経の威力
  • 例えば身内に不幸があったりすると、急なこととて、心が騒ぎ、身体も昂ぶる。そんな時、声に出してお経を読む「お勤め」という行為が出来ることは幸いだ。読経は利他行として死者の回向になるだけでなく、自身の心を調える、自利の行でもあると思う瞬間だ。インドのブッダガヤにある印度山日本寺の勤行儀は、各宗派がなるべく共通して使うお経を集成し、パーリ語の三帰依文(ブッダン サラナン ガッチャーミ…)を加えたものだった [続きを読む]
  • 法話作りの秘かな秘訣
  • 六代目桂文枝師匠、というのは周知の如く、襲名前は桂三枝のお名前で知られた方ですが、ご自身の手になるその創作落語の本数は夥しいもので、かの故・桂枝雀師が、ひと昔前の、サラリーマンが主人公として登場するような「新作落語」と違って、三枝くん(当時)の創作落語は何度聞いても面白いということを、力説されていたものです。その六代目文枝師が仰っていたことですが、例えばお弟子さんと話をしておられる時に、ふっと面白い [続きを読む]
  • 法話作りの秘かな秘訣
  • 六代目桂文枝師匠、というのは周知の如く、襲名前は桂三枝のお名前で知られた方ですが、ご自身の手になるその創作落語の本数は夥しいもので、かの故・桂枝雀師が、ひと昔前の、サラリーマンが主人公として登場するような「新作落語」と違って、三枝くん(当時)の創作落語は何度聞いても面白いということを、力説されていたものです。その六代目文枝師が仰っていたことですが、例えばお弟子さんと話をしておられる時に、ふっと面白い [続きを読む]
  • 水曜日の一休さん
  • 私が紹介させて頂くようなネタでもないのだけれど、人が教えて下さったので、敢えて書かせてもらうことにするが、「水曜日のカンパネラ」というミュージシャンが、「一休さん」という歌を歌っているそうだ。見せて頂いた歌詞やビデオの映像も、まあこんなものかという程度だが、2016年にNHKで放映されたアニメ「オトナの一休さん」は私の知り合いの禅僧の方も絶賛していたし、雑誌「BRUTUS」2017年2月号の禅特集が昔の東 [続きを読む]
  • 水曜日の一休さん
  • 私が紹介させて頂くようなネタでもないのだけれど、人が教えて下さったので、敢えて書かせてもらうことにするが、「水曜日のカンパネラ」というミュージシャンが、「一休さん」という歌を歌っているそうだ。見せて頂いた歌詞やビデオの映像も、まあこんなものかという程度だが、2016年にNHKで放映されたアニメ「オトナの一休さん」は私の知り合いの禅僧の方も絶賛していたし、雑誌「BRUTUS」2017年2月号の禅特集が昔の東 [続きを読む]
  • ぬらくら阿羅漢
  • 仏の境地にも阿羅漢の境地にも程遠い現代人の修行者が、テーラワーダ仏教では仏になれない、羅漢の境地にまでしか至れないんだとか、いやいや、阿羅漢というのは初期仏教においてはブッダと修行者が等しく到達し得る悟りの境地であるにも関わらず、それを大乗仏教徒の輩と来たら、みたいな議論をしなければならないのは、とても不毛だ。実際問題として、それぞれにやれるべき最善の修行をまずは精進することこそ、緊急の法務だとは [続きを読む]
  • ぬらくら阿羅漢
  • 仏の境地にも阿羅漢の境地にも程遠い現代人の修行者が、テーラワーダ仏教では仏になれない、羅漢の境地にまでしか至れないんだとか、いやいや、阿羅漢というのは初期仏教においてはブッダと修行者が等しく到達し得る悟りの境地であるにも関わらず、それを大乗仏教徒の輩と来たら、みたいな議論をしなければならないのは、とても不毛だ。実際問題として、それぞれにやれるべき最善の修行をまずは精進することこそ、緊急の法務だとは [続きを読む]