bbbesdur さん プロフィール

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bbbesdurさん: Tokyo/Naha Chromatic
ハンドル名bbbesdur さん
ブログタイトルTokyo/Naha Chromatic
ブログURLhttp://bbbesdur.exblog.jp/
サイト紹介文東京と沖縄の街や人を撮っています。時代や季節が見える写真と文章になるようこころがけます。
自由文水辺が好きです。空も大好きだなあ。人もまあまあ好きかな。人によるけど。主に東京と那覇の水辺や空や人を撮って短文を付けて載せます。すこしの時間だけでも愉しんでくれたら嬉しいな。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供16回 / 63日(平均1.8回/週) - 参加 2009/02/16 00:05

bbbesdur さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • #689 痔の話 第15回 硫黄島の戦い
  • 「順番的には痔核の処置をして、その後に痔瘻の処置をします」「ハイ」 ぼくは「順番的には」という言葉が、きっとこの医師の常套句なんだろうとおもった。正しい日本語とは言い難いのに、どこか言い慣れた気配があった。言葉というのは不思議なもので「なるほどですね」のように、正しくなくても納得出来る響きが備わっていると、かえって癖になりやすいのだ(そういう人って、皆さんの周囲にもいるでしょ?)。きっと... [続きを読む]
  • #688 痔の話 第14回 男はつらいよ
  • 午前中の患者たちが去った後の待合室はガランとしていて気持ちが良かった。緊張してはいない。ぼくはそう思いたがっていて、客観的に自分の心境を分析することが難しいシーンだった。しかしながらぼくは経験的にそういったケースではほぼ100%自分が思いたがっている方とは真逆に真実があることを知っている。だからぼくは自分が緊張しているのだと判断した。窓の外で気持ち良さそうに揺れている欅の葉を眺めながら、... [続きを読む]
  • #687 痔の話 第13回 言葉のない世界
  •  手術実施の宣告からおよそ1週間経った、ある晴れた日に、ぼくは再びクリニックを訪れた。街路を薫風が吹き抜け、5月の陽光を浴びた街路樹がキラキラと輝いていた。季節はぼくのお尻の状況とは、まるで無関係に夏に向かって歩調を速めていた。世の中はこんなにも輝いている。ぼくだけが憂鬱なのではない、ぼく以外にも今日のこの美しい日に痔の手術をする人がいるんだ、とあてどない共感を求めて空を見上げた。上空... [続きを読む]
  • #686 痔の話 第12回 敗戦の日
  •  診察を終え、改めて診察室の椅子に座ったぼくに向かって、医師はお尻の断面模型を見せた。ぼくの痔核は内痔核と言って、歯状線(しじょうせんと読む)の内側に出来たイボ状の腫れ物のことである。歯状線はK門の奥にある。K門は外側からはシワシワの円い穴に見えているから(ぼくを含む多くの人が自分のものを見たことがないんじゃないかな)、ぼくたちは普段K門を2次元的に意識しているが、医学的には奥行きは3... [続きを読む]
  • #685 痔の話 第11回 1ミリの希望
  •  診断中に医師の声音が変わる場合、それはほぼ100%間違いなくバッド・ニュースだから、ぼくは固唾を呑んで次の言葉を待った。「痔核がありますね。うーん、それも2つ、いや、ちょっと待って下さいね、いや3つですね、3つ」 と言うのだ。「痔核ですか」「ええ、まあまあの大きさです」 ぼくには医師の言う「まあまあの大きさ」がどの程度なのか想像がつかなかった。「痔核というのはつまりイボ... [続きを読む]
  • #684 痔の話 第10回 
  •  痔瘻は、お尻にもうひとつ穴が開くという、無意味に過剰な病気である。オレはひとつだけでいいからね! と言ってもムダだ。どうせバイパスを作るなら、第2東名みたいにピカピカで立派なヤツにして欲しかったが、残念ながらぼくのヤツは旧天城トンネル並の古クサさだった。「ここまでポッカリ開いているのも珍しいです」 と医師は言った。ぼくとしては余裕のあるところを見せたくて、なんとか気の利いた一言を言おう... [続きを読む]
  • #683 痔の話 第9回 
  • 「Bさん、失礼します。よろしくお願いします」 この医師はぼくに限らず、患者のお尻を見る前に、きっと必ずこういっているのだ。これまでお尻を見せた医師からこんな丁寧なセリフを聞いたことはなかった。丁寧だから良いというものではないが、人間扱いされている気にはなる。「きっと恥ずかしいでしょうね、でも大丈夫だからね」と言われているような気がしてくるのだ。だからぼくも必ず、「こちらこそよろしくお願... [続きを読む]
  • #682 痔の話 第8回 いわれなき劣等感
  •  ぼくが選んだそのクリニックはお尻の専門医ではない、ということを前回の記事でいただいた「みと肛門クリニック」に関するfbコメントで思い出した。だから待合室で座っている患者同士が、それぞれどんな病気を患っているのかはわからないのだ。待合室で堂々と「オレは風邪だからな!」というように胸を張る必要もないが、ぼくの観察した限りでは、痔の患者は心の隅に暗がりを宿しながらも、どこか放心したような、諦め... [続きを読む]
  • #681 痔の話 第7回 
  • 「また膿が溜まって来たみたいです」「ほう、そうですか」 医師はぼくの顔を見ずに、カルテに目を落としながら、曖昧にそう言った。医師はこの間合いで、目の前の患者がどういった症状を持っているのかを思い出そうとしている。だからぼくはしばらく黙った。繁盛している医院だったら、毎日数知れぬ患者たちが訪れるはずで、一人ひとりの顔なんて覚えていられるはずはないのだ。「また硬くなりましたか?」 医師は... [続きを読む]
  • #680 痔の話 第6回 イチロー並みのメジャー・リーガー
  •  単に膿を出すだけの切開を手術だと誤解していたぼくには「やっぱりそうだったか」という気持ちもあった。というのも、ぼくが病院で経験したのは、かつて職場の先輩たちが口々に嘆いていた「痔の手術の信じられない痛み」からは程遠い痛みだったからだ。手術の痛みを恐怖したぼくは、インターネットで「切らずに治す」方法を探したが、あっという間に玉砕した。「切らずに治す」ことが出来るのはイボ痔と一部の切れ痔に限... [続きを読む]
  • #679 痔の話 第5回 ぼくたちの身体の中にはイチローがいる!
  •  釣りを終えて、東京に戻ったぼくは、ガーゼについた黄色のそれが、イヤなニオイを発していることに気づいた。もちろんお尻から出るニオイだから、期待する方がどうかしているとしても、少なくとも長年嗅ぎ慣れてきた例の「摂取物の残滓」が発するニオイとは明確に違っていた。ぼくはまたまたインターネットで様々なサイトを検索した。医療機関が公開しているサイトやまさしくぼくが今書いているような体験談を掲載した... [続きを読む]
  • #678 痔の話 第4回
  •  患部を切開して盛大に膿を出し、日帰り手術を終えた気になっていた(じつはこれは手術ではなかったのだ)ぼくには、しかしひとつ問題があった。まさにその日(金曜日)の深夜に岩手に移動して、現地の友人と釣りをする予定だったのだ。ぼくには友人との釣りの約束だけは余程のことがなければドタキャンしないというポリシーがある。「余程のこと」が今回の痔の手術(とおもっていた)に相当するかどうかは判断が難しかっ... [続きを読む]
  • #677 痔の話 第3回
  •  で、切ったわけ。「歯医者さんと同じ局部麻酔をするので、ちょっとチクリとしますが、あとは痛くありません。心配なさらなくて大丈夫です」 この医師は珍しく患者に丁寧な言葉遣いをするのである。わたしは常々医師にありがちな「自分が偉いと思っている」態度、および言葉遣いを不服としている者であり、そうでないこの医師をエラいとおもった。好きな人にはお尻見せてあげるけど、好きじゃない人にはお尻見せ... [続きを読む]
  • #676 痔の話 第2回
  •  医師からはしばらくお酒は控えるようにと指示されたが、翌週は沖縄出張だった。お酒なしの沖縄出張はムリなのだった。だから飲んだ。それも必要以上に飲んでしまった。帰京する前の晩、仲間と国際通りから海側に向かう路地沿いにある海鮮ワイン居酒屋とでも呼ぶべき店に行って、飲み放題のワインを飲んだ。飲み放題のワインにロクなものがないのはこの世の常識だ。しかし沖縄では酒の種類や店にこだわらないのがぼくの... [続きを読む]
  • #675 痔の話 第1回だけど、この先相当長くなるとおもう
  •  痔の話だ。長くなる予感がする。痔の治療の話じゃなくて、このブログの記事のことだ。身を切った痛みが自動的に文章に凄みを増し、楽に書き進むことができると期待しつつ書き始めることにする。 お尻の中心(つまりK門のことだが、ブログ再開にあたって品位を大切にしようと決めたので、極力婉曲な表現で行くのです)に異変を感じたのは昨年のちょうど今頃だった。40歳を過ぎた頃から3年に1度くらい、寒い日がつづ... [続きを読む]
  • #674 痔の話をしようか
  • あまりに久しぶりすぎて、どうやって投稿するのかわすれてしまった。知らないうちにページデザイン(スキンというらしい)が勝手に変更されてしまったし。まあ勝手にというのもおこがましいくらい利用していないわけで、勝手にブログ自体が消されてないだけマシとおもうべきだろうなあ。というわけで、ブログ再開します。再開記念に気の利いた一文でもしたためようかとおもったけども、そもそも何を書いて良いのか忘れた... [続きを読む]
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