第十八話

わっ！！！えっ！！何！？パッカリ開いたきよえのスーツケースには松菱UMA銀行の帯封がされている札束がびっしりと敷き詰められていた。決平は目を丸くしたまま動かず…

第十七話

きよえは一体どれくらい待ったのだろうか。また少し居眠りをしてしまったようだった。すっかり雨も止んだようだが、外はまだ真っ暗で車も泥濘にはまったまま立ち往生して…

第十六話

どれくらい走ったのだろうか・・・何度も吐き気に襲われそして吐き続けたきよえは、ついに吐き疲れ、そして眠ってしまったようだった。まわりは真っ暗、ただ車のヘッドラ…

第十五話

チーカムの工房から200キロのところにあるブー族が暮らす山。いったいどれくらいの時間で着くのだろうか。。日本の高速道路なら数時間で着くだろうが、ここはべロス。…

第十四話

いびきをかき眠り続けている朝密彦をきよえとホテルのスタッフがチーカムの車まで運び、汗だくのきよえも車に乗り込むと、チーカムは運転手に車を出す様に目で合図した。…

第十三話

「どうしたんだろうねぇ。朝密彦に限って、時間に遅れるなんてことないのに。ま、僕なら佐々木小次郎よろしく遅刻なんてものはそのかっこ良さで帳消しになっちゃうんだけ…

第十二話

要子と決平、そしてせつ子の3人はバノイ行きの飛行機に乗り込んだ。せつ子は決平の隣に座りたいと要子から無理やりチケットを奪い、自分のものを要子に渡してこれからの…

第十一話

『獲抜鼻意得抜 獲抜鼻意得抜 獲抜鼻意得抜 獲抜鼻意得抜 獲抜鼻意得抜・・・』密彦は目を閉じながら呪文を唱え続けた。『獲抜鼻意得抜 獲抜鼻意得抜 獲抜鼻意得抜…

第十話

「何なんだよー！早くしてくれよー！おいっ！！」帽子を深々と被ったその男が「おいっ！！」と叫んだ瞬間、その帽子が床に落ち、帽子の中からはしめ縄のような三つ編みが…

第九話

純喫茶高瀬に着いた要子は喉が渇いていたのでビールを頼んだ。そういえば、きよえからお土産にビアべロのTシャツをもらったことを思い出した。ビアべロのべロっていうの…