白黒ぼたん さん プロフィール

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白黒ぼたんさん: ◎スイッチ◎
ハンドル名白黒ぼたん さん
ブログタイトル◎スイッチ◎
ブログURLhttp://cho-tanpen.sblo.jp/
サイト紹介文オリジBL。親の借金のカタにヤクザの所有物になったイツキの、ハランバン☆ジョー物語。一応、純愛。
自由文メインブログはコチラ。
「酸いも甘いも酒の肴」
http://sakenosakana.sblo.jp/
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供236回 / 365日(平均4.5回/週) - 参加 2009/03/19 18:37

白黒ぼたん さんのブログ記事

  • 真夜中の客
  • 黒川は仕事であちこちを回っていた。運転はリーに任せ、隣には秋斗を乗せ、横浜の案件をいくつか片付け、得意客の店だというイタリアンに寄り、夜景が綺麗なテラス席でワインとパスタを胃袋に収めた。食事が終わるとホテルに向かう。と、思いきや、黒川は都内に戻ると言う。秋斗は少し顔を曇らせたが、もう、そういう事では揉めないと決めていたので…諦める。リーと秋斗を残し、黒川は一人タクシーに乗る。日中も、移動中も、イツ [続きを読む]
  • はやり病・最終話
  • 『信じても、何も。最初っから、別に。……俺、先輩のこと、本気で好きって訳じゃなかったですよ』そう言って、視線だけチラリと見上げ、営業用の笑みでも浮かべてしまえば良かったものの、口を開きかけて、慌てて、閉じる。こみ上げる嗚咽を飲み込み、落ちる涙を、必死に堪える。もう、そんな嘘も何もかも、清水には関係ないようだった。今となっては、おそらく二人の関係が変わることは無いけれど、全てを受け入れ、理解しようと [続きを読む]
  • はやり病・6
  • ほんの数分前の荒々しさが嘘のように、清水は静かに、煙草を吸う。イツキは半ば呆気に取られてその様子を見ていたのだが、思い出したように慌てて、キッチンから灰皿を持って来る。吸殻は、後でちゃんと捨てる、と、頭もきちんと働いていた。「…ちゃんと、お前に、謝りたかったんだ…」紫煙を吐きながら、清水はそう言う。イツキは、清水が何か謝るような事をしたのだろうかと、思う。「……え?」「……お前が、……俺から離れた [続きを読む]
  • はやり病・5
  • イツキは腕を突っ張ったり、振り回したり。清水の髪の毛を掴んだりして、どうにか唇だけを離す。「…駄目です……」半ば、泣きそうな声でそう呟くも、抱き留められた清水の手は緩む事は無かった。このまま力づくで押さえられ、コトが始まってしまうかも知れない。そうなった時に、本気で嫌がる自信が、イツキには無い。…しかも、…今日はこちらには来ないと言った黒川が、本当に来ないかはどうかは、イツキには解らないのだ。「… [続きを読む]
  • はやり病・4
  • 「……先輩、俺…。今、マサヤと…、…いい感じなんです。…イロイロ、あったけど、今は落ち着いてて…、…だから……」イツキと清水はキッチン前の廊下で、少しの距離を残して向かい合い、立ち話をする。先にイツキが口を開いたのは、清水に対する牽制だったのだが、それは間違いではない。清水を嫌いな訳ではないが、今は、黒川との間に無用な波風は立てたくない。「…いい感じ、ね。…あんな、ヒデー男なのにな…」「……本当だ [続きを読む]
  • はやり病・3
  • 「なんだ、黒川さん、いないじゃん。やっぱり嘘か」近隣の視線にイツキの手が一瞬緩んだ隙に、清水は、とうとう部屋に滑り込む。困る、イツキを他所に上がり込み、部屋に誰もいない事を確認すると、ふふと笑う。「……これから、……来る予定。……先輩、本当、…駄目です…」「ふーん。……まあ、本当、少し話したいだけだよ。……すぐ、帰るよ」本当は、今日は黒川が来る予定はないのだけど、それも嘘なのかどうかは、清水には解 [続きを読む]
  • はやり病・2
  • 「………先輩…」閉まる直前のドアに挟まれた足は、……清水だった。清水はそのまま身体を滑り込ませ、ドアを閉められなくする。「……どうして…?」「…ん。…お前、メールも電話も、返事、くれないじゃん」「……どうやって…、入ったんですか……」「はは。そんなのどうやったって入れるよ。裏の駐輪場、鍵、掛かってねぇし」多少、悪知恵の働く者なら、オートロックのマンションに侵入することなど、そう難しい事ではないのだ [続きを読む]
  • はやり病
  • その数日後。イツキも、油断していた訳では無かった。学校の昼休みや放課後や、常に梶原の隣りにいて、一人きりにならないようにしていた。梶原がいない時には、さして仲の良くないメンバーの近くに寄り、いかにも友達ですという風に愛想笑いを浮かべた。清水からの、お茶やお酒やホテルへの誘いのメールは、明るい冗談を交え丁重にお断りする。とにかくこのまま波風を立てず、はやり病のようにふいに昂ってしまった清水の熱を、や [続きを読む]
  • 朝の教室・最終話
  • 「…なんだ。連絡してくれれば良かったのに。急に視聴覚室に移動になってさ、変なドキュメンタリー映画、見させられて……」教室に戻って来た梶原は、留守にしていた理由をイツキに話すのだけどイツキの返事は上の空で、大した興味もないようだった。梶原はふと、イツキの視線の先を探す。数名の女子の集まりの向こうに、清水がいる。何故だか、梶原は胸が締め付けられるように苦しくなるのだけど、…あえて押し黙り、それには気付 [続きを読む]
  • 朝の教室・5
  • 終業を告げるチャイムが鳴る。廊下の向こうが少し賑やかになる。じきにこの教室にも、人が戻って来るだろう。「……先輩。……大丈夫ですか?」どこか虚ろ気で、試すような、からかうような…そんな言葉ばかりを並べる清水を、イツキは無邪気に気遣う。疲れているのかも知れない。美和との恋愛に悩んでいるのかも知れないと、単純に思う。その悪意の無さが、また他の問題を呼び込むとも知らずに。「……先輩?」「…俺、お前のこと [続きを読む]
  • 朝の教室・4
  • いい加減この頃になると、イツキにも、今日の清水は少しおかしいと気付く。重ねられた手を引こうとするも、清水はさらに上からぎゅっと握り、様子を伺うイツキを見て、ニヤリと笑う。「……先輩。……何かあったんですか?」「何もねぇよ。……無いから、何かしたいのかもな……」「……何も無いのって、……良いじゃないですか。……問題が無くて、穏やかって事でしょ?」「……イツキ」清水はぐっと身を乗り出し、イツキと顔を突 [続きを読む]
  • 朝の教室・3
  • 「……先輩?」「進路は?決めた?お前、バカだけど、卒業出来るの?」無言の清水に、イツキが心配して声を掛けると、清水はまるで違う話を始める。…正面切ってバカと言われて、イツキは少しムっとする。「出来るよ、多分。…ギリギリだけど…」「…へぇ。…まあ、お前は裏でイロイロあるもんな。…まあ、大丈夫か」清水はそう言って、馬鹿にしたように、ふんと鼻で笑う。先日の加瀬と西崎との一件を清水が知っているのかは不明だ [続きを読む]
  • 朝の教室・2
  • 「朝メシ?…何で遅刻?…黒川さんと一緒にいたの?」清水はイツキの前の席に後ろ向きになって座り、机に頬杖を付き、イツキの顔を間近から覗き込む。メロンパンを口に頬張り中のイツキに、答えを求めている訳ではない。……答えなど、初めから解っていた。「…仲良しさんだよなぁ…。それでも学校に来るんだな、エライエライ」多少、小馬鹿にした言い方。イツキはパンをごくんと飲み込み、コーヒーで流し、ムッとした様子で清水を [続きを読む]
  • 朝の教室・1
  • 清水は、以前ここの養護教諭だった美和と関係を続けていたが歳が離れていることや、お互いの立場の問題から、どうにも、結婚を前提とした恋人同士…にはならないようだった。今朝も一緒にホテルを出て、美和の車で学校へ送ってもらい、美和は自分の職場へと急ぐ。午前の授業は場所を移動しているようで、教室には誰もいない。…中途半端な時間に来てしまったと、清水はふんと鼻を鳴らし、自分の席でぼんやりとケータイなどを眺める [続きを読む]
  • 朝のふたり
  • 朝。イツキは学校に行くと言うし、黒川は、真面目な仕事があると言うので二人は渋々ベッドから起き、リビングで熱いコーヒーを飲む。最近、購入したコーヒーメーカーは、ボタン一つで一杯ずつ抽出できるポーションタイプのもので、誰が淹れてもそこそこ美味しい。黒川はブラックを、イツキは牛乳を入れ、ニュース番組を眺めながら、昨日の残りのバゲットを食べる。「マサヤ、…パンにサラダとコロッケ挟む?」「いい。…俺はもう行 [続きを読む]
  • 夜のふたり
  • 「おかえりなさーい」黒川が部屋に戻ると、まさに西崎が話していた通り、そこにはイツキがいた。実を言えば、今日は、その予定ではなかったので…黒川は軽く驚く。イツキはソファに寝転び、深夜の適当なテレビ番組を眺め、黒川の姿を見るとニコリと笑う。「……なんでこっちにいる?……何か、約束したか?」「ううん。…服とか本とか、取りに来ただけ。でもご飯食べたら、眠くなっちゃって…」テーブルの上には、お気に入りのエキ [続きを読む]
  • 西崎の愚痴
  • 黒川と西崎はクラブ「花うさぎ」にいた。少し前までもう一人、仕事仲間がいたのだが、真面目な話も終わり、後はホステスを両側に座らせ、適当に高い酒を飲む。最初の内は、西崎は、先日の加瀬の一件が引っ掛かっていたのか少し…微妙な態度だったのだが、当の黒川は何も気にしない素振りなので、西崎の怒りもやがて薄れ、しまいには、呆れて来る。隣に座ったホステスの真由子の腰を抱き、胸に顔を埋め、わざと馬鹿騒ぎをしてみせる [続きを読む]
  • 静かな時間
  • 午後の授業が終わり大野が図書室へ行くと隣の秘密の小部屋、資料室で、イツキが昼寝をしていた。窓側に置かれた古い長椅子に寝転び、くうくうと、寝息を立てている。大野は軽く驚くのだが、イツキがここを、授業をサボる時の避難場所にするのはよくある事だし、そもそも、ここの合鍵を渡したのは自分なのだし。それは、それで。二人だけの秘密のような気がして、少し嬉しかったりする。「……ん。……おーの、だ。……いま、何時… [続きを読む]
  • 幕引き
  • 不機嫌そうに鼻息を鳴らす加瀬の傍に、イツキは近寄る。デスクの横に立ち、項垂れ、口ごもる様子は、叱られた子供のようだったがどこか悪戯っぽく微笑み、無意識の色気を垂れ流す。「………俺、……学校、…平気?」「…はぁ?」「…加瀬せんせ、怒らせて…、学校、退学とか、ならない?」何度か瞬きをし、視線を流し、赤い唇を揺らしながら、そんな事を言う。実際、イツキが加瀬と関係を続けてしまったのは、そういった事態が怖か [続きを読む]
  • 後始末
  • 学校。副理事室。ノックの音の後に入って来たイツキの顔をチラリと見て、加瀬は不機嫌そうに「……何?」と聞く。「……えーと。……ちょっとお話が…」「私は、無いよ。……帰りなさい」以前とは比べものにならない程、素っ気ない様子で、加瀬は手をひらひらとやる。そこそこの地位も権力もあるオトナが、事の最中に真っ裸で追い出されては、態度を改めるのも当然だろう。とんだ恥をかかされたと加瀬は不機嫌面で、イツキを睨みつ [続きを読む]
  • 馬鹿な子・最終話
  • 翌日、二人は何事も無かったように、普通にホテルを後にする。あまり口も開かず、目も合わせないのは…若干、夕べのコトが、甘すぎ熱すぎた為だろう。交わった瞬間の高揚した気持ちが、世界に二人だけの濃密な時間が、夜が明けてまで長続きするほど、まだ二人は本当の恋人同士ではないようだ。それでもイツキは別れ際にもう一度、黒川に礼を言い、黒川も軽く、悪態を付く。そして、仕事が忙しいなどといつもの言い訳をして、イツキ [続きを読む]
  • 馬鹿な子・22
  • 「……あっ、……あーっ……あーっ……ッ」やがて頼まなくても事は激しくなる。どこぞから取り出したジェルを塗り、全ての指を使って中まで馴染ませ、一気に黒川自身を埋める。イツキの腰を持ち上げ、一番奥へと行ける角度を探し、小刻みに揺らす。イツキの中は黒川をしっかりと咥え込み、息をするように少し緩んだかと思えば、急に締上げ、奥へと引きずり込む。「……やっ……、だめだめ、マサヤ……」「………く。………お前がや [続きを読む]
  • 馬鹿な子・21
  • 長い長いキスを終えると黒川は一度身体を起こしベッドの脇に立つ。そして、自分で、自分の服を脱ぐ。実を言えば部屋の明かりは、まだ煌々と灯されたまま。鍛え上げられた肉体。むき出しになった欲望の形。逆に、イツキは照れて、視線を逸らせる。「……マサヤ。…電気……」言い終わらない内に部屋の明かりが丁度良い加減まで落とされる。同時に、黒川が、再びイツキの上に重なる。今度は触れるか触れないか、もどかしい感触のキス [続きを読む]
  • 馬鹿な子・20
  • 黒川は自分の上にいたイツキの、頭の後ろに手をやり…そのまま、胸に押し当てる様にして、抱き締める。イツキは黒川の腕の中で、身動きが取れなくなり…、しばらく、じっと息を潜める。お互い顔も見れず、どんな表情をしているのか解らない。どちらのものか区別がつかない、心臓の鼓動が聞こえる。「……糞」黒川は小さく悪態をつく。けれどそれは決して、怒っている訳ではないようだ。二人でぐるりと向きを変え、横向きに。少し身 [続きを読む]
  • 馬鹿な子・19
  • 黒川がイツキの中から指を引き抜くと、イツキは、ぱたんとベッドに倒れてしまう。顔をシーツに伏せたまま、苦しそうに湿った息を吐き、中途半端な快楽に身体を震わせる。黒川はベッドに上がると、イツキの髪の毛を掴み、自分の方へ向けさせる。閉じた瞼。長い睫毛に、涙の粒。薄く開く、唇。紅潮した頬。「言う事があるだろう?イツキ」黒川は、イツキの髪を掴んだまま、何度か揺する。イツキは目を開き、一度閉じ、もう一度開き、 [続きを読む]