いちたすには さん プロフィール

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いちたすにはさん: 米米米 こどもべやのうさぎ 米米米
ハンドル名いちたすには さん
ブログタイトル米米米 こどもべやのうさぎ 米米米
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/usagiusagiusagiusagi/
サイト紹介文ストーカーに苦しみながらも明るく前向きな女の子のお話です。一緒に考え悩み笑っていただければ幸いです。
自由文褒めると気を好くして図に乗るタイプなので
お叱りのレスはご遠慮願います。
社交辞令・お世辞・甘言は大好物です。
甘やかして太らせてからお召し上がり下さい。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供55回 / 54日(平均7.1回/週) - 参加 2009/04/15 04:26

いちたすには さんのブログ記事

  • ■鉄の匂い053■
  • 『僕』は、みんなの目が橋元くんのお弁当に行っている隙に、水と油が染み出るドーナッツを殆ど噛まずに飲み下した。おかずを先に食べてしまってご飯だけ残った体を装う為に。気持ちの悪い食感のドーナッツを先に胃に収め、白いご飯だけを掻き込むと、のどの奥がし... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い052■
  • 人は抱きしめられると悪い人には育たない。『僕』は、母親に抱きしめられた経験がない。だからもう良い人間には育たない。杜松くんの小母ちゃんはそう断言した。過去に遊びに来た継母の子がなんか悪さをしたのだろう。1人の子のその一事を以て、『僕』の将来を... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い051■
  • まず杜松くん。杜松くんの家は裕福で、出されるおやつには見たこともない外国語が書かれていた。どのお菓子もみな珍しく素晴らしく美味しかったので、遊びにいく子供はとても多かった。『僕』もそのお茶菓子を目当てに、誰かに誘われては杜松くんの家に遊びにいっ... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い050■
  • 『僕』の行く先々で不審な事故や妙な事件が連発した。しかし転校生の消息に興味を示す者などはなく、今みたいに情報が拡散・集約しない時代の話なので、犯人を『僕』に結びつける者もまた居なかった。ツイッターやSNSなどのコミュニケーションツールにより情報... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い049■
  • 幼稚園で飼っていた金魚が全滅したことがあった。しかしその事件を知っているのは先生と『僕』だけだった。月曜の朝に水槽に浮いている金魚を発見した先生が、全部掬って園庭の隅に埋めてしまったからだ。園児が登園してきて水槽が空な理由を先生に尋ねたが、先生... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い048■
  • 殴られるというのは辛いことだ。自分が悪くないのに殴られるのは更に痛い。殴られたくはないが、なにをしてもしなくても相手の気分で殴らるのだから仕方ない。考えることが無駄な生活は『僕』の感覚をだんだんと鈍らせていった。抵抗しても迎合しても結果は一緒... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い047■
  • 楠木くんは、『僕』と『僕』以外の友達は分けて付き合っていたので、『僕』には楠木くんの死後に楠木くんのことを話す友達が居なかった。だから自宅に線香をあげに行ったこともないし、墓参り処か霊園の場所すらも知らないのだ。でも『僕』は悲しくなかった。楠木... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い046■
  • -----悦楽の提供者がアレされてしまうのを見過ごすこの矛盾にぼくを異常に興奮させたよアレを見過ごすことで得られる更なる興奮にぼくは何度も射精したよきみがアレをしている光景を目に焼き付けることでぼくは永遠の快楽を手に入れたよだからいまこの到達した感... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い045■
  • 楠木くんの手紙は続く。------びっくりしたろぼくもびっくりだよびっくりでがっかりだよアレに罪を重ねてしまったことにびっくりだしそれをきみに告白しなかったことにがっかりだよ罪を重ねる前にぼくはきみの迷惑を思うべきだった重ねてしまった後であっても... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い044■
  • 楠木くんは『僕』のなかに居る。楠木くんは自殺してしまったけど『僕』のなかでは生きている。『僕』が生き続ける限り、楠木くんもまた永遠だ。------先にも書いたがぼくはきみの犠牲になったのではないきみの所為で死んだのでもなければ君のために死んだのでも... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い043■
  • 小さな紙に細かい字でびっしりと書かれた手紙だった。今からその全文を書き記す。楠木くんからの手紙。------きみのことだからきっとこの手紙を見つけると思っていたよきみがこの手紙を読んでいるということはぼくはもうこの世にいないということなんだねもうぼ... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い042■
  • それでもさすがに学校側から山に入ることは躊躇(ためら)われ、ぐるり回り込んで反対側の車の入れぬ遊歩道側がら山頂を目指した。寂しくて仕方がなかった。自分が疑われてるかもしれない事実よりも、楠木くんが大きな決断を『僕』に知らせてくれなかったことが悲し... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い041■
  • 急ぎ足にならないように気を付けて廊下に出る。玄関で外履きに履き替え、しかし校門へは向かわず校庭側から校舎に沿って進む。保健室の隣の多目的室からは、腰高窓から見えない様に低い姿勢で走った。保健室の窓の下を這う様に通り抜け、やっと保険準備室前に到達... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い040■
  • 「うん? ああ。 君が転校してくる前、まで、はね」カウンセラーの目の色が変わった。カウンセラーはその経験から『僕』から何かを引き出せると踏んだ。「君は、君が転校してくる前の事をどうして知ったの? 楠木君から聞いたんだろ?」質問しながら畳み掛け... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い039■
  • 始業式の帰り道、担任が小さい声で保健室に来る様に告げた。『僕』はまだ自分の置かれている位置が分かっていなかった。先生は何処まで知っているのか。知らないにしても何処まで疑っているのか。そして『僕』は何所までを知っている体で臨めばいいのか。保健室... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い038■
  • 「皆さん、おはようございます。 夏休みはどうでしたか? 宿題は全部終わりましたか? まだの人は、それぞれの科目の先生の相談してください。 工作は最初の授業の時間までに仕上げれば…」まずは教頭先生の訓話。生徒に動揺させまいとの配慮なのだろうか。ど... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い037■
  • 「じゃまた明日ね」いつも明るく手を振り去っていく楠木くんが、9月の始業式が迫った8月末、手を挙げるのが精いっぱいになりやがて振り返ることもなくなった。学校が始まるのが憂鬱なのか。夏休みが終わるのが残念なのか。子供はみんな夏休みが好きだ。一ケ月... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い036■
  • 夏休みの間じゅう、『僕』は毎日楠木くんと会って遊んだ。ほんとに文字通り、朝から晩まで。楠木くんは、『僕』にいろんな遊びを教えてくれた。おしっこを容れた水鉄砲で洗濯物を撃ったり、パチンコでウサギのウンコを民家に撃ち込んだり。異臭に気付き大騒ぎし... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い035■
  • 「みんなと仲良しの、宮島さんと坂田さんですが」この先生は生徒を名指す時に必ず「みんなと仲良しの」と、頭に置く。「芸能関係のお仕事に就きたいということで、東京の学校に転校することが決まりました」そんな訳はない。あの2人からアイドルになりたいなん... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い034■
  • 「ボクはね。 此奴らにおしっこを掛けられたことがあるんだ」おしっこで泥が洗い流され、二体はむしろ少し綺麗にすらなった。「体育倉庫の裏の排水溝の所でさ。 溝に蹴落とされて上からおしっこを掛けられたんだ」おしっこが終わって楠木くんは穴から這い出た。... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い033■
  • 手下の苗字は坂田だった。そういえば主犯格も手下もフルネームは忘れてしまった。出席簿で住所から家族構成まで確認したのに。『僕』は楠木くんに手を引かれ、あの山に入った。教えていないのに、楠木くんは一直線に目印のクヌギの木に向かった。ある予感が過(... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い032■
  • 『僕』は、楠木くんと親友になった。楠木くんは、『僕』の告白を黙って聴いてくれた。時折、大きく頷いたり目を見開いたりして。いくつもの学校を転校してきたこと。どの学校でも苛められてきたこと。だが今回だけはやりかえしたこと。その結果、人を殺してし... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い031■
  • 「キミなら解ってくれると思ったんだけど」楠木くんは、『僕』の顔色を窺った。猫は木乃伊(みいら)化していた。苦しくて藻掻いたのか箱の内側は爪疵でいっぱいだった。おそらく生きたまま埋められたのだろう。余りにも衝撃的な品々と、悍ましいばかりの趣味に圧... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い030■
  • それから、楠木くんとよく遊ぶようになった。『僕』が転校してくるまでは、苛められていたのは楠木くんだった。みーと手下が居なくなってなってからのタイムラグは少し気にはなったが、友達が出来た喜びが全てに勝(まさ)った。楠木くんは変わった子で、『僕』とも... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い029■
  • 「彼奴(あいつ)ら、居なくなって良かったね」サラサラのおかっぱ頭の生徒が話し掛けてきたのは、それから5日経った金曜日だった。「どしたの? 分からないの? 彼奴らのことだよ。 みーと糞」生徒は、苛めっ子の手下を糞と呼んでいた。「彼奴らって、これま... [続きを読む]