ヒデヨシ・アタゴオル さん プロフィール

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ヒデヨシ・アタゴオルさん: ヒデヨシ映画日記
ハンドル名ヒデヨシ・アタゴオル さん
ブログタイトルヒデヨシ映画日記
ブログURLhttp://hideyosi719.blog84.fc2.com/
サイト紹介文好きな映画には偏りがあります。静かな夜の映画とか、世界の果てで彷徨うような映画が好きです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供76回 / 365日(平均1.5回/週) - 参加 2009/08/30 21:54

ヒデヨシ・アタゴオル さんのブログ記事

  • 「海辺の生と死」越川道夫
  • 奄美・加計呂麻島の風土、島唄、島尾敏雄とミホの運命的な出会い、満島ひかり主演という要素で、気になって観に行った。やや満島ひかりの体当たりの熱演に映画全体が引っ張られ過ぎた印象。特攻隊の朔隊長(永山絢斗)の軍隊での場面が極端に描かれていない。だから、そこに戦時中という緊迫感が感じられない。しかも海軍の特攻隊員だったにもかかわらず。夜に軍隊を抜け出して、浜辺で島の女トエ(満島ひかり)と逢引きを重ねる朔隊 [続きを読む]
  • 「ありがとう、トニ・エルドマン」マーレン・アーデ
  • 第69回カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞。ドイツで大ヒットを記録したという父と娘のヒューマンドラマ。親子というものは、なんと面倒くさく、厄介で、温かいものなのか。キャリアウーマンで、なんでも完璧にこなすデキる女である娘に、父は「幸せなのか?」と問いかける。仕事に追いかけられ、人生を楽しむ余裕がないように見えたからだ。そんな娘と対照的な父親は、いつもイタズラが大好きな子供のようなキャラクター。 [続きを読む]
  • 「三度目の殺人」是枝裕和
  • 試写会で観賞。家族のあり方、疑似家族も含めた家族的コミュニティを描き続けてきた是枝裕和監督が、法廷サスペンス劇を作った。冒頭、役所広司が男を後ろから殴り殺す場面から始まる。そして遺体に火をつける。殺人場面から始まるこの映画は、その殺人犯の弁護を引き受けることになる弁護士の福山雅治と殺人犯の役所広司の法廷劇である。犯人役の役所広司の得体の知れなさがいい。さらに力の抜けた感じの福山雅治もいい。刑務所の [続きを読む]
  • 「彼女に人生は間違いじゃない」廣木隆一
  • 福島の出身である廣木隆一監督が、東日本大震災後に書いた自らの小説を自身で映画化した。多作な職人監督である廣木隆一監督だが、『さよなら歌舞伎町』『ヴァイブレータ』など佳作も多い実力派だ。その彼が力を込めて描いたと思われる今作は見逃すわけにいくまい。震災から5年後の福島。仮設住宅で暮らす市役所で働く女性みゆき(瀧内公美)とその父(光石研)。光石研は農業をやっていたらしいのだが、酒とパチンコばかりで何も [続きを読む]
  • 「セールスマン」アスガー・ファルハディ
  • イランのアスガー・ファルハディ監督の映画は『別離』、『ある過去の行方』と観ている。緻密な構成、会話劇、スリリングな家族(男女)のやりとりを得意とする監督だ。2016年・第69回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で男優賞と脚本賞を受賞、第89回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞。冒頭、住人たちが慌てて避難する場面から始まる。爆撃なのか、地震なのかと思って観ていると、工事用のシャベルカーが映し出され、どうや [続きを読む]
  • 「美しい星」吉田大八
  • 今年は宇宙人ものが大流行らしい。アメリカ映画の『メッセージ』も宇宙人との対話の話だったそうだが、残念ながら見逃した。黒沢清の新作『散歩する侵略者』も地球を侵略しに来た宇宙人に体を乗っ取られる話だという。今から楽しみだ。さて、この映画、三島由紀夫原作で、父は火星人、息子は水星人、娘は金星人、母は地球人という自らの故郷の惑星の出自に気づいてしまった家族の奇妙な物語である。予告編を観て、もっと笑えるのか [続きを読む]
  • 「はなればなれに」ジャン=リュック・ゴダール
  • 映画を撮るヨロコビに満ちたチャーミングで幸福なるこの映画を、映画館の暗闇で観られる幸せを噛みしめつつ、久しぶりに観賞。アンナ・カリーナの躍動する身体、その可愛らしさを随所に堪能できる映画だ。英語教室で髪をおろしたり、休憩時間に舌を出してキスをしようとする場面。そして、あの有名なカフェでの3人のダンスシーンのなんという楽しさよ。Q・タランティーノが夢中になったのはよくわかる。そのカフェでは、3人の坐り [続きを読む]
  • 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」ケネス・ロナーガン
  • 評判の映画ということで観に行った。なるほど、静かな抑えた演出の映画で好感が持てる人間ドラマに仕上がっている。描かないことで描こうとしている。決定的なドラマチックな場面は描かれない。過去に起きた悲しい出来事をめぐる喪失と再生の映画だ。ボストン郊外で便利屋として暮らすリー(ケイシー・アフレック)は、どこか感情を抑圧して屈折して生きている。そこに兄の死を知らせる電話があり、故郷の街マンチェスター・バイ・ [続きを読む]
  • 「午後8時の訪問者」ダルデンヌ兄弟
  • ダルデンヌ兄弟は、現実的に厳しい状況の中に登場人物を置く。その厳しい状況で犯す過ち、犯罪や偽り、あるいは失業など、登場人物たちがその状況を克服するための行為を追いかける。どのように心理的に葛藤し、悩み、苦しみ、罪悪感を感じ、そこから抜け出せるか、その心理サスペンスを描く。しかも淡々と手持ちカメラでその人物を執拗に追いかけるのだ。客観的なドラマとしてではなく、ドキュメンタリーのように、ある人物を追い [続きを読む]
  • 「未来よ こんにちは」ミア・ハンセン=ラブ
  • 『あの夏の子供たち』がとても良かったので、フランスの若き女性監督ミア・ハンセン=ラブの新作を観に行った。『EDEN エデン』『グッバイ・ファースト・ラブ』は未見である。この作品で、2016年・第66回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞。フランス人らしい女性哲学教師を演じるのがイザベル・ユペール。「40を過ぎると女なんて生ゴミよ」などという過激なセリフも出てくるが、男女ともに自立心の強いフランスらしい映 [続きを読む]
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  • 映画の好みには偏りがあります。メジャーなアクション映画はあまり観ません。ヨーロッパ映画と邦画が多いかな。静かな夜の映画とか、世界の果てで彷徨うような映画が好きです。それから読んだ本の感想を思いつくままに。 [続きを読む]
  • 「カフェ・ソサエティ」ウディ・アレン
  • 1930年代ハリウッド黄金時代を背景に、きらびやかな社交界(カフェ・ソサエティ)に身を置くことになった青年の恋や人生を描いたロマンティック・コメディ。まずなによりも、ハリウッドの社交界のきらびやかさや女優たちの美しき衣装を楽しめばいい。ウディ・アレンのナレーションでテンポよく展開されるストーリー。そして美しき女優たち。ちょっとほろ苦い大人の恋の物語である。ズブズブと目先の欲望に溺れていく不愉快な不倫映 [続きを読む]
  • 「台北ストーリー」エドワード・ヤン
  • エドワード・ヤンの1985年長編2作目。台湾での公開時に4日間で上映打ち切りとなり、日本では公開されないまままだった。エドワード・ヤン生誕70年、没後10年となる2017年に、マーティン・スコセッシによって4Kデジタルリストア版で修復され、劇場初公開が実現した。あらゆる面で完成された『クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』に比べると、やや荒削りな部分もあるが、随所に映像センスがキラリと光るシーンがいっぱい。『恐 [続きを読む]
  • 「火花」 又吉直樹(文春文庫)
  • 芥川賞受賞作が文庫本になっていたので読んでみた。悪くない。なるほどよく出来ている。自分にはないものを持っている先輩への思い。そして、先輩の彼女の母性への感謝。漫才(笑い)への純粋な思考など、何者にもなりえない中途半端さを無理せず書いている印象。自分の立ち位置に近い世界を、素直にしかし凡庸でもなく、丁寧にそれぞれの心情や描写の工夫など、読んでいて厭味がない。次回作も読んでみようと思った。 [続きを読む]
  • 「バンコクナイツ」富田克也
  • 地方都市、甲府の在日のブラジル移民が多い無国籍的田舎を描いた意欲作『サウダーヂ』が面白かったので、このタイの日本人相手の歓楽街を描いた『バンコクナイツ』も観てみた。3時間2分の超大作。長い。スケールも大きい。映画に収まりきれていない印象。映画でまとめようとしていないのかもしれない。それくらい捉えどころのない映画だ。タイの地方イサーンから出稼ぎに来ている風俗街で働く女性ラック(スベンジャ・ポンコン) [続きを読む]
  • 「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」エドワード・ヤン
  • 長い。236分。3時間56分。ほぼ4時間である。デジタルリマスター版ということで、見逃していた幻の傑作を観た。若くして亡くなったエドワード・ヤン監督は、リバイバル公開で『恐怖分子』を一昨年観ただけだが、本当に素晴らしかった。もう一度観たい。全作品が観たくなる才能あふれる監督だ。 さてこの『牯嶺街少年殺人事件』は少年たちの群像劇だ。 1959年、国民党政府とともに台湾に渡った数百万の中国人(外省人)たち。「未知 [続きを読む]
  • 「騎士団長殺し」村上春樹
  • 屋根裏の絵画「騎士団長殺し」の発見、みみずく、深夜の鈴の音、穴=石室、免色渉、雨田具彦の謎、「ドン・ジョバンニ」、古いオペラのレコード、絵画教室の人妻、白いスバル・フォレスターの男、女の首を絞めるセックス、免色渉の豪華な屋敷、免色のオフィスでのセックス、13歳の美少女秋川まりえ、12歳で死んだ妹コミチ、ウィーンでのナチ高官暗殺未遂事件、南京事件、雨田継彦の屋根裏での自殺、イデアとしての騎士団長、顔なが [続きを読む]
  • ドラマ「カルテット」最終話
  • サンキュー!パセリ ありがとう!カルテット・ドーナツホール!そんな風に言いたくなる幸福なドラマのエンディングだった。謎で始まり、謎に満ちた展開が続いたドラマは、最後まで謎を残したまま、「あとはお好きに想像してください」と言わんばかりに、カルテットの4人が道に迷いつつ演奏へと向かって行った。カルテット・ドーナツホールのワゴン車で、エンディングテーマの「大人の掟」を登場人物たちが幸せに満ちた表情で歌い [続きを読む]
  • 「ヨーヨー・マと旅するシルクロード」モーガン・ネビル
  • 世界的チェリストのヨーヨー・マに密着した幸福な音楽ドキュメンタリー。音楽には国境もなく、ジャンルを越境し、あらゆる民族的アイデンティティがつながり合い、文化が交錯する。ヨーヨー・マが結成したシルクロード・アンサンブルは、中国の琵琶奏者、イランのケマンチェの名手、スペインのバグパイプ(ガイタ)奏者、シリアのクラリネット奏者、日本の尺八奏者・・・。人生、政治的背景、文化的土壌などさまざまな異なる事情を [続きを読む]
  • ドラマ「カルテット」第9話
  • 早乙女真紀は、「誰でもなかった」。存在そのものが嘘だった。カルテット・ドーナツホールのマキさんの穴はとてつもなく暗く深いものだった。 このドラマが凄いのは、本当も嘘もひっくるめて肯定しているところだ。本当の正しさだけが、正義でもないし、真実でもない。薄っぺらな正しさなんて、クソ食らえだ。本当と嘘は混じりあい、嘘から始まる本当もある。「好きはあふれ出てくるもの」というすずめちゃんの台詞は、嘘をつかざ [続きを読む]
  • 「忍びの国」和田竜 (新潮文庫)
  • 『のぼうの城』、『村上海賊の娘』など時代劇の活劇描写が上手い和田竜。大野智主演で映画化されることが決まっているので、読んでみた。なるほど、楽しめる。忍者と言えば、白戸三平の『忍者武芸帳 影丸伝』『サスケ』『カムイ伝』などが思い出され、特にTVアニメの『サスケ』には、その忍者の変幻自在ぶりに子供心ながらワクワクしたものだ。忍者とスパイは子供にとっては憧れの存在だった。和田竜の小説は、映像が目に浮かぶよ [続きを読む]
  • 「女が眠る時」ウェイン・ワン
  • 『スモーク』、『千年の祈り』が面白かったウェイン・ワン監督。丁寧に静かにドラマを演出する佇まいが好きだ。それで、この映画をなんとなく見てみた。なんだかよくわからない映画だ。最後までしっくりこない。よく言えば、観客に考えさせ、預ける映画になっているのだが、それにしてもわからな過ぎだ。そもそも、作家の男(西島秀俊)が、なぜあれほど、年老いた男・佐原(ビートたけし)と若い女・美樹(忽那汐里)から目が離せ [続きを読む]