くまのすけ さん プロフィール

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くまのすけさん: 恋とか、愛とか、その他もろもろ・・・・・・
ハンドル名くまのすけ さん
ブログタイトル恋とか、愛とか、その他もろもろ・・・・・・
ブログURLhttp://loveetc.seesaa.net/
サイト紹介文くまのすけの小説ブログ (短編長編いろいろ書く予定だよ。)
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供54回 / 365日(平均1.0回/週) - 参加 2009/09/07 17:33

くまのすけ さんのブログ記事

  • カノジョを部屋に連れこむこと
  • 「お姉ちゃん、しばらくはお兄ちゃんの部屋の前の廊下、通ったらいかんよぉ」当のその廊下の方からお母さんの声が響いてきた。それは無理な注文だ。その廊下を通らないことには、トイレへだって行けないのだから。しかも、今、私、ちょうどお花を摘みたい衝動に駆られていて・・・・・・ドアをそっと空ける。細く空いた隙間から廊下を覗くと、兄の部屋の前で中腰になった母の背中が見えた。どうやら、ドアに耳をあて、中の会話を盗 [続きを読む]
  • 盆踊り
  • 「お兄ちゃんお待たせ」「遅いぞ」「いいじゃん。ちょっとぐらい待たされたって。女の子なんだから」悪びれもせず、その場で一回転。芹奈は俺に微笑みかけてきた。「どう? この浴衣、似合ってる? 似合ってるよね?」「あ、ああ、うん」「あー、なになに? もしかして、お兄ちゃん照れてるぅ? こんな可愛い浴衣の女の子と一緒に盆踊りだからって」「な、わけあるかよ。どこに可愛い女の子がいるっていうんだよ」「もう、素直 [続きを読む]
  • オリオンを見に行こう!
  • 「大野って、たしか前に学生時代天文部だったって言ってたよな?」トイレから戻ってくると、キーボードを打つ手を休め、隣の席の坂本がそんなこと尋ねて来た。「ん? ああ、高校のときな」そう、俺の高校三年間は天文部の部室の中に青春の思い出の大半が詰まっていた。部室の窓から初恋の子がグラウンドを駆け回っているのを眺め、思い切って告白し、そして、失恋した。その後、窓からその子とサッカー部のキャプテンとが交際を深 [続きを読む]
  • 内緒のこと
  • 理沙の家の居間に案内されて部屋に入っていったら、ソファーでお兄さんのノボルさんが姿勢を正すところだった。「やあ、いらっしゃい」「お邪魔します」ちょっと緊張しちゃう。子供のころから知っている相手だけど、でも年上でスラリとしていて、手足が長くて・・・・・・ カッコよくて。「あれ? 今日はなに? 夏休みの宿題?」「あ、はい。ネットとかで調べてレポート書かなくちゃなので」「そっか。がんばってね」「はい」な [続きを読む]
  • カムフラージュ
  • 部活帰り、校門を出たところで、先を歩いているおさげ姿を見つけた。「よっ、今帰り?」千秋が振り返って、眼鏡の奥の目元をほころばせた。「うん、昇ちゃんも帰り? 一人?」「ああ、広美ちゃん、バイトがあるって、先帰った」「そうなんだぁ 二人順調?」「ああ。おかげさまでな」先月、千秋たちの協力もあって、俺はずっと想っていた広美ちゃんと交際を始めることができたのだ。「そっちは? 今日は一人?」「あ、うん。圭ち [続きを読む]
  • 体調不良です
  • このところ急に猛暑になったせいか、ここ数日体調が悪いです。のどが痛いし、若干熱もあるみたい。なんかフラフラする。なので、今週は作品をアップするのを断念して、安静にして寝てます。うーん。でも、猛暑のせいというよりも、クーラーに当たりすぎたためのような気もしなくもないけど・・・・・・意欲はあるから、来週こそは、なにか作ろう! [続きを読む]
  • 聞こえない音楽を
  • 「そうね。コレとコレとコレ、二つずつ」「ショートケーキとモンブラン、フルーツケーキが二つずつですね」ケーキサーバーで注文されたケーキをすくい上げ、手元のトレイに見栄えよく並べていく。注文が終わったのを確認してから、組み立てた箱に詰め替えるのだ。「ねぇ、ママ、ぼく、このチョコレートのがいい」お客さんの連れている子供がエクレアを指さした。母親の方を見ると、苦笑しながらも頷いていた。「じゃ、それも一つお [続きを読む]
  • 誕生日、いつ?
  • 「こないだカレシがさぁ」くじ運なく、先月の席替えで一番前の席になった俺の真ん前で、女子たちが集まっておしゃべりの花を咲かせている。というか、なんでわざわざ俺の前、教卓の横に集まるかなぁ 自分たちのうちの誰かの席にでも集合すりゃいいだろうに。おかげで、昨日遅くまで期末テストに向けた勉強をしていたせいで眠たいのだが、うるさくて居眠りすらできやしない。まったく。ふわぁあああ〜〜〜〜「私の誕生日あったじゃ [続きを読む]
  • ドライブレコーダー
  • 夕食を摂り終えると、夫の省吾さんはそそくさと書斎へ移動していった。ひとりで読みたい本でもあるのかしら? それとも、パソコンで調べもの?まさかいやらしいものでも眺めているのかしら?ちょっと気になったので、そっとドアの陰からのぞいてみたら、パソコンの前に座ってモニターを楽しそうに眺めている。時折うふふふと気持ち悪い笑い声を漏らして。あ、でも、見るからに楽しそうだけど、鼻の下を伸ばしてはいないみたいだか [続きを読む]
  • 初夏の日は遅く暮れ
  • 「お父さん、聞いてください。最近、あの子ったら・・・・・・」ひさしぶりに我が家に現れたと思ったら、さっそく息子の嫁の珠代さんが孫のことで愚痴り始めた。「近所の子と一緒になって毎日遅くまで外をほっつき歩いてるんですよ。それなのに、あの人ったら、全然叱ってもくれなくて・・・・・・」六月になると、日が暮れる時間が遅くなり、七時を過ぎたというのに、まだ駅前は明るい。車よりも人の方が大勢行き交うロータリーを [続きを読む]
  • やさしく大きな人
  • 昇降口で靴を履き替え、玄関ロビーに立ったところで気が付いた。いつの間にか雨が降り出している。朝はカラッと晴れていて、雲一つない青空が広がっていたというのに、今は薄暗くキラキラの糸がいくつも天地をつないでいる。「あちゃぁ 降ってきやがった。トオル、傘入れて」私のすぐそばで同じクラスの山内たちが騒いでいる。あっちも部活が終わって、今帰りなのだろう。チラリとそちらに視線をやって、吉井くんが今まさに傘を開 [続きを読む]
  • 御田植え祭り
  • 紺の単衣に赤い襷をかけ、花飾りのついた菅笠をかぶった五人の早乙女たちが、神社の所有する田んぼの中を中腰のまま後ずさっていく。にぎやかな笛や太鼓に合わせてのどが自慢の老爺が歌う田植え歌が響き、ピンとまっすぐに張ったひもに沿って、早乙女たちが稲の苗を植えていく。今日は神社の御田植え祭りだ。早乙女たちの姿はすでに田んぼの端まで移動してきており、もうすぐ御田植え祭りも終わりを迎える。このあと、彼女たちは会 [続きを読む]
  • 借り物競争
  • 昼休みも終わり、運動会は午後の部に入っていた。昼食をとったことでお腹がふくらみ、ポカポカ陽気の午後のグラウンド。競技に出場して頑張っているクラスメイト達には悪いけど、自然とまぶたが重くなり、ウトウトしてくる。――次は借り物競争です。どこか頼りなさげなアナウンスも眠気を誘うヒーリングミュージックだった。――稲本、稲本起きろ!誰かが誰かを呼んでいるような。でも私には関係がないはず。「しーちゃん、起きて [続きを読む]
  • 白雪姫
  • ホームの電光掲示板を見上げた。つぎに来る電車が同窓会会場の最寄り駅にも停まる各駅停車だ。もう一度、手元の案内ハガキを確かめ、それをハンドバッグの中にしまった。「秋絵、元気にしてるかな」そうつぶやいて、遠くに小さく姿を現してきた電車を望んだ。『王子様が好きなのは王妃ではなく白雪姫だ』私たちのクラスでの連絡用のために登録してあった掲示板サイトに、その文章が現れたのは昨日のことだった。『鏡』を名乗る謎の [続きを読む]
  • 遅刻ッ!
  • AM8:00――たしか目覚ましのベルが鳴ったので、自分で止めたのを覚えている。仕事に出かける前に母さんが何度か起こしに来たことも。なのに、なんで俺はこんな時間までベッドの中にいるんだ?二度寝の恐怖を今さらながら味わいながら、ベッドを飛び出した。完全に遅刻だ。今からじゃどうあがいたって、一時間目の授業開始には間に合わない。慌てて制服に着替え、髪を整える間も惜しんで部屋を飛び出す。キッチンの食卓には俺の [続きを読む]
  • ハンカチ
  • 息子の裕太郎と同じ中学に通っているお嬢さんを持つ友人と今日はランチだ。でも、この味でこの金額なら、裕太郎にもっとおいしいものをお腹一杯になるほど食べさせてあげられるのにな。ちょっと残念な気分でランチを平らげ、先日の母の日に娘さんからプレゼントされたとかいうハンカチを自慢げに見せびらかせられて、食後のコーヒーを飲んだ。大学時代からの友人。子供たちが同じ学校に通っているママさん友達でもあるので、これま [続きを読む]
  • 暖かい風
  • なんだろう? 今日はずっと隣から視線を感じる。絶対、気のせいなんかじゃない。だって、さっき一緒にトイレに行った時、柚香だってそう言ってたもん。白石ずっと見てるねって。生まれてこの方、男子にモテたことなんて一度もないのに、朝からこんなに見つめられるなんて・・・・・・ 自然と頬が熱くなる。で、気になって、そっちを見るのだけど、わざとらしく視線をそらして、決して私と視線を合わせようとはしないんだよね。な [続きを読む]
  • ささやかに距離が縮まる
  • 予報外れの急な雨の午後、祖父が住んでいる寺の庫裏を出ると、開け放った山門の陰に人の姿が見えた。僕の学校の制服姿の女子。肩を落とすようにして空を仰いでじっと佇んでいる。雨宿りしているのだろうか?同級生だろうか? それとも全然知らない別のクラス、学年の人? 後姿だけじゃ判断できない。ともあれ、用事が終わって僕は自分の家へ帰らなきゃいけないから、どうしても、その女子のそばを通り抜けることになる。そのとき [続きを読む]
  • その木には
  • あの子をちゃんと見たのは、去年の今頃が初めてだった。小学校のころから、何度も同じクラスになり、おそらく何度も隣同士の席になったはずだ。だが、そんなこと全然覚えていなかった。僕にとっては、あの子はずっとただの同級生の一人でしかなかった。なのに、その認識が変わったのは、公園の奥のひとけのないこの桜の木の下でだった。あの日、僕は公園の中をジョギングしていた。コーチの都合で部活が休みになり、エネルギーを持 [続きを読む]
  • 三年寝将棋
  • 私の叔父は、子供のころから将棋界では神童とうたわれた人物だった。長じてからも、その才能は衆に抜きんでており、高校生でプロになり、十代でいくつものタイトルで挑戦者の資格を得たのだった。今でも、祖父母の家の応接間には、叔父が獲得した賞状やらトロフィーやらがところ狭しと飾られている。だが、それも三年前までだった。ちょうど今と同じ桜が満開のころだった。ある日、なにかの企画で将棋ソフトと対戦することになり、 [続きを読む]
  • 君が気に入ったわ
  • 「君が気に入ったわ。私のところへ来なさい」初対面の年上の、その上とても綺麗な女性からそんなことを言われて、舞い上がらない男なんていないだろう。まさに、今の僕がそうだ。この学校の入学式を終えた翌日、新入生へ向けてのクラブ勧誘活動が始まったその瞬間、真っ先に僕たちのクラスに乗りこんできて、この目の前の楚々とした見るからにお嬢様っぽい先輩がそう僕に告げたのだ。静まり返った教室。昨日初めて会ったばかりの同 [続きを読む]
  • 「ウルフボーイ」の提供開始について
  •  当社ワタヌキ総合データべースは、独自のアルゴリズムを用いたソフトウェア『ウルフボーイ』を4月1日より提供開始いたします。 みなさますでにご存じの通り、先日、第193回通常国会において、与野党満場一致で、電子通信に関する情報配信の適正化を促進する法(通称:フェイクニュース撲滅法)が可決、成立いたしました。 この法律ではSNSやメール、ウエブページなどネット上で根拠の伴わない虚偽の情報を発信することが [続きを読む]
  • 桜シャツ
  • 終業式も終わり、春休み。オンラインゲームを夜も更けるまで楽しめるようになった。おかげで昼までベッドに横になっていられる。それでも、だれからも怒られない。春休みバンザイだ!昼過ぎに目が覚めたのは、家の裏手の公園で近所のじいさんたちが騒いでいたから。桜のつぼみがいよいよ膨らみ、今週中には咲き始めそうだという。で、自治会のお花見をどうするとか、ぼんぼりなどの飾りつけはいつするとかなんかを大声で話し合って [続きを読む]
  • だれからもらったの?
  • 「えっと、牛乳、牛乳・・・・・・」お母さんから渡されたメモをたよりに食材の棚を物色していく。「あった」学校から帰って、顔を合わせた途端、お母さんにおつかいを頼まれたのだ。買い忘れていたものを買ってくるようにって。だから、今、近所のスーパーでカートを押しながら回っているのだ。「次は、卵っと・・・・・・」棚をあちこちのぞき、ついでに晩ご飯のおかずになりそうな総菜をみつくろって。一通りカートの中に頼まれ [続きを読む]
  • 最後のメッセージ
  • 去年の中学の卒業式、式があった体育館を退出した直後に朋絵が話しかけてきた。「喜美ちゃん、ありがとうね。私のわがままにつきあわせちゃって」一瞬、なんのことか分からなかったけど、「私と同じ学校の試験一緒に受けさせちゃって、ゴメンね」「ああ、そんなこと。別にいいんだよ」「でも・・・・・・ 喜美ちゃんなら、もっと上の学校行けたはずなのに」「ううん。そんなことないよ」「そんなことあるよ」そうして、涙を流さん [続きを読む]