Writer さん プロフィール

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Writerさん: きみの靴の中の砂
ハンドル名Writer さん
ブログタイトルきみの靴の中の砂
ブログURLhttp://air.ap.teacup.com/writer/
サイト紹介文『それは言わない約束』のようなもの。
自由文Writer / Blogger
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供172回 / 365日(平均3.3回/週) - 参加 2009/09/13 08:00

Writer さんのブログ記事

  • 夏の終わり...
  • [画像] 水面海抜千二百メートルを超す湖水の短い夏。 八月の初め、伊太利大使館の別荘沖を二枚帆のスプールが行き交った風景が昨日のことのようだ。 九月まであと数日 ----- 白い服を着た、あの外国人達は、いつの間にか波が引くように街へ帰って行った。                * 時折、秋風が吹くこの頃、日なかも長袖に腕を通すことが多くなった。Elvis Costello / I'll Never Fall In Love Again  [続きを読む]
  • 段々思い出してきた
  • [画像] ユニフランス・フィルム駐日代表部の古い月報(1970年3月第110号)を書庫で見つけた。 この年は大阪万博のあった年で、同会場で、4月1日から10日まで国際映画祭が催されている。 当時すでに映画を外貨獲得の重要な輸出品と位置付けていたフランスは、同国映画製作者連盟会長J・ダンシジェールを団長に、二十有余名という、堂々たる代表団を日本に送っている。 そうそう、段々思い出してきたぞ。 代表団名簿にフラン [続きを読む]
  • 嬉しい誤算
  • [画像] 天気予報は午前中雨、昼過ぎから曇り。 しかし、予想はずれ。 ぼく達が腰越の伯母の家で昼食を済ませた頃には、すっかり晴れて嬉しい誤算となった。 誰もいない波打ち際で、イチ子が飛ぶ。The Association / Cherish  [続きを読む]
  • ブーゲンビリアが咲く島の入江に
  • [画像] ブーゲンビリアが咲く島の入江に、今はもう朽ちて廃屋のようになったボートハウスがあって、かつて盛んだったというシャコ貝採りの漁夫が暮らしていた日々が偲ばれます。 きのうは、年に一度、夏の大潮の日におこなわれるという海浜祭り ----- 入江の浅い海底が露出したと聞きます。 合図と共に待ち受けていた人々が先を競って海に入り、名物のシャコ貝や潮だまりに取り残された魚を手づかみで採り合って、それぞれに岸 [続きを読む]
  • 溶岩台地直下の夏
  • [画像]『池のクルミ』から車山へ。聞こえるのは雲雀のさえずりと草の斜面を吹き上げる風の音だけ。見上げる空にグライダーが停まって見える。            *梅雨明け十日。熱気は諏訪湖辺りにとどまったままか。            *霧ヶ峰 ----- 溶岩台地直下の夏は、まだ、陽射しが眩しいだけのことであった。Josh Groban / Try To Remember  [続きを読む]
  • そのあまりに悠長な
  • [画像]大王椰子の並木が巨大な陰を舗道に延ばし、カリフォルニアの陽が西に傾き始める頃のことだ。ぼく達が座っていたのは、ロングビーチにある、安いだけが取り柄のようなメキシコ料理店の奥。タコスと些か上品さに欠ける匂いの豆料理を前にしながら、きみならではの、そのあまりに悠長な語り口で、この春、きみが日本に帰るのを躊躇ったわけをぼくは長々と聞かされようとしていた。We Five / You Were On My Mind  [続きを読む]
  • そして朝の
  • [画像] そろそろ起きる時間も近い。 時々こんな頃合いで、イチ子が、ぼくの好きな『スウィス日記』の一節を、まるで聖書を読むかのように抑えた声で読み上げてくれる。今朝は『シュタールエック』の部分だろうか。『御茶がすむと、表に出て、口笛なんか吹きながら、岩の上を歩き廻る。をりをり霧が絶えると、南に高くアガシホルンと、その後ろに、フィンシュテラールホルンが現はれる。裏のグロース・シュレックホルンの方面は、 [続きを読む]
  • まだ想像するより他はないのだが
  • [画像] 道に迷ったら風が吹いてくる方が南だと、宿のおばあさんのハルオさんが出がけに教えてくれた。 尋ねたわけではないがハルオという名前は、春が長く続くようにとの親の願いから、春緒と書くのではなかろうかと想像した。そんなことが確か万葉集に書いてあったような記憶がある。 さて、ここ新島本村の中心部にある宿から歩いて三分ほどのビーチ前浜は、ゴールデン・ウィークとは言っても、海水浴に限れば今はまだはシーズ [続きを読む]
  • コクトーのイマージュ
  • [画像] このところの夜半、『特許許可局』とやかましく鳴いていたホトトギスは、なんの気まぐれからか河岸を変えたようで、入れ替わりに側の土手の茂みでウシガエルが鳴きはじめた。 そんな夜のことだ。 いつものように、浅い眠りから何度も覚めるたびに、手近に置いた富永太郎の詩画集をパラパラとめくっていて、ふと思った。 この青年は、詩も書いたから詩人に分類されたけれど、一度は絵描きを目指してもいたし、本質的には [続きを読む]
  • 太陽はひとりぼっち
  • [画像] 若いストックブローカー(株式仲買人)と人妻との恋。                 * 大人には不毛な愛があるのを知ったのは、 子供の頃に観た、 この映画でだった。Colletto Tempia and His Orchestra / L' Eclisse  [続きを読む]
  • その一瞬、きみが呼吸したのは...
  • [画像] 朧気に見覚えのある風景の色であった。 ある日の午後の遅い時間 ----- 重い足取りで夕闇が忍び寄ろうという頃の、その微かな記憶、もしくは印象の欠片。 折も折、ささやかな光は水平線の近くにあって、気付けば、にわかに鼻腔を満たしていたのは、余りにもはかない一抹の潮風だった。どこかで海鳥の声も聞こえていたかも知れない。 さて、その一瞬、きみが呼吸したのは、柔らかなベルベットにも似た時間と、静寂に導か [続きを読む]
  • 彼は風のように歌った
  • [画像] 目をつぶる。 懐かしい音楽が鳴っている ----- 頭の、どこかずっと深いところで...。                      * あの夏の夕暮れ、 彼は、その歌を歌った。あたかも、遠ざかる風のように...。Scott Walker / Joanna  [続きを読む]
  • いったいなにを待ちわびていたというのか...
  • [画像] リゾートホテルのプールサイドのバーが、やっとクローズした深夜、 泊まり客のざわめきも次第に遠のき、 今、聞こえているのは目の前のリーフに遠く近く砕ける波の音だけ。 熱帯の夜を照らしたカクテルライトも間もなく消える頃だ。                              * さて、今日いち日、わたしは、いったいなにを待ちわびていたというのか...。The Mystics / Hushabye  [続きを読む]
  • 帰ってきた『30秒の狙撃兵』
  • [画像] 硝子が弾けたように陽射しの眩しい七月のある日、彼への扉が開いた。                              *『ボクは「創っている時」が一番たのしい。創る ------ これはプロセスだ。完成したものはもうボクの所有物ではない。プロセスこそが創造だ。 / 杉山登志』〈昭和四十二年『宣伝会議』四月号「怒れ、怒れ」より〉杉山登志 / 資生堂シフォネットCM 1973  [続きを読む]
  • 常に誤解を孕んでいることに気付いている
  • [画像] 書き言葉 ----- 例えば手紙やメールのやり取り ----- が、時折、ふたりを不安定な関係に導くことがある。 きみの分析では、互いに Gimmick で Tricky な文章を書くからだとか。 ぼく達は、ふたりの使う言葉が、常に誤解を孕んでいることに気付いている。Kathy Mattea, Alison Krauss & Suzy Boggus With Chet Atkins / Teach Your Children  [続きを読む]
  • さらなる南の島影への熱い想い
  • [画像] 古くは代々村長を務めた家系だという。 今は民宿を営むその家の門構えは、島で、ひと際重厚な趣があった。 本来、魔除けが目的という屏風(ひんぷん)を正面に見て、両側がガジュマルの大木、石垣に沿って雑草のようなアカバナーの群生があり、夏から秋にかけ、それらが白砂を敷き詰めた小道に濃い影を落として燃えるように咲くのに出会えば、ここが日本ではなく、どこか遠い、もっと南方の異国にいるかのような夢も見られ [続きを読む]
  • 三差路、五差路のある街
  • [画像] なんで渋谷の街が好きなのか...。 昔、水口イチ子に尋ねたことがある。 答えは ----- 詰まるところ ----- 規則正しい街並みに、突然、法則に則らない街角が出現するところだという。 できれば、三差路、五差路が沢山ある街に住んでみたいとも言うのだった。The Hollies / Yes, I Will  [続きを読む]
  • 腰越、稲村ヶ崎の向こうに沈む夕陽
  • [画像] 夏の花、夾竹桃が、道の途中の生け垣の際に咲いていた。桃色の八重咲きよりも、白い、可憐な一重咲きに心が動く。                              * さっき、坂ノ下の波消しブロックに座っていて閃いた ----- いち日海に遊んで、夕方また、ここへ来ようと...。 今日の空なら、腰越、稲村ヶ崎の向こうに沈む夕陽は、きっと赤が色濃く燃えて、手を伸ばしたくなる程美しいに違いないと思った [続きを読む]
  • I Can Hear Music
  • [画像] 子供の頃、通う学校は違ったが、よく遊んでいた近所の同い年の木村さんという女の子が、中学に上がって、チマチョゴリの制服で通学を始めたのを見た時でも、ぼくには、それまでとは違った特別な感慨はなかった。今になって思えば、それはそのまま、そういうものなのだと自分なりに受け入れていたに違いない。 さて、高校を卒業すると、彼女を見かけなくなり、どうやら親の家を出たようだった。 通りすがりにご両親と会う [続きを読む]
  • ハーフムーンビーチの夏
  • [画像]「少女だった頃って、とっても昔のことなんですよ」 きみが笑ってそう言ったのは、 ハーフムーンビーチの暑い夏のいち日が、 漸く溌剌としはじめた、朝もまだ早い時間帯の番組でのことであった。The Lovin' Spoonful / Do You Believe In Magic  [続きを読む]