kanotomiuozarainenkokidesu さん プロフィール

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kanotomiuozarainenkokidesuさん: 人呼んで筍医者 田杉白玄
ハンドル名kanotomiuozarainenkokidesu さん
ブログタイトル人呼んで筍医者 田杉白玄
ブログURLhttps://ameblo.jp/suwarisyonbensinasai/
サイト紹介文医者としての腕はこころもとないが、世の中の裏の裏を知り尽くした田杉白玄、並みの医者とはひと味違います
自由文 自我流、江戸小噺。一回分読みきり
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供12回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2009/09/22 14:17

kanotomiuozarainenkokidesu さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 爺さん見習い
  • 江戸には敬老の日はないが、だからといって年寄りを軽んじているわけではない。それでも、口うるさい年寄りには閉口する。そこで出る言葉が「この死に損ない」である。本当に死んじまえと言っているわけではない。憎まれ口を叩いているだけの「憎まれ口」に過ぎない。大工の八五郎、八っあんの頭に白い物がチラホラ、大工から棟梁と言われる地位に昇りついたが、目の上のタンコブが親方だった父親だ。隠居の身でも親で師匠、頭が [続きを読む]
  • 雇われ大家
  •  梅吉は腹を立てると口が尖る。でも、意外と気が弱いので怒鳴ったりはしないが、物に当たって憂さを晴らすが、気が治まると無性に酒が飲みたくなる。でも如何せん懐が寂しい。そんな時、頼りになるのが田杉白玄先生だ。「先生、死にそこないの爺大家が、何だかんだと口うるさいですよ」「小言を言うのかい」「そうなんですよ」「大家さんの名前は幸兵衛さんかい」「よく知ってますね」「落語でもお馴染み、小言を言う爺は幸兵衛 [続きを読む]
  • 勝手につき三行半
  •  江戸時代、夫から妻に渡される離縁状を三行半という。「勝手につき三行半」を夫の手前勝っての離縁状と理解されている様ですが、そればかりではなく、妻を自由に解放させてあげ、再婚、出来るようにしてあげる手段でもあったようです。お里が憔悴しきった顔で、田杉白玄先生を訪ねてきた。「先生、もう駄目です」「駄目って、何が駄目なんだい」「女誑しだとは、薄々、知ってはいました。浮気も男の甲斐性だといいますが、程度 [続きを読む]
  • 貧乏人の子沢山
  • 「酒、買いに行くから、おあしよこせ」「世間様はおあしを持っていかなくても、酒屋が酒を届けてくれるの」「そうかい、それじゃ、ちょいと待つとするか」女房に言われて八五郎、酒屋を待っていたが半時を過ぎても酒屋は来ない。「酒屋来ねえな」「来るわけないでしょう」「だって、おめえ、酒屋が酒を届けるといったじゃねえか」「それは世間様、信用がある家の事、家は貧乏人、おあしを持って行かないと売ってくれないの」「じ [続きを読む]
  • 何だ、泥鰌じゃないか
  •  暑い夏は男に産まれて良かったと、喜八は褌一丁で田杉白玄の許を訪ねてきた。「先生、この暑いのに、よく着てますね。脱いだらどうです、裸になったら」「ここは風呂場じゃないから」「あっしは失礼して、裸のまんま、冷や酒をゴチになりやす」「誰もご馳走するとは言ってねえ」「あっしは文無し、喜八と申します、人助けと思って冷や酒、恵んでやって下せえ、その代わりと言っちゃ、何ですが、先生の能書きを聞いてあげますよ [続きを読む]
  • 後家殺し
  • 結婚願望がない独身男が多い、平成の世と違い、江戸の世は男に比べて、女の数が極端に少ないので、所帯を持てない男が多かった。そうなると選り好みなど出来ない。初婚の女でなくちゃ、なんて言っちゃいられない。「先生、お久し振りです」「おう、竹さんじゃねえか、誰か酒の相手はいねえかと思っていたんだ、付き合っちゃくれねえか」「あっしで良かったら喜んで付き合っちゃいますよ」通りかかった豆腐屋から豆腐を買って、湯 [続きを読む]
  • 正気の沙汰じゃねえ
  • 猛暑の夏、江戸時代の冷房は水をかぶるとか、団扇で風を送る等、自力冷房を取るしか、方法がなかった。それでも江戸っ子は夏祭りを辞めようとはしない。どんなに暑くても、男達は勇み立つ。神輿が鉢合わせをすると、喧嘩神輿になる。汗と血まみれの男を、勇み肌と称賛した。田杉白玄先生はというと、祭りには関心が無いのか、寝そべって、独り冷や酒をチビチビ飲っていた。「先生、先生、何、やってんですか、祭りですよ、祭り」「 [続きを読む]
  • 弔いの後は、女郎買い
  •  江戸時代、女郎買いは浮気では無く、男の付き合いだった。「付き合いだから、仕方がねえんだ」と言いながら、いそいそと亭主は女郎買いに出掛けて行った。でも女房の手前、しょっちゅう男の付き合いを口実には出来ない。でも、弔いがあれば、別。弔いの後は、精進落としと称して、おおっぴらに、女郎買いに行くのが決まりのようなものだったから、女房達は亭主に文句は言えなかった。「先生がまた殺したんですか」「人殺しなど [続きを読む]
  • 知りたくねえ
  • 江戸時代、女衒は貧農の幼い娘を買い取り、高値で女郎屋に売り飛ばした。苦界に身を沈めたのだ。日ごと夜ごと男と交わる女郎が年季明けまで、生き残るのは稀だと言われている。「先生、家の倅に嫁の来てがねえ。すっかり臍曲げちまってふて腐れてるんですよ。嫁に来てくれる人いませんかね。誰でもいいですから」「本当に誰でもいいのかい、二十七、八の大年増だ」「いいですよ」「その人は親孝行だが、事情があって、幼い頃に家 [続きを読む]
  • 竹光侍 切り捨て御免、無礼討ち
  • 「先生、てえへんだ、侍が刀、片手でやって来やがって、松の野郎を切り捨て御免、無礼打ちにするが、良いかとと言いやがった。お好きにどうぞと言おうとしたら、大家が、ご勘弁下さいと、土下座したら、ならば、松をそそのかした、田杉白玄とやらの首を差し出せと、抜かすんですよ、それでね、お安いご用だと」「何が、お安いご用だ、断る」「先生は藪にもならない筍医者でも、医者は医者、人が死にかけたら直そうとするのが医者 [続きを読む]
  • 侍なんて、碌なもんじゃねえ
  • 「先生、一度でいいから侍になってみたい。刀を差して肩で風切って歩きてえ」「松っあんは、侍のこと分かっちゃいねえな。侍にもよるが、たいてえの侍は貧乏で食うものにもに困ってるんだ。可哀相な連中なんだよ」「本当ですかい」「武士は食わねど高楊枝というじゃねえか、奴等は体面を重んじるから、銭がなくて食えなくて、腹空かせていても、楊枝咥えて腹一杯のふりをするんだ」「でも悪い奴等をぶった斬ってくれるんでしょう [続きを読む]
  • 散る桜
  • 「先生、お久しぶりですね。あの酔っ払いが飲み屋にも、顔を見せないんで、火事でおっちんじゃったんじゃねえかと、噂でしたよ」「家は焼けちゃいねえんだ。火消しの野郎達にに家を壊されたんだ」江戸時代、火消しは火事を消すのではなく、類焼を防ぐため家を壊すのが仕事だったと言われています。壊されなかったら、焼けずに済んだと思った人も多い「それは災難でしたね。でも前の家はおんぼろだったから、壊してくれたんですよ [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 姥桜
  •  桜の見頃は短い。まるで江戸時代の女性の様です。娘二八で二九からずと言われていたのです。二×八、二×九。数え十六〜十八が綺麗な盛りで二十歳になると年増。二十五で中年増。三十で大年増と言われました。「お常さん、桜が咲き始めたようだな。長屋の花見はいつするんだい」「花より団子、どうせ男は花なんぞ見やしないで、酒かっくらって騒ぐだけでしょう」「何、怒ってんだい」「怒っちゃいませんよ」「怒っちゃいないと [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 美人局
  •  江戸時代、士農工商と身分が分けられておりましたが、その頂点の武士が経済的に裕福だったかというと、そうでもなかった様です。戦もないので手柄はたてられないが、武士としての体面は保たなくてはいけない。節約するとなると食費を削るしかありません。腹を空かせているのに、やせ我慢をしている武士を見て「武士は食わねど高楊枝」と江戸の庶民は陰口を叩いていた様です。武士の中には背に腹は代えられぬと、良からぬ事をす [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 離縁状
  •  江戸時代は男尊女卑でしたので、亭主は離縁状さえ渡せば別れる事が出来ました。離縁状を渡さないと別の女と所帯が持てませんし、女房も離縁状を貰わないと再婚が出来ません。重婚は禁止されていました。「先生、先生、先生に仲を取り持って貰いましたが、あいつにはもう、愛想も小想も尽き果てました」「平吉さんの悪い病気が出たのかい」「女と見れば、見境なしにちょっかい出すんですよ。問い詰めると、女房、焼くほど亭主、 [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 後を継げない若旦那
  •  江戸時代、跡継ぎは息子が相場と思うでしょうが、他所の優秀な男を婿養子に迎える大店もかなり、あった様で御座います。田杉白玄先生の許に薦被りの酒樽が届きました。酒樽は灘からの上等な下り酒。舟で上方から江戸に降って来る間に、酒樽は波に揺られ、酒がまろやかになり、一層、美味しくなったそうです。酒樽が届いたとの知らせを聞いたのか、贈り主が田杉白玄先生を訪ねて来た。「これはこれは、備前屋の大旦那、上等な酒 [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 押し掛け女房
  •  江戸時代の婚姻は個人というよりも、家と家との婚姻だった。「釣り合わぬが不縁の元」という言葉がある様に釣り合った家と家の子供同士が見合いをし、祝言をあげる。これは、それなりの家の婚姻で、狭い長屋に住む、下々は見合いではなく、恋愛結婚といえば聞こえがいいが、本能の思うがままの、くっつき合い婚だったらしい。「先生、嬉しいでしょう」「何が」「若い娘のお酌でお酒が飲めて」「若い娘って誰の事だ」「そうよね [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 瓜二つ
  •  男と女の別れは、色々あっても、いざ別れるとなると、女はさばさばしたもんで、きれいさっぱり忘れちまうが、男は女々しく過去を引きづり「思い直しちゃ、くれねえか」と、別れた女に付き纏ったりするもんです。今でいうストーカーは江戸にもよくいたそうです。身の危険を感じた、お里は藪にもならない筍医者、田杉白元に相談に行った。「仙吉か」「先生、仙吉っあんの事、ご存知なんですか」「知ってるよ、手代くずれの仙吉だ [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 紅葉喰い
  •   江戸時代、秋も深まって紅葉が見頃になってまいります。江戸の紅葉の名所と言いますと京都の紅葉の名所高雄から楓の苗を植えたという、浅草の「正燈寺(しょうとうじ)」です。「先生そろそろ紅葉が見頃らしいんで、ちょいと行こうと思ってます」「かみさんに紅葉狩りに行くなんて言って、浅草を通り過ぎて吉原に行く算段かい、お芳さんに教えてやるか、浅草の先に吉原があるから、およしと言えって」「下手な駄洒落はよしてく [続きを読む]
  • 人呼んで筍医者 田杉白玄 芋が取り持つ臭い仲
  •  寒くなってくると江戸のあちこちに焼き芋屋が登場する。秋から冬の江戸の風物詩といっても過言ではない。それなのに江戸っ子は「あんなものは女、子供が食うもんだと、江戸っ子自慢のやせ我慢で焼き芋は食わない。男が食わなくても焼き芋屋は繁盛している。「先生、何か悩み事でも、あるんですかい、腕組みをしてますが」「寒くなってきたんで、燗酒にしようかなと思っただが面倒でな」「なら、あっしが、お燗番しますよ、熱燗 [続きを読む]
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