大栗博司 さん プロフィール

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大栗博司さん: 大栗博司のブログ
ハンドル名大栗博司 さん
ブログタイトル大栗博司のブログ
ブログURLhttp://planck.exblog.jp/
サイト紹介文カリフォルニアと日本で研究をする素粒子物理学者。アメリカの大学事情についても報告します。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供42回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2009/10/20 14:21

大栗博司 さんのブログ記事

  • トリエステ
  • 日本物理学会の総合講演を終えた翌日にイタリアに向かい、トリエステにある国際理論物理学センターの「超弦理論春の学校」で、量子重力理論の持つ量子もつれの性質について、4回の連続講義をしました。トリエステは、第一次世界大戦まではオーストリア−ハンガリー帝国の港町でした。スエズ運河ができてからは、地中海有数の港として発展し、コーヒー豆の集積地としても重要だったそうです。今でも街中にはウィーン... [続きを読む]
  • 物理学会総合講演
  • 日曜日に大阪で開かれている日本物理学会の年次総会で総合講演をしました。タイトルは「量子重力理論」。 ☆ 量子力学と一般相対性理論の統合は難題だと言われるが、何が問題なのか。 ☆ 超弦理論は、なぜ重要なのか。 ☆ ホログラフィー原理とは何か。 ☆ 量子重力について何がわかっていて、 何が分かっていないのか。などについて、お話ししました。スライドの最後のページです。米国の科学... [続きを読む]
  • 2つの講演と連続講義
  • 1月の海外連続出張が終わったと思ったら、2月は米国国内出張がいくつかありました。先々週は昨年の夏からアスペン物理学センターの所長をしているので、先々週はコロラド州のデンバーで仕事がありました。アスペン物理学センターは、1962年に設立され半世紀以上の歴史がありますが、どこの大学にも属さず、所長の私もボランティアというユニークな研究所です。20年間お勤めになった第2代の... [続きを読む]
  • 週末弾丸出張
  • 週末1泊の東京弾丸出張から帰ってきました。日曜日には、東京大学のKavli IPMUと東京工業大学のELSI(地球生命研究所)の合同一般講演会で講演をしました。写真は、左から、東京大学で古代ギリシア哲学の教授をされている納富信留さん、ELSI所長の廣瀬敬さんと私との鼎談の様子です。古代ギリシャ哲学、地球物理学、素粒子・宇宙物理学で話がかみ合うかどうか心配しましたが、起... [続きを読む]
  • インドからの電報
  • インドの物理学者で畏友のスペンタ・ワディアさんの退官記念シンポジウムで講演するために、バンガロールの国際理論科学センターに行ってきました。私の講演のビデオがYoutubeで配信されていましたので、貼っておきます。ワディアさんにはじめて会ったのは、ちょうど30年前にカンプールで開かれた会議に招待してくれたときでした。今回のシンポジウムで使おうと、そのときの写真を... [続きを読む]
  • あけましておめでとうございます
  • 年末・年始はパサデナでのんびりしました。日本で買ったしめ縄を飾ってみました。来年のポスト・ドクトラルフェローを選ぶ時期で、Caltechでも、カブリIPMUでも、何名かの方々にオファーを出し、よい人に来ていただけることになったので嬉しいです。中日新聞の水曜日夕刊で毎週連載することになったコラムが始まりました。1月4日掲載の第1回目のタイトルは『命名の法則』。... [続きを読む]
  • 起源への問い
  • 先週は、カリフォルニア大学ディビス校に新設された「量子数学物理学センター」の創立記念会議で講演をしました。左の写真は、センター創設のお祝いの夕食会の様子です。 * * * 新年の1月から、東京新聞と中日新聞夕刊1面のコラム「紙つぶて」で、毎週水曜日に連載をすることになりました。12月20日の夕刊で執筆陣が発表されています。最初の掲載は1月4日... [続きを読む]
  • 「重力は一番弱い」 という予想
  • 今週の月曜日から水曜日まで、ニューヨーク州のストーニーブルック大学のサイモンズ物理幾何学センターで開かれている「場の理論と重力の量子もつれ」の研究会に来ています。私は月曜日に、「弱い重力予想(Weak Gravity Conjectures)」というお題で講演しました。整合性のある重力理論では、重力はほかのどのような力よりも弱いという予想で、ホログラフィー原理の立場からこの予... [続きを読む]
  • 出家的な生き方
  • 幻冬舎新書から 『真理の探究』 の見本がとどきました。副題は 「仏教と宇宙物理学の対話」。店頭にも並び始めているそうです。共著者の佐々木閑さんは、初期仏教についても深く研究されていて、その分野のお話を聞けたことも、私にとって収穫でした。「仏・法・僧」を仏教の三宝といいますが、そのうちの「僧」は、僧侶のことではなく、もともとは出家したお坊さんの修行集団である「サンガ(僧... [続きを読む]
  • 『真理の探究』
  • 仏教学者の佐々木閑さんとの共著『真理の探究 − 仏教と宇宙物理学の対話』が、11月30日に幻冬舎新書から出版されます。佐々木さんは、浄土真宗の僧侶でもあられますが、現在は京都の花園大学の仏教学科教授として、仏教史や仏教哲学を研究されています。朝日新聞の夕刊に、「日々是修行」という連載をされていたので、ご存知の方も多いかと思います。NHKの番組「100分... [続きを読む]
  • 拡張された超対称性の量子異常
  • 私が科学監修を務めた3D映像作品『9次元からきた男』が、先進映像協会の一番重要な賞であるベスト・プラクティス賞を受賞することになりました。ソニーの PlayStation VR との、同時受賞です。授賞式は11月16日に幕張メッセで開かれるそうです。⇒ 先端映像協会 2016年度授賞式さて、昨年の秋にプリンストンの高等研究所でサバティカル(研究休暇)をしていた... [続きを読む]
  • 笠-高柳公式とその展開
  • 今年度の仁科記念賞が、「ホログラフィ原理を用いたエンタングルメント・エントロピー公式の発見と展開」に対し、京都大学基礎物理学研究所の高柳匡さんに授賞されることが発表されました。「笠-高柳公式」として知られるエンタングルメント・エントロピーの公式が発見されてから、今年でちょうど10年目になります。左の図は、その論文から転載しました。高柳さんは、この公式の発見とともに、これを使っ... [続きを読む]
  • トポロジカルな相転移
  • 先々週の月曜日には、 物質のトポロジカルな相転移やトポロジカルな相の理論的発見に対し今年度ノーベル物理学賞受賞者に選ばれたダンカン・ハルデーンさんと、東京大学物性研究所の押川正毅さんと鼎談をしました(左の写真)。鼎談の記録は、カブリIPMUのニュースレターに掲載される予定です。せっかくの機会なので、『週刊ダイヤモンド』の連載「大人のための最先端理科」の11月5日号掲載の第19... [続きを読む]
  • アメリカ芸術科学アカデミーの入会式
  • ボストンで開かれたアメリカ芸術科学アカデミーの入会式に出席しました。アメリカ芸術科学アカデミーは、アメリカ独立戦争の最中の1780年に創設された米国最古の学会のひとつで、私は第236年度の会員になりました。金曜日の夕方にボストンに到着し、ホテルに荷物を降ろしてから、ハーバード大学のサンダース・シアターでの前夜祭に行きました。「人文芸術の祝祭」と題したイベントで、芸術や... [続きを読む]
  • 量子重力の沼地問題
  • 先週は、カブリIPMUのシンポジウムの他にも、楽しいイベントに参加する機会がありました。金曜日には、南青山のギャラリーで、写真芸術家の片桐飛鳥さんの個展のオープニング企画として、私の簡単な講演の後に片桐さんとの対談がありました。片桐さんは、天文少年だったそうで、天体の写真撮影から芸術の方に向かわれたのだそうです。講演・対談の前には、片桐さんから作品の解説をしていただいて、貴重... [続きを読む]
  • 映画 『奇跡がくれた数式』
  • 先週は、カブリIPMUに行っていました。火曜日には、カブリIPMUで 「統計、量子情報、重力」 と題したシンポジウムを開きました。最近の研究によって、量子エンタングルメントの概念が、ホログラフィー原理の理解において重要であることが明らかになってきました。重力理論の状態は特別なエンタングルメントを持ち、これは量子情報理論においても興味深いもののようです。そこで、量子情報理論や統... [続きを読む]
  • ザイバーグさんの還暦記念シンポジウム
  • 先々週は、プリンストン高等研究所で開かれたネーサン・ザイバーグさんの還暦記念シンポジウムに行ってきました。ザイバーグさんとは、私が1988年ー1989年にポストドクトラル・フェローとして高等研究所に滞在したときに、長期研究員としていらして、それ以来のお付き合いです。この春にカブリIPMUをご訪問になったときには、立川裕二さんと一緒にインタビューをして、その記事を還暦のプレゼン... [続きを読む]
  • メリーランド大学
  • ワシントンDCの近郊にあるメリーランド大学に来ています。ワシントンDCの近くには国立の研究所がたくさんあって、メリーランド大学にも、大学と国立標準技術研究所が協力して設立した「合同量子情報コンピュータ科学研究所(Joint Center for Quantum Information and Computer Science)」があります。水曜日には、この研究所でセミナーをする予定で... [続きを読む]
  • Strings 2016
  • 今週は、北京の清華大学で開かれた超弦理論国際会議 Strings 2016 に行ってきました。私の講演のスライドとビデオは、こちらから見ることができます。⇒ 講演スライド⇒ 講演ビデオ中国では10年前にも、北京で超弦理論国際会議 Strings 2006 が開かれました。その時に比べて若い大学院生の参加者数が圧倒的に増えていて、中国の基礎科学の伸びに強い印象を... [続きを読む]
  • 心のしおり
  • カナダのトロントの近くにあるペリメータ研究所で開催されている「It from Qubit」と題した夏の学校と研究会に来ています。「It from Qubit」は、サイモンズ財団が支援している研究グループです。この数年の間に、超弦理論、量子重力や場の量子論と、量子情報理論との深い関係が明らかになり、そこから実り多い成果があがっているので、その間の風通しをよくしようという試みです。... [続きを読む]
  • アスペン物理学センターの所長
  • 日曜日から、コロラド州のアスペン物理学センターに来ています。今日開かれた理事会で、所長に選出されました。アスペン物理学研究所は、物理学者に研究に専念できる環境を与え、自由な発想のもと、分野の垣根を超えて議論することで新たな研究の方向性を生み出すことを目的として、1962年に設立されました。どこの大学にも属さず、物理学者がボランティアで運営しています。私は2003年に会... [続きを読む]
  • 重力波ニュース、2件
  • 先週の土曜日にパリで「重力とは何か」と題した一般講演をした後、日曜日にTGVでアムステルダムへ。火曜日には、アムステルダム大学のサマー・ワークショップで、情報理論のエントロピー不等式と重力理論のエネルギー正定値性の関係についての話をしました。水曜日の飛行機で日本で、東京で1泊して、パサデナに戻ってきました。日曜日から、コロラド州のアスペンに行きます。さて、『週... [続きを読む]
  • パリで一般講演
  • パリで開催されていた弦理論と数学に関する国際会議 String-Math 2016の最終日に、「重力とは何か」と題した一般講演を行いました。会場はコレージュ・ド・フランス。1530年に、神学校であったソルボンヌ大学に対し、自由な学問を研究・教授するために創設された大学です。講義は一般市民に公開されていて、パリの知的活動の重要な中心になっているそうです。講演のビデオは、... [続きを読む]