縁あって手元に来た本達の中から 日本近現代ミステリーを中心に 店主が興味を持った作品を取り上げて 書評ともレビューとも感想文とも言えぬ文章を したためております。 私的評価ですが、貴殿の選書の参考になれば幸いです。
ネット上でも人見知りします
中学生にとっては良い作品なのか?【感想】だいじな本のみつけ方
自分の思う大崎梢らしい“本にまつわるミステリー”とは、似ても似つかぬ作品。これを「中学生向けなんやからええやん」と言える人とは気が合わない。表題作と、書き下ろし1編収録。大崎梢著、平成27年...
装丁の菜の花の写真と、そこに書かれた「転落」の二文字。そのギャップが気になり手にした一冊。永嶋恵美著、2010/1/6第9刷発行、講談社文庫 概要 ホームレスになった「僕」 主食は、近所の墓...
バナナの皮は、よっぽど条件が揃わないと踏んでも滑らない。【感想】 死亡フラグが立ちました!
「チームバチスタの栄光」を筆頭に、スタートダッシュを決めた「このミス」大賞シリーズが、まだ辛うじて「勢いがある」と思えた時期の作品というイメージ。最終候補には残ったものの、大賞も優秀賞も逃し...
コンピュータや科学を「先端技術」として作品に用いた場合、今読むと「時代を感じるなぁ…」となりがち。でも本作にはそれがない。岡嶋二人著。2001年3月15日第1刷発行、講談社文庫。 概要 コン...
発売から9年程経っているが、今の方が世間に受けそうな内容。どこぞのアイドルが「努力は必ず報われる」などと大声で叫んでおりましたが、その時と同じ無責任さと苛立ちを覚えずにはいられない。山田玲司...
筒井康隆による今のところ唯一の「ライトノベル」作品。非常に気になっておりました。星海社、2012年9月3日第2刷発行。 概要 道行く全ての男が振り返る。 その美貌に気圧されて、誰も声をかける...
日本SFの巨匠、筒井康隆の描くミステリー。「ロートレック荘事件」が非常に印象的だったので、期待して手にした一冊。集英社、1989/10/20第1刷発行。 概要 南紀・産浜の会員制高級リゾート...
国外の作品に古本屋が探偵となる作品があるのは知っているものの、訳書となると一気に興味が削がれてしまう。一方で、近年の国内作品で古書店が舞台となるものは、ライトノベル風味が強すぎて何か違う。そ...
作者・作品とも全く知らなかったものの、数軒回った古本屋の全てに廉価で並んでいたので最後のお店で手に取り、本裏の「感動長編ミステリ」との言葉に興味を惹かれて読んでみた。。。矢口敦子著、幻冬舎文...
2018年に亡くなった勝谷誠彦氏の純文学作品。人柄は好き嫌いが分かれる方だったが、文学はどうか。文藝春秋刊、2011年8月5日 第一刷発行(「ディアスポラ」と「水のゆくえ」の2編収録) 概要...
楽しむためには基礎教養が必要【感想】漱石と倫敦ミイラ殺人事件
島田荘司氏の作品を読むのはこれで4作目。漱石目線で書かれた「倫敦覚書」と、ワトソンの未発表原稿を交互に記した作品。島田荘司。集英社文庫1994/1/30第11刷。 概要 英国へ留学した夏目漱...
この著者は「自殺」をどう考えているのか、に興味を持って手にした作品。社会に問題提起したいのか、単なるエンタメ作品の題材なのか。もうちょっと細部を詰めて欲しかった。どうも中途半端な印象が拭えな...
数々の賞を受賞したミステリー。淡い雰囲気を感じさせるそのタイトル。そして「必ず2度3度と読みたくなる究極の徹夜本」という本裏の紹介で購入を決めた一冊。歌野昌午著、文春文庫2009年4月10日...
初見なら、期待値に対しての満足度は高い【感想】悪夢のエレベーター
正直、全く期待していなかったが、十分に満足な一冊。紹介文に”コメディーサスペンス”とあったため、「どうせ裏切られる」とは思いながらも”キサラギ”や”アフタースクール”の様な作品であることを期...
第10回ボイルドエッグズ新人賞受賞作。あまりメジャーは文学賞とは言えないが、「鴨川ホルモー」も受賞している文学賞。メジャーな文学賞を受賞している駄作を掴むぐらいなら、本作の方が圧倒的に有意義...
冒頭で筆者自身が述べておられるように、「マンガ嫌韓流」への反論として書かれた漫画。「マンガ嫌韓流」を読んだ方は、読まない訳にはいかないでしょう。金城模著、晋遊舎2007/5/1初版発行。 概...
「このミス大賞」シリーズは目にすれば入手するようにしています。本作は第11回「このミステリーがすごい!」大賞の最終候補作。手にしたのは文庫版、2013年8月13日発行の第一刷。大賞受賞作では...
「ブログリーダー」を活用して、古本処 希縁庵。さんをフォローしませんか?