ドッチツカズオ さん プロフィール

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ドッチツカズオさん: ほのおのはるおくん読書日記
ハンドル名ドッチツカズオ さん
ブログタイトルほのおのはるおくん読書日記
ブログURLhttp://haruo-akiko.seesaa.net/
サイト紹介文読んだ本、その他の覚書。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供165回 / 365日(平均3.2回/週) - 参加 2010/05/23 14:06

ドッチツカズオ さんのブログ記事

  • 『一握の砂・悲しき玩具』
  • 石川啄木著。金田一京助編。新潮文庫。金田一京助の「解説」も、山本健吉の「啄木と歌」も、興味深い。石川啄木は賛否が極端に分かれる歌人だが、ある時期から私は大好きになった。ロジャー・パルパース氏の本がきっかけかも。石川の歌を『絶望名人カフカの人生論』経由で読むと、「アリストテレスの同質効果」の感じられる歌が、少なくないことに気づいた。今更か。 [続きを読む]
  • 『少年西遊記 全3巻』
  • 杉浦茂著。河出文庫。荒唐無稽とは、こういうことを言うのだ、という見本(もちろん褒め言葉)。自由になれる。言葉による破壊力もすごい。自動筆記のような、インプロヴィゼーションのような、力のあるご都合主義。ひと回りして笑うような、あっけらかんとした変な笑い。新作民話であり新作神話である。論理的なんだか、非論理的なんだかわからない、過剰なテンポの速さ。むちゃくちゃなんだけれど、そうとも言い切れない、ある種 [続きを読む]
  • 『吉祥寺キャットウォーク 全3巻』
  • いしかわじゅん著。エンターブレイン。組長の顔などや全体的にも、業田良家『自虐の詩』っぽいのが、私には素敵に思われる。説明しすぎないところも、オープンエンディングも。説明しすぎないことによって、複雑な心理(感覚)を描写している。辻褄が合わないように、一瞬思われるところもあったが、逆にそれが人柄に起因するものと、考えられることに気づき、勝手に感心してしまった。承認欲求の希薄さと児戯と。 [続きを読む]
  • 『やっぱり猫が好き』
  • もたいまさこ/室井滋/小林聡美著。幻冬舎。三谷幸喜氏脚本の八作品が、収録されている。巧みさに感心。本番での役者さんのアドリブ等も含めて、再構成されているらしい。詩的なほんの一例を挙げれば、「長生き」と「長続き」の言い間違いは、元の脚本にもあったのだろうか。 [続きを読む]
  • 『祝詞用語用例辞典』
  • 加藤隆久/土肥誠/本澤雅史編著。戎光祥出版。おやつのように、古語や万葉仮名に触れられる。説明が歴史的仮名遣いであるのもいい。神職の方々のための本らしいが、私なんかが読んでも、博物館を見学するような、楽しさが感ぜられる。巻末には代表的な枕詞が、付録のようにまとめられていて、独特の詩情を簡易的に味わえる。呪文としての言葉の美しさ。 [続きを読む]
  • 『古句を観る』
  • 柴田宵曲著。ワイド版岩波文庫。マエストロ(コンダクター)、という言葉が思い浮ぶ。宵曲の解釈がいちいち面白く、辻褄も合っているように感ぜられる。情理兼ね備わる解釈。選句もまた。解釈の中で、批判的な意味で挙げられている句も、また面白い。 [続きを読む]
  • 『はだしのゲン 中公愛蔵版 全3巻』
  • 中沢啓治著。中央公論新社。通読したのは初めて。最後にある呉智英氏の論文が、短いけれど出色の出来栄えだと思った。 『はだしのゲン』の中には、 しばしば政治的な言葉が、 しかも稚拙な政治的言葉が出てくる。 これを作者の訴えと 単純に解釈してはならない。 そのように読めば、 『はだしのゲン』は稚拙な政治的マンガだ ということになってしまう。 そうではなく、 この作品は不条理な運命に抗う 民衆の記録なのだ [続きを読む]
  • 『ブラック・ジャック 全25巻』
  • 手塚治虫著。秋田書店(チャンピオンコミックス)。例えば、第18巻「身代わり」の、 患者のことなんかどうでもいい わしの計画をくるわせるな!! どうでもいいとは何だや、 おじちゃん悪魔なのに どうしてママを助けてくれたの?などの台詞ように、さらりと核心を突く。シンプルなのに効果的。古い版なので、今では読めなくなった話も、収録されている。 [続きを読む]
  • 『折れる力』
  • 吉田照幸著。SB新書。副題、 流されてうまくいく 仕事の流儀映画『酔拳』における、「酔拳」の奥義のよう。 柔と剛 虚と実を駆使し 敗北の中に 勝利を求めるというやつ。 [続きを読む]
  • 『野草』
  • 魯迅著。竹内好訳。岩波書店。ボードレール『パリの憂愁』、与謝蕪村「春風馬堤曲」、安部公房『箱男』などを連想したが、それらと比べると、「意味」が強い気がする。もっと言えば「倫理」が。 絶望は虚妄だ、 希望がそうであるように。有名な部分だが、なるほどと思う。 [続きを読む]
  • 『生きる』
  • 黒澤明監督。東宝。「Happy Birthday to You」の、歌およびBGMによる場面に、ぐっと来ないなら、どんな映画を観てもそうに違いない、と言いたくなる。映画で人生が変わったと言うと、軽薄に感ぜられるかもしれないが、あらゆる状況で「Happy〜」を聴くたびに、蘇生したい気分になり、おそらく私の人生も、変えられているようである。ひたすら「空気」が読めない、主人公の兄も味わい深い。若い女性が葬儀に来ないのも、いろいろ [続きを読む]
  • 『詩めくり』
  • 谷川俊太郎著。マドラ出版。この種のバカバカしさ(これは褒め言葉)を、おそらくはさらりと創り出せる、谷川氏のセンスに敬服してしまう。これらの詩に触発されて、自分の発想の自由性が、高まっていくような感じがする。錯覚でもよい。 [続きを読む]
  • 『レイン・ドッグ』
  • トム・ウェイツ。ユニバーサルミュージック。次から次へと、素晴らしい、サウンドとリズムと歌が。名曲ぞろい。いつ聴いても鮮烈。どこを切っても、生理的な快感がある。ディランについてもそうだが、どの曲も基本的にメロディアス。音楽的な遊び(?)の要素も多い気がする。このアルバムを聴きながら、谷川俊太郎『詩めくり』を読んでいる。なんという幸せ。 [続きを読む]
  • 『ボブ・ディラン語録』
  • ジョー横溝編著。セブン&アイ出版。『セルフ・ポートレート』制作時の思いを語った、 思いつくものは なんでも壁に投げつけ、 壁にくっついたものは すべて発表する。 壁にくっつかなかったものをかき集め、 それもすべて発表する。という言葉が採られている。実はちょっと唸った。ディランが同じような内容を語った言葉は、いくつか見聞きしたことがあったが、上の言葉が最もすっきりしている気がする。 [続きを読む]
  • 『犬神歩き 箱』
  • 寺山修司作。キングレコード。ラジオによる叙事詩「犬神歩き」。どうしてこのラジオドラマに、かように惹かれるのか考えていると、ふとカフカの短編「流刑地にて」と、似たような種類の笑いがあるから、という気がした。デフォルメはしてあるけれど、誰しもが持っている不安と、不吉な美と笑いとのごった煮で、複雑な味わいになっているのだと思った。 [続きを読む]
  • 『世にも奇妙な人体実験の歴史』
  • トレヴァー・ノートン著。赤根洋子訳。文春文庫。文庫版も購入。「第1章」の初っ端、 十八世紀において医者とは、 医薬に精通した教養ある内科医か、 あるいはノコギリを使って 実際に手を下す外科医かのどちらかだった。を読んでこの「くだらなさ」が伝わるか否かで、各のこの本に対する評価が変わる気がする。 [続きを読む]