世玖珠ありす さん プロフィール

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世玖珠ありすさん: 世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ハンドル名世玖珠ありす さん
ブログタイトル世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ブログURLhttp://sekusualice2.blog28.fc2.com
サイト紹介文マニアックな中でもちょいエロ・耽美系の国内外の小説を御紹介します
自由文本は主に図書館から借りて読んでいます。
ベストセラーや話題の本には目を向けず、マイナー嗜好全開です。
人とはちょっと違った本が読みたくなったら、是非参考にしてみて下さい。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供47回 / 365日(平均0.9回/週) - 参加 2010/07/04 15:42

世玖珠ありす さんのブログ記事

  • 【劇場】 by又吉直樹
  • 又吉先生、待望の二作目。処女作【火花】が「難しい」「分かりにくい」という書評が多かった事を受け、今作は出来るだけ「分かりやすい」作品にしようと恋愛小説にした、と某番組でおっしゃっておりました。結果はどうあれ、そんなに書評は気にせず、思うままに書かれたらいいと思いました。今作も芸人らしい言葉の奔流を感じます。【火花】もそうでしたが、言葉遊びが上手い。どうしても、『主人公=又吉直樹』に思えてしまい [続きを読む]
  • 【しんせかい】 by山下澄人
  • 前回の芥川賞受賞作。30歳で劇団を立ち上げ、作家・演出・出演を兼ねてきた著者の原点であろう、富良野塾時代を描いた私小説。先日読んだ、今回の直木賞候補【BUTTER】とのあまりの落差に唖然としました。描写も人間関係も淡白すぎて、分からずじまい。そう言えば、以前読んだ著作【壁抜けの谷】もそうだった!と思い出す。これが著者の作風だとすれば、あとは芥川賞の選考感覚の問題。題字は恩師(?著者がそう思って [続きを読む]
  • 【BUTTER】 by柚木麻子
  • さすが直木賞候補作です。バターのように濃厚な460ページでした。あの「木嶋佳苗」をモデルとした容疑者との拘置所のアクリル板越しでの駆け引き、夫婦やカップル同士でのセックスレス、三十代女子の職場で感じる軋轢など、色々な問題を取り上げ過ぎた感は否めませんが、食レポ以上の食べ物に対する描写は生唾ものでした。仕事に追われ、「食」に無関心だった主人公が、自ら料理を始め、最後は自己流のアレンジまでして調理 [続きを読む]
  • 【凹凸】 by紗倉まな
  • 何が描きたかったのか、伝わらずじまい。母親と娘と父親。大きくこの3章に分かれてはいるが、それぞれの心象風景が何故か見えてこない。「あなた」とか「君」とか、ぼかす必要性があったのか?最終的には、ただの理解し難い親子。一番、理解し難いのが娘。一人でも分かりやすい人がいないと、どの視点にも立てない。というのが分かった。前作を読んで期待しただけに、正直ガッカリでした。今の著者の武器(現役AV女優)をフ [続きを読む]
  • 【成功者K】 by羽田圭介
  • 著者自身の経験を描いた『私小説』。と、思わせるフェイク小説?「芥川賞」という、小説家にとっては一大金字塔である賞を受賞した作家Kは、自著のセールスを上げるべく、TVに出演しまくる。受賞後、嘘のようにモテ期到来のKは、ファンにまで手を出し始める。顔バレを恐れて、外出時はマスクと帽子を離さず、インドアな趣味(性交三昧)に走るK。TV出演を機に、自分を切り売りする事ができなくなったKは、虚実の狭間で [続きを読む]
  • 【ガーデン】 by千早茜
  • 新作は欠かさず読んでいる作家サンです。今作は、「草食系男子」というのとも違う。異性より植物にしか興味がない、そう思い込んでる(?)こじらせ系男子の話。植物の描写がとても細かくて、むせ返るような熱帯雨林のジャングルにトリップしてしまいそうになります。幼少期を父親の転勤で、東南アジアか南米系(アバウトでごめんなさい)の国で暮らした帰国子女の編集者。女性にモテないわけではないのに、異性より植物に囲ま [続きを読む]
  • 【素敵な日本人】 by東野圭吾
  • 9つの短編集。私的には似たようなオチでしたが、【十年目のバレンタインデー】と【君の瞳に乾杯】が好きでした。逆に、このオチでシリーズ化が出来るんじゃないでしょうか?ね。【今夜は一人で雛祭り】や【水晶の数珠】のようにホロッとくるものから、【正月の決意】や【壊れた時計】皮肉のきいたパロディのようなオチまで、東野圭吾の抽斗の中身が覗けます。全体的には「ブラックユーモア短編集」といったところでしょうか? [続きを読む]
  • 【交歓】 by倉橋由美子
  • だいぶ前に読んだ本の再読です。この作品が、「倉橋由美子」という作家との出会いの一冊でした。桂子さんシリーズの中間にあたる作品だったので、【夢の浮橋】から読み直したものです。【夢の浮橋】で初恋の相手である耕一さんとの結婚を諦め、大学の指導教諭の山田氏と結婚し、【城の中の城】では一男一女の母となり、夫の山田氏とは宗教を巡って壮大な夫婦喧嘩が勃発→制覇し、実父の会社を譲り受けたところまででした。今作 [続きを読む]
  • 【奈緒と私の楽園】 by藤田宜永
  • ちょいエロを期待したんですが、主人公同様、毒気を抜かれました。主人公は音楽プロデューサーの50歳の男性。バツイチで、愛人というよりセフレ的な女性がいる。そんな主人公に、かつて友人に頼まれてサクラとして書いた女性雑誌の手記が、「自分の失踪した母親の事だ」と29歳の女性が訪ねてくる。その女性の名が奈緒。奈緒の母親探しを手伝っているうちに、次第に惹かれていく主人公。ところが、奈緒は今までの女性とは、 [続きを読む]
  • 【凛】 by蛭田亜紗子
  • 内地から北海道への強制労働を描いた長編。トンネル工事のために「タコ部屋」と呼ばれる施設に入れられ、五体満足で契約期間を終える事がなく、命を落とす事が日常の男の地獄。家の借金のために身売りされ、工夫に春をひさぐ娼姑となった女の地獄。それぞれの地獄を生き抜いた、男と女。二人の間にある絆は、一体何だったのか?今まで、こうも凄惨で残虐に「男」と「女」の生き地獄を同時に描いた作品があっただろうか?北海道 [続きを読む]
  • 【長崎乱楽坂】 by吉田修一
  • 【犯罪小説集】【橋を渡る】の2作を読み、興味が湧いたので過去の作品をと選んだ連作短編集。極道一家で刺青を持つ男たちの中で育った、二人の兄弟。ダブルベッドが置かれただけの妖しい離れ。そこで自殺したという叔父の霊の声は、真実か嘘か。特殊な家で育ったゆえの危ういような精神の歪み。「なんもせんで生きとるのも、なかなか難しかとぞ」刺青を持った男たちの念から逃れられず、このセリフを言わせた長男の存在が痛々 [続きを読む]
  • 【やめるときも、すこやかなるときも】 by窪美澄
  • 『女による女のためのR−18文学賞』の受賞作家だけに、ちょいエロを期待したんですが、どちらかと言えば純愛物でした。過去のトラウマの対処法(?)として行きずりの女とセックスする男と、酒乱の父の暴力に耐えながら家計を支えるべく働き、家族を守ってきたと自己憐憫に囚われた女。三十路を過ぎても、グダグダな男女の話でした。「エロ封印」と決めての作品なのか、本来の著者の魅力が全く発揮されていず、そのためありき [続きを読む]
  • 【橋を渡る】 by吉田修一
  • これもまた、難しかった〜。江國香織さんの【なかなか暮れない夏の夕暮れ】同様、登場人物をメモっとかないと、後々頭の中で相関図を描けなくなってしまいます。春夏秋冬と四つの話が組み合わされ、エピローグで種明かし。『冬』の章だけSFですが、そうしないと種明かしにならない、という巧妙すぎる構成。文中、都議会のセクハラヤジ問題が出てきます。「産めないのか!」っていう例のアレです。「日本中の誰もが聞いたのに [続きを読む]
  • 【危険なビーナス】 by東野圭吾
  • 某有名なシリーズ物すら読んでいず、【ラプラスの魔女】と【天空の蜂】以来の3冊目です。数学的なオチだろうとは思っていましたが、やはり私のような凡人には意味不明。『ラプラス』の次は『ウラム』と言われても…(;一_一)それよりもっと基本的な設定に、詰めの甘さがあるような。見知らぬ女性に「弟の妻です」と言われて、普通信じる?みたいな。今時あり得ないと思ったのは私だけ?せっかくの小難しい謎解きが、この甘い [続きを読む]
  • 【なかなか暮れない夏の夕暮れ】 by江國香織
  • 待望の新刊、というくらい待った感じです。今作は、50代男女が織りなす、それぞれの生活や恋愛模様を描いた長編でした。主人公が「読書好き」という設定なのですが、それはもう「中毒」と言っていいほどで、ちょっとした時間の隙間(料理中とか)を見つけては本を開くという男性です。随所に主人公が読んでいる本そのものの文章が挿入されていて、読みにくいと思うか主人公とリンクしておもしろいと思うか、両極に分かれます [続きを読む]
  • 【自由なサメと人間たちの夢】 by渡辺優
  • 「すばる新人賞」受賞作の【ラメルノエリキサ】からの二作目は、7編からなる短編集。巻末の【サメの話】前後編をメインにするつもりでの、このタイトルだった模様。私的には巻頭の【ラスト・デイ】と巻末の【サメの話】2編を逆にしたほうが、この表題が生きたと思える。【ラメルノエリキサ】でのあの強烈なインパクトを引き継いでいるのは、唯一の書下ろしの【虫の眠り】かな。異様さが際立っていて、とてもいい。どうしても [続きを読む]
  • 【顔のない女】 by松野大介
  • 官能ホラー集。と言う割には、官能もホラーもどれも中途半端。と言うか、どこがホラーだったの?強いて言えば、表題作の【顔のない女】は、現在セックスレス中の妻を怪しげな秘密クラブに参加させ、その様子を覗くというフェチな内容のエロスはあった。最後の10行でダメにしていなければ、官能小説としてはそこそこ読めたと思うので、最後の最後に「何してんの?」って感じでした。「あとがき」より著者はソコがお気に入りだ [続きを読む]
  • 【微睡みの海】 by熊谷達也
  • 地元の作家サンなのに、初読みでした。『仙河海市(せんがうみし)シリーズ』とでも言うのでしょうか?宮城県内の架空の港町を舞台とした作品群の一つです。震災後の著者のライフワーク的なシリーズのようです。震災から六年。ちょうど七回忌にあたる節目の年なので、在りし日の港町を思い出しながら拝読しました。『仙河海市』は気仙沼市をモデルにしているようですが、石巻市、南三陸町、女川町、東松島市、震災前に一度は訪 [続きを読む]
  • 【サイレンス】 by秋吉理香子
  • 【聖女】から二冊目の秋吉作品。新潟県内にあるとされる、架空の離島が舞台。島内一の美少女がアイドルを目指し、夢破れ…というどこにでもある設定から始まる。途中からオチが見えてきたので、最後の章がくどく感じました。島という隔絶された土地に住む人々の、狂気にも似た純粋培養された心情の怖さを、もっと別な形で表現して欲しかった。説明を追加されたようで、若干興ざめです。「分かりにくい」のも問題ですが、もうち [続きを読む]
  • 【そういう生き物】 by春見朔子
  • 登場人物たちの関係性もぼかして表現されていて、眉をひそめながら読み進めた中盤以降に「そうゆーこと〜?」。「なるほどね〜」と戻りたいのをこらえて、読了。性的嗜好という以前の問題で、ジェンダーとも言えぬ『性』への未熟さ。『性愛』というもの事態に嫌悪を覚える人を、どうジャンル付けしているのだろう?好きだけど、性交が出来ない。イケてる小学生、央佑の一言がこの作品のすべてかもしれない。「交尾ってしないと [続きを読む]
  • 【源氏姉妹(げんじしすたあず)】 by酒井順子
  • 日本最古の大ベストセラーと言っても過言ではない、紫式部の【源氏物語】をこうも分かりやすく、尚且つこうも身も蓋もなく描いた作品はそうそうないと思う。かの光源氏と関係した女性達を「穴○弟」に文字って、シスターズと表現し、彼女達それぞれをインタビュー形式に綴ったのもおもしろい。「不倫が文化」だった時代とはいえ、分かっていたことだけれど、やっぱり光源氏ってとんだゲス野郎だと再認識しました(笑)。そういう [続きを読む]
  • 【地の底の記憶】 by畠山丑雄
  • 大学在学中に文藝賞を受賞した作品。隠れ里のように閉鎖された架空の土地を舞台に、土俗的な閉塞感と背徳感が漂う世界。戦後の開発からも見放されたような土地に生きる、耽美な「お話」の数々。ロシア人の悲恋の物語と共に受け継がれてきた、ラヴドールのように精巧に作られた美しい人形。ラピスラズリが沈んでいる地底湖。高く聳える電波塔。著者が、この作品を書こうと思った切っ掛けが何だったのかが知りたくなりました。と [続きを読む]
  • 【四月になれば彼女は】 by川村元気
  • 久しぶりに心に残る作品を読んだ気がします。愛することの容易さと、愛し続けることの難しさ。『愛』という見えないものを確かめるすべは、何なのか?結婚を控えていながら、セックスレスの婚約者同士。結婚後すぐにセックスレスになった夫婦。『愛』だけではなく、『セックス』というものに対する疑問も含まれている。『愛』と『欲望』と『セックス』。そもそも、この三角関係は誰しも平等ではない。この作品を読んだ読者には [続きを読む]
  • 【界】 by藤沢周
  • 旅先で出会った女性達に覚える、男の一時の劣情を描いた連作短編集。失礼ながら、最初は著者のエッセイかと思いました。初読みなのに。「自伝的小説」とは謳われていませんが、たぶん、きっと、そうなんだろうな。妻子とは別居中。馴染みの女もいる。それでも、旅先で出会った女に劣情を感じずにはいられないのは、男の性?女性にはあまり理解できない世界ですね。あ、でも今時はそうでもないのかな?若い女性と壮年男子、若い男性 [続きを読む]