世玖珠ありす さん プロフィール

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世玖珠ありすさん: 世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ハンドル名世玖珠ありす さん
ブログタイトル世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ブログURLhttp://sekusualice2.blog28.fc2.com
サイト紹介文マニアックな中でもちょいエロ・耽美系の国内外の小説を御紹介します
自由文本は主に図書館から借りて読んでいます。
ベストセラーや話題の本には目を向けず、マイナー嗜好全開です。
人とはちょっと違った本が読みたくなったら、是非参考にしてみて下さい。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供46回 / 365日(平均0.9回/週) - 参加 2010/07/04 15:42

世玖珠ありす さんのブログ記事

  • 【奈緒と私の楽園】 by藤田宜永
  • ちょいエロを期待したんですが、主人公同様、毒気を抜かれました。主人公は音楽プロデューサーの50歳の男性。バツイチで、愛人というよりセフレ的な女性がいる。そんな主人公に、かつて友人に頼まれてサクラとして書いた女性雑誌の手記が、「自分の失踪した母親の事だ」と29歳の女性が訪ねてくる。その女性の名が奈緒。奈緒の母親探しを手伝っているうちに、次第に惹かれていく主人公。ところが、奈緒は今までの女性とは、 [続きを読む]
  • 【凛】 by蛭田亜紗子
  • 内地から北海道への強制労働を描いた長編。トンネル工事のために「タコ部屋」と呼ばれる施設に入れられ、五体満足で契約期間を終える事がなく、命を落とす事が日常の男の地獄。家の借金のために身売りされ、工夫に春をひさぐ娼姑となった女の地獄。それぞれの地獄を生き抜いた、男と女。二人の間にある絆は、一体何だったのか?今まで、こうも凄惨で残虐に「男」と「女」の生き地獄を同時に描いた作品があっただろうか?北海道 [続きを読む]
  • 【長崎乱楽坂】 by吉田修一
  • 【犯罪小説集】【橋を渡る】の2作を読み、興味が湧いたので過去の作品をと選んだ連作短編集。極道一家で刺青を持つ男たちの中で育った、二人の兄弟。ダブルベッドが置かれただけの妖しい離れ。そこで自殺したという叔父の霊の声は、真実か嘘か。特殊な家で育ったゆえの危ういような精神の歪み。「なんもせんで生きとるのも、なかなか難しかとぞ」刺青を持った男たちの念から逃れられず、このセリフを言わせた長男の存在が痛々 [続きを読む]
  • 【やめるときも、すこやかなるときも】 by窪美澄
  • 『女による女のためのR−18文学賞』の受賞作家だけに、ちょいエロを期待したんですが、どちらかと言えば純愛物でした。過去のトラウマの対処法(?)として行きずりの女とセックスする男と、酒乱の父の暴力に耐えながら家計を支えるべく働き、家族を守ってきたと自己憐憫に囚われた女。三十路を過ぎても、グダグダな男女の話でした。「エロ封印」と決めての作品なのか、本来の著者の魅力が全く発揮されていず、そのためありき [続きを読む]
  • 【橋を渡る】 by吉田修一
  • これもまた、難しかった〜。江國香織さんの【なかなか暮れない夏の夕暮れ】同様、登場人物をメモっとかないと、後々頭の中で相関図を描けなくなってしまいます。春夏秋冬と四つの話が組み合わされ、エピローグで種明かし。『冬』の章だけSFですが、そうしないと種明かしにならない、という巧妙すぎる構成。文中、都議会のセクハラヤジ問題が出てきます。「産めないのか!」っていう例のアレです。「日本中の誰もが聞いたのに [続きを読む]
  • 【危険なビーナス】 by東野圭吾
  • 某有名なシリーズ物すら読んでいず、【ラプラスの魔女】と【天空の蜂】以来の3冊目です。数学的なオチだろうとは思っていましたが、やはり私のような凡人には意味不明。『ラプラス』の次は『ウラム』と言われても…(;一_一)それよりもっと基本的な設定に、詰めの甘さがあるような。見知らぬ女性に「弟の妻です」と言われて、普通信じる?みたいな。今時あり得ないと思ったのは私だけ?せっかくの小難しい謎解きが、この甘い [続きを読む]
  • 【なかなか暮れない夏の夕暮れ】 by江國香織
  • 待望の新刊、というくらい待った感じです。今作は、50代男女が織りなす、それぞれの生活や恋愛模様を描いた長編でした。主人公が「読書好き」という設定なのですが、それはもう「中毒」と言っていいほどで、ちょっとした時間の隙間(料理中とか)を見つけては本を開くという男性です。随所に主人公が読んでいる本そのものの文章が挿入されていて、読みにくいと思うか主人公とリンクしておもしろいと思うか、両極に分かれます [続きを読む]
  • 【自由なサメと人間たちの夢】 by渡辺優
  • 「すばる新人賞」受賞作の【ラメルノエリキサ】からの二作目は、7編からなる短編集。巻末の【サメの話】前後編をメインにするつもりでの、このタイトルだった模様。私的には巻頭の【ラスト・デイ】と巻末の【サメの話】2編を逆にしたほうが、この表題が生きたと思える。【ラメルノエリキサ】でのあの強烈なインパクトを引き継いでいるのは、唯一の書下ろしの【虫の眠り】かな。異様さが際立っていて、とてもいい。どうしても [続きを読む]
  • 【顔のない女】 by松野大介
  • 官能ホラー集。と言う割には、官能もホラーもどれも中途半端。と言うか、どこがホラーだったの?強いて言えば、表題作の【顔のない女】は、現在セックスレス中の妻を怪しげな秘密クラブに参加させ、その様子を覗くというフェチな内容のエロスはあった。最後の10行でダメにしていなければ、官能小説としてはそこそこ読めたと思うので、最後の最後に「何してんの?」って感じでした。「あとがき」より著者はソコがお気に入りだ [続きを読む]
  • 【微睡みの海】 by熊谷達也
  • 地元の作家サンなのに、初読みでした。『仙河海市(せんがうみし)シリーズ』とでも言うのでしょうか?宮城県内の架空の港町を舞台とした作品群の一つです。震災後の著者のライフワーク的なシリーズのようです。震災から六年。ちょうど七回忌にあたる節目の年なので、在りし日の港町を思い出しながら拝読しました。『仙河海市』は気仙沼市をモデルにしているようですが、石巻市、南三陸町、女川町、東松島市、震災前に一度は訪 [続きを読む]
  • 【サイレンス】 by秋吉理香子
  • 【聖女】から二冊目の秋吉作品。新潟県内にあるとされる、架空の離島が舞台。島内一の美少女がアイドルを目指し、夢破れ…というどこにでもある設定から始まる。途中からオチが見えてきたので、最後の章がくどく感じました。島という隔絶された土地に住む人々の、狂気にも似た純粋培養された心情の怖さを、もっと別な形で表現して欲しかった。説明を追加されたようで、若干興ざめです。「分かりにくい」のも問題ですが、もうち [続きを読む]
  • 【そういう生き物】 by春見朔子
  • 登場人物たちの関係性もぼかして表現されていて、眉をひそめながら読み進めた中盤以降に「そうゆーこと〜?」。「なるほどね〜」と戻りたいのをこらえて、読了。性的嗜好という以前の問題で、ジェンダーとも言えぬ『性』への未熟さ。『性愛』というもの事態に嫌悪を覚える人を、どうジャンル付けしているのだろう?好きだけど、性交が出来ない。イケてる小学生、央佑の一言がこの作品のすべてかもしれない。「交尾ってしないと [続きを読む]
  • 【源氏姉妹(げんじしすたあず)】 by酒井順子
  • 日本最古の大ベストセラーと言っても過言ではない、紫式部の【源氏物語】をこうも分かりやすく、尚且つこうも身も蓋もなく描いた作品はそうそうないと思う。かの光源氏と関係した女性達を「穴○弟」に文字って、シスターズと表現し、彼女達それぞれをインタビュー形式に綴ったのもおもしろい。「不倫が文化」だった時代とはいえ、分かっていたことだけれど、やっぱり光源氏ってとんだゲス野郎だと再認識しました(笑)。そういう [続きを読む]
  • 【地の底の記憶】 by畠山丑雄
  • 大学在学中に文藝賞を受賞した作品。隠れ里のように閉鎖された架空の土地を舞台に、土俗的な閉塞感と背徳感が漂う世界。戦後の開発からも見放されたような土地に生きる、耽美な「お話」の数々。ロシア人の悲恋の物語と共に受け継がれてきた、ラヴドールのように精巧に作られた美しい人形。ラピスラズリが沈んでいる地底湖。高く聳える電波塔。著者が、この作品を書こうと思った切っ掛けが何だったのかが知りたくなりました。と [続きを読む]
  • 【四月になれば彼女は】 by川村元気
  • 久しぶりに心に残る作品を読んだ気がします。愛することの容易さと、愛し続けることの難しさ。『愛』という見えないものを確かめるすべは、何なのか?結婚を控えていながら、セックスレスの婚約者同士。結婚後すぐにセックスレスになった夫婦。『愛』だけではなく、『セックス』というものに対する疑問も含まれている。『愛』と『欲望』と『セックス』。そもそも、この三角関係は誰しも平等ではない。この作品を読んだ読者には [続きを読む]
  • 【界】 by藤沢周
  • 旅先で出会った女性達に覚える、男の一時の劣情を描いた連作短編集。失礼ながら、最初は著者のエッセイかと思いました。初読みなのに。「自伝的小説」とは謳われていませんが、たぶん、きっと、そうなんだろうな。妻子とは別居中。馴染みの女もいる。それでも、旅先で出会った女に劣情を感じずにはいられないのは、男の性?女性にはあまり理解できない世界ですね。あ、でも今時はそうでもないのかな?若い女性と壮年男子、若い男性 [続きを読む]
  • 【クラウドガール】 by金原ひとみ
  • 「姉妹にしか分かりえない濃密な共感と狂おしいほどの反感」ほぼ帯通りの作品でした。後は、ほかの金原作品同様、読み人次第、と言ったところでしょうか。母親の死因、という共有の秘密で深く繋がっていると思っていた、姉妹の絆。超現実的でしっかり者の姉・理有と、風船のようにフワフワとどこにでも流されそうな妹・杏。でも、姉の理有の本当の姿は…?ラスト10ページで、まさかのドンデン返し。思わず読み返そうかと。人の心 [続きを読む]
  • 【犯罪小説集】 by吉田修一
  • なんと、「吉田修一」初読みなんです。映像化されたり、数々の名著があるのにねぇ。本作は、実際あった事件を題材にした短編小説集。【百家楽餓鬼】と【万屋善次郎】は、読んでる途中で「あ〜、あったなぁ」と思い出しました。特に【万屋善次郎】の元となった事件は「現代の八ツ墓村か?」と思ったほど、強烈な印象でしたね。事件報道は発生した時と、容疑者が逮捕された時、稀に裁判の判決が報道されるのみ。何故、その事件が起こ [続きを読む]
  • 【乳房に蚊】 by 足立紳
  • 奇しくも「セックスレス」の作品が続いてしまいました。こちらは男性側の話ですが。売れないシナリオライターの夫と、そんな夫と娘を支えるため、コールセンターで働きながらどケチとも言えるほど節約し、家計を遣り繰りする妻。…と言えば、普通は美談になるのですが、この作品は罵詈雑言の嵐。とにかく言葉が悪い「恐妻」と、卑屈すぎる「ダメンズ」な夫。そんな二人の間に生まれた娘があまりに可哀想で、この作品のバランスが辛 [続きを読む]
  • 【奥様はクレイジーフルーツ】 by柚木麻子
  • Gカップのダイナマイト・ボディを持つ30代妻の狂おしいほどの悩み。それは、夫とのセックスレス。もう、ソレしか考えられないくらいに。ある意味、滑稽に思えるけれど、もの哀しい。セクハラだとかモラハラだとか言うけれど、現に女性が子供を産める年齢は、実にシビアだ。そんなギリギリの年齢に立たされた女性の焦りが、中盤以降はヒシヒシと伝わってくる。夫が駄目なら他の男と…、とセックスに対する欲求不満の話だけではな [続きを読む]
  • 【情人】 by花房観音
  • 官能小説家からの脱皮。そんな気配が漂う新作でした。とは言え、後半はガツンとエロいですけどね。阪神淡路と東日本大震災。二つの震災を経験した女性、笑子の性と愛。阪神淡路大震災の時、仕事と偽って親戚の男・兵吾とセックスをしていた母親。その生い立ちから、根無し草で束縛される事を嫌い、女にだらしない兵吾。そして、東日本大震災のあの日、、常に軽蔑していた母親と同じ事をしていた自分。一人の男に翻弄された母娘の性 [続きを読む]
  • 【私の消滅】 by中村文則
  • 相変わらず、一人称の「僕」が誰を指すのか、しっかり掴んでおかないとドンドン分からなくなるストーリー仕立て。著者自身が巻末で語っている通り、【教団X】からの流れがある。『連続幼女殺害事件』で死刑となった、宮崎勤元死刑囚に対する著者なりの分析が「手記」という形で描かれている。実際にあった事件を作中に引用するのは、色々な意味で危険性があるけれども、そうまでしても伝えたいものがあってこの作品を書いたのだろ [続きを読む]
  • 【壁抜けの谷】 by山下澄人
  • とにかく難解でした。次から次へと登場人物の名前が出て来る。関係性を頭に入れるだけで、いっぱいいっぱいの上に、コロコロ場面が変わる。人間の頭の中に浮かんでくる取り留めもないことを文章にしちゃうと、こんな感じかも。まるで走馬燈のようです。で、私的には「走馬燈の物語なんだ!」というところに着地して読みました。正解かどうかは分かりません。多重人格障害とも受け取れるし…。まず、「ぼく」と「わたし」が誰なのか [続きを読む]
  • 【氷の轍】 by桜木紫乃
  • 柴咲コウ主演の2時間ドラマを視ました。正直、原作を読むのをどうしようか悩みました。桜木紫乃らしくない、と思って。でも、読んで正解でした。ドラマとは筋立てがほとんど違ったから。ああ、やっぱり桜木紫乃だ、と安心しました。ミステリー系の映像化だと、どうしても俳優で犯人の取捨が限定されますからね。原作物だと、脚本家も苦労するんだろうな、と改めて痛感しました。映像化と原作は、イコールにしては駄目ですね。さて [続きを読む]