みくら さんさんか さん プロフィール

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みくら さんさんかさん: Let's be Friends,
ハンドル名みくら さんさんか さん
ブログタイトルLet's be Friends,
ブログURLhttp://sketchbookrf044.blog.so-net.ne.jp/
サイト紹介文病で逝った婚約者へ。9.11で逝った友らへ。聖書を読むのは思い出と鎮魂のため。時々エッセイや小説も公開。
自由文 ほぼ毎日、更新中。さとう珠緒じゃないが、「お暇なら来てよね」というところか?
 海外の小説、大好き。音楽、大好き。映画、大好き。コーヒー、大好き。スタバ、大好き。『ONE PIECE』、大好き。『F.S.S』、大好き。海ある故郷、大好き。
 いい年こいて、隣の席の年下女子への片想いに悩む、そこそこ青年そこそこ中年男子。細々ながら兼業作家をやっています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供259回 / 365日(平均5.0回/週) - 参加 2010/08/09 02:54

みくら さんさんか さんのブログ記事

  • 第2578日目 〈綾辻行人『黒猫館の殺人』を読みました。〉
  •  “黒猫館”といえばわたくしの世代には悶々とした感情を抱かれる方もおられよう。人里離れた場所に建つ妖しの洋館。そこで営まれる背徳と淫靡の生活。いまにして思えば、人生初のメイドさん萌え……。わたくしが書きたい物語の或る方向に於ける目標は、この、戦前の雪深い山中に建つ洋館を舞台とする物語にあったのだ。それはいまも変わることなくあり続けており── ──さて、マクラはここまでにして、綾辻行人『黒猫館の殺人 [続きを読む]
  • 第2577日目 〈綾辻行人『時計館の殺人』を読みました。〉
  •  シリーズ第5の館のお目見えである。 『時計館の殺人』の舞台は鎌倉今泉、時計屋敷(時計館)。館は大きく3棟に分かれ、玄関と時計塔があるのが1979年以後に増築された、初代館主の古時計コレクションがずらりと飾られて今回の惨劇の主会場となる1974年に立てられた、そこと廊下で結ばれた先にある開かずの間。 時計塔に設けられた時計盤は、しかし中庭を向いており、しかもいま針は長短いずれも外されてしまっている。まだ針が [続きを読む]
  • 第2576日目 〈鎌倉の古我邸のこと。〉
  •  あなたはJR横須賀線を使ってここへ来たのだろうか。それとも江ノ電? まぁどちらでも構わない、電車を降りたら西口に出て、目の前のバス道路を市役所前の交差点まで歩こう。信号を右方向へ折れ、道なりに150メートル程北へ。そうすると、鎌工会館ビルを右斜め前に臨む十字路へ出る。そこを左に曲がって日本キリスト教会鎌倉栄光教会の前を通り過ぎて歩くこと、約60メートル。厳めしい鉄製の両開き扉の前に出る。 そうして扉の柵 [続きを読む]
  • 第2575日目 〈綾辻行人『人形館の殺人』を読みました。〉
  •  『人形館の殺人』(講談社文庫)は〈館〉シリーズの異色作である。どこが? まず舞台となる地。これまでは、そうしてこのあとも中村青司の館は人外魔境ならぬ人里離れた地に建てられていたが、本作の人形館はなんと京都市中、しかも左京区北白川てふ場所なのだ。しかもこの館と中村青司のつながりは、シリーズに登場する館群のうちでもまた異色で……この点を縷々綴ると仕掛けられたトリック(大技、というた方がよいか)を割る [続きを読む]
  • 第2574日目 〈綾辻行人『迷路館の殺人』を読みました。〉
  •  シリーズ第3作、『迷路館の殺人』(講談社文庫)を春雨そぼ降る今日、4月1日夕刻に読了。この月日に因んだ作為ではなく、あくまで偶然の一致に過ぎぬ。もっとも読み始めた当座はなんとなく、4月1日に読み終えられたらいいな、ぐらいには考えた覚えもあるけれど。どうせなら4月1日に読み始めて4月3日午前に読み終わる方が、この作品の場合は最上だったのかもしれないけれど、現実的には到底不可能事なので却下しよう。 舞台は地 [続きを読む]
  • 第2573日目 〈綾辻行人『水車館の殺人』を読みました。〉
  •  「横溝正史風の本格探偵小説をイメージ」して執筆したというだけに、本作『水車館の殺人』はアクロバティックな前作『十角館の殺人』とは打って変わり、端正にして古典的そうしてオーソドックスな作風を漂わせる本格ミステリである。 岡山県の、人里離れた場所にシリーズ第2の館、水車館は建つ。中村青司の設計で11年前──というから1975年のことだ──に建てられた。館の造営に併せて水路をそのすぐ脇を通るよう引きこみ、三 [続きを読む]
  • 第2572日目2/2 〈綾辻行人『暗黒館の殺人』を読んて?います。〉
  •  本稿は読書中の小説に関する備忘というか、メモのようなものである。ジャンルがミステリゆえに「もしかしたら……」と思うた事柄はかりにそれが誤りであったとしても、書き留めておくのが最善であろう。 読書が終わったあとにこれを読み返したら、わたくしは赤面して、それこそ穴があったら入りたい心境に陥り、同時に本稿を破棄したい衝動に駆られるかもしれない。或いは読了済みの方が本ブログをお読みになったら、なんだこの [続きを読む]
  • 第2569日目 〈推理小説読書の第一期を振り返る。〉
  •  昨年の秋から、江戸川乱歩や横溝正史を皮切りにして、遅ればせながら推理小説に淫した日々を重ねて今日へ至っていることを、これまでにも何度か本ブログにて述べてきた。今年になってからは専ら現代の作物ばかり読み耽ってそれらの概ねについて感想めいたコメントをモレスキンのノートに書き留めているが、遅かれ早かれそれらの幾つか(全部ではあるまい)はやがて相応しい分量を伴って清書された後、ここにお披露目されることで [続きを読む]
  • 第2567日目 〈仕事帰りの<巣>を探すことの困難について。〉
  •  つくづくと過去の勤務地が恵まれた場所にあったことを痛感している今日この頃。 いや、いまのところも新宿なんていう幾らでも候補地が見つかるはずの場所なんだけれど、然に非ず。人が多くて店内が狭くて、しかも閑散とする時間帯がないという、却って悪しき傾向に囚われた場所なのだ。 乗換駅にも何カ所かあるけれど、北と南に日本有数のオフィス街を抱えるゆえにどこもかしこも混雑、混雑、混雑。店内は狭く、自分が立ち寄れ [続きを読む]
  • 第2566日目 〈小説完結のお知らせと、これからの本フ?ロク?のこと。〉
  •  2017(平成29)年04月06日を以て、昨年10月02日からこっそり更新を続けてきた小説『ザ・ライジング』完結と相成りました。ここに謹んで昨日まで忍耐強くお読みいただいた読者諸兄に感謝の意を表したく存じます。 顧みれば2003年1月10日に筆を起こし、途中人生を揺るがすようなアクシデントがあったけれどなんとか気持ちを奮い立たせ、同年12月末日に第一稿の筆を擱いたのでした。その数日後、舞台となった静岡県沼津市を訪れ、 [続きを読む]
  • 第2565日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』エヒ?ローク? 1/1〉
  •  二〇〇三年十二月二十五日、午後一時二十三分。 室内は閑散として実際以上に広く見えた。昨夜目が覚めたときにそばにいた看護婦に訊くと、ここは自宅から一キロばかり離れた市道町の千本病院だという。真南に面しているため、冬のやわらかな陽射しが差しこみ、暖房を入れる必要を感じないぐらいだった。眼下には子持川がさざ波をきらめかせて流れている。本来は二人部屋なのだが、いまは希美一人ということもあって、室内を仕切 [続きを読む]
  • 第2564日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 24/24〉
  •  美緒が行ってしまうと、希美と藤葉だけがその場に残された。二人には友人と救急隊員達のやりとりが、ずっと離れた世界でのさざめきのように、そして、現実の外側の世界から聞こえてくるように感じられた。自分の体を支える藤葉を気遣って、希美は「もう大丈夫だよ」といった。 「もう死のうなんて思わない、って約束して」と藤葉がいった。途端、涙があふれてき、希美の顔に何粒か降りかかった。「ののちゃんがいなくなったら、 [続きを読む]
  • 第2563日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 23/24〉
  •  ぼやけていた視界が時間を経るにつれて焦点を結んでゆく。声はすれども姿は見えず。暗闇の中で置き去りにされて声の聞こえる方向へ足をそろりそろりと踏み出す。そんな感覚が心をかすめていった。十数センチしか離れていないところに〈旅の仲間〉の他の面々が揃って自分を取り囲んでいる。激しくむせて意識がはっきりと現実へ戻ってきたときから、それはわかっていた。なのに視界は真っ暗なまま。失明したのかな、と思わないでも [続きを読む]
  • 第2562日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 22/24〉
  •  どうにかして足の届くあたりまでくると、藤葉は片膝をついて立つと、波の来ない場所まで希美を引きずっていった。雨に濡れて湿り気の増した砂浜に、自分の足跡と希美の踵がつける二本の筋が残った。ジーンズや厚手のシャツが肌にぴったり貼りついていたが、重く感じただけで他に寒さや気持ち悪さなどは湧いてこなかった。 「のの! ふーちゃん!」と叫びながら彩織が寄ってき、希美の両足首を握り持って、藤葉と一緒に、彼女と [続きを読む]
  • 第2561日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 21/24〉
  •  希美の手を摑んだとき、藤葉は思わず恐怖を覚えた。凍りついたような冷たさが掌から伝わってきたからだ。一瞬ではあったものの、死体みたい、という思いが頭をよぎった。霊安室に眠る妹の死体が脳裏に浮かんだ。天井からの蛍光灯の明かりが妙に寒々しかった。ドラマに出てくる作り物の霊安室や棺と異なって、すべてが白日の下に曝されて白っぽい印象が残っている。とはいえ、病院の地下にある霊安室とそこにいる自分達(両親と祖 [続きを読む]
  • 第2560日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 20/24〉
  •  黒い衣の男は去った。消えたのだ。もう姿を現して冥土に手招くこともないだろう。私が死を望まない限りは決して――。 澄みきった空を見あげると、無数の星が瞬いていた。いまにも降ってきそうでそら恐ろしい気分さえする。希美は己を岸へ寄せてゆこうとする波に身を委ね、虚空に向かって「ありがとう」と呟いた。開かれた目から涙がこぼれた。真珠の輝きに似た大粒の涙が頬を伝い、海へぽちゃりと落ちた。あの人は……正樹さん [続きを読む]
  • 第2559日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 19/24〉
  •  隣に誰かの気配を感じた。未知の人ではなく、自分のよく知っている人だった。美緒ちゃんかな、それとも、ふーちゃん? いや、醸し出される雰囲気は母にとてもよく似ている。 希美はゆっくりとそちらを見やった。視線がほんの少し上から感じられた。服装を見るまでもなく、すぐに女性とわかっていた。そして、徐々に希美にもわかってきていた。――隣に立ってこちらを見ているのが、ほんの少し先の時代の自分だということが。  [続きを読む]
  • 第2558日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 18/24〉
  •  青白い月が見えた。寒々とした印象を与える色だった。月影はときどき歪み、ゆがんだ。薄紗を敷かれたように白濁して映る。幾何学的な形状へ分断されて破裂し、宙を舞い、そうして散ってゆき。万華鏡のきらめきを彼女は連想した。月はもはや無数の欠片となって空中を漂い、ふわふわと落ちてき、海の雪となって、沈みゆく希美の体のまわりを輪舞した。肌に触れたそれは小さくぷつん、という音をたてて弾けた。それを耳にしながら自 [続きを読む]
  • 第2557日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 17/24〉
  •  母の運転してきてくれた車が停まった。若山牧水像のある公園の前だった。彩織は「待ってて!」といい残して降りると、散在する水溜まりに街灯の明かりが映る道路を走り出した。二〇メートルほど前方に防波堤が横たわっている。手前の派出所に電気が灯っていた。誰かが詰めているのだ。――誰やろか。ああ、どうか田部井さんでありますように。田部井さんならのののお父さんも知っている、子供の頃からののを知っている。きっと二 [続きを読む]
  • 第2556日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 16/24〉
  •  帰宅して彩織から電話で知らされるまで、真里は白井正樹が殺されたことを知らなかった。連絡を受けてすぐに希美の家に行ってみた。湯あがりでパジャマを着、歯も磨いていたが、それでも行ってみた。誰もいなかった。希美は既に海の中にいた時分である。真里は「自分も海に行ってみる」と彩織に連絡し、普段着に着替えて家を後にした。 いま、真里は千本浜公園を右手に望む、緑町の住宅街の夜道にいた。この道は、希美が公園を抜 [続きを読む]
  • 第2555日目 〈『サ?・ライシ?ンク?』第5章 15/24〉
  •  藤葉は自転車を停めた。雨で濡れている路面にタイヤが音もなく滑った。脇から水しぶきがあがった。海からは強い風が吹きつけてくる。雨もまだ降りやまぬ天候の下、小諏訪の自宅からずっと自転車を走らせてきた。防波堤の遊歩道に乗り入れた途端、バランスが崩れて倒れ、左の膝小僧をしたたかに打ちつけた。いまもその痛みと疼きを感じる。とはいえ、希美が見つかるまで傷口を見てみる気にはなれない。親友が死のうとしているとき [続きを読む]