喜世 さん プロフィール

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喜世さん: 杜鵑草
ハンドル名喜世 さん
ブログタイトル杜鵑草
ブログURLhttp://kiyonovel.blog135.fc2.com/
サイト紹介文江戸時代を舞台にした小説(二次小説&オリジナル小説)のブログです。
自由文『小説家になろう』で執筆していますが、このたびブログでも小説を書くことにしました。
小説だけではなく、写真など色々挑戦していくつもりです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供5回 / 365日(平均0.1回/週) - 参加 2010/08/22 21:34

喜世 さんのブログ記事

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  •  〈02〉 偽装
  • その日、お銀は京の山科にいた。「……今日は収穫少ないかしら」 今日は赤穂の浪人たちの会議。それは集まった人数を観たお銀の感想だった。 少ない人数だが、会議は会議。 彼女は息を潜めてその行方を見守ることにした。 会議が始まった。 即座に、中村勘助が口を開いた。「御家老、今すぐ討ち入るべきです!」 彼に続いて、潮田又之丞も声を上げた。「そうです! 吉良が隠居した今、いつ上杉の屋敷に隠れ住むか、分かった [続きを読む]
  • 〈06〉お灸
  •  気配を感じた方へ眼をやると、いつの間にか彼はいた。「……仕事とは?」「一杯やりに行くのじゃ、飛猿と」 突拍子もないことを言われ、助三郎は口答えを始めた。「それは仕事というのでしょうか……」「命令じゃ、ほれ軍資金もある」 命令と言われ、さらに金まで渡されてしまった。引けなくなった彼は、渋々飛猿と飲みに行くことにした。 人があまり入っていない静かそうな店を選び、奥の席を陣取った。 適当に肴を頼むと、 [続きを読む]
  • 〈05〉複雑な気持
  • 「可愛い…… 死ぬ……」 再びのお嬢様の早苗の姿に、助三郎は悶絶し。早苗はお銀に向かって怒っていた。「お銀さん! 前より確実に派手じゃないですか!」「あそこで悶えてる助さんに文句言いなさい。奥手のくせに似合う色ちゃんとわかってるんだから、褒めてあげなさい」「ふん!」「可愛いんだから、笑ってくれ……」「イヤよ!」 とうとう助三郎は不満をもらした。「……飛猿にはできて、俺にはできないのか」 その言葉 [続きを読む]
  •  〈01〉 祈願
  • 朝早く、顔を洗っていた助三郎はふと人の気配に気づいた。「……弥七か?」「へぃ。おはようございます」 音もなく姿を現した弥七に動じることなく、彼は身支度の手を止めることなく問うた。「おはよう。新しい情報か?」「吉良の殿様が、隠居を願い出て義周様に家督を譲ったそうです」「御上が隠居を許したか……」「へぃ。喧嘩両成敗はこれでナシでさぁ……」 眉間に皺を寄せながら、彼は呟いた。「米沢に引っ込まれたら厄介 [続きを読む]
  •  〈07〉 贈り物
  •  役宅に戻るとすぐ、早苗は助三郎の傷の手当てをしていた。「……打ち身が酷い。切り傷も。痛くないか?」「大丈夫だ。それより、腹減った」「ちょっと待ってろ。傷の手当が先だ」 甲斐甲斐しく世話をする彼女に、助三郎はそっと窺った。「……慣れたか?」「ああ。自分ので慣れたよ、いい加減に」 それどころじゃないといわんばかりに、ぶっきらぼうに答えた。それが気に食わなかったのか、助三郎に手を掴まれた。「なんだ? [続きを読む]
  • 〈14〉 おとく又平
  • 『傾城反魂香』「土佐将監閑居の場」の幕が開いた。 場面は、絵師土佐将監光信とさのしょうげんみつのぶが、帝の不興を買い謹慎している静かな屋敷。 ここへ、百姓たちが騒がしくやってくる。 永之助が演じる弟子の修理之助しゅりのすけ。何の騒ぎかと彼らに尋ねる。 すると、彼らはお屋敷の薮の中に虎が逃げ込んだと言う。 日本に虎など居ないと修理之助は笑うが、確かめてみると、本当に虎がいた。 将監はこの虎を観察す [続きを読む]
  •  〈06〉 克服
  • 「今日は疲れたんだよな? 明日でいい……」 優しいその言葉に、早苗は甘えてしまった。「ありがとう……」 しかし、その日一日、早苗の心は晴れなかった。 その夜、早苗は夫から明日の予定を打診された。「方々に挨拶に行きたいが、大丈夫か?」「うん」 様々なところに迷惑をかけた。いろいろあって遅れてしまったので、早急に行かなければならない。 助三郎は素早く予定を組み立てた。「与兵衛さんところを最後にしよう [続きを読む]
  • 〈04〉お嬢様と手代
  •  新助の家へ到着するなり、お孝は大喜びで出迎えた。。「すっごく可愛い!」 目を輝かせる彼女に苦笑しながらも、仕事に頭を切り替えた。「お孝ちゃん、お世辞はいいわ…… 手筈通り大丈夫?」「はい。大丈夫です」「よろしくね」 そうしているうちに、お初が現れた。「はじめまして。初です。助さんお久しぶりです」「早苗です。よろしくね。お初ちゃん、徳兵衛さん。うちの助三郎から、お初ちゃんのこと聞いてお話ししたく [続きを読む]
  • 〈03〉作戦
  •  内密な話があると、助三郎に追い出され部屋をしぶしぶ後にした早苗。 庭に飛猿の姿を見つけた。「あ! 飛猿。どうした?」 軽く会釈をすると彼は一言、「助さんはどちらに?」「ご老公と内密で話し中だ。もう少ししたら、来るはずだと思う」「そうでしたか。では、その頃に出直します……」 早苗は、その場を立ち去ろうとする彼をひき止めた。「俺じゃダメか?」「この件は助さんに頼まれたので……」 にべなく断られ不満 [続きを読む]
  • 〈02〉怪しい縁組
  • 「……皆さん。お初ちゃんが落ち着くまでしばらく外してくれますか?」 なす術もない男たち。その場を去ることにした。しかし、いつまで掛かるか分からない。 彼らは茶店へ場所を移した。「大丈夫です? このまま帰って?」 団子を頬張りながら、新助が聞いた。横で助三郎は呆れていた。「よく平気で食えるなお前は…… 怒られませんか?」「間違いなく、番頭さんに怒られます……」 助三郎は、再び勘ぐり出した。大名の肝い [続きを読む]
  • 〈01〉おにいちゃん
  • 『……おにいちゃん。いっちゃうの?』 今にも泣き出しそうな少女の小さな頭に、そっと手を置いた。『泣くな。また会える』 少女は涙をこらえ見上げた。『……ほんと? 約束よ。絶対に戻って来てね』 安堵させるように、歯を見せて笑った。『約束する』 小指を絡ませ、約束した。『指切りげんまん……』 久々の水戸。真っ先に行くところは西山荘。 しかし、彼は表からは入らない。 西山荘の主、徳川光圀が彼の姿を認め、 [続きを読む]
  • 〈13〉 お釈迦様でも気がつくめぇ
  • 「残念……」 永之助はそういいながら、手で顔を覆った。 ギョッとして傍観するしかない、佐吉。「なんだ? 永?」 少々不機嫌な様子の幸助。「お前も太りすぎってか?」 にこやかに永之助は答えた。「はい。おじさま。与三郎は、本当は、すっきりとした二枚目ですから」「そうよ。永之助、もっと言ってやりなさい。太りすぎって。見初めの場(※1)を切っといて良かったわ。パツパツで羽織が落ちそうもないわ」 すでに拵えを [続きを読む]
  • 〈12〉 継承
  • 何をどう足掻こうが、日は過ぎる。とうとう初日がやって来た。 すべては挨拶から始まる。 藤右衛門の楽屋は朝から賑やかだった。皆はまっ先に座頭の楽屋にやって来ていた。そして、鈴屋の鶴之丞にも挨拶をしていた。 彼は藤右衛門のために朝早くから来ていた。当代彼しかできない役を、徹底的に伝授するためでもある。「さて、拵えの最終確認しましょうね」「よろしくお願いします」 いつも以上の緊張をしている藤右衛門。若 [続きを読む]
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