海野久実 さん プロフィール

  •  
海野久実さん: まりん組・図書係
ハンドル名海野久実 さん
ブログタイトルまりん組・図書係
ブログURLhttp://marinegumi.exblog.jp/
サイト紹介文140文字の小説から短編小説まで、ジャンルもさまざまな作品を書いています。
自由文創作から遠ざかっていた僕が、ツイッターで140文字以内で小説を書くぐらいなら続ける事も出来るだろうとツイッターとブログを同時に始めたのがきっかけ。その後、ツイッター小説はご無沙汰で、もっと長い作品も書けるようになって来ました。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供40回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2010/09/17 23:59

海野久実 さんのブログ記事

  • 夢を食べる (9枚)
  • ドアが開いて獏が入って来た。獏はどんなものでも通り抜けられるので、わざわざドアを開かなくてもよさそうなもんだけど、そこはきちんと礼儀正しくと思ったのかもしれない。今夜は獏が夢を食べるところを見せてくれることになっている。獏は人の夢を食べると言うけれど、ぼくは一度も食べているところを見たことがない。いったいどうやって人の夢を食べるんだろう? ある日、それが気になって気になって眠れなくなってさ。それで [続きを読む]
  • 見知らぬ鳥 (2枚)
  • 見知らぬ鳥が窓の外の木の枝に舞い降りた。体の色は濃い灰色で、大きさはカラスぐらいだ。でもカラスよりは嘴が長い。その嘴はぬめっとしたピンク色だ。灰色の中にそのピンクの嘴だけが嫌に目立つ。自分の知識の中にはその鳥の名前はなかった。かと言って鳥類図鑑を調べてみようかという気にもならないのだ。見知らぬ鳥はそれからずっと何をするでもなくそこにいる。殆ど身動きもせず時々羽毛を繕うだけ。日に日に私はその鳥の存在 [続きを読む]
  • 発売中「ショートショートの宝箱」
  • 「ショートショートの宝箱: 短くて不思議な30の物語」が光文社文庫より発売になっています。どうぞ皆さん書店でお求めくださいね。僕の作品「ぼくにはかわいい妹がいた」が掲載されています。そうだ、一度本屋さんに行って並んでいる所を見てみたいかも。ランキング参加してます。 であなたに幸運が(笑)    ↓にほんブログ村 [続きを読む]
  • ショートショートの宝箱
  • 光文社文庫から「ショートショートの宝箱」と言う本が出ます。30人の作者による30編のショートショート集です。この中に僕の作品も掲載されていますのでまた読んでくださいね。発売は4月11日です。Web光文社文庫のサイトに書影がアップされています。表紙には作者の名前が。そうそうたるメンバーの中に僕の名前もありますね。いいのかなあなんて思ったり。作者名を書いておきます。我妻俊樹飴村 行荒居 蘭井上 史井上雅 [続きを読む]
  • 校庭の桜の木 (2枚) 〜空見の日〜
  • 3月16日は、もぐらさんの呼びかけで『空見の日』なのでした。空見の日は、みんなで空を見上げようという日です。毎回忘れていて他の人のブログを見て、そうだった〜と思い出すのですけどね。そう言う訳で一日遅れの『空見の日』。でもまあ、空は昨日から今日へと続いているわけで(^_-)今日は雲一つない空でした。写真では結構青く映っていますが、実際は春がすみと言うやつでしょうか、もっと白っぽい空なんですね。ではさっき [続きを読む]
  • 桃の花狂想曲 (2枚)
  • 桃の花の下で、突如大騒ぎが持ち上がる。「ねえ、ちょっと。私おトイレ行きたくなっちゃったんだけど」「行って来るがよかろう?」「だってこの階段、人がたくさんいるし。こんな着物じゃ歩きにくそうだし」「気を付けて行けばいいではないか」「はいはい、ちょっとお姉さんごめんなさいね。きゃっ。袖が引っ掛かった。水がこぼれちゃったわね」「大丈夫ですよ。それよりお召し物が濡れてしまって」「いいからいいから。あいた!今 [続きを読む]
  • Web光文社文庫「SSスタジアム」が更新されました
  • 僕の作品「母の誕生日」が掲載されています。これで三本目の作品になります。Web光文社文庫「SS(ショートショートス)タジアム」今はこの「SSスタジアム」の作品に日々挑戦していますので、ブログの更新は滞りがちです。温かい目で見守ってやってくださいね。ランキング参加してます。 であなたに幸運が(笑)    ↓にほんブログ村 [続きを読む]
  • 雨の日のピアノ (1枚半)
  • ピアノの部屋には天窓がある。今日は朝から雨が降っていて天窓のガラスを流れる雨が鍵盤の上に模様を描いている。椅子を引き、ピアノの前に座る。短くため息をついた。今頃はピアノの発表会の真っ最中だろう。わたしの出番がなくなり、今頃は順番が繰り上がった名前も知らないあの男の子が弾いている頃だ。ソフトボールの練習で痛めた左手を膝の上に置く。右手の人差し指でポツンポツンとメロディーを弾いてみる。今日、舞台の上で [続きを読む]
  • 傑作小説 (2枚)
  • この物語は面白いと思った。自分の作品ながらこれまで俺が読んだ、プロのどんな小説よりも面白いと言うことに自信があった。たぶんどんな出版社へ持っていっても必ず採用されると思う。いや、絶対に採用される。されない訳がない。そして出版されると、超ベストセラーを記録するのは間違いないはずだ。この作品を編集部にどうやって届ければいいんだろう。郵送か?いやいや、時々郵便事故があるじゃないか。宅配便だってそうだ。あ [続きを読む]
  • かくれんぼ (3枚)
  • あけましておめでとうございます。お正月にちなんだお話を一つ。お正月に田舎のおじいちゃんちでかくれんぼをした。わたしがたぶん三歳ぐらいの頃だった。親戚がたくさん集まっていて、知らない子供たちもいっぱいいた。でもみんなお兄ちゃんやお姉ちゃんばっかりだったと思う。わたしが一番小さかったと。遊び終わって夕食の時、子供たちがみんな首をひねりながら話をしていた。遊んでいた間は気が付かなかったのに思い返すと一人 [続きを読む]
  • 年末大入り福袋 (13枚)
  • いらっしゃいませ〜年末のなんでもありの福袋ですよ。ショートショートが12本。読むのがいやになっちゃうほど(笑)てんこもりです。一、痛いの、痛いの 逃亡中の銀行強盗に幼い女の子が人質になっていた。強盗は警官に拳銃で足を撃たれながらも追手を振り払い、路地の奥に逃げ込んでいた。「痛い、痛いよ。くそ、あのポリ公め。どうにかしてくれ〜もう歩けねえよお」後ろから抱えられナイフを突き付けられている女の子が言った [続きを読む]
  • ロボット人生相談 (2枚)
  • 「ロボット人生相談の館」というのが駅前に出来た。看板にはいろんなロボットの絵が描いてある。メガネにヒゲの学者風ロボット。でっぷり太った女将さんタイプ。スマートで金縁眼鏡のイケメンロボット。などなど。中に入ると何十も部屋があり、自分の好みの部屋を選んで入り、机を挟んでロボットと対面して座る。すでに温かい飲み物が用意されている。その飲み物は入る前にリクエストしたものだ。飲み物を一口飲んだタイミングでロ [続きを読む]
  • 吹雪の客 (5枚)
  • あら、お客さん?こまったねえ。もう民宿はやってないのよ。夫が亡くなってからは子どもたちと一緒に切り盛りしていたんですけどね。今はもう私一人でね。まあ、こんな吹雪の中をせっかく来てくれたんだから追い返す訳にはいかないしねえ。十分なことは出来ないかもしれないけど一晩ぐらいはお泊めしましょうか。明日にはどこか知り合いのペンションでも紹介しますからね。 だけどこんな寂しい所にお一人で?まさか彼女に振られて [続きを読む]
  • リンちゃんの鉄塔 (10枚)
  •  リンちゃんがいなくなった。 リンちゃんはぼくと同じ小学三年生だった。歩いて十分ぐらいの商店街に住んでいるのだけれど、学区がギリギリで違うらしくて隣町の小学校へ行っているのだ。でも公園でよく一緒になるのでいつの間にか仲良くなった。名前は凛太郎と書くみたいで、男らしい名前だとは思うけれど「リンちゃん」と呼ばれるのは女の子みたいでいやだと、リンちゃん自身がよく言っていた。でもそのニックネームがよく似合 [続きを読む]
  • 幸運の女神 (2枚)
  • 引退することになった幸運の女神に代わって、彼女の孫娘が新しい幸運の女神に任命されました。それは250年ぶりのことです。異例の若さで、キャピキャピのギャル女神の誕生でした。 新・幸運の女神はしばらくは幸運の女神として、真面目に大人しく毎日の日課をこなしていましたが、ある日ふと我に返ります。「なんだかねー。いつも適当にっていうか、ランダムにって言うか、幸運を授ける人を選んでるけど、もう飽きちゃったわね [続きを読む]
  • 小説の妖精 (2枚)
  • 著作者: freevector.com小説家、柴山廉五郎は客間で編集者と向かい合っていた。「どうじゃ? 今度の新作は」「森の中で少女が妖精と出会うお話ですね」「新機軸だと思うのじゃが」「でも、あまりにもこれまでの作品と方向が違いませんか?先生は剣豪小説の大家ですからね」「しょうがないのじゃ。アイデアが浮かばなくて困ってると、妖精が出てきて面白いアイデアをささやいたのじゃ」「よ、妖精ですか? 先生に妖精が? プッ」 [続きを読む]
  • キャベツの千切り (2枚)
  • 最新式のお手伝いロボットは頼りになる。家事のことなら何でもおまかせだ。掃除から、ゴミの分別、ゴミ出しまで。洗濯から、乾燥から、たたんでタンスに仕舞う、出かける前にはちゃんと洋服一式揃えてくれる。お買い物から、献立から、お料理、後片付けまで。食事後に口の周りが汚れているとちゃんと拭いてくれるしさ。料理もおやつもおいしい上にお腹いっぱい食べても太っちゃうということもない。カロリー計算も正確だからね。 [続きを読む]
  • 瓶の中の手紙 (3枚)
  • 乗っていた船が沈んでしまった。俺は海に放り出された衝撃で気を失い、救命ボートに乗り損なってしまったらしい。気がつくと何やら大きな木箱に掴まっていた。「遭難」と言う文字がズーンとクローズアップになった。まさかのまさか、俺は遭難しているのだ。自分の掴まっていた木箱の蓋を開けてみるとワインや調味料の空き瓶ばかりが入っていた。おそらく空き瓶の回収用の箱だったのだろう。そのたくさんの空き瓶のお陰で浮力は十分 [続きを読む]
  • ハートのペンダント (3枚)
  • お母さんが死んでから、ぼくは毎日のように泣いて暮らした。さみしくてさみしくて、どうしようもなかったんだ。お母さんがいなくなってぼくはただのぬけがらになったような気がしていた。涙ばかりでふくらんだぬけがらだ。一日がすぎるのが長かった。こんな日がずっと続くのはたえられないと思い始めていた。 ある日、お父さんが中古の主婦ロボットを買ってきてくれた。「死んだお母さんの事は忘れるんだぞ」そう言いながらロボッ [続きを読む]
  • クリスマスイブの雪 (3枚)
  • 真っ暗い空から雪が降っている。この町では雪が降るのさえ珍しいのに、今夜はまたちょうどクリスマスイブだった。しかし積もるほどには降らないだろう。「おねえちゃん。覚えてる?」「何をよ?」その枯れかけた生け垣に囲まれた狭い瓦礫だらけの土地に二人は立っていた。少年は12歳ぐらい。少女はそれより1〜2歳年上に見える。二人とも真冬にしてはずいぶん薄着だった。マフラーも手袋もしていない。「昔のクリスマスイブさあ [続きを読む]
  • 僕の天使 (5枚)
  • 僕は天使の写真を撮った事がある。それは僕がほんの子供の頃だった。父親の大事にしていたカメラを庭に持ち出し、色づき始めた柿の葉っぱや、母親が育てている草花へレンズを向けていた。そう、ただレンズを向けるだけで、決してシャッターを切るなどと言う大胆なことはしなかった。一眼レフカメラはまだまだ高価な時代で、フィルムもまたしかり。父親は一枚一枚の写真を慎重に大事に撮っていたものだ。当時はまだ珍しかったカラー [続きを読む]
  • 鶴女房.反省会 (6枚)
  • 著作者: avaxhome.wsただいまより、鶴女房反省会を行います。?男の反省そうなんだよな。何と言ってもおいらが悪いのは間違いがねえ。あんなに何度も、開けちゃいけねえ、覗かないでくれと言われてた約束を破っちまったんだもの。でもさあ、だんだん痩せてくかかあの事が心配だったつうのもあんだよ。言い訳かも知んねえけどさ。愛してたんだよな。もう一度やり直したいと、そりゃー思ったさ。?鶴の反省ええ、愛していました。不 [続きを読む]
  • カキーン (2枚)
  • 少年は足を骨折して病院のベッドにいる。静かな寝息を立てて眠っている。その耳元に……カキーンと澄んだ音がする。秋の青空を二つに切り裂くように白いボールが空を横切る。少年は走る。懸命にベースを蹴り次の塁をめざす。そこにたどり着かないうちにまた打球の音。カキーン少年はまたもとの位置から走り出す。バットが転がる音を聞きながら。懸命に走り、ベースを蹴る。カキーンまた澄んだ音が青空に響く。その音のたびに少年の [続きを読む]