KATARA さん プロフィール

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KATARAさん: Novels of KATARA
ハンドル名KATARA さん
ブログタイトルNovels of KATARA
ブログURLhttp://ameblo.jp/novels-of-katara/
サイト紹介文自由に夢を見る究極のエンタメとは…<ドリーム> / 高校2年初夏の1日…<失恋インタビュー>
自由文/ 14年ぶりの再会…<卒 業> / 死ねない男、生きられない少女…<隣りの伯爵>
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供419回 / 365日(平均8.0回/週) - 参加 2010/09/21 19:37

KATARA さんのブログ記事

  • #シナリオ 【 冷夏 】 −16−
  • ●町中(昼前)陽炎が立つ道路を日傘をさして歩いてくる女、柏木凛子(52)セミの合唱。猛暑。カランコランと金属音が先行し、●佐山家・リビング喫茶キタムラとつながった慎一の自宅。慎一が昨日の服のままソファーで寝てしまっている。カランコランという音に目を覚ます。●喫茶キタムラ・店内ロンがエサ用の器を前足で踏みカランコラン音を立ててる。催促。慎一「(奥から来て)悪い悪い。腹減ったな(クーラーの吹き出し口に [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −15−
  • ●夜道慎一とヒロシが歩いてる。慎一は千鳥足。ヒロシ「飲みすぎだよマスター」慎一「いいんだよ、明日休みだし」ヒロシ「何杯飲んだの」慎一「そっちこそいいのか。明日も仕事だろ」ヒロシ「まぁ」慎一「帰って寝ろ寝ろ(ふらつく)」ヒロシ「(腕を支えて)送るよ」慎一「さわんな暑い(振り払う)」ヒロシ「酒癖わりぃなぁ、相変わらず」慎一「なんだよそれより電話。急用じゃねんだろ」ヒロシ「うん――」慎一「なんか進展あ [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −14−
  • 大江「それがわかんねぇの。どうしてわざわざ目立つことする? 地球の飛行機だってヘリだってあんな光んないよ?」文太郎「そりゃね」ヒロシ「(水割りを飲みながら何か言いたげに慎一を見ている)」大江「なるべく見えないようにって、そのぐらいのテクノロジーあるはずじゃん。『あれ見えちゃった?』そんなヤツらじゃないよ」幸三「見られて話題になりたいとか」大江「地球で?」文太郎「注目してほしい」大江「子供か」ター [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −13−
  • ター坊「だからやだったんだしゃべんの。動画じゃなくても写真ぐらいなきゃ絶対信じてもらえないって」大江「いや信じるよ。宇宙人は信じてる。いないわけない。こんな宇宙広いんだし。すげー広いんだし」文太郎「東京ドーム何個分?」幸三「酔ってても笑えない」文太郎「ヒロシなに飲む?」ヒロシ「あぁ、じゃあ水割りを」文太郎「自分でやれよ」ヒロシ「はい」大江「でもさ、地球を見つけてわざわざ来るってのは、こりゃもうす [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −12−
  • 栗林「たぶん見られてたんです。じゃなきゃあんなすぐ反応しない」ター坊「だからずっとビビッてンス。目撃したのバレててなんかされんじゃって」幸三「誘拐?」栗林「記憶消されんじゃって」大江「消される前にあれだな、誰にしゃべったかも調べられんな」ター坊「拷問?」文太郎「ヤバイじゃん俺らも」大江「全員連れてかれっかも」栗林「消える時こっちにってのがおかしいでしょ。わざわざこっちにビュンて」ター坊「いやこう [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −11−
  • ●喫茶キタムラ・おもて(夜)閉店して中は暗い。ヒロシが来て店内を覗く。ロンが中で尻尾を振る。ヒロシ「(ロンに話しかける)マスターどうした。まさかもう寝た? まだ9時ちょっと過ぎ(スマホの時計を見る)閉店早かったんか今日(後ろを通る若い女性が不審がるの気づき)あ、もしもし、もう切るよ電話(あわててスマホを耳にあて誤魔化そうとする。なにやってんだと自分にため息)」●スナック「美紗子」の看板卓球女子シ [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −10−
  • 幸三「できたできた。うまかったぁ。大江さんと文ちゃんにも久々会って」慎一「有美さん元気?」幸三「うん、いつも通り」慎一「変わりなく?」幸三「そうね。なんで?」慎一「最近見ないから」幸三「ピチピチしてたよ。相変わらずピチピチ」慎一「へぇ」幸三「あ、これ本人にNGね。嫌われっから」慎一「言います」幸三「なんでよ。振りじゃないって」慎一「ひとりなんですかね」幸三「有美さん? いやいるっしょ彼氏」慎一「 [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −9−
  • 幸三「意地でも自力で治したろって。腫れが引くまであれケツに挟めてね、保冷材。仰向けも横向きも痛くてうつ伏せでジッとして。少し良くなったら出ちゃった患部をこう押し込んでさ。指でグイッと。それから風呂入って血行よくして。まいったよ。ここんとこ調子よかったのに。マスターいつも快便?」慎一「まぁ」幸三「うらやましいね。やっぱ大事だよ。毎日毎日規則正しくすんの。俺はもう決めた。今後は肉食わない。野菜だけ。 [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −8−
  • 幸三「でも歳くっても新しい経験あるわけだ。初体験。俺だってこの歳になっていろいろ始めたよ。パソコン始めた。ヨガも始めた。料理も習いだした。孫に教わってゲームもしてる」慎一「料理って言えばさ」幸三「それでも短く感じんのはなんで? おかしいじゃない。まぁ遊んでばっかってのもあんのか。楽しいから時間経つの速い? となるとこの説も違っちゃうんだけど――まぁいいや。この前テレビで見たのはね、年取ると体のあ [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −7−
  • ●喫茶キタムラ・外観(午後)営業中。セミの声。ドアむこうの札が「OPEN」●喫茶キタムラ・店内テレビでリオ五輪のダイジェスト。柔道や体操団体などの活躍が流れる。常連柳田幸三(67)「(カウンター席で)まったく早いね。8月って言ったらあと、8、9、10、11、12、5ヶ月だよ。すぐ年末じゃない」慎一「(カウンター内で調理してる。卵サンド)よいお年を」幸三「ああ来年もよろしく。つーか謎とけたんだ早いの。なん [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −6−
  • 慎一「兄弟いるんだっけ?」功太「キョウダイ?」慎一「お兄さんとか弟さん」功太「いやひとりっ子ですよ。森田さんちは有美さんひとり」慎一「そう」功太「なんで?」慎一「いや、功ちゃんにお姉さんいるなんて知らなかったし」功太「言ってませんでしたっけ」慎一「たぶん」功太「(ロンに顔なめられ)うわ。ロンの毛刈りましょうか俺。ロン毛。うまいな今の。な?」純「ん?」功太「ねぇ(今度は慎一に)」慎一「真夏なのに寒 [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −5−
  • 功太「外で見っとあれですね、ずいぶん伸びましたね毛」慎一「ああ、刈らなきゃいけないんだけど」功太「暑いだろロン。夏だしサッパリしたいよな?」慎一「今日はよく会うな」功太「会う?」慎一「さっき有美さんともね、会ったって言うか見たんだ、彼女の家の前で」功太「あぁ、森田さんとこの」慎一「新聞とって入ってって。こっちは気づかれなかったけど」功太「あの人目ぇ悪いから」慎一「そうなの?」功太「いつもはコンタ [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −4−
  • ●町の遠景(朝)朝陽。雨はやんでる。路面はまだ濡れてる。セミの声。●町中慎一がロンを連れて散歩してる。7時すぎでラジオ体操帰りの子供たちがいる。「森田」の表札がある家。有美が門前の郵便受けから新聞を取り、玄関に戻っていく。慎一が駆けてくるが間に合わない。控えめに門内を窺う。●公園ツナギを着た中山功太(27)が娘の純(4)に自転車を教えてる。道路に気づいて手をあげ、功太「マスター」慎一「(通りがかっ [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −3−
  • 慎一「兄弟かもよ」ヒロシ「キョウダイ?」慎一「兄貴とか弟」ヒロシ「いるって言ってた?」慎一「イトコとか」ヒロシ「そんな」慎一「軽く聞けばいいじゃん。見かけたけど誰って」ヒロシ「できっかな」慎一「がんばりや」ヒロシ「いややっぱマスターの方がいいって。いやらしくないじゃん聞いても」慎一「俺ってそんな爽やか?」ヒロシ「いやジジイだし」慎一「ジジイ言うな」ヒロシ「俺だとどうしたって思われるよ。コイツあた [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −2−
  • ●現実・喫茶キタムラ・店内慎一「(作業しながら)じゃないのって言ったんだけど。どう思うか聞くから」睦美「うん」●記憶・喫茶キタムラ・店内ヒロシ「でもいないって言ったじゃん。花見の時いませんよって彼女言ってたじゃん」慎一「(指で数え)4ヶ月前だろ」ヒロシ「できたの?」●現実・喫茶キタムラ・店内慎一「知らないよ。俺が知るわけない」睦美「聞いてくれ?」慎一「今度店に来た時って」睦美「ふーん」慎一「そん [続きを読む]
  • #シナリオ 【 冷夏 】 −1−
  • ●喫茶キタムラ・店内(午後)F.I.テレビでイチローの大リーグ3千安打達成のニュース。音量は低い。ヒロシ(36)「(カウンター席にいる。深刻な顔で目を伏せ)マスターに聞きたいことあるんだ」マスター佐山慎一(53)「(カウンター内の少し離れた場所で作業していて)なに?」ヒロシ「――(目が泳ぐ)」慎一「(ヒロシの席に近づきながら)歳は32だけど」ヒロシ「そんなン聞いてねぇよ。てかウソつくなよ」●町の遠景セ [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュー 】 −9−
  • 高広は舞に対して最初おずおず、しかしつき合いはじめるとグイグイで、圭介はいつかこうなるんじゃと心配してました。舞と話したのを思い出します。半月前。放課後校門近くの道で舞と鉢合わせました。「ガンちゃん帰るの?」舞は圭介のことを「ガンちゃん」と呼びます。岩崎圭介の岩でガンちゃん。「ああ」圭介は自転車にまたがったまま話しました。「部活何時まで?」「あと2周」部活で学校の敷地まわり、いわゆる外周を走らさ [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュー 】 −8−
  • 「なんだそれ」と圭介。「部活に専念とか?」「言ってなかった」高広はベッドで首を振ります。「意味わかんねーじゃん」「聞いてくれ」「うん?」「舞に理由、ほんとはなんなのか」「え、俺が?」「学校行く気になんねぇ」「いやでも、高広に言わなかったのに俺に言うかね」「美郷でもいい」「美郷って――」「なんか聞いてっかもしんないし」美郷は滝村美郷。舞の親友です。舞と同じ2年B組でテニス部。「いやだって、あいつと [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュー 】 −7−
  • 「なんだ。なにあった。電話もシカトって急用か」「舞と別れた」「うん?」「舞と別れたんだ昨日」高広が布団を払います。「ウソ」「放課後おくってその時」「なんで。どういうこと」同じことを昨日の夕方、学校近くの道で高広は聞きました。「どういうこと」竹内舞は自転車を引いて少し前を歩いてました。「うん――」立ち止まって目を伏せました。「今日で終わりって――」言われた言葉を高広が繰り返すと、「これ以上こういう [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュー 】 −6−
  • 「やだ」と高広の声。布団の中から聞こえます。即答でしかもはっきりした声。ということはもう目はさめてるらしい。「やだってなんだ。登校拒否か。誰にいじめられた」「うるせー」「どこイテんだ。腹か。頭か」「メールしたろ」「いつ」「電話もシカトしやがって」「いやケータイ死んだんだ、昨日」「死んだ?」「夕方。参ったよ。ウンともスンとも言わねぇ」圭介がカーペットに座ります。「動かねぇの?」高広がやっと顔を出し [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュー 】 −5−
  • 「おはようございまーす」玄関で言うと靴を脱ぎました。「圭介君?」高広の母親の声が奥から聞こえます。「はーい」圭介はリビングに向かいます。高広の母親はリビングの奥、ダイニングキッチンで朝食を用意してます。「おはよう。高広まだ起きてないのよ。起こしてこれ食べさして連れてって」忙しく動いてます。「わかりました」「おばさんもう行くから」エプロンをはずして隣りの部屋に行きます。「あ、おばさん店にバイトいら [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュ 】 −4−
  • 家を出て自転車にまたがります。高校には自転車通学です。圭介の住む地域はそこそこ田舎で、田んぼを貫く一本道に車は走ってません。近所の小学生や中学生が歩いてるだけ。登校時間の朝だからではなくいつもこんな感じです。車は滅多に通らない。見渡す限り田んぼで吹き抜ける風がだいぶ伸びた稲の葉を揺らします。水面は初夏の朝陽を反射しまぶしく、しかし梅雨入り前なので暑くはありません。空気は爽やかです。圭介の通う高校 [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュ 】 −3−
  • 「なに」朱美は目をつむったまま。「俺のケータイが死んだ」「いつ」「昨日。夕方。一晩経てば直っかと思ったけど」朝おきてひと通り試しましたがダメでした。「放ったりした?」と朱美。「してねぇよ。見てるとき急に電源落ちて、それっきり。眠るように逝って」「寿命ね」朱美がやっと目をあけます。「ずいぶん使ったし」遺影を見つめます。「そうなんだ。だからいよいよスマホに替えなきゃなんない」「いいんじゃない」「いい [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュ 】 −2−
  • それに高広はまだ自宅にいないかもしれない。つき合ってる彼女の竹内舞を今日も送ると言っていた。明日でいいや。ていうか寿命でしょ。動きがおかしいのは前からで、急に固まりどんな操作も無視、バッテリーを外して強制終了しないと再起動しないことがありました。買い替えだな。となるとスマホ? お袋はなんて言うだろ。圭介が母親の朱美に話したのは翌朝です。前日は昼間の事務仕事のほか夕方からカラオケボックスのバイトが [続きを読む]
  • #小説 【 失恋インタビュー 】 −1−
  • 岩崎圭介の携帯電話はいわゆるガラケーです。使いはじめて3年以上。何度か派手に落とし画面に傷がついてます。外側の塗装もはげてます。それが動かなくなったのは昨日の夕方。高校から帰っていつものように風呂場を掃除し、ひと休みにネットを見てる時でした。画面が暗くなりすぐ戻りましたがまた暗くなって、その点いたり消えたりが3回続いたあと真暗になりました。電源ボタンを長押ししても再起動せず、バッテリーの接触かと [続きを読む]