正宗の妖刀 さん プロフィール

  •  
正宗の妖刀さん: コトバの試し斬り=(どうぶつ番外物語)
ハンドル名正宗の妖刀 さん
ブログタイトルコトバの試し斬り=(どうぶつ番外物語)
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/s1504
サイト紹介文斬新な切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設10年目に入りました。
自由文自然と共生しながら、生きてきました。
ここでは4,000字(原稿用紙10枚)程度の短い作品を発表します。
<超短編シリーズ>として、発表中のものもありますが、むかし詩を書いていたこともあり、コトバに対する思い入れは人一倍つよいとおもいます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供54回 / 365日(平均1.0回/週) - 参加 2010/09/26 23:03

正宗の妖刀 さんのブログ記事

  • ポエム172 『聡明なパームツリーよ』
  •      パームツリー    (ウェブ画像)より  ハリケーンが立て続けにやってきて  楽園を謳歌していた人びとも安泰ではなくなった  カリブ海の島々を打ちのめした余勢を駆って  フロリダの灯りを黒く塗りつぶした  「彼らは雑草を食べてでも目的を達しようとするだろう」  ハリケーンのさなかに突然プーチンの言葉が甦る  呼応するかのようにマイアミが騒ぎ出す  皮肉にも惨禍の跡がトゲとなって [続きを読む]
  • ポエム171 『沢蓋木を求めて』
  •         サワフタギ    (城跡ほっつき歩記)より  おお 怖・・・・  頭の上を 何かが翔ぶ  アブか 天狗か ミサイルか  わからんもんが 夢を斬る  おお 怖・・・・  夜中に目覚めて 闇を視る  頭上を超えたのは ムササビか  真夏のはずが 肌寒い  おお 怖・・・・  避暑地の朝を 鳥がよぎる  飛べないトリが 時をつくる  チキンレースが 延々と続く  おお 怖・・ [続きを読む]
  • ポエム170 『夏・夏・なつ・夏 ナツスミレ』
  •      夏すみれ    (城跡ほっつき歩記)より  風を受けてのサマードライブ  オープンカーでぶっ飛ばす  なつ・なつ・なつ・なつ ココナッツ  「ふたりの愛ランド」が風になびく  歌うよ歌うよ 路傍の花が  アイ・アイ・アイ・アイ 愛ランド  湘南ブルーの若者たちも  のりのり波乗り ナツスミレ  気だるい午後を引き裂いて  海岸道路をポルシェが駆ける  夏・夏・ナツ・夏 ココ  [続きを読む]
  • ポエム169 『凍てつく白妙菊』
  •      白妙菊    (城跡ほっつき歩記)より  6月だというのに  あなたは寒さに震えているの?  それとも雪女の生まれ変わりですか  持統天皇がこんな歌を詠んでいるというんですね  春すぎて 夏来にけらし 白妙の   衣ほすてふ 天の香具山  なるほど白妙の衣をイメージしたんですか  神棲む大和三山の一つ天の香具山に  夏の訪れを感じた歌ですね  これまで雨に霞んでいた大和の山 [続きを読む]
  • (短編小説)『草津にて』
  •   なぜ、そんな気になったのであろうか。「湯もみ」を見ようなどという気に・・・・。 湯畑をひとめぐりしたとき、右手の古びた小屋から入場開始を告げる呼びかけがあり、その鼻にかかった案内嬢の呼びこみに、好奇心をくすぐられたという面はたしかにあった。 吉村は、祭りや見世物に人一倍の興味を持っていた。 ただ、人混みの隙間にほの見える影のようなものを意識する癖があって、子供のころから手放しで騒ぐといったこ [続きを読む]
  • ポエム168 『ミステリアスな夏休み』
  •      コクワガタ    (日本のクワガタ)ウェブ画像より  クワガタ虫を飼っている子はいないか  クヌギ林で自分の手で捕まえたヤツを  虫かごに押し込んだ子はいないか  親指と人差し指の間でクワガタが必死にもがく  その力に恐怖を覚えた子はいないか  ハサミを動かして抵抗する生き物の魂を見たか    夏休みは子供の玉手箱やあ  彦摩呂の口調を真似するまでもなく  君たちの夏は特別 [続きを読む]
  • ポエム167 『エゴノキの花に見守られて』
  •      エゴノキの花    (城跡ほっつき歩記)より   武蔵野の雑木林を切りひらいた一角に  ふた棟のアパートが並んでいた  メゾネットタイプの部屋には新婚夫婦が住み  朝50分かけて都心の職場へ向かう夫を  妻は戸口でぼんやりと見送った  祝福されることもなく結婚して  人目を避けるようにひそむことを望んだのは  恋愛に傷つき疲れ果てた妻のほうだった  夫はそうした経緯を知っていた [続きを読む]
  • ポエム166 『哀愁のハニーバンタム』
  •      とうもろこし    (季節の花300)より  高原で出会ったハニーバンタムよ  一年間おまえを待っていたのだよ  山小屋でひとり皮を毟っていると  つやつやの粒が顔をのぞかせる  茹でる前に囓ってみると  甘い汁が口の中に広がる  剥かれたまま裏返った皮の先には  焦げ茶色のヒゲが垂れ下がる  なんだよ おまえ  俺の姿にそっくりじゃないか  根元が白くて妙に頼りない  [続きを読む]
  • ポエム165 『さよならハンカチの木』
  •      ハンカチの木    (城跡ほっつき歩記)より  裕ちゃんの歌う「赤いハンカチ」が  全国の横丁を流れていたのと前後して  この白いハンカチを打ち振るような木は  なんと小石川植物園に輸入されていたという  中国四川省あたりが原産地で  そのハンカチに似た苞葉が目立つ高木は  パンダを初めて世界に紹介した神父にちなんで   「植物のパンダ」とも呼ばれているそうだ  標高2000 [続きを読む]
  • ポエム164 『泳ぐ金魚草』
  •      金魚草    (城跡ほっつき歩記)より  金魚草が泳ぐのを  見たことありますか  水草をかき分けて   泳いでいるようですが  みどりの野原で  風に揺れているのです  九条公園に近い川面で  赤や金色がよぎる幻影を見た  あれは近郊の空き地で  金魚草が泳いでいたのだろうか  過剰なほどの尾びれを揺らし  誘惑していたのはどっちだ  大和郡山の熱気が雲を呼ぶと  [続きを読む]
  • (短編小説)『綱火』 
  •      (綱火) 野良着姿の男が、口笛を吹きながら畑道をやってくる。 東海林太郎の「旅笠道中」を、前奏部分だけなぞっているのだ。 入道雲が、くっきりとした輪郭を描いて、男の頭上にあった。 いたずら坊主が肩を組んで、男の頭頂部を覗き込んでいるみたいだ。「庄さん、うまいね」 芳夫がすれ違いざまに声をかけると、庄さんの口元に微かな笑みが広がった。 芳夫は小学二年生である。 そんな年頃で庄さんに愛 [続きを読む]
  • ポエム163 『水茄子を恋う 』
  •      水茄子    (泉州水なすPR画像)より  ひゃー、こうべ病むなあ  田舎のばあちゃんがしわくちゃの顔を綻ばす  たんぼの畦で早めの昼飯が始まったのだ  手には持ってきた曲げわっぱの弁当箱  今しも汲んできた清水がヤカンから注がれる  弁当箱の中はたっぷりの水とコメの飯  飯の上には手で割いた水茄子の浅漬けが泳ぐ  ばあちゃんは水茶漬けが大好きなのだ  ヒャー、おめえもこう [続きを読む]
  • どうぶつ・ティータイム(204) 『探しあぐねて日が暮れて』
  •  先週の週末、かねてから探していた本を見つけ出すため、北軽井沢の山小屋に出かけた。 しばらくご無沙汰していた庭や畑は草が伸び放題で、とりあえず目に付いた楢の実生やドクダミを抜くことから手をつけた。 どんぐりは無数に落ちていて芽を出すのだから、抜く方も大変だ。 ドクダミも地下でつながっていて、これもた応急の対処だけで、一年も経たないうちに元通りとなることは必定だ。     この花なんだろう 夢 [続きを読む]
  • ポエム162 『天狗の団扇がお似合いか』
  •      アンスリウム・アンドレアヌム    (城跡ほっつき歩記)より  何かに似てる 誰かに似てる  そんなことを思ったことはないですか  トレンド女優に似てる イケメン男優に似てる  鏡の中の自分にうっとりした時期もあったでしょう  誰に似ているか 何に似ているか   音声や匂いや味が何に似ているのかって・・・・  そうなんだよなあ   ものごとを認識するしょっぱなはそれなんだ [続きを読む]
  • ポエム161 『紫鷺苔とチルチルミチル』
  •      紫鷺苔  ムラサキをもう少し使ってもいいですか  ムムの庭に高貴な色を配したいのです  紫鷺苔のムムが駄々をこねてぃる  何が不満なのか地べたに寝転がってジタバタする  むらさきはムムの憧れなのです  心の渇きはムラサキでしか癒されないのです  5月の花は紫色の大盤振る舞い  あやめも紫華鬘もストックもみな風を染めている  ムムも紫をまとって優雅に咲きたい  衣擦れの音が [続きを読む]
  • ポエム160 『おはよう朝露さん』
  •      あさつゆ    (ウェブ無料画像)使用  おはよう朝露さん  けさの目ざめはイマイチ  すっきりしないようですね  そうですかそうですか  判定がすっきりしてるのはスポーツぐらい  官邸はイマイチということですか  おはよう朝露さん  あなた少し暗すぎませんか  もうちょっと光を集めましょうよ  朝露さんの様子を見ていると  「暗い日曜日」を思い出してしまいそう  ナチス・ [続きを読む]
  • ポエム159 『スイカズラの咲く季節に』
  •      スイカズラ    (城跡ほっつき歩記)より  ハナカマキリのようなスイカズラが咲いた  冬の寒さに耐えて待っていた白い生き物が  ムクムクと目を醒ましたのだ  この季節に逝ったひたむきな女性よ  あなたの小説には忍冬が効果的に描かれていましたね  裏切に悩んだすえ朝早く夫の元を立ち去る物語でした  密やかな言葉を絹のように紡いでいた女性よ  同人雑誌の合評会ではいつも目を輝か [続きを読む]
  • 短編小説 『山峡の月』
  •      (山峡の月) カウンターの椅子に腰をおろしたものの、私の頭はくらくらしていた。 酔だjけではない浮遊感覚が、足まで降りてきている。 実をいうと私は、ママの大きな胸に押されて2分47秒間われを忘れていたのだ。 背中にまわした私の腕にも指先にも、ママの量感と質感が微細な振動のように伝わっていた。 ブラジャー越しの肉塊をさほど強く抱えたわけでもないのに、踊っている間中触れていた腕の一点が [続きを読む]
  • ポエム158 『山茱萸の唄』
  •      山茱萸(サンシュユ)    (城跡ほっつき歩記)より  たくさん寄り集まっているのに  なんて寂しい花なんだ  チパチパと神経質そうなのに  なんて人懐っこい花なんだ  高木に伍して見晴らし好きなのに  なんて寒村に似合っているのだ  庭の山茱萸の木ィィィィに  なんで鳴る鈴を掛けるんだ  泣くな鈴虫声ふるわして  ここは道ばた人が知るよォォなんてさ  民謡を聴いてその [続きを読む]
  • どうぶつ・ティータイム(202) 『ベルツの森に誘われて』
  •     ベルツの森に行ったことがなかったと思ったので、先日身内を送りがてら立ち寄って見た。 昔からの草津温泉街もいいが、北欧をイメージしたリゾート施設の数々もなかなか魅力的に見えた。 もともとあった森の中に、オレンジ色の屋根を持つ建物が点在している。 四季をとおして楽しめる森のゴルフ場、森の迷路、スキー場、テニスコートのほか、ホテル併設の温泉クアハウス「テルメテルメ」など遊ぶ場所には事欠かない [続きを読む]
  • ポエム157 『農夫ときゅうり草』
  •      きゅうり草      (季節の花300)より  本当は小さな薄青色の花なんです  きゅうりとは関係のない野原に咲く花なんです  それなのになぜキュウリグサと呼ぶのでしょうか  そのワケを聞いていただけますか  あるとき農夫が名もない草に手を伸べました  畑の土を指で吟味するような何気ない仕草です  つまんで揉んだ葉っぱからきゅうりの匂いがしました  それで農夫は名も無い草をきゅ [続きを読む]
  • ポエム156 『音楽教師・知らん先生』
  •      紫蘭    (城跡ほっつき歩記)より  中田先生は担任を持たなかった  田舎の中学校で音楽だけを受け持っていた  飴色のフチが特徴のメガネをかけ  レンズの奥から生徒たちに笑みを投げかけた  オルガンを弾くときは手元をしっかり見ていた  タクトを振るときは大きな躯を揺すってスウィングした  腰から上は可動域いっぱいまで動いたが  大きな尻は微動だにせず二本の脚が錘となった   [続きを読む]
  • ポエム155 『JAXA通りの桜』
  •      古木の桜  最新の宇宙工学に挑む航空宇宙センター  その外側を取り囲む桜の古木が数十本  ああ 今年も咲いたねえ  ひたすら天を目ざすのはイプシロンと一緒じゃないか  きみは大きな可能性を秘めている  黒々とした幹には長年の知恵が蓄えられ  斬新なJAXAの研究成果と同様に  花開く日を待っていたんだね  きみが佇つ植え込みの傍をクルマが走り抜ける  何をそんなに急いでいるのか [続きを読む]
  • ポエム154 『花も歌舞伎も七変化』
  •      七変化    (城跡ほっつき歩記)より  歌舞伎じゃないけど早変わり  その名も妖しい七変化  山アジサイの隠しわざ  ピンク白あお黄に紅色  だいだい紫と咲きつづけ  初夏から晩秋まで一人芝居  都万太夫座の女形なら水木辰之助  犬、業平、老人、小童、六方、藤壷、猩々と  つぎつぎ役柄を変えて歌舞伎踊り  元禄、宝暦、文久と江戸でも変化は大はやり  四変化、五変化と変幻し [続きを読む]