松長良樹 さん プロフィール

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松長良樹さん: 発狂した宇宙塵
ハンドル名松長良樹 さん
ブログタイトル発狂した宇宙塵
ブログURLhttp://kitunosuke8.blog33.fc2.com/
サイト紹介文小説現代S&Sに初めて投稿した作品が掲載され、すっかり勘違いした作者がつくったブログです。
自由文フレドリックブラウン・ヘンリースレッサー
ロアルド・ダール彼らに敬意をこめ、彼らの血を引き継ぎたいと、おこがましくも考えております。旧名鉄兵とか申しました。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供43回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2010/10/06 20:54

松長良樹 さんのブログ記事

  • ロケットの中の殺し屋
  •  漆黒の闇の中を音もなく航行する一隻の宇宙船があった。クルーの総員はわずか13名、キャプテンのナカノは優秀なクルー達に感謝し、愛着を憶えていたがそれを口には出さなかった。彼は任務に規律を重んじる誠実な人間に違いなかった。  そんな折、地球の基地局から通信が送られてきた。それは極秘で暗号化され通信士さえその内容を知ることはできない。ナカノはそれを自分の個室に入って読んだ。そして眉間に皺をよせて低く叫ん [続きを読む]
  • チーズと鼠
  •  ある時一匹の鼠がチーズのかたまりを見つけました。すぐに仲間がきて別けてくれと言いましたが、その鼠はそれが嫌でした。独り占めにしたかったのです。そこで鼠はうまくネコの鳴き真似をしました。 とても上手だったので仲間は本物の猫が来たのかと思い一目散に逃げました。その鼠はクスクス笑いながら、さてチーズをゆっくり食べようと思いました。 ところがさっきの猫真似に興味を示した、本物の猫がやってきてあっさり鼠を [続きを読む]
  • 目を開けると…。
  •  ――ある博士がいた。物理が専門で、いたって善人で、この上なく優秀だが平和主義の博士である。 その博士が世を憂いた。その理由は世界が平和ではないからだ。世界中で内乱が頻発し、テロが起こり、争いが憎しみを生み、その憎しみがいくつもの悲劇を生み落として行く。 [続きを読む]
  • 前向きな人
  •  マイナスの感情は人の心に重大な影響を与える――。 高名な博士がそう訴えた。ネガティブな情緒はストレスを増幅して心身ともに蝕む。 つまり人は過去の失敗や、脅迫に近い教訓や、悲痛な体験よって縛られ先に進めない。恐怖が足に絡みついて前に進めない。 ――負のスパイラル。これでは進歩的ではない。 ポジティブ思考をする事。そしてそれを習慣づける事。それでこそ明るい未来が開かれ、云々――。 高名な博士は、その [続きを読む]
  • 八つぁんと熊さんの会話
  • 幽霊八「熊さん、とうとう幽霊を見せる会社ができたらしいよ」熊「なにそれ!?」八「いや、その会社はまだ本物の幽霊を見たことがない人の為に幽霊を見せてくれるんだそうだ」熊「いったいどんな幽霊を見られるんだよ?」八「たとえば死んだじいさんとか、ばあさんとか」熊「ふーん、怪しい気がするけどさ、もし本当だとしたら凄いね。で、どこにあるんだいその会社?」八「それが、探してもなかなか見つからないんだ」熊「さがし [続きを読む]
  • 蕎麦かもしれない
  •  宇宙人が言った。 「これはいったいなんだ?」  ここは地球から遠く離れた惑星。  遠方に変わった形の山々がそびえ立ち、奇妙な建造物が都市を形づくっている。その中央の広場に複数の宇宙人が集まっている。その容姿については詳しく書かない事とする。なぜって読者が気分を害するといけないから。  ともかく、そこに提出されたものは地球から持ってこられたものだ。彼らの探査船は何回も地球に送り込まれ、地球研究の足掛か [続きを読む]
  • ダンスのような奥義
  •  合気道、糖田剛二というのは俺が心の底から崇拝する武術家であり、憧れであり、目標である。彼の数々の武勇伝を述べればその枚挙にいとまがない。  全身凶器と呼ばれ、向こうところ敵なしの空手家、厳座流、稲生鉄扇が命を懸けた勝負を挑んだとき、糖田剛二は鉄扇の正拳突きや蹴りのことごとくをかわし、鋼鉄と化した人差し指一本を鉄扇の眉間に放って、意識を喪失させた。が、糖田剛二は相手を少しも恨まず、意識を回復した鉄 [続きを読む]
  • 長蕎麦コンテスト
  •  時は元禄元年 将軍が綱吉の時代。蕎麦が大好きな下総の大名が、とんでもない御触れをだした。  長い蕎麦をつくる事。より長い蕎麦を打った者には褒美を与えるという、風変わりな触れ書きが高札に表示された。  それを知った下総の庶民が、お上に聞こえないように愚痴をこぼした。 「いや、まいったねえ。いったいお上は何を考えていなさるのか、お犬様の次は長い蕎麦かよ、さっぱりわからねえ」  町人の伊之助は大工の秀吉に [続きを読む]
  • 魔法のバスト
  •  魔法使いさながら、ある発明狂の博士が貧乳を豊かにするブラジャーを発明した。世の殿方は喜び、商品は売れると思われた。  が、ある時、好奇心いっぱいの若い女性が、それをつけて彼のもとに喜び勇んで駆け付ける。だが、ラブホで彼氏は大きなため息をついた。  だってブラを外したら……。そのう…。あのう…。  博士と男性は失望したが、ある程度商品は売れた。                          END [続きを読む]
  • 自殺薬
  •  恐ろしい保険金殺人が行われようとしていた。標的は夫。妻の魂胆は、発明狂の博士が作りあげた自殺薬を使うこと。この薬を服用した者は一週間以内に確実に自殺する。  妻は密かに入手した自殺薬をワインに混ぜたが、夫はグラスのワインの味がおかしいのに気づき、グラスを戸建ての窓から投げ捨てた。そしてそのワインは乾いた地面に吸い込まれた。  そこまでは良かったが、博士はこうも言った。この薬はすべてのものに効くと。 [続きを読む]
  • 笑顔になれる薬
  •   天才博士は誰もが笑顔をなくしかけた委縮した世界を憂いた。  そこで誰もが笑顔になれる薬を完成させた。一日一錠で誰もが笑顔になれ、楽しい一日を過ごせる。薬はばか売れしたが、その後すぐに『偽物の笑顔の見破り方』という本がベストセラーになった。  そこで博士は絶対見破れない笑顔になれる新薬を発明し、その薬も驚異的に売れた。  と、今度は『新薬の笑顔の見破り方』という本が大ベストセラーになった。  その本 [続きを読む]
  • 旅は道ずれ、世は不可思議
  •  カナコは街角を曲がったとき、なにか人の行列ができているので、この近くに新装の店でもでき、安売りでもしているのかと思い、その行列に並ばないまでも様子を確かめようと思った。  カナコはもともと好奇心が旺盛なので、その列の先頭を探したが、なかなかたどり着かない。それに雰囲気がへんなのだ。スーツケースを持つ者や、地図を持つ者、リュックや帽子の人が多い。 [続きを読む]
  • 心の雨
  •   ――心の内側に雨が降っている。窓から見える空はこんなにも晴れているというのに。  それというのも知ってしまったからだ。私の食事に妻の玲子が毒をもっているという恐ろしい事実を……。  私と玲子とは歳が二回りも違う。だから玲子が私と添い遂げると言った時に一抹の不安を感じずにはいられなかった。だが私は玲子の美貌に心身とも魅了されてしまった。玲子はあなたの創作の仕事が好きだから、傍にいてあなたを支え続け [続きを読む]
  • 願い
  •  曇り空の市民公園をジョギングしていると悲鳴がした。私は聞き耳を立てた。だれかが公園の近くの川で溺れているらしい。私はまわりに助けに行けそうな人がいないか冷静に観察してから、これは緊急だと悟り、私が助けに行かなければなるまいと思った。もう四十に手が届く年齢だが水泳には少しばかり自信がある。  私は軽装だったのでそのまま川に駆けていき、思い切り飛び込んだ。もちろん私は水難事故の場合、飛び込むのは最終 [続きを読む]
  • 霧雨
  • 「ねえ君、山で迷ったことないですか?」 カウンター席で青年が傍にいる女性にそう尋ねた。その青年は室内だというのに帽子を深々と被ったままである。ところは信州、山の麓の小奇麗なカフェ。 青年とその若い女性とは初対面で青年がグラスを持ったままで、そんな事を出し抜けに訊いたのである。 女性の方は女友達ちと来ていたから、いくぶん心丈夫で丁寧にその質問に答えることにした。青年が見栄えのよい丹精な顔立ちをしてい [続きを読む]
  • 雨と王国
  •  むかし赤道直下に王国があった。その王国をある歳、飢饉が襲った。日照りが異常に続き、河が干上がり作物は枯れ果てた。深刻な事態だった。  餓死者が出ない前に王は牢獄の犯罪者をすべて処刑した。そしてこう言った。 「誰でもいいから雨を降らせてみろ。そうしたらそのものを士官とした上に、わしの財産の半分をやる」と。  すると体中入れ墨だらけの呪い師が現れ、その場に座り込み天を仰いで祈祷を始めた。しかし三日経っ [続きを読む]
  • 色彩回廊
  • 「色についてなんですけど……」  たどたどしい口調で紺野君が質問した時、私はちょっと驚いた。と言うのも紺野君は極端に無口な少年でそれまで私は紺野君の声をほとんど聞いたことがないくらいだった。逆に私が紺野君に話しかけても煮え切らない返事しか返ってこない事が多かったから、少しばかり嬉しくなった。 「色についてって、どんな事?」  私はなんでも聞いてという表情で紺野君にきき直したと思う。そうすると紺野君は [続きを読む]
  • テセウスの甘夏
  •  この記述はあまりに内容が常軌を逸しているので、栽培者であり、当事者である私はこれを公の場に発表するのが躊躇われてならないし、私の精神鑑定書でもつけない限りは到底世間はこのことを受け入れてはくれないと思う。  しかしながら、私の馬鹿正直な性格は損得顧みずにこのことを告げすにはいられない。だから順を追って、時系列に書いていこうと思う。  ――私の趣味は家庭菜園だった。親から受け継いだ広くもない土地に、 [続きを読む]
  • 七色の着物を着た女
  •  長いなだらかな坂道があってその先に鉄の橋があります。かなり高い橋です。昔からその橋は別名自殺橋と言われています。下に川があるのではなく下は線路です。  で、その橋を渡ったところに、なんとも派手な衣装を着た女の人が時々立っているのです。だからわたしはそこを通りたくないのですが、その橋を渡らないと家に帰れないのです。  それにしても時々出会うその女の人の風体が尋常ではないのです。奇抜の上に派手と言いま [続きを読む]
  • 旅の化け物 (昔話風)
  •  これはもうだいぶ昔の話なんだが、ある若者が北の地方を旅しているとな、夕暮れ時に山道に迷ってしもうて、ちょうど村があったので一夜の宿を求めてのう、村に入っていくと、なんだか村の衆が浮かない顔なんだな。なんかこう覇気がなくって、沈んだ顔をしておる。旅の若者は多少の金は持っていたから、宿を頼むとな、飯がないというのじゃ。 これにはさすがに若者も驚いてのお、ずいぶん意地の悪い村だと思っていたら、本当に飯 [続きを読む]
  • 人類のルーツ
  •  人は六万年以上前にアフリカから世界に広がり、様々な国をつくり今では地球の環境を変えてしまうほどの力を持った。だがその道のりは決して平たんなものではなかった。  というのも我々ホモサピエンスは、ヨーロッパにおけるネアンデルタール人や、西シベリアのデニソワ人それぞれの遺伝子をとりこんだ雑種ということが解かったからだ。  ではなぜネアンデルタール人やデニソワ人は絶滅してしまったのだろう。この謎を解くカギ [続きを読む]
  • 甘夏になった月
  •  世の中には面白い事がいきなり起こることがある。いや、この場合面白いと言ったら不謹慎かもしれないので、飛んでもない事と言い変えておく。  ――あるとき月が突然、甘夏になってしまった。  しかし、このことを常識のある大人達、とくに科学者のお歴々は「ありえない」の一点張りで簡単には認めなかった。  反対に子供たちは、夜空を見上げながら、ああ、月が甘夏になってらあ、こりゃ、食べるしかないでしょ、なんて無邪 [続きを読む]
  • 世界仰天ニューススペシャル 5
  • ★ 大変な事件が起こった。殺人事件の犯人が殺人犯の幽霊らしいのだ。 警視庁の調べによると、野呂井怖夫(住所不定無職)という男が上司を逆恨みして、その恨みを晴らすのに幽霊をつかったという事が明らかになった。幽霊の呼び出し方は魔界転生を真似たというから驚きだ。 なお、厳しい取り調べに対して野呂井は『幽霊に頼めば足がつかないと思った』と語っているらしい。……?!                end [続きを読む]
  • 世界仰天ニューススペシャル 4
  • ★ 大学の卒論にウィキペディアをそのままコピペした学生が職員室に呼び出された。「まったく君はなんというバカなことをしたんだ。反省したまえ」 学生はすっかりしょげかえる始末。だが教師はこう続けた。「いいかね、ウィキペディアをコピペするときは一部を自分の文で書かなきゃばれるんだよ! 私はいつもそうしてる」「!!??」                      end [続きを読む]
  • 世界仰天ニューススペシャル 3
  • ★「分かり合おう! 心を通わせあおう! みんな仲良く!」 と博愛主義の博士が言った。「繋がろう! 互いを理解しよう! 無理解が誤解を生んで、世に争いが絶えないのだ!」 そして博士の発明品は心が通じ合う装置だった。それは頭に帽子のようにかぶれば誰とでも心が通じ合うという優れものだった。 だが被験者達は、それを被ったとたんに怒号を飛ばしあった。「な、なんだ!! 今までお前、そんなこと考えていやがったか [続きを読む]