k-araba さん プロフィール

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k-arabaさん: 元外交官のひとりごと
ハンドル名k-araba さん
ブログタイトル元外交官のひとりごと
ブログURLhttp://ameblo.jp/k-araba
サイト紹介文元外交官が世界について語る
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供12回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2011/01/02 00:02

k-araba さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 日本叩きの再燃回避とトランプへの期待
  •  安全保障に入る前に、もう一度日本叩きの時代を振り返ってみたい。 当時もドルは基軸通貨で、貿易決済の多くはドルでなされていたから、米国が黒字を続けると、米国を除く全世界は、赤字が続き、最終的には、世界経済は破綻する。米国の赤字が「適度な」レベルにあることが、世界経済には必要不可欠なのである。赤字は、必ずしも悪ではないのだ。 従って、赤字をあたかも「悪」として問題視するのは、別の政治的狙いがあるから [続きを読む]
  • 喧嘩好きのトランプとどう向き合うか
  •  米国人は、もともと交戦好きである。そう言うと、多くの米国人は、驚き、あ るいは否定する。米国人ほどの平和愛好者はいないと思っているからである。 わが国のように、大戦後一度も武力を行使したことがない国の国民からみると、米国は、非常に好戦的に映るのは確かである。 しかし、第二次大戦後、F.ルーズベルトからオバマまで、戦争をしなかった 大統領は1人もいない米国である。米国の国防予算は、NATO諸国の国防予算 [続きを読む]
  • 友好と敵対 ― 真珠湾に思う
  •   12月27日の安倍総理による真珠湾訪問は、日米双方に好印象を与え、成功裏に終わったと評価して良いと思う。総理のスピーチも良かった。 何しろ、ニューヨ−ク・タイムズ紙が珍しく好意的に報じたのだ。同紙は、私の私見ではあるが、従来長年にわたり、根拠薄弱や誇張あるいは極めて中国寄りの記事・社説を掲げて、日本を批判ないし非難してきた新聞である。 すでに地ならしは出来ていた。昨年4月安倍総理が米国上下両院合同 [続きを読む]
  • ラテン気質と権力濫用ーフィリピンの行方
  •  フィリピンの人達のイメージは、明るくラテン的なことだと思う。音楽的なリズム感の良い人達でもある。19世紀の終わりに、米国の植民地となるまでは、300年以上スペインの植民地であったから、今でもラテン的雰囲気が残っている。 各国の首都には、諸外国の大使館が設置されているが、私の勤務したアルゼンチンやスペインでも、各国大使で構成される外交団は、通常地域別にグループに分かれ、欧州、アフリカ、中東、アジア・大 [続きを読む]
  • アフリカにおける中国問題
  •  リオ五輪閉会式でマリオを演じて世界の話題をさらった安倍首相は、8月25日朝、ケニアに飛び立った。27日から開催される第6回アフリカ開発会議(通称TICAD)に出席するためである。 アフリカは、植民地時代から、欧米の主要な関心地域であるが、日本の直接関心地域は、いうまでもなく、アジアである。しかし、その様相が近年大きく変貌した。主要な要因は、人口問題と中国問題とグローバリズムである。  国連の世界人口見通し [続きを読む]
  • 英国のEU離脱:「英国らしさ」の復権なるか?
  •  6月実施された英国のEU離脱か残留かの国民投票をめぐる内外の議論は、経済的側面に偏重しているように思う。文化的、社会的な側面にかかわる議論がもっとあって欲しいと思う。人は、貸し借りだけで生きているわけではないのだから。 正直言って、私は、僅差(52%対48%)とはいえ、EU離脱が多数派になったことで、一種の安堵を感じている。あの「英国らしさ」が戻ってくるのではないかと期待するからである。  EUの創設を定め [続きを読む]
  • 語学力と外交官
  • 外交問題の論客、佐藤優が中央公論5月号で大使の語学力について論じている。 彼は、「国家とは何か、日本とは何かを考える20冊」の中で、世界大戦史上、ハル・ノー トで有名なハル(CordellHull)元国務長官が書いた「ハル回顧録」を、その20冊の一つに推挙する。 特に、佐藤は、ハルが同回顧録で野村吉三郎駐米特命全権大使の英語力を批判した点に言及し、これを「世にも恐ろしい話」として取り上げるのだが、彼は、「国家を守 [続きを読む]
  • オバマ米大統領の広島訪問
  •  5月22日付米紙NY Daily Newsは、オバマの広島訪問について、私の親しい友人で、米国のドキュメンタリー作家であるIan Tollの論文を掲載した。 http://www.nydailynews.com/opinion/ian-w-toll-atomic-bomb-not-article-1.2644408 最初にお断りするが、友人の作品だから御紹介するのではない。論文自体が深い感動を呼び起こす名文だと思うからだ。長文なので和訳はつけない。淡々と書き綴りながらも、中味が濃く深く、英語の [続きを読む]
  • イスラム国(I.S.)の変化
  •  4月29日付英国BBCの報道“Turning point in battle against IS?”(Mark Urban記)によると、イスラム過激派組織ISが大きく変質しているらしい。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-36161110 上記記事は、ロンドンで開催されたアスペン・安全保障フォラムに出席した米国とフランス当局の高官の話を引用しつつ、今年に入って、米国が、IS潰しに舵を切ったことが好結果を生んでいると報じている。これは、ある意味で [続きを読む]
  • 世界経済の行方ー2008年の再来は?
  •  なんとも先行き不分明な世の中である。わが国内外のエコノミスト達も、楽観論から悲観論まで見方が分かれる。経済では、成長率下降線の中国一つとってみても勇気づけられる要因に乏しく、政治も、テロから尖閣、米国大統領選挙まで、不安材料には事欠かない昨今だから無理もない。 もともと、1970年代以来、世界情勢は、予測困難な時代に入っている。自由化、規制緩和、グローバル化が急速に進展して、あの神がかり的で一世を風 [続きを読む]
  • 外交的感覚と国家の浮沈
  •   「外交的感覚のない国民は、かならず凋落する」ーこれは、1934年秋、外務省退官間近の吉田茂が欧米査察使としてニューヨークを訪問した際、旧知のエドワード・ハウス大佐(米大統領ウッドロウ・ウィルソンの右腕として、第一次世界大戦後のパリ講和会議等国際場裏で活躍した)が吉田茂とその娘麻生和子に語った言葉(「父吉田 茂」麻生和子著)である。 1934年といえば、世界情勢は極度に緊迫していた時期である。経済的には [続きを読む]
  • アフリカのダンスとジャグア・ナナと阿波おどり
  •  独立間もないナイジェリアに住んでいた頃、同じ西アフリカのガーナで生まれたハイライフ という新しい音楽兼ダンスがはやっていた。丁度、ビートルズが英国で突然有名になって、シェイクが広まった頃である。 特にハイライフの流行に拍車をかけたのは、小説「ジャグア・ナナ(Jagua Nana)」だと思う。それは、ナイジェリア出身の小説家サイプリアン・イクウェンシ(Cyprian Ekwensi)が書いた"Jagua Nana"という、牧師の一人娘 [続きを読む]
  • 小さくて大きな出来事:TPP
  •  ネットで「2015年Wikipedia」などそれらしきサイトを検索しても、かつてあれほど賛否両論に分かれて大騒ぎしていたTPPだったのに、大筋合意が発表された10月のところには一行も載っていない。なぜだろう? 10月5日TPPが大筋合意されたことは、安倍総理や甘利担当大臣の発言とあわせて、当日や翌日のテレビや新聞でも報道されている。だからその時点では、ニュースだったことは間違いない。 もちろん10月5日は、大村智(サトシ [続きを読む]
  • 野心、慢 心、暗黒の世紀
  •  「イスラム国(=IS)」のテロ行為は、余りにも非道で残虐だ。これだけは、早く止めなければならない。このままでは、21世紀が暗黒の世紀になってしまう。 その点、反ISを明確にしたロシアのプーチンは正しい。何故なら、ISの非道は、シリアのアサド政権の圧政以上に悪であり、危険きわまりないからだ。 アサドとIS双方を敵とする米欧政府の姿勢では、ISの非道があいまいなものとなってしまう。今は、国際社会共通の [続きを読む]
  • 浦島伝説と光速の旅
  •   日本古代史が長年の趣味なのだが、先日来メディアで話題になったオリオン座流星群の方向を見つめていて、浦島伝説に思いを馳せた。 「丹後風土記逸文」に出てくる「筒川の里の嶼子(シマコ)」、別名「水の江の浦島子」の話である。大宝律令の編纂者の1人である伊預部馬養連が記したところと付記して、物語を権威づけている。しかし、近世の童話にでてくる浦島太郎の話と少々異なる。 そこで、長文なので簡単にまとめると、 [続きを読む]
  • 世紀の大スパイ、キム・フィルビー:エピローグ
  •  フィルビーは、廻りを30年間も騙し続け、裏切った。妻も友達も、母国も。彼が直接間接にもたらした被害や損害は、甚大で測り知れない。 1946年に結婚した2度目の妻アイリーンは、特にワシントン時代以降、精神的に極度に不安定になってゆく。秘密の多い夫の仕事のことをよく理解できなかったし、ワシントンでは、大酒飲みの問題児で、当時非合法だった同性愛者でもあったガイ・バージェスを自宅に居候させたことも大きなストレ [続きを読む]
  • 世紀の大スパイ、キム・フィルビー:その7
  •  前回言及した「ケンブリッジ5人組」とは、1930年代から1950年代にかけて、すなわち、第二次大戦前から戦時中及び大戦後の東西冷戦時代に、ソ連のスパイとして活躍したケンブリッジ大学出身の5人のことである。 4人までは定番の、キム・フィルビー、ドナルド・マクリーン、ガイ・バージェス、アンソニー・ブラントで、5人目は、いろいろ意見が分かれる。彼らはみな、外務省か、諜報機関(MI5またはMI6)かのいずれかの役所に [続きを読む]
  • 世紀の大スパイ、キム・フィルビー:その6
  •  1930年代は、ソ連ではスターリンによる大粛正の時代でもある。この大粛正の恐怖から逃れるために、ソ連諜報機関内では、西側への亡命を模索する動きも出てくる。スターリンの政敵だけでなく、海外勤務の諜報機関員達も次々と召喚され、拷問の末に銃殺刑に処せられ、あるいは、海外で暗殺された。 1937年フランスに亡命したウォルター・クリヴィツキーは、その一例である。米国議会の委員会で、米国内のソ連スパイについて証言し [続きを読む]
  • 世紀の大スパイ、キム・フィルビー:その5
  •  大戦終結と共に東西冷戦時代が始まると、共産化した東欧をソ連圏から切り離す英米共同作戦が検討された。浮上したプロジェクトの一つが、アルバニア解放で、いわば反革命作戦であった。なぜかそれは、Operation Valuable(貴重な作戦)と呼ばれた。 アルバニアでは、1946年1月人民共和国設立が宣言され、エンヴェル・ホッジャ首班の共産主義政権が成立した。 実は、英国は、秘密裏にこれに手を貸していた。対独戦との絡みがあ [続きを読む]
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