ふじのこーせい さん プロフィール

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ふじのこーせいさん: 新作映画批評 / 映画無知
ハンドル名ふじのこーせい さん
ブログタイトル新作映画批評 / 映画無知
ブログURLhttp://ameblo.jp/filmilliterate/
サイト紹介文ライター:ふじのこーせい の新作映画評。400字以内。ネタバレなし。ほぼ毎週更新。
自由文[ふじのこーせい公式私的サイト] http://FU-JI-NO.net
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供40回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2011/05/05 06:05

ふじのこーせい さんのブログ記事

  • おとなの事情
  • 監督・脚本:パオロ・ジェノヴェーゼ 脚本:F.ボローニャ/P.コステッラ/P.マミーニ/R.ラヴェッロ 我々は相手次第で自分を演じ分ける。配偶者、親友、同僚などは勿論、知人Aに見せる自分、知人Bに振る舞う自分も微妙に違う。誰に対しても同等ではいられない以上、大なり小なり秘密が生じる…と、こんな前置き不要なくらい、プライバシー満載の携帯電話を覗かれると困る!のは分かり易い案件。それを題材にしたアイデア映 [続きを読む]
  • 暗黒女子
  • 監督:耶雲哉治 脚本:岡田麿里 悪くない、悪くはないけど、声を大にして「面白〜い!」と推せない、惜しい青春ミステリー。お嬢様学校で起きた転落死の真相は?文学サークルの部員たちがそれぞれの視点でエピソードを物語るが、事件に関する経緯も辻褄も全く異なり、事実と嘘の見分けがつかない。敢えて言うならば、黒澤明『羅生門』の平成版学園編(苦笑) 全貌が明らかになり、最終的に驚かされる展開は面白いが、いまひとつ物足 [続きを読む]
  • アシュラ
  • 監督:キム・ソンス 脚本:キム・ソンス 「私のどこが好き?」「全部!」「ずるい、具体的に教えて〜」みたいな男女の定番会話は愚問愚答に聞こえるが、でも、誰かに本作の見所を訊かれたら、迷わず「全部!」と言いたくなる(苦笑) 善と悪が簡単には割り切れぬ人間臭いドラマに、終始、目が釘付け。悪徳市長と、彼を逮捕したい検事、そして汚職刑事…三つ巴の攻防戦。市長側で裏仕事を担う刑事だが、検事に弱みを握られ、検察側に [続きを読む]
  • 哭声 コクソン
  • 監督:ナ・ホンジン 脚本:ナ・ホンジン 韓国の平穏な田舎で、村人が狂者と化し、自らの家族を殺害する事件が連続する。村に住みついた正体不明の日本人に疑惑の目が向けられ…。酷い現実が容赦なく描写される、周知の韓国犯罪劇だと思っていたら、意外な展開に驚かされる。リアルなミステリー?感染ゾンビ?『エクソシスト』的なオカルト?得体の知れない恐怖に染まりまくった、得体の知れない映画(苦笑) 観客も村人と同様のスリ [続きを読む]
  • お嬢さん
  • 監督・脚本:パク・チャヌク 脚本:チョン・ソギョン この作品を観ていない人が羨ましい。様々なジャンルの行為に“初体験”があり、それはたった一度きりの感覚。見知った上での経験値を高め、深く楽しめる場合もあるが、それでも、ファーストインパクトを自ら追体験することは不可能で、掛け替えのない貴重な出来事。本作の初見で得られる衝撃はド迫力で、このカタルシスを再び味わう為に、一時的な記憶リセットをして、初体験を [続きを読む]
  • 少女は悪魔を待ちわびて
  • 監督:モ・ホンジン 脚本:モ・ホンジン ストレートな復讐劇だとしても、韓国映画で描かれるそれは、充分に見応えのある作品に仕上がるが、本作はサブストーリーや登場人物の背景を付加することで、より一層、面白いサスペンスに昇華している。父親が殺されて天涯孤独となった少女は、軽い刑で釈放された犯人に復讐を仕掛ける…。必要以上に話を膨らませ過ぎなところや、言葉足らずな演出が気にはなるが、でも、それらも含めて、ひ [続きを読む]
  • 愚行録
  • 監督:石川慶 脚本:向井康介 つらい、つらい、つらい。心が痛む出来事の詰め合わせ、悲劇と不幸の幕の内弁当や〜!逆宝石箱や〜!と、おどけることが不謹慎なくらい(苦笑)、陰湿で嫌な話。未解決の一家惨殺事件を取材する記者とその妹、関係者の証言や独白の内容がドラマとして物語を紡ぐ。冒頭から、いい感じの“人の醜さ”が描かれ、進行するにつれて“日常の悪意”は加速度を増す。小綺麗な作品を求めない者にとっては極上の逸 [続きを読む]
  • ザ・コンサルタント
  • 監督:ギャビン・オコナー 脚本:ビル・ドゥビューク かつて特殊な訓練を受け、超人的な強さを備えるが、何らかの事情で命を狙われたり、非合法に悪党を懲らしめたり…いわゆる“必殺仕事人”系のストーリーは、街を歩けばコンビニと歯科を見掛ける割合に匹敵するくらい、TVや映画で頻繁に描かれている。セールスポイントは作品ごとに異なり、銃撃戦や格闘シーンを充実させるとか、キャストが大物スターで魅力的だとか、様々。本 [続きを読む]
  • FOUND ファウンド
  • 監督:スコット・シャーマー 脚本:トッド・リグニー/スコット・シャーマー 一見、雑で大味な洋食のように思われそうだが、実のところ、繊細な味付けで調理され、奥深い旨みを堪能できる逸品!…なのかも知れないが、食材の持つ生臭さがあまりにも濃厚で、血の味しか感じられない。“兄さんは生首を部屋に隠している”と、少年の語りから始まる本作は、悪趣味なグロいだけの内容ではなく、少年の成長物語を装っている。しかも、兄 [続きを読む]
  • 14の夜
  • 監督:足立紳 脚本:足立紳 ケータイもインターネットも登場しない1987年、冴えない中3男子の1日を描く、エロ青春冒険物語。落ちているエロ本の頁をめくり、巨乳の幼なじみを意識して、AV女優よくしまる今日子サイン会のことで頭がいっぱい。一見、ありがちな思春期ムービーに思えるが、意外とド直球ではなく、僅かな“外し”方が面白い。叶えたい願望があり、がむしゃらに頑張って、想定外の困難にも遭遇し、それでも諦め [続きを読む]
  • ドント・ブリーズ
  • 監督:フェデ・アルバレス 脚本:フェデ・アルバレス/ロド・サヤギス 観た後に何も残らない、何も残さない、潔いスリラー。訳あって大金を隠し持っている盲目の老人宅に、若者3人が強盗に入るというシンプルな設定。一瞬、お爺さん可哀想…と同情しそうになるが、この老人が元軍人で、聴覚と嗅覚が鋭く、危機回避能力に長けていて、めちゃめちゃ強い。あっという間に若者たちがピンチへと追い込まれる。形勢逆転を繰り返し、息を [続きを読む]
  • アズミ・ハルコは行方不明
  • 監督:松居大悟 脚本:瀬戸山美咲 稲川淳二風に言うと、「嫌だなぁ、嫌だなぁ、不安だなぁ、不安だなぁ」みたいな、“生きるって大変!”を女性目線で物語る…と言うか、安曇春子を筆頭に、女子高生からアラフォーまで、各世代の女性を描いた群像劇。地方都市を舞台に、どこにでもあるような“女はつらいよ”が綴られるが、個別のエピソードそのものに特別な目新しさはない。しかし、映画的な幾つかの試みを施すことで、意味深な面 [続きを読む]
  • シークレット・オブ・モンスター
  • 監督・脚本:ブラディ・コーベット 脚本:モナ・ファストボルド 難しい…。監督に解説してもらいたくなる。いっそのこと「煽るだけ煽って、たいしたエピソードじゃないよね」と言えれば楽なのに(苦笑) 変な邦題から連想されるような怪物は登場しないし、驚愕の秘密も見当たらない。20世紀初頭を背景に、後に独裁者となる男の幼少期を描く。『オーメン』みたいなオカルト系ホラーでもない。物語の上澄みだけをすくうと、家庭環境 [続きを読む]
  • ガール・オン・ザ・トレイン
  • 監督:テイト・テイラー 脚本:エリン・クレシダ・ウィルソン TVで評論家が映画『メメント』について「アイデアは斬新だけど、普通に順序立てたら、つまらない話」と身も蓋もないことを言っていたが、意外と的を射ている。おおよそのミステリー作品に当てはまるだろう。ありふれた事件でも、特異な仕掛け、複雑な構成にすることで面白くなる。映画的な見せ方次第で“あたり”にも“はずれ”にもなり得る。本作も然り。謎が謎を呼 [続きを読む]
  • ジュリエッタ
  • 監督:ペドロ・アルモドバル 脚本:ペドロ・アルモドバル 今回のアルモドバル、薄味〜っ。でも、関西の出汁みたいに薄味だけど塩分濃度は高め!とか何とか、擁護したい気持ちはありつつも、本作の出汁は、単純にスパイスが効いていないだけのシンプルな薄味。18歳で家出、音信不通となった娘に宛てた手記で、これまでの人生を振り返る中年女性ジュリエッタ。確かに辛くて悲しいベクトルで描かれてはいるが、特筆すべき秘密は見当 [続きを読む]
  • ソーセージ・パーティー
  • 監督:コンラッド・ヴァーノン/グレッグ・ティアナン 脚本:K.ハンター/A.シェイファー/S.ローゲン/E.ゴールドバーグ なんだこりゃ?凄い!棚から牡丹餅。怪我の功名。まぐれで埋蔵金を掘り当てた気分。大人の悪ふざけもここまでやれば、贅沢で豪華な娯楽大作。スーパーマーケットの食品が擬人化キャラなのは可愛いが、あからさまに下ネタ祭り。客に買われた食材たちは、台所で切られて焼かれて噛み砕かれるの大惨劇。店の内外 [続きを読む]
  • 人間の値打ち
  • 監督・脚本:パオロ・ヴィルズィ 脚本:フランチェスコ・ブルーニ/フランチェスコ・ピッコロ “よくある群像劇”ではなく、たまにある“巧妙な群像劇”。同じ出来事、同じ時間を別の視点で繰り返し物語る映画は、過去にも何作か見覚えはあるが、上手いか下手かで印象が大きく異なる。勿論、本作は前者で、大袈裟な構成や演出に陥らず、魅力的な巧さで、観客に提示する命題の咀嚼度合いも絶妙。ひき逃げ事件を軸に、経済格差がある [続きを読む]
  • ザ・ギフト
  • 監督:ジョエル・エドガートン 脚本:ジョエル・エドガートン 古典的でシンプルなサイコスリラーじゃ〜ん!2010年代にこんなベタな映画を作ってどういうつもり?我慢できな〜い!と、観賞を途中で断念するかも知れない。でも、ちょっと待って、奥さん!見限るのはまだ早い。旦那さんに内緒で教えちゃいます。辛抱強く観ていれば、どんでん返し、衝撃の展開が楽しめる。郊外に引っ越した夫婦の家を、キモコワ男がプレゼント持参 [続きを読む]
  • オーバー・フェンス
  • 監督:山下敦弘 脚本:高田亮 函館を舞台に、バツイチ40代男とキャバ嬢の出会いを軸にした話…ではあるが、大人の関係をドロドロっと扱っただけの恋愛映画ではないし、勿論、情事に特化したサスペンスでもない。なんなら、取り立てる程の映画的な物語もないので、エピソードの表面だけを追っても、あまり意味を見出だせないかも知れない。どちらかと言うと、職業訓練校に通う訳ありな人々の“人生の機微”を味わう作品。悲しげな [続きを読む]
  • 少女
  • 監督:三島有紀子 脚本:松井香奈/三島有紀子 緻密な計算で書かれたであろう湊かなえの原作小説。それを巧みに再構築できれば、相当に面白い映画になるはず。…確かに、本田翼と山本美月の熱演は好感が持てるし、意味深な象徴としての映像も惹かれる。でも、傑作に至るにはあと一歩及ばずな仕上がり。女子高生二人の“闇”が物語の軸となり、周辺人物の“悪意”が描かれる。主人公たちのココロの進展を扱いつつも、“因果応報”が [続きを読む]
  • SCOOP!
  • 監督:大根仁 脚本:大根仁 男前の大スター福山雅治が主演の大根仁監督作品。台詞は下ネタばかり、エロくてゲスい“汚れ役”に徹しているので、嫌悪感を抱かずにはいられない不細工キャラに見えるはずなのに、逆に格好良く感じてしまう。A5ランクの牛肉は下手な味付けをしても美味いものは美味い!みたいな、福山は福山!と解釈して観賞すると興醒めするかも知れない(苦笑) しかし、実のところ、それが成立しているのは、監督自 [続きを読む]
  • 映画 聲の形
  • 監督:山田尚子 脚本:吉田玲子 渇いたココロに潤いが補給され、満ちた水分が目からこぼれ落ちる。学生時代の孤独や絶望を、こんなに赤裸々と写し出されると、感情移入して泣かずにはいられない。とは言え、斜めから眉唾で眺めると、反論の隙を与えない“お涙頂戴”系だと解釈できなくもない。例えるならば、飲食店スタッフ全員が日本各地に出向いて最高食材をあなたの為に調達してきた上に、シェフが三日三晩寝ずに考案したレシピ [続きを読む]
  • 怒り
  • 監督:李相日 脚本:李相日 ひとつの未解決殺人事件を軸にして、疑わしい3名が関わる物語を個別に描く、という構成が面白い。吉田修一のアイディアに拍手!しかし、上下巻の小説を映画化すると、どうしても物足りなさを感じてしまう。千葉の父娘、東京の青年、沖縄に引っ越してきた女子高生…それぞれが辛くて悲しい話なので、内容としては観る者の感情を揺さぶるが、総集編のようなダイジェスト感が否めない。TVの連ドラ最終回 [続きを読む]
  • イレブン・ミニッツ
  • 監督:イエジー・スコリモフスキ 脚本:イエジー・スコリモフスキ ストーリーが魅力的な映画もあれば、つまらない物語を工夫した演出で面白くした作品もある。名優の演技合戦に一見の価値があったり、作り手のメッセージが最重要な場合もある。映像が綺麗、音楽が良い、とにかくエロい…作品の“売り”となる特徴はそれぞれ違う。そういう意味では、本作は“アイディアを観る映画”と言っていい。映画監督と女優、ホットドッグ屋、 [続きを読む]
  • 君の名は。
  • 監督:新海誠 脚本:新海誠 高校生男女の身体とココロが入れ替わる、というファンタジーが物語の[目的]ならば、真新しい設定とは思えないが、壮大な命題を描くための[手段]として用いられていることは興味深い。一見、荒唐無稽なシチュエーションなのに、より現実的な“大切なこと”を浮き彫りにする。お涙頂戴、あざとい感動、そんなレッテルで片付けてしまえば容易いが、自然と涙がこぼれる、心地好い衝動に駆り立てられる。 [続きを読む]