『When Evening Falls on Bucharest or Metabolism』（2013, コルネリウ・ポルンボイウ）

【映画によって結ばれた二人が映画によって離反する、映画を媒介とした静謐な恋愛コメディの面白さ】 1．「プロセス…

『愛、アムール』（2012, ミヒャエル・ハネケ）

【老人が老人を介護することを巡って起こる、「尊厳の確保」についての映画】 1.蹴破られるドア 部屋の内側のカメ…

『別離』（2011, アスガー・ファルハディ）

【『嘘の風景』が晴れた時】 1．状況に呑みこまれる者たちの自己保身の物語 人が極限的な状況に追い込まれていった…

『少年と自転車』（2011, ジャン＝リュック＆ピエール・ダルデンヌ）

【『親からの拒絶』により発生する攻撃力の強烈な余波のうちに収斂されていく、『親を拒絶する』までの長い道のり】 …

『青い凧』（1993, 田壮壮）

【激しい歴史の澎湃（ほうはい）を突き抜けた魂の、無残なる傷跡】 1．どうにもならない現実の圧倒的な理不尽さにた…

『ドライヴ』（2011, ニコラス・ウィンディング・レフン）

【『守る』という行為の終焉へとドライヴを加速させていく男の物語】 1．犯罪者を守る男 一人の男が淡々とした口調…

『テイク・シェルター』（2011, ジェフ・ニコルズ）

【家族からの孤立を直感する男の、『幻想の立ち上げ』による『父性まがいの逃避行為』の破壊力】 1．娘との結びつき…