神永圭 さん プロフィール

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神永圭さん: 夫夫善哉(めおとぜんざい)
ハンドル名神永圭 さん
ブログタイトル夫夫善哉(めおとぜんざい)
ブログURLhttp://oyatuniku.blog.fc2.com/
サイト紹介文オリジナル『夫夫小説』 推奨肉食系時代劇。オールド上海。薩摩藩風男子高。現代モノ。完結作品多数あり!
自由文男と男の情愛やら肉欲やらをはらんだ娯楽小説を目指しております。
キャラの猛禽ケモノ率、高め。衆道色、濃いめ。男臭、きつめ。情愛、うざいほど!
作品は「江戸もの」「上海もの」など。楽しんでもらえたら幸いです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供27回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2011/05/21 02:43

神永圭 さんのブログ記事

  • ふじの木――俘(とりこ)外伝――
  • 「樹齢千二百年だそうだ。寄って行くか?」 運転席から声がして、不死の青年は閉じていた目蓋をあけた。フロントガラスの向こうは夜になっていて、まばらに灯る街燈が片田舎の国道を覆う濃い闇をおぼろに霞ませている。「見頃らしいぞ」 運転席の男が重ねる。カー・ラジオがついていて、少し早口のパーソナリティーが特別天然記念樹であるという樹齢千二百年の藤の美しさを熱心に語っている。「おまえと同じくらいか?」「そうで [続きを読む]
  • 残り火――俘(とりこ)外伝――
  •  古めかしい天井扇が、闇を混ぜるようにゆったりと回る。「菊川賢吾。十九歳。J大の学生です。蓼科には、ボート部の合宿で来ていたようですね。父親は建築家の菊川賢治。かれが建築学科にいるのは父親の影響でしょう」 開店前のバー・カウンターの奥で、木津音良輔(きづねりょうすけ)は調査書を読み上げる。闇に溶け込む黒づくめの服装とは反対に、仄かな蝋燭灯りにうかぶ長い髪は収穫を待つ稲穂の色だ。眼鏡をのせた温顔に皺 [続きを読む]
  • 美蠍 〜あとがき〜
  •  神永です。 去年のクリスマスにスタートした『美蠍(メイシィエ)』、ようやく完結することができました。 モチベがぐだぐだになった時期もありましたが、更新のたびに拍手やポチで応援くださった読者さま、イラストを描いて盛り上げてくださったUJさま、ボタン穴さま、ぐだぐだに付き合ってくださった小説仲間のKKさま、辛抱強く読んでくださったすべての皆さまに心より感謝申し上げます。 『美蠍』は、某ハードボイルド [続きを読む]
  • まさかの連投(笑) 美蠍(メイシィエ)16 完結!
  • 「奴の死は自業自得だ。おまえの所為なんぞでは断じてない」 立岐は永の腕を掴んで強く引いた。永が頭を振って、骸を抱く腕に力を込める。 立岐は見下ろしつつ、力尽くで呉の骸を引き剥がし、この場で永を犯してやりたい凶暴な情動にかられた。永の心を奪ったこの男が憎かったし、永に抱かれていることも、永が裸でいることも、永のものらしい紅が男の唇についていることも、さらには死んでいることさえもが激烈に赦せない。「来 [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)15
  •  爆音が轟き、屋敷が揺れた。 立岐は短機関銃を構え、硝煙に煙る迷路のような長い廊下を進む。 母屋の方から黒煙が流れてきて、火災が発生したのが窺えた。断続的に轟く短機関銃の連射音や爆発音にまじって逃げ惑う人々の悲痛な叫びが聞こえてくる。(奴は屋敷を破壊し、計画の痕跡ごと抹消するつもりなのか?) 眉麗(メイリー)から聞いた呉阮明(ウー・ルワァンミン)という男のことを考える。クーデターを指揮しているとい [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)14
  • 「早く!」 廊下を窺っていた眉麗(メイリー)が、長い黒髪をゆらして振り向く。 短機関銃の連射音が近づきつつあった。呉(ウー)の配下が廊下沿いの部屋を一つ一つ調べ、宋の子飼いを始末しているようだ。立岐は武器庫の扉にバールを差し込み、渾身の力で引いた。眉麗が呉の私室に立岐を入れ、武器庫を教えたのである。「よし、開いたぞ」 立岐は庫内から、よく手入れされた米製の短機関銃を取りだした。シカゴタイプライター [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)13
  • 「どういうことですかな?」 絨毯に伏した梁(リャン)の骸を一瞥し、呉阮明(ウー・ルワァンミン)が切れ長の眼を上げる。六尺を越える長身。浅黒い肌。鍛えこめた俊敏そうな肉体を上質なタキシードで包んでいる。取り囲む近習たちの物々しいようすを気にするふうもなく、玉座に座る宋(ソン)へと眼を向ける。「梁が、美蠍を遣って儂の暗殺を企てた。美蠍を見つけだしたのは貴様だったな。梁をけしかけたのは貴様か!」 近習た [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)12
  •  梁(リャン)は、宋君武(ソン・チェンウー)の寝所に踏み込むや、その、ぞっとするほど官能的な光景に息を呑んだ。天蓋付きの寝台の奥で全裸の永(ユン)が片膝をつき、座りこんだローブ姿の宋の喉もとに小刀子を突きつけている。情交を窺わせる寝乱れた緋色の夜具。刺青に彩られた白い躯には生々しい鞭痕がちり、いたるところに陵辱の跡が見てとれる。乱された髪。唇の紅はなすりとられ、白いこめかみには朱の蠍が鮮やかに浮き [続きを読む]
  • イラスト『美蠍(メイシィエ)』
  • 神永です。UJ様につづき、さらなる救いの神が降臨されましたよ〜(^O^)/ボタン穴様の妖艶イラストです!!!※上記のイラストはボタン穴様の著作物です。無断転載、持ち出しは禁止させていただきます。この美しさ?この妖しさ?このお色気?立岐は間違いなく卒倒していることでしょう〜〜 >┼○ バタッイラストは、ただいま連載している『美蠍(メイシィエ)』の、永史薫(ユン・シシュン)?舞台は1930年代の大陸です。激熱のバ [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)11
  •  遠くで銃撃音が轟いた。「気にするな。梁が壁蝨(だに)を掃除しただけだ」 永をうつ伏せにしながら、宋がつまらなそうに吐き捨てる。鞭でしたたか打ちすえた刺青の背中を撫でまわす。「何人に抱かせた?」「誰も」「減らず口をたたくなら、また鞭をくれるぞ。この躯が、三年も独りでいられるはずがない」 宋の手が臀へと下りてきて、抜かれたばかりのそこへ節くれだった太い指を挿し入れる。気持ちとは裏腹に、秘肉は貪欲に刺 [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)10
  •  立岐が母屋へ戻ると、奥庭に面した食堂で晩餐会がはじまっていた。 西洋式の長テーブルの席に、一癖も二癖もありそうな商人やら軍人やらが二十人ほどもついており、すました顔で西洋料理を口に運んでいる。梁(リャン)は中ほどの席にいて、背後に銭(チェン)と蚣(コォン)が控えている。同様に、テーブルについている男たちの後ろにはそれぞれ側近らしき礼服の男たちが立っている。 立岐は胡散臭げな男たちの間を抜けて、蚣 [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)9
  •  凍えた夜空に半月がかかっている。 立岐は蚣(コォン)の後について通用門を出、高い煉瓦塀に沿って歩いた。篝火に照らされた客用の車停から少し離れた空き地の暗がりに、十数人ほどの人だかりが見える。「立(リー)!」 月影にうかぶ人垣から若い娘の声が上がる。桂生(クイション)の声だ。集まっていたのは一座の芸人たちらしい。「来てくれたのね。中に明芳(ミンフォン)がいるのに、この人たちが返してくれないの!」  [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)8
  • 「皆よくやった! 大老(ダーラオ)は大変お喜びだ。御祝儀もたんともらった!」 楽屋に入ってきた座長が、満面の笑みで言った。着替えをすませた芸人たちは、それぞれ頬や口許に喜びを上らせたが、永(ユン)を気遣ってか、はしゃぐ者はいなかった。「引揚げるぞ」 座長の声がかかり、芸人たちが永を囲んで思い思いに短い言葉をかける。泣き出した桂生(クイション)が、江(チャン)に手を引かれて廊下に消えたあと、座長が永 [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)7
  •  築山のごとく聳える穴の空いた奇岩の影が、池の水面に落ちて巨大な蛇のようにうねうねと揺れている。宵の空は残光が薄れ、濃い闇に呑まれつつある。 永(ユン)は、桂生(クイション)に髪をあずけ、楽屋に穿たれた円形の窓から広大な庭園を眺め見る。典雅な中華様式の庭を囲む手入れの行き届いた雑木林も、その先の湖も森も、見える全てが高大老(カオ・ダーラオ)の所有であるという。(梁(リャン)は、なにを企んでいる?) [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)6
  • 「久しぶりだな、美蠍(メイシィエ)。おれを覚えているか」 扉の向こうに立っていたのは、舶来の背広を着た三十絡みのがっしりした男だ。「特攻の梁(リャン)」 永(ユン)が無表情で応える。 年恰好こそ似ているも、ほの暗い燭光に浮かぶ額の広いてらりとした顔は、立岐の知る“軍人のような男”ではない。 梁が、薄い眉に不遜を刷いて、永のとなりにいる立岐を一瞥する。案内してきた後部座席の男が梁に耳打ちした。「頼み [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)5
  •  芝居小屋から少し離れた竹薮に、埃を被った黒いセダンが停まっていた。「一人で来るよう言ったつもりだが」 永に続いて立岐が後部座席に乗り込んだ途端、奥の暗がりから低い声が飛ぶ。「一座の代表として同席させてもらう、彼は明晩、大切な舞台があるんでね」 助手席で下卑た笑い声があがる。案内してきた痘痕面(あばたづら)の若い男だ。「奇遇だな。おれたちも明晩、そいつに大切な仕事をお願いしようと思っていたところだ [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)4
  •  陽が沈むと、院子は足許もおぼつかない闇に閉ざされる。広場から離れた雑木の奥にたたずむ古びた小棚(納屋)に,灯はついていなかった。「永(ユン)、いないのか?」 立岐は手燭をかざして小棚に入った。一座の宿泊所は楽屋と棟つづきの母屋だが、立岐と永は此処で寝起きしている。永が雑魚寝を嫌ったからだ。 天井の梁に掛けた銅製の灯籠に火を灯す。隙間風に揺れる火明かりが冷えた闇を裂き、六畳ほどの埃くさい煉瓦造りの [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)3
  • 「永(ユン)、気いつけろ。小屋の前で亭主と女房が大喧嘩だ。離縁するとかなんとか、すげえ剣幕だ。あの亭主、そうとうあんたに入れ込んでるぜ」 看板を抱えて院子に入ってきた江(チャン)が、にやにやしながら永に声をかける。「大丈夫ですよ。男と分かれば向こうから逃げだしますから」 普段着の墨色の短衫をつけた永が、綿入れの上着を羽織りながら応える。 日が傾きだした冬空に、焚火の煙が上っている。夜の興行を控えた [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)2
  •  曇天の夜空に月はなかった。 立岐(たちき)は闇に沈んだ院子(中庭)を抜けて、楽屋へ向かった。冬だというのにどこからともなく花の香がするのは、上海からずいぶん南に来ているからだろう。夜気も刺すような冷たいものではなく、ねっとりとした野生の息吹きに満ちている。 楽屋の戸をあけると、鏡に向かう永の背中があるだけで、他に人影はなかった。舞台が引けてから二時間ほども経っていたから、皆着替えをすませて引き揚 [続きを読む]
  • 謹賀新年 2017
  • 明けましておめでとうございます!新しい年が、皆さまにとって幸多い年になりますよう心よりお祈り申し上げます。さて。恒例になりつつある「昨年は一体なにをやっていたんでしょうね?(;'∀')」と「今年の抱負」です。アーカイブを覗いてみますと〜『京都外伝 淡雪』―上海的情人外伝―『道行(ロマンス)』『風の道』三章「誓」―兵庫とお半シリーズ―『阿吽(あうん)』『男道Ⅴ 恋震い』 ―男道シリーズ―『時雨月〜帯刀と [続きを読む]
  • 美蠍(メイシィエ)1
  •  灯明に照らされた紅色の幕の前に、ほっそりした芸人が立つ。 蝙蝠を織り出した金襴の長衫(チャンサン・中国式の長着)の腰に朱の帯を結び、纏いつくような薄紅色の袴子(クーズ・中国式のズボン)を穿いている。化粧した白い貌。結い垂らした長い黒髪。それらを彩る紅の花冠と銀色の胡蝶の簪(かんざし)が、舞台端に立てられた蝋燭の火影を弾いてきらきら光っている。 芸人はうつむいたまま、胸もとで両腕を交差させ、鳥が羽 [続きを読む]
  • 珍しくも予告ですヽ(^。^)ノ
  • 神永です。クリスマスが近づいてきましたね。いかがお過ごしですか?次は何にしようかと考えていたのですが、ネタは浮かべど書き起こす時間がとれず、もたもたしているうちに年を越してしまいそうで、ならば、と蔵をのぞいてみましたらば、いいのがありました?私が小説を書くきっかけとなった某ハードボイルド冒険小説の二次から生まれた激熱の作品です。『美蠍(メイシィエ)』バディーものです?時代は1930年代。舞台は上海から [続きを読む]
  • 時雨月(しぐれづき) 5 最終回
  •  吹きつける風に雲が流され、薄い月影が照ったり陰ったりしている。そんな薄気味の悪い、人足の絶えた夜道を、於菟二は痛む腰を庇いながらとぼとぼと歩く。(畜生、すき勝手に嬲りやがって……) 佑次という忍びは、於菟二が名賀浦にきて以来の馴染みであった。右も左もわからぬ於菟二に住むところを与え、仕事を世話し、暮らしの便を図る。なにからなにまで面倒を見てもらった恩義はあるも、名賀浦に着いたその日に手籠めにされ [続きを読む]
  • 時雨月(しぐれづき) 4
  • 「――で、喜八のとっつあんの塩梅はどうだい?」 四十がらみの飴売りの男が、塗りの剥げた神楽堂の柱に凭れ、ゆったりと煙管を燻らせながら訊く。吉原被りの温和なおもて。地味な縞の単衣の尻を端折り、股引を穿いている。躯つきは中肉中背。どことて特徴のない、どこにでもいるような平凡な風体のこの男は公儀の忍び衆だ。帯刀の家人が、華を迎えに来たのを見届けた於菟二は、よやく家路についたものの、今度は仲町の外れでこの [続きを読む]
  • <しっとり絵>帯刀と於菟二“時雨月”より
  • 神永です。ボタン穴様から、悩ましい新作が届きましたよ〜〜w(>▽<)w オオー!!※上記のイラストはボタン穴様の著作物です。無断転載、持ち出しは禁止させていただきます。拙宅でノロノロ更新しております『時雨月』から、雨宿りしている於菟二です??ついていない於菟二へと雪だるま式に災難がふりかかるというお話ですが(えっ)、ボタン穴様は冒頭シーンを描いてくださいました。雨に濡れた於菟二の、この婀娜っぽさ〜c(>ω<) [続きを読む]