やぴ さん プロフィール

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やぴさん: 空想を枕に
ハンドル名やぴ さん
ブログタイトル空想を枕に
ブログURLhttp://chimame-3.blog.so-net.ne.jp/
サイト紹介文オリジナルBL小説 
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供286回 / 365日(平均5.5回/週) - 参加 2011/05/23 01:30

やぴ さんのブログ記事

  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 38
  • 勉強中のヒナに軽食を差し入れ急いでキッチンに戻ると、ブルーノとロシターが睨み合っていた。この二人、田舎にいた時から険悪だった。ロシターの方はあまり気にしてなさそうだったのに、ここに移ってからは一変している。ブルーノがあからさまに嫌な顔をするので、それも仕方がないのかもしれない。「ロシターも休憩ですか?みんな談話室でお茶してますよ」ダンはにこやかに割って入った。だったらなぜブルーノはここにいるのかと [続きを読む]
  • 日記です。(3/28)
  • こんばんは、やぴです。年度末ですね。みなさま、いかがお過ごしですか??あたしはこの度、転職しました!まだ試用期間中ですけど。前の仕事は約6年続けて、あたし的には長いなぁ〜って思ってたんですけどね。だいたい続いて2、3年だったし。面倒はいっぱいあったけど、慣れてたしまあまあ好き勝手に出来た(変なことはしてません)から、やめたのはほとんど成り行きに近かったんですけどね。で、新しいところはまだ研修終わっ [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 37
  • ブルーノはダンとキッチンにいた。ダンは図書室で勉強中のヒナたちに出す軽食の支度を任されている。今は二人の他は誰もいない。「差し入れ、ありがとうございます」ダンは周りを気にしてか、堅苦しい態度を崩さない。少なくともこの屋敷では、こそこそする必要などないのに。「カイルに頼まれたからな。それに、もらってばかりじゃ悪いだろう?」ブルーノはダンの後ろに回り込んで背中を抱いた。「それ、出し終えたら二人きりでゆ [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 36
  • 昼食の時になって初めて、スペンサーはブルーノがカイルとバーンズ邸に行くことを知らされた。朝の時点ではそんなことは言っていなかったのに、ちゃっかり手土産まで用意しているところを見ると、カイルが口にしなければブルーノは黙ったまま済ませる気だったに違いない。もう勝負は決したから、言う必要はないというわけだ。まあ、好きにすればいい。こっちはこっちで勝手にするさ。弟二人が出掛けるまで、スペンサーは自分の部屋 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 35
  • 朝食の前に調べ物をしようと、ジェームズは書斎に向かっていた。「ジェームズ、知らない男が君に会いたいと来ているそうだ。この、浮気者めっ!」声に振り返ると、パーシヴァルがすごい剣幕でこちらに向かって来ていた。「なんです?朝っぱらから。あなたは馬鹿ですか?」二人の関係は秘密でも何でもないが、公然と浮気者呼ばわりしてもいいかと言えば、それは違うと言わざるを得ない。「馬鹿は君だ。こんなにいい男が目の前にいる [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 34
  • ジャスティンとヒナが仲直りしても、ダンの降格が取り消されることはない。ヒナがそれに気付いたのは、エヴァンが約束通り熱々のモーニングティーを寝室に運んで来て、ジャスティンに追い出されたときだった。そしてエヴァンに役目を奪われたダンは、ウェインと談話室で朝の一杯をいただいているところだった。「ウェイン、のんびりしてていいの?」ダンは熱々の紅茶を喉の奥に流し込んだ。昨日はあまり眠れず、目覚めも悪い。その [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 33
  • ブルーノは悩ましげに朝のコーヒーを啜った。通行証を手に入れたのに手放しで喜べないのは、昨夜のスペンサーの放った一言が脳内にこびりついているからだ。『ダンはチャンスをくれた』その意味を一晩中考えていた。この期に及んでダンがスペンサーのものになる可能性があるということなのか、それともダンの優しさが無駄にスペンサーを喜ばせただけなのか。考えても答えが出るはずがない。ダンのことは理解しているつもりだが、ス [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 32
  • 頭が痛い。ガンガンする。スペンサーは額に手を当て、そろりと目を開ける。カーテンの隙間から差し込む日差しにうぅっと呻いた。昨夜、アパートに戻ってから酒棚を漁った。その結果、クラウドと飲む羽目になった。おじは恐ろしく酒に強い。同じペースで飲んだが為に、こうなった。俺は何か余計なことを喋っただろうか?何に腹を立てているのか、その訳を明かしたのだろうか?仕事の話はしたような気がする。ダンのことはさすがに喋 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 31
  • 今日という日も長い一日だった。ジャスティンは書斎の明かりもそのままに、ヒナの待つ寝室に急いだ。ジェームズに付き合っていては寝る時間さえ奪われかねない。もちろん、ヒナがベッドに入れてくれればの話だが。『なぜ俺が怒られる?悪いのはヒナだろう?』そうジェームズにこぼしたが、軽くいなされた。『本気で言っているのだとしたら、相当な馬鹿だと思うけど?』ったく。俺に向かって馬鹿だと言えるのは、ジェームズとヒナく [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 30
  • ブルーノはバーンズ邸を出てアパートまで戻る道すがら、ずっと考えていた。スペンサーと話し合う必要があると。「スペンサー、話がある」ブルーノは、数歩先を行くカイルとウェインの背中を見据えたまま言った。ウェインは兄弟たちを送り届ける役目を負っている。そんな必要などないのに。「俺はない」スペンサーはいとも素っ気ない。機嫌の悪さが極限まできているようだ。「いいから聞け」ブルーノは歯を食いしばり声を絞り出した [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 29
  • 堅苦しくなくてちょうどいい。スペンサーは隣に座るジェームズと、効率の良い帳簿の付け方について意見交換していた。他に適当な話題が見つからなかったのもあるが、単純に知的な会話をしたいと思ったからだ。ヒナの相手をした後では尚更。食事は順調に進み、ちょうどメインディッシュが出揃ったところだ。ブルーノは料理が出て来る度に、フォークであちこちつつきまわしている。カイルはナイフとフォークがうまく使えないのか、骨 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 28
  • ブルーノは足取り重く書斎を出た。すぐ後ろには、食事前の余興を楽しんだ二人が付いてきている。もっとかっこよく決めるはずだったのに、言いたいことの十分の一も言えなかった。クラブのこともあるし、ウォーターズが反対しないことはわかっていた。ある程度は知られているとも思っていた。ダンは出会った頃と比べてずいぶん変わった。もちろん変わらない部分もあるが、ウォーターズは目敏い。遅かれ早かれ気付いたはずだ。屋敷の [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 27
  • 「それでは、お先に」ブルーノが書斎に入ってきたのを見て、ジェームズは席を立った。目の前でぐずぐずと、自分の下した決断に愚痴をこぼすジャスティンにも飽き飽きした頃だった。それにあまり長い間パーシヴァルから目を離すのもよくない。別の誰かに目移りされても困るからな。「待て」ジャスティンは当然のようにジェームズを呼び止めた。やれやれ行かせてはくれないようだ。ジェームズは立ったまま、戸口のブルーノに目をやっ [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 26
  • ブルーノが触れた唇を指先で撫でる。少し前にはスペンサーも同じ場所に触れた。僕は何をしているのだろうか……。「あなた、ここで何をしているんです?」声に驚き視線を向けると、わずかに開いたドアの隙間からエヴァンが覗いていた。ダンは思わず両手を後ろに回した。これではまるでいたずらを見つかった子供みたいだ。「な、何も」しかも動揺が声に表れた。「別に告げ口などしませんよ」エヴァンはドアを押し、中に入ってきた。 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 25
  • 着替えを済ませたヒナが居間に入ってくるのを見て、ブルーノはダンに目配せをした。間を置いて廊下に出ると、柱の陰に隠れるようにしてダンが待っていた。「こっちへ」ダンに手を引かれ、小部屋に引きずり込まれる。ちょっとした逢い引きのようでぞくぞくした。部屋はがらんどうで、囁き声で話し合っても殊更大きく響きそうだった。この屋敷には秘密の小部屋がいくつもあるらしい。「二人だけで話したいことって何です?僕の仕事の [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 24
  • ダンは顔色ひとつ変えなかった。ついさっき、無理矢理キスを迫った相手を目の前にしていたというのに。スペンサーはブルーノと立ち話をするダンを横目で見ながら、差し出されたグラスを受け取った。確か、好きだとも告げなかったか?「見ても、あなたのものにはなりませんよ」胸の内を見透かす腹立たしい物言い。ロシター!「今日の俺は客だぞ」立場の違いを分からせるのは好きではないが(そもそもロシターと自分との間に差がある [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 23
  • やっとダンが姿を見せた。カイルが夢中になっているウェインも一緒だが、こちらの邪魔になることはない。それよりも問題は、タイミングよく――いや、悪く――戻って来たスペンサーの方だ。くそっ!なぜわざわざ今戻って来る?ウォーターズに一生挨拶していればいいものを。ブルーノはスペンサーにダンを取られる前に、素早く動いた。先を越されるのは一度だけで十分だ。「ヒナが誘ったそうですね」ダンもブルーノだけを見ていた。 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 22
  • 「まったく。みんな人使い荒いんだから」ウェインがぼやいた。というのも、少し前にエヴァンが来てお客様を居間へ案内するようにとだけ言い残して去って行ったからだ。ウェインはエヴァンに命令されたと腹を立てていたけど、あれはただの伝達事項で命令とは違う。それよりも、僕たちがお客様の案内でエヴァンがヒナの支度を手伝うという立ち位置の方が問題だ。もっとも、これを気にしているのは僕だけだけど。ダンはこぼれ出そうに [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 21
  • カイルは部屋に漂う重苦しい空気に、視線をあちこち彷徨わせた。ブルーノはずっと渋い顔をしている。廊下にいたダンを見つけてスペンサーが部屋を出て行った時から。スペンサーはウォーターさんに挨拶するとか言ってたけど、あれは嘘だと思う。理由はよく分からないけど。あーあ。ウェインさんもいたから、僕も一緒に行きたかったな。カイルはもどかしくなって、ふかふかのクッションを抱き締めた。「ロシタ、戻って来ないね」ヒナ [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 20
  • ああ……ヒナに相談したい。「あ、ダン。そこにそれを置いたらダメだよ」ぼんやりしていたダンの耳に、ウェインの小言のような声が届く。「え?あ、ごめん」ダンは手にしていたローソク立ての位置をずらした。ヒナの手の届かない場所に。「どうしたの?ぼうっとしてさ。お昼のことで、スペンサーに何か言われたの?」ウェインは手袋をはめた手で、ピカピカに磨かれた銀器をひとつひとつ丁寧にテーブルに置いていく。時々ナイフを振 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 19
  • つくづく面白い。ロシターは無表情の仮面をかぶったまま、胸の内で微笑んだ。スペンサーがこちらのことをあまりに過小評価しているのが気に入らないが、そのうちそれが間違っていることに気付くだろう。その瞬間の顔を見ることが出来たら、今日のすべてを忘れてやってもいい。なかなか手が掛かりそうだが、たかが子猫だ。手懐けられないことはない。憮然とした足取りで前を行くスペンサーも、同じようなことを考えているのだろう。 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 18
  • ダンが出て行ってから少しの間を空けて、スペンサーは部屋を出た。二人がいた場所は書斎とは反対にある図書室だった。もし今誰かに、こんなところで何をしているのかと訊ねられたら、まともな答えは返せそうにない。さっさとウォーターズに挨拶を済ませて帰ろう。「ずいぶん大胆なことをなさるのですね」急に背後から声を掛けられ、スペンサーは石のように固まった。ぞっとして全身の毛も逆立った。誰もいないことを確認したはずな [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 17
  • え、ちょ、ちょっと待って!ダンは叫んだ。つもりだったけど、口を塞がれていたので、叫びは自分の耳にもスペンサーの耳にも届かなかった。スペンサーはいつだって強引だ。しかも腹立たしい。僕とブルーノとのことを知っていて、こんな真似をするんだから。ようやくブルーノとのキスに慣れてきたところなのに、違うキスをされたら、どうしていいのか分からない。突き飛ばそうにも、相手の方が力はある。だからといって、されるがま [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 16
  • 一瞬の好機を逃さなかったおかげで、スペンサーはうまくダンを捕まえることが出来た。一緒にいたウェインは、気を利かせたのかただの逃亡か、ダンを押し付けるようにして行ってしまった。追い払う手間が省けて助かった。スペンサーはほんの少しだけ、ウェインを見直した。「お土産ありがとうございます。あとでいただきます」ダンはいつもの礼儀正しさを見せて、スペンサーとの距離を取った。スペンサーはそれが気に入らなかった。 [続きを読む]
  • ヒナおじいちゃんに会いに行く 15
  • 「あ、いたいた。スペンサーも来てるみたい」囁きとは程遠いひそひそ声が聞こえ、ブルーノは戸口に目をやった。声の主はウェイン。その向こうにダンが見え、ブルーノの胸は高鳴ると同時に締め付けられた。ダンがヒナの従者から外されたことは、たった今聞いたばかりだ。ヒナ相手にそれは理不尽だと訴えても仕方がないので黙っているが、もしも昼間のキスの代償だとしたら、その責めはブルーノが負うべきだ。ダンがウェインの肩を掴 [続きを読む]