kouyousakaguti さん プロフィール

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kouyousakagutiさん: 光の届くところへ
ハンドル名kouyousakaguti さん
ブログタイトル光の届くところへ
ブログURLhttp://kouyou.blog.jp
サイト紹介文アルコール依存症の病の奥底で入れ代わる光と影に自ら血を流しながらメスを入れる!
自由文アルコール依存症は人生の転換をもたらす。
地獄の様な日々にも、きっと何処からか日が差し込む。
私や仲間の体験から、アルコール問題で悩む本人、家族の方に、
寄り添えるような記事を日々綴って行きたい。
共に歩こう……光の届くところへ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供7回 / 365日(平均0.1回/週) - 参加 2011/09/14 16:23

kouyousakaguti さんのブログ記事

  • コップ酒の外には
  • 世の中、うまくは回れないようだ。「渡る世間は鬼ばかり」というより、「渡る世間は酒いらず」という感じ。自分の不器用さにほどほど愛想を尽かしている。世間の55歳と言ったら、もう将来の備えも済ませて暮らしも落ち着き、悠々自適の生活を満喫していてもおかしくない。『論語・為政(ためまさ)』の孔子(こうし)の晩年の言葉。「子曰(いわ)く、吾(われ)十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にし [続きを読む]
  • 雪見酒
  • なんて静かな朝の近い夜だろう。 静まり返った世界。 まだ少し、あの時の喧騒が脚元に寝転がり、酒が暗がりの端っこにしがみついている。 今、雪が止んだ。 白銀をライトに照らし、目の前をコンビニの配送のトラックが行き過ぎると、シーンとした音が辺りに雪に代わって降り積もる。 こんな夜は雪見酒。 凍りつきそうな言葉を心でねじ伏せ、夜明け前の虚空に浮かべてみた。 風も止まった。 眺めてる。 [続きを読む]
  • 酒遍歴、そしてこれから
  • 定年後の暮らしや生き方に戸惑う年配者のアルコール依存症が増えているという。酒にたよるしかない理由は、これまで会社という組織で役職を持っていたのがなくなると、自分の居場所がなくなる気がして居た堪れなくなるらしい。昨日までは部長、課長と会社の内外で持ち上げられていたのに、退職日が過ぎた後は誰も彼を訪ねてくる人はなかった、なんていう哀愁漂う話も聞く。仕事をなくして次に行くあてもなければ、家でゴロゴロし、 [続きを読む]
  • 飲むか飲まないかの年の暮れ
  • こんな師走に山に登るなんて。どうかしてると誰かに言われそう。みんな仕事納めや大掃除なんかで小忙しくしてるというのに、呑気なものだと自分でも思う。山へ向かう道中、信号待ちの後、ほら、黒い軽トラが白い時間を急加速して追い越していった。 だけど毎年そうみたい。年末仕事のある日にだって、いつの年だったかは大晦日にも、近くの山に登っている。まったく我ながらあきれたも [続きを読む]
  • あの人へ
  • 負けないもん。君は言った。あの町角で。乗り越えて見せろよ。僕は言った。通り過ぎた黄昏の風景の中で。一人呟くように。あれから1年。君の消息は掴めない。もう祈り疲れた。届かない思いを除夜の鐘に乗せるのは、初日の出を拝むまでのことだよね。奇蹟なんか信じないけど、君が歩く道が新生の息吹に吹かれるように。もう何度も何度も倒れては立ち上がった君。その場所に汗と涙の痕跡はあるだろうか。影もなくして安易に彷徨って [続きを読む]
  • お酒に代わる花
  • もしも今日一日が感謝に満たされ充実していたなら、お酒なんていらない。 断酒という生き方とは、そういうことじゃないのか。 このまま一生飲めないことも、嘆かない。 苦労ばかり掛けたお袋とのお別れの際に、最後に互いに交わした言葉は「ありがとう」の一言だった。 役目を終えた躰は、この世に魔法の言葉を残して遠い空へと旅立ち雲になった。 しかし、言葉は魂として、残された者の胸の奥にいつも同居している [続きを読む]
  • 断酒の支え、アイデンティティ喪失からの脱却
  • 人は誰でも、いつだって、自分の生きる場所を探し求めてる。そして今と違うところなら、あるいは時代が変わったなら、もっと自分が生き生きと生きられるはずだと夢想する。 そうすれば、今の自分とはかけ離れた存在になり、空と大地の間を自由に駆け巡り、広い海の上さえ渡り歩けるのではないかと錯覚する。冷めた夢からの熱い情熱ほど厳しい寒さはなく、動く物の気配もない静まり返っ [続きを読む]
  • お酒の向こうにある微笑みを
  • こんな時間に起きることは何かの用事がない限り滅多にない。ましてやブログを書く心の余裕があるなどとは、自分でも驚いている。これを書いているスマホからは、Amazonミュージックの浜田省吾のオルゴール曲が、掌と、どんより曇り時折雨の降る景色が映る窓を見ながらトレッキングへ出掛けようかどうか迷っている朝の部屋の空気に響いている。今、曲が変わった。『悲しみは雪のように』今朝7時過ぎ、中学の同級生で、好むと好まざ [続きを読む]
  • 時空という絶望環境に身を置きながら
  • 子供の頃、とても不思議だった。美容院でパーマをかけてたお袋を待つ間、幼い私は三面鏡の間で左右の鏡を代わる代わる見ながら思った。互いに鏡が映り、どこまでもトンネルのように続いている。小さくなって見えなくなっても、必ずそのあとも続いているはずだと思い、それが不思議でしょうがなかった。またある日、仰向けに寝転びながら天井を見つめ、その木目の模様が、今あることが神秘的だった。あと何年、何十年経っても、それ [続きを読む]
  • 何もせずに生まれ変わる
  • 桜散るより寂しげな紅葉がまだ残っている。まるで黄色く染まったまま居られるみたいに。そこにあるのも、ただの石ころではなく、慈悲溢れる仏のように。 心奪われるような紺碧の空に、最後の枝葉を広げて宙に還るその時、その境に、わずかな音を大地に遺して体横たえる。 坂道を登ると暖かな日差しに包まれた拠り所。 [続きを読む]
  • 妖怪博士の断酒論
  • 昨年暮れにまたひとつ、夜空の星が消えた。昭和の子供時代に夢と希望、この世の不思議と恐怖を物語の中で体験させてくれた大漫画家の水木しげるさんが亡くなった。巨星堕つ、とは言わない。亡くなる前に、娘さんたちに寿命は神様に任せておけばいい、この世は通過点にすぎないと語っていたという。そう、私たち酒飲みが無理矢理酒を止め、飲めなくなり、一生飲まなくなったことに、何も嘆いてばかりいることはない。妖怪博士に言わ [続きを読む]
  • 死別後
  • もう立ち上がれないような愛する人とのお別れに、人は涙を流し、悲しみや苦しみに孤独にただ耐え忍ぶ。誰かにすがりつきたくても、そんな自分の気持ちを本当の意味で理解してくれる人など、もうどこにも居ない気がする。ここに、とても短い詩がある。さり気なく、やさしく、静かに、寄り添うようにして佇む人を包み込むような珠玉の言葉たち。突然、目の前から消え去ってしまった、あなたを誰よりも愛した人。世界中を敵に回したと [続きを読む]
  • ボロボロの心に
  • 時折、小雨降る肌寒い夕暮れの里山。季節の花の通り。 凛と咲く、あまりの美しさに目を見張る。 燗酒よりも、お寺の街灯が愛おしい。 風は強く、散り積もる枯葉がカサカサ揺れている。あの頃の蓄積された迷いの心のように。 頂上付近、普段、誰も通らないような藪漕ぎの道の傍にも、一輪、二輪、琵 [続きを読む]
  • サンタからの贈りもの
  • ちぃさんにも、素敵なクリスマスプレゼントが届くといいですね。それは勇気の出る玉手箱です。それは浦島太郎が貰った老人になる煙なんかではなく、逆に先行きの見えない霧を払う清風の吹き出すサンタからのプレゼントです。 息子さんのことを知り、また弱さを見せられない旦那様のことや、悲しませたくはないご両親、娘さんへの配慮など、色々教えてくださいました。 大変な中で自身の病とも向き合おうとされている。でも、 [続きを読む]
  • 悲しみの霧の向こうへと
  • スマホの壁紙を探していたら、不思議な写真を見つけた。今の自分の琴線の何に触れたのかは分からないが、見た瞬間にぐっと引き込まれ、じっと見つめた後に目を閉じてみると、画像の世界に私はいて、ベンチに腰掛けていた。 似合いもしないトレンチコートを着て、ニット帽を深めに被り、しかも今より年老いていて、杖を支えに前かがみ気味になって一点を凝視していた。遠く過ぎ去った時の向こうから、その人は歩 [続きを読む]
  • 落ち葉の心
  • あの春に生まれたばかりの葉っぱのフレディ。 青々と息づいていた夏が瞬く間に過ぎ去り、今年もまた、紅に染め上がったと思った矢先には、不意の風に落ち葉と化す。 偉大なる冒険家の記念碑は、何故墓標に見えるのか? 静かに光の町を見下ろす偉業の影に心砕け散る。       [続きを読む]
  • あの頃より今に至るまで
  • 「ヒデキ、還暦」カメラに向かってそう言い、自嘲気味に笑った。我らが青春スターの西城秀樹。「ヒデキッ!」歌の合間に相槌の黄色い声が飛び交っていた。小学生の時、テレビを観てカッコいいと思った。友達に、なりきり少年がいて、掃除の時間など箒をマイクスタンド代わりにして派手な振り付けを真似ていた。子供達にも憧れだったそんな彼が中年になり、やっと結婚して子供たちも産まれたと思った矢先に、脳梗塞で倒れた。その後 [続きを読む]
  • 酒飲みの蛹を脱ぎ捨て新生の蝶へと舞え
  • 「いのちって何?死って何?どうして小さな子どもたちが死ななければいけないの?」小児ガンに冒され、小さな胸をかきむしられる思いで何度も問いかけた9歳の少年が、アメリカ精神科医エリザベス・キューブラー・ロスへその思いを託して手紙を書いた。それを受け取った彼女はとても心をうたれて、娘のフェルトペンを借り、やさしい言葉にイラストをそえ、少年に返信した手紙を元にしたのがこの本である。少年の疑問は本質的であり [続きを読む]
  • 鼻っ面の酒
  • 断酒に関して最近、考え方が定まりつつある。と言うのは、大したことはしていないにも関わらず、断酒とはなんぞや? そんな長年の疑問が、南極の極寒であるはずの白い雪の現在進行中の急激な崩壊の如くに氷解していったのだ。酔って何もかも忘れ、何もかもを手にしたい。それは身勝手な人間の愉しみであり、これまで貪欲に快楽を貪り、その犠牲の上に成り立ってしまったが、本来幸福とはその逆で、欲望からある意味離れるこ [続きを読む]
  • 飲まない幸福への道
  • 昨日の休日の朝、起きてからしばらくベッドでダラダラしてた。ふとなぜか、最近テレビでも見掛けない藤本義一が気に掛かり、枕元に置いてあったスマホに手を伸ばして調べてみると、3年ほど前に既に亡くなっていた。知らなかった。かみさんに言うと、何を今更って感じだった。さらにネットで彼の経歴などを辿っていると、人柄や気骨が知れるこんなエピソードが目にとまった。 我々の世 [続きを読む]
  • 小さな家族
  • 何にもいらなかった。田舎町の場末の歓楽街、オンボロの借家で家族3人、肩寄せ合い暮らした幼少の頃。冬、薄汚れた壁の隙間風が冷たかった。ダンボール箱を押し当て凌いでいた。雨が降ると、天井のあちこちからポトポト雨漏れ。おふくろが風呂場や台所からタライやボールを持ち出し、佗しい水滴を受けた。毎夜、階下の店から、忙しく働き、客と語らうおふくろの、小さな背中の大きな笑い声が床に響いてきて、夜の家族団欒の温かさ [続きを読む]
  • 酒を断ち切る真の己の言葉
  • 光と風。明るい山。急坂、苦しい道。ほっとする稜線、平坦な道。峠を越えて分疑点。道迷い、藪を漕ぎ、崖を這いずりながらでも上を目指すか、思慮浅く、短絡的に安逸求めて谷底へ落ちるか。 闇と心の隙間風。暗い山。 アルコール依存症者の登り続ける山の天候は激変しやすい。どれだけ熟練してても、一瞬の気の緩みが命取りになる。頭の中、いろんな言葉も飛び交う。忘れるための山歩きのはずなのに、仕事のこと、家族のこと [続きを読む]
  • 死の前の今
  • アルコール依存症を死生学の観点から捉え直すと、さしたる問題でもない気がしないでもない。その時さえ良ければいいというのは、何も飲酒に限った話でもない。たとえば大学受験。友達と遊んだり、部活や趣味、好きなことに熱中せずに、将来安全で安定していて、幸福な社会生活を送るため、いい学校に入るために自分に鞭打ち机にしがみつく。そうやって晴れて入学したはいいが、今度は受験勉強の反動で勉強せずに遊び呆け、その小遣 [続きを読む]
  • 今日、今、この刹那
  • 言葉は命だと言うけれど、言葉にすることによって真実から遠ざかるのが怖い。言葉にした途端に透き通っているものが濁ったり、形を変え歪めてしまったりもする。言葉は諸刃の剣。時に他人や自分を傷つける。たとえば、明るい未来が待っているからと、励ますつもりで誰かが声高に叫ぶ。まるでどこかにそんな未来があるみたいに。また、私たちはよくあの頃に戻りたいとも言う。青春という、あの甘酸っぱい果実の香りの季節に。でも、 [続きを読む]
  • 酒の切れた生身の身体
  • 青空の下、澄んだ空気に町が色鮮やかに蘇る。今日も1日、酒なしで気持ち良く過ごせそうな予感。都会のビルのジャングルでは、こんな視界は開けないだろう。田舎暮らしの特権。生まれてこのかた、そんな町にしがみついてきた。そこで誰もと同じく、学校に通い、友を作り、恋をし、傷つき立ち上がっては束の間の喜びに浸っていたこともあった。今は家族を持ち、娘たちもまだ独身ながらとうに成人した。父親は5歳の時に突然いなくなり [続きを読む]