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オリジナル小説を執筆&随時更新です! 楽しいお話になるといいな。

大学受験近いくせに何やってるんだ!!ww

灰街
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高知市
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高知市
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2011/10/16

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  • 第二章 #7

    日暮れ間近の夕日でオレンジに染まった町並みをヨハンは眺めていた。今いるのはいつもの踊り場ではなくアパートの屋上なので、普段より遠くまで見通すことができる。空は夕焼けの色から徐々に紫へと変わりつつあった。特に意味はないが、柵の隙間から脚を出し

  • 第二章 #6

    「……御主人様、招待状は無事クロエリア様のもとに到着した模様でございます」「文面は私が考えたんだよ〜、褒めて褒めてっ♪」「ふわぁ……私が何回も添削したじゃないの……」「 — ふむ。すべては順調と言うべきか」 — 北区 大トエルテ城四階・西の

  • 第二章 #5

    「オ……オーヴィッド=シュナール————ッ?!」ミュンゼの静かな説教に辟易したヨハンが足取り重く帰り着いた"KISS IN THE DARK"で待っていたのは、ヨハンが大声でそう叫ばざるを得ない知らせだった。ロメリアの口

  • 第二章 #4

    「 — ただいま、クロエ」「お、ロメリアか」気温がそれなりに上がった昼過ぎ、買い物に行っていたロメリアが二つの紙袋を提げて帰ってきた。買い出しはクロエやヨハンに頼むことが多いロメリアだが、今日は珍しく自分で買い物に出ていた。留守番を任されて

  • 第二章 #3

    下層区は本来南区という正式な名称がある。なのに何故この区が下層区という別称で呼ばれているのか。それは下層区の成り立ちに大きく関係している。区という物は所謂自治体である。そこには一人の"主"がいて、自身の強大な力を持って区

  • 第二章 #2

    「 — 本当、ここがラエティティアとは時々信じられなくなるよね…」日もほぼ頭上に位置する昼時、ヨハンはクロエに話していた予定通り下層区にいた。下層区といっても市街地でもレベッカの家でもなく、辺りは木々が緑の葉を生い茂らせているせいで昼であり

  • 人物紹介?ヨハン

    ヨハン=カルモンド■年齢 18歳■誕生日 4月10日■身長 157cm■種族 人狼■趣味うーん……自分に合う帽子を探す事かな?今はこのキャスケットに落ち着いてるけど、前に迷走してた時期があったんだっけ。料理も好きだよ。まだあんまり大した物は

  • 人物紹介?クロエ

    クロエ(クロエリア=ヴィットレーナ・メルンティ=アーニス)■年齢 20歳■誕生日 10月29日■身長 164cm■種族 人間■趣味美味しい酒を飲む事!カンパリソーダとかの苦味がある酒が好みだね。あとは歌う事かな……ん?意外そうな顔してるけど

  • 第二章 #1

    いつなのか思い出せないくらい遠い記憶の中、ヨハンは暖かい春の日差しを浴びていた。頬を撫でるくらいの微風がとても気持ち良くて、庭先で昼寝をしていたことを覚えている。家先の樹に吊したブランコが風に揺れて枝をざわめかせていた。そんな微睡みの中、不

  • 或る少年の独白

    — 人には何かしら人生のうちに成し遂げなければならないことがあるそれは誰かと協力して成し遂げるべきものかもしれないし、一人で立ち向かわなければならないものかもしれない成し遂げられずに死んでいく人もいる成し遂げて死んでいく人もいる自分がそれを

  • 3.ラエティティア

    *"魔都"ラエティティア"大戦"終結後に合衆国跡地に建設された"人外"のみが住まう都市。名前は建設に携わった"人外"達を讃えた"黄昏の者"達

  • 2."黄昏の者"

    *"黄昏の者""鳥籠"とラエティティア外に住む人間と"人外"達の総称。世界各地に多く分布しているが、特に欧州やアフリカ南部に多く、現在は世界人口の大半を占めている。町や村を作って定

  • 間章

    JUGEMテーマ:小説/詩— 同時刻、下層区 某家屋 —「……悪いな、長話になってしまったようだ」「いいえ、元はと言えば私がお茶を煎れたがったせいだもの」「…あれは美味かった。また馳走になろう」薄く開いた戸から月を眺める影があった。「……ふ

  • #18

    JUGEMテーマ:小説/詩「くーっ!あんたの作るカンパリソーダって最高!!」「ふふっ、お褒めに与り嬉しいわ」東区のとある酒場、

  • 1.人外

    書いて字の如く、

  • #17

    JUGEMテーマ:小説/詩「 —

  • #16

    — 人間。そのたった一つの単純な単語は脳に情報として認識されはしたが、ヨハンはその意味を即座に理解することはできなかった。…人間………人間、だって?それはこの街には最も縁遠く、外の世界に出ることなど考えたことのないヨハンが恐らく一生巡り逢う

  • #15

    JUGEMテーマ:小説/詩助けてくれたのは嬉しい。見捨てないでいてくれたのも嬉しい。……だけどコイツには今いろいろと物申したいことが山ほどある。「よくも……よくも一人きりにしてくれたなぁっ!!」「ははっ、悪い悪い。そんなに怒るなよ…別に置き

  • #14

    対峙するクロエと神奈。余裕なのか笑んでいるクロエと、先程のクロエの発言が気に入らなかったのか苦々しい顔つきの神奈。あまりにも危険な膠着状態の中、ヨハンはただうろたえることしかできなかった。神奈が表情を変えずに口を開く。「…"餓狼&

  • #13

    ヨハンはゆっくりと瞼を開いた。あれからどのくらい時間が経ったのか。気がつくと背中に平たく硬い感触があった。これは地面だろうか?腕をついて上体だけを起こす。まだ目は完全には見えないが、思考はほとんど回復しつつあった。辺りがよく見えないのは単に

  • #12

    目の前の"魔女"は、非の打ち所が無い程に美しかった。すらりと長い脚も、端正な顔立ちも、白い肌も、一つ一つがゾッとするような美しさを放っていた。だがそれは他人を引き付けはしない。言うなれば、それは自分が相手より高位であると

  • #11

    速度を早歩きから小走りに切り替えて、裏通りを走り抜ける。街灯すら疎らである裏通りは何故か鉄の臭いがした。普段この場所は疎らながらも人通りが見受けられるのだが、今は日没後という事もあってか人っ子一人いない。といっても、裏通りを根城にするような

  • #10

    「駄目だ……絶対ママに怒られる……」朝通った道を再びぼやきながらヨハンは歩いていた。その顔は浮かないというより、もはや顔色が悪いようにしか見えない。現在の時刻は夜の7時。「暗くなるまでには帰ってきなさい」と言い聞かされて育ったヨハンは今まで

  • #9

    「……迷子の灰猫君も無事帰った、か」日が落ちた完全な闇の中に、一つだけ明かりが灯っていた。クロエが廃教会の中でランタンに明かりを灯しているのである。橙色の光に照らされてなお彼女の緑色の瞳はその色をはっきりと判別でき、日中よりもきらきらと輝い

  • #8

    今になって思えば不用心なものだ。目の前の少女が例の"魔女"でないという確証などどこにもないというのに、ヨハンは彼女に対して何一つ警戒を払わずに近づいてしまった。これは完全にヨハン自身の過失だ。そしてそれによって危機に陥る

  • #7

    「人の寝顔を盗み見か……いい趣味してるね、少年」眠っていた筈の少女が仰向けのまま、ヨハンを見上げていた。その端正な顔の口元にはからかうような薄い笑みが浮かんでいる。あまりに突然の出来事に虚を突かれたヨハンはしばらく硬直していたが、数瞬の後に

  • #6

    JUGEMテーマ:小説/詩「あいつ……本当にこんな所にいるのかなぁ?」そうぼやいたヨハンがいるのは雑居地区の端に位置するとある廃墟だった。もう軽く百年ぐらいは使用されていないだろうと思われるその建物は、窓ガラスが割れたり壁が崩れていたりとか

  • #5

    大分冷めた紅茶を飲みながら、ヨハンとレベッカは話を続けた。ヨハンはレベッカの焼いてくれたクッキーを一口かじってみた。生地のほのかな甘みと優しい香ばしさが口の中に広がって、少し気持ちが落ち着いたような気がした。「確かに物騒よね……

  • #4

    「まぁ、なんていい香り……やっぱりメリーに頼んでおいて正解だったわね」「ついでに僕もこうやってのんびりできるしねー」「ふふっ、もしかしてその分明日働かせられるんじゃない?」「……それは笑えないよ」紅茶と焼き菓子の香ばしい香りに満ちた庭でヨハ

  • #3

    終戦後、"鳥籠"の外で生き残った人間達は数十人から百人程度の集落を作り、僅かに戦火を免れた北欧やアフリカの高地で暮らしていた。"鳥籠"の住人達は彼等に一切干渉せず、領地を出ずに自給自足を行った。そんな

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