甲姫 さん プロフィール

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甲姫さん: 聖女ミスリア巡礼紀行
ハンドル名甲姫 さん
ブログタイトル聖女ミスリア巡礼紀行
ブログURLhttp://seijo.ky-3.net
サイト紹介文架空の大陸を舞台にしたシリアス・ハイファンタジー。
自由文「だからこそ、生きているっていうのは、それだけで手放しがたいんだろう」

死ぬ間際の青年の前に少女が現れた。彼女は命を助ける見返りに旅の供になって欲しい、と青年に取引を持ちかける。

R-15を意識して書いてますのでご了承ください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供187回 / 365日(平均3.6回/週) - 参加 2011/12/20 03:43

甲姫 さんのブログ記事

  • 五と六の合間
  •  無邪気な寝顔を見下ろして、エランディーク・ユオンは口元を綻ばせた。すう、すうとゆっくりと繰り返される呼吸を聞いていると、不思議とこちらも和やかな気分になる。 意識のある内はあんなに賑やかな彼女も、ひとたび眠ってしまえば大人しいものだ。(――酒が回ると扱いづらいが) 寝付かせるまでの騒ぎを思い出し、苦笑いする。 エランは己の寝床を占領している女性を今一度見下ろした。背中を丸めて横になっているのは心 [続きを読む]
  • はあ
  • なんかこう、ぽちっとスイッチ押してすべてがイージーモードになりませんかね。自分のことは軌道修正できるけど自分以外がどうにもならないのが世の中……笑って乗り越えようぜ? な? (助けて殺せんせーwまあそれはともかくして、更新はもうちょっとお待たせすると思います┌(。Д。)┐ [続きを読む]
  • レアものヨ
  • そういえば、まるまる一話を一場面だけで書き切ったのって(12000字前後)なかなかレアじゃないですか? 零話は別として。ちょっとタイトル回収もし…たよ。焦土、涅(泥)、真心、赤、ボーナス:血で浸される国土キーワードがしつこくなってきたところでやめますww次回更新の前に書き溜めしたいし、藻も書きたいしで、次回は木曜日くらいを目指します。お待たせしてしまってすみません! でもその分より面白いものをお [続きを読む]
  • 五 - f.
  • 「ほんと? 楽しみにしてる!」 頬が緩むのがわかる。遊び相手となることを、彼は承諾してくれた。好きなものを好きなままでいいと、暗に伝えているようだ。 ああ、と頷いたエランの表情も心なしか柔らかい。 上機嫌にセリカは膝を下ろして座り直した。言いたいことを言い切って胸の内が軽くなり、後は大人しく答えを待つだけである。いつまでも待っていられそうな気がした。 とはいえ、待たされた時間は三呼吸ほどだった。微 [続きを読む]
  • 五 - e.
  • (口説かれているのだとしても……) 検証の仕方がわからないのが本音である。これまでの人生を振り返ってみても、異性にこんなことを言われたのは初めてだった。 それもそのはず、公女という身分が壁となっていたのだ。兄弟の友人も、宮殿に仕える使用人も役人も、たまに会話してくれた兵士や護衛ですら、一線を引いて接してきた。 引き合いに出せるものと言えば、経験ではなく聞いた話か架空の物語。しかしそこか [続きを読む]
  • 五 - d.
  • 「元から、突然体調が崩れることがあった。今回が特に危険かはわからない」 無感動に彼は語る。「常時この城に専属医が居るように、聖人聖女もひとり雇いたかったようだが……彼らはそういう依頼を受けないらしい」「そうでしょうね」 聖人または聖女とは――このアルシュント大陸の中北部に拠点を置く唯一にして最大の宗教機関、ヴィールヴ=ハイス教団が育て上げている特殊な聖職者の称号だ。傷や病を不思議な力で [続きを読む]
  • 五 - c.
  • 「カーネリアンとガーネットも似合ってはいるが」 青灰色の瞳が見つめる先は、セリカの首の下から胸元を飾る豪華な装飾品だった。「これは大公陛下からいただいたものよ?」 ゴブレットを卓に下ろし、首下に連なる宝石を無意識に撫でる。ケチをつけられようにもセリカの好みとは無関係なのだ、との無音の抗弁のつもりだった。 青年の表情が瞬時にむすっとなる。「その父上の見立てが、いまいちだと言っている」「そんなこと知ら [続きを読む]
  • どうやらタイムリミット
  • のようですねぃ。この後飛行機に乗ってびょーんします。実家にパソコンはあるのですが、家族孝行メインになるため、多分書く時間が取れません。変なところで区切ってしまいましたねw 続きはまた来週にて! 金曜日とかになると思いますがご勘弁を。待ってる間がひまだよ! ってもし思われましたら、私の最近のお気に入り作品などをどうぞお読み下さい。ご存知かもしれませんが、バスカヴィル家の政略結婚ってやつです。好きすぎ [続きを読む]
  • 五 - b.
  • 「食後酒、飲むか」 いつしかエランはゴブレット二個と酒瓶らしきものを手にしていた。そういえば自分のことに気を取られて相手の様子を確かめていなかったが、同時に食べ終わったのだろうか。それとも向こうが調整して合わせてくれたのだろうか。 どのような気遣いがあったのかはわからない。ただ、この場から逃げるべきではないとセリカは判断した。「いただくわ」 答えるやいなや、彼は食卓を引き寄せて時計回り九十度に回す [続きを読む]
  • 五 - a.
  •  ――緊張する。 平常心とはどのようにして保つものだったか、或いは取り戻すものだったか。落ち着け、焦るな、とセリカラーサ・エイラクスは軌道を見失いつつある思考回路をたしなめる。(しっかりしなきゃ) 異性と二人だけで向き合って食事をするなど――かつて百を超える群衆の前で楽器の演奏をさせられた際や、初めて馬の背に乗った際に比べたら、全然大した状況ではないはずだ。しかも昨日は二人だけで塔を上ったというの [続きを読む]
  • もう! 弄ばないでよ!
  • 昨日はダウンかと思ったら今日はアップ(?)↑です。人生ってマジでままならねーな。相変わらず気持ちジェットコースターみたいな日々が続くと思いますが、人は長い一生の中で絶対にやめないことってありますよね。私にとってはそれは運動だったり音楽だったり、創作です。なので更新ペースが乱れまくることはあっても、完全に止まったりはしないでしょう。ご安心ください。ストック溜まってません あっひゃー! 宣言どおり [続きを読む]
  • ふっひゃああああ
  • (記事タイトルに深い意味はない)この頃はリアルのアップダウンが激しく、色々と忙しいけどなんとかタイムマネージメントをがんばってやりたいことを順にやってます。とりあえず今は黒赤をガンガンストック溜めたい。できるかどうかは別として、溜めたいのである。<進捗:1記事半wで、五話以降に入る前に再度念を押したいのですが、これは恋愛モノです!なので、恋愛以外の要素のツメが甘くてもあんまり石投げないでくださいね [続きを読む]
  • 四 - h.
  • 「どうした、タバンヌス」 リューキネの髪を結い終えたらしいエランが、振り返った。「ベネフォーリ公子殿下がお呼びです。エラン公子、セリカラーサ公女ご両名にお伝えしたいことがあるそうで」「わかった。すぐに向かう」 目配せされた。その意図を汲み取り、セリカはカップに残る茶をひと思いに飲み切る。食器をなるべく静かにまとめて、使用人に手渡した。「ごちそうさまでした。リューキネ公女殿下、席を立ってもよろしいで [続きを読む]
  • 四 - g.
  • 「三つ編み四本でいいか」「お願いしますわ。セリカ姉さまはそこに座って、お茶とお菓子でもどうぞ……姉さまと呼んでもよろしくて?」 彼女の上目遣いでの問いに内心では「気が早いのでは」と思いながらも、構わないわ、と頷いておいた。 それにしても、まだ昼食を消化し切っていないというのに菓子を勧められるとは思わなかった。茶だけでもいただこうと、セリカは座布団を引き寄せ、絨毯の上に腰を掛ける。 四角 [続きを読む]
  • 四 - f.
  •  ぶわっと紺色の布がなびく。エランが素早く首を巡らせたのである。 青灰色の瞳が、激しい怒りに燃えていた。冷たく燃えるという現象が可能なら、こう見えるだろう。 思わずセリカは立ち竦んだ。「おい、気色悪い冗談は止せ。この口は戯言(たわごと)しか吐けないようだな、リュー?」 あろうことか青年は少女の愛らしい口の両端に親指を突っ込んで――先ほど頬をつねった時とは比べものにならないほどの勢いで左右に引っ張っ [続きを読む]
  • 四 - e.
  • 「んまあ、ひどい! ちょっとしたお戯れではありませんか」 リューキネと呼ばれた少女は眉根に皴を刻み、唇を震わせた。怒り方までさまになっているというか、可愛らしい。たとえセリカが真似したかったとしても、到底できそうにない。「そうか。私はてっきり、急に体調を崩したのかと」「ご心配ありがとうございます。今日は気分がいいんですのよ」 彼女は得意そうに鼻を鳴らし、頬をつねる手を優しく握った。「ならいいが、無 [続きを読む]
  • 四 - d.
  •  セリカはしばしの間、公子の言葉を咀嚼した。(遠くを見ていて一緒じゃないのが怖い、って家族として足並みが揃わないことへの不信感? それとももっと別の意味が?) 子供の言うことだ、鋭い洞察眼で深いことを言っているのかもしれないし、的確な表現が出て来なくてこの言葉で代替しているだけかもしれない。 足並みが揃うかどうかなんて話は、そもそもこの兄弟にとってはあまり意味を持たないような気がする。皆個性の強い [続きを読む]
  • 四 - c.
  •  リスをのせた掌が、幼児の顔に寄せられた。 アダレムは一瞬の逡巡を見せたが、すぐに毛並への欲求に屈して手を伸ばした。おそるおそる、頭から撫でている。彼が「ふわあ! ほんとにもふもふです!」などと感心している間、セリカは小声で問う。「何をしたらそんなに仲良くなれたの」「別に何もしていない。数日前だったか、私がベンチに横になって昼寝をしている間に、そいつに足蹴に……景色の一部と認識したかは [続きを読む]
  • 日常にもどり
  • ました。しかし鼻孔? から喉が痛いれす。多分帰りの飛行機でうたたねした後くらいから始まったので、何かを誰かからいただいたのかもしれない。そして多分速攻で野郎にもうつしてしまいました(ごめんよ)マスクどこにやったか忘れたーので、加湿器全開にして頑張る。 [続きを読む]
  • 四 - b.
  • 「おはようございます、アダレム公子」「おは、よ、ございましゅ」 五、六歳くらいの男児はごにょごにょと挨拶をする。続けてこちらの腹までしか届かない小さな身体を折り曲げて、正式な礼を繰り出した。つむじが見れるかなとセリカはよくわからない期待をしたが、頭頂部はターバンに隠されていてそれは叶わなかった。「ほんじつは……いかが、おすご――おすごしで」「いいのよ、かしこまらなくて。ここはくつろぐ為 [続きを読む]
  • 四 - a.
  • 一晩かけて心身ともによく休んだ後だと、己が昨夜エランディーク公子にどれほどの醜態を晒したのかを改めて理解できた。 顔を合せづらい。が、幸いと今日は偉い人からのご指示がない。好きにくつろいでいてくださいとの通達を受けただけで、何の予定も組まされていないのだった。 結婚式は明日だと言うのにこんなにのんびりしていいのだろうか。そう思いながらも、セリカはバルバティアを連れて気晴らしに庭園の中を散策する。  [続きを読む]
  • 次回更新は4/7を狙います
  • そういえば最近カクヨムにもミスリアを転載してます。ブックウォーカーなんたら賞の読者選考が五月頭には終わるというので、これはもう最終章まで急いでうpった方がいい気がしてきました。読者に評価していただけるかどうかは別として。幸いなことに、投稿がめっちゃ楽です。あとは4/6が誕生日なのでそれまで浮ついて過ごす所存です(おい代わりと言ってはなんですが、ちょっと前に書いた140字小説でもどうぞ。黒赤本編の進行を [続きを読む]