初めての長編作成に伴いブログを作成しました。気長に読んでもらえればうれしいです。
誤字・脱字が多いかと思いますが、コメント気軽にもらえれば作者が喜びます。
五 議事堂防衛戦線(4) 薙刀を構えた夜羽の前を四人ほどの隊員が取り囲んだ。隊員の息遣いが周りの音を支配する。次の瞬間一斉に隊員たちが夜羽に向かって切りかかった。「やぁぁぁ!」それと同時に夜羽は飛び上がった。というより空に浮かんだという方が正しいだろう
五 議事堂防衛戦線(3) 敵は短刀を構え九多郎の前に立ちはだかった。顔を頭巾で隠し、全身も黒い着物で覆われていたため、はっきりとわかるのは短刀の鋭い光と眼光だけだった。九多郎は未だ刀を抜けずにいた。突然のことに気が動転していたのか、相手の眼の鋭さに恐怖を
五 議事堂防衛戦線(2) 上弦の月が西に傾き始めたころ、九多郎はテント前の松明の横で待機していた。春とはいえやはり夜は冷える。松明の炎が温かく感じた。数名の隊員たちは仮眠のためにテントの中で休んでいる。もう少しすれば見張りの交代だと思いながら、九多郎は
五 議事堂防衛戦線(1) 宣戦布告から一週間が過ぎた。その後、黒の大神からの情報は得られなかったが、国議事堂の周辺では物々しい警備が桜武隊によって行われていた。国民は宣戦布告を受け、一時は混乱に陥ったが、大統領の国営ラジオ放送により、桜武隊における警護の
四 宣戦布告(5)「あれは俺が旧国家の保安組織・武侯院(ぶこういん)に居たころの話だ。」柿中は静かに語り始めた。「お前の父上藤堂勘兵衛は武侯院の精鋭部隊にいた。その下で隊員としていたのが、俺や四ヶ久野だ。しかしながら、前国家の政権を持っていた幕府の権力失
四 宣戦布告(4)隊長室には緊迫した空気が流れていた。柿中は腕を組み九多郎と錬司の前に座っていた。三人とも口を開かずにしばしの時間が流れた。「ん~じゃあ。モンブランで!」一番先に口を開いたのは錬司だった。そう言って机の上にあった皿のモンブランケーキを自分
四 宣戦布告(3) 詰所に着いた三人は会議室に向かった。九多郎にとっては初めての会議室だった。観音開き大きな扉を開くと百人近くの隊員が階段教室にひしめき合っていた。「キュウタもこっちに来な。」錬司に言われるがまま九多郎は一番前の堰に座った。柿中はそのまま
四 宣戦布告(2) サングラスの男は振り返ることはしなかったがその場に立ち止まった。「おまえ。黒の大神だな。」「桜武隊か。」サングラスの男がこちらを振り返った。その男の胸には黒いひし形の刺青が見えた。緊張感が漂う。「桜武隊隊長柿中侑三だ。こちらに素直に投
四 宣戦布告(1)三人は食事を終え、店を後にした。「さて、向かうか。」「そうですね。」「どちらに?」九多郎は二人に聞いた。「秋葉原。」運転席からにやっという顔で錬司がそう答えた。「あの街に何かあるんですか?」「あそこはね。色んな人の吹き溜まりみたいなもん
三 入隊(6) 三人の乗った車が詰所の門をくぐった。運転席に陣内組長。後部座席には柿中隊長。助手席に九多郎が座っていた。「飯はどこにする。」そういいだしたのは柿中だった。「そうですね~。軽いのがいいですね。キュウタくんはどこか知らない?」「えっ?自分です
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