blackout さん プロフィール

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blackoutさん: fallen world
ハンドル名blackout さん
ブログタイトルfallen world
ブログURLhttp://blackout9999.blogspot.com/
サイト紹介文小説のテーマはニヒリズム。 薄闇のような、動いているはずの場面も止まっているかのような世界観。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供249回 / 365日(平均4.8回/週) - 参加 2011/12/30 18:37

blackout さんのブログ記事

  • ■47
  • 小松は外を眺めながら落ち着かない様子でタバコを吸っていた携帯電話が鳴る1コールで電話に出る「もしもし」『電話したぁ〜?』真奈美の舌足らずな声が聞こえてきた「ああ。例のメールの件で話がある」『あぁ〜あれね。疑ってんの?』「まあな」『とりあえず〜。信じる信じないは勝手だけど、あの写メは合成とかしてないからね。それに〜。ケータイでそういうことってやるの難しいと思うし』「そうか…」『ほかに何かある〜?』「 [続きを読む]
  • ■46
  • 顔をしかめながら電話をしている真奈美呼び出し音が鳴るばかり携帯電話の画面には『マコト』の文字が点滅している溜息をつきながら電話を切る俺は部屋の鍵を開け、香織を招き入れた1人暮らしをするようになってちょうど3年目ぐらいだろうかこの部屋に女性を連れてくるのは初めてだった「男の人の部屋じゃないみたい。あ、もしかして布団敷きっ放し?」「まさか、こうなることは想定外だったからね」「ベッドにしなかったんだ?」 [続きを読む]
  • ■45
  • スタジオアルタ前にある広場で電話をしている真奈美「えぇ〜?なんでぇ〜?今日約束したじゃん。…もしかして、あたしがセミナー途中で帰ったからとかなの?う〜ん…。あっ!ちょっと」電話の切れる音。慌てて架け直すが、呼び出し音が鳴るばかりタバコに火を点けようとする真奈美ガスが切れているせいかなかなか火が点かない「…最悪」京王八王子駅のベンチに俺と香織は手を繋ぎ、お互い寄り添うように座っていた時計を見ると、ま [続きを読む]
  • ■44
  • 俺はいつの間にか眠ってしまっていたようだ電車は格好の睡眠場所でもある香織は俺の肩に顔を乗せて眠っていた俺も香織に体を預けて眠っていたので、お互い様と言ったところか…傍から見れば恋人同士に見えただろう真奈美の言っていたことは嘘ではなかったようだし、俺も薄々感じていたことでもあったちょうど高幡不動駅だったどうやら俺たちが乗っている車両の乗客は2人だけのようだ香織は完全に熟睡しているようだった全体重を俺 [続きを読む]
  • ■43
  • 小松は八王子の東急スクエア最上階にあるスカイラウンジにいた窓際の席で顔をしかめながらタバコを吸っていたテーブルには無記入のオールモスト社の会員登録用紙が置かれていた携帯電話が鳴る真奈美からメールが来たようだった『香織が男に走っちゃったよ〜。信じる信じないは勝手だけど』添付ファイルは香織と明神が並んで歩いている後姿を撮った写真だった心なしか手を繋いでいるようにも見えた「…」『もしもし…』大城の眠そう [続きを読む]
  • ■42
  • JR八王子駅の改札口から大城が出てくるちょうど小松がいつもの格好で足早に歩いていくのが見えた小松は急いでいる様子で、大城に気付くことはなかった大城は小松に気付き、携帯電話を取り出そうとしたが、思い直したようにしまった真奈美は中野サンプラザ前で電話をしていた「いや、なんかね〜。1人バックレられちゃってぇ。そんなことないって。うん…。まあ、そうだね。1人はあたしの直ダウンで〜、もう1人はそのバックレた [続きを読む]
  • ■41
  • 会場は既に満員だったクラシックコンサートに使われることもありそうなホールで収容人数は少なく見積もっても1000人はいけそうだった俺と香織の席は既に予約済みだったようで、真奈美がハンドバックとコートで席を取っていた場所はちょうど最後尾だった「お二人さんが隣同士になるような席を用意しといたから」通路側に座っていた真奈美は相変わらずニヤニヤしていたどうやら香織のうろたえる反応を面白がっているようだった「 [続きを読む]
  • ■40
  • 俺と香織はようやく中野サンプラザの前で真奈美に追いついた追いつくやいなや、真奈美はまるで待っていたかのように立ち止まる「お二人さん。お似合いだね」真奈美は全く振り返ることがなかったが、声のトーンから判断するに、いたずらっ子のようにニヤニヤしていることだろう「え?」一瞬香織の表情にうろたえが出た気がした「な〜んか、並んで歩いてるとすごい絵になるんだよね〜。凸凹じゃないし、オシャレだし、ね…」初めて振 [続きを読む]
  • ■39
  • 日曜の午前10時15分俺は大城と待ち合わせする約束をしたJR中野駅北口の改札口付近に着いた前日は近所のスーパーで購入したスミノフを飲んで寝たにも関わらずちゃんと起きることが出来た適度な飲酒は体にいいと言われるが、案外間違いではないかもしれないだてに百薬の長と言われていないものだ今日はいつもよりは多少セミフォーマルな格好を心がけてみたとは言え、ブーツをビジネスシューズ的な革靴に履き替えるぐらいのもの [続きを読む]
  • ■38
  • 香織はベランダから外を眺めながら電話をしている電話からは真奈美の声が漏れてくる『香織も明日の話聞いたら、絶対フューチャーズやりたくなると思うよ〜。だって、あの男みたいな自分のやり方を押し付けるような人いないし〜。すごく柔軟でやりやすいよ〜』「そうなんだ」『うん。間違いないよ〜。あたし今メンバーの人と付き合ってんだけど〜、何か言われたことないし』「え?マコト君とは別れたの?」『別れてないよ〜。ていう [続きを読む]
  • ■37
  • 「お客さん。終点ですよ」俺は一瞬自分がどこにいるかわからなかった駅員の声が夢の中で聞こえているような気がしたどうやら京王八王子に着いたようだ新宿駅始発の電車に乗るやいなや深い眠りに落ちてしまったようだ電車から降りて、携帯電話のサブディスプレイを見ると22時半になっていた駅員に起こされたときは内心では慌てていたが、表面上では平然としているような状態だったに違いない今日は終業間際で朝一対応したクレーム [続きを読む]
  • ■36
  • 午後2時俺は近くの自販機で買ったホットココアを飲むことにしたちょうど昼休憩の時間だったが、今日は食欲が湧かない朝一取った電話がクレーム案件で、ついさっきまで揉めに揉めた挙句に解決しないどころか『またあとで電話する』で終わってしまった一体何時間話せば気が済むのだろうか?しかも、言っていることは支離滅裂にも関わらず、俺の言うことに関しては揚げ足を取るように突っ込みを入れてくるのだからタチが悪いどんな仕 [続きを読む]
  • ■35
  • 朝礼が終わったどこかの営業会社のように体育会系のノリで今日の意気込みを言ったりするわけではない対応方法や事務処理の変更があった場合はその内容が告知されるし、部署全体のCSこと顧客満足度の数字や1時間あたりの電話を取った件数を数値化したものが発表されたりするだけだ亀山は奥の方にある席に座っており、PCの画面を凝視していたスーパーバイザーの中でも部署全体の数字を見たり、オペレーターの管理をしていたりす [続きを読む]
  • ■34
  • 9時35分俺はコールセンターのセキュリティゲートに入館証をかざして通り抜ける朝礼が45分にあり、それまでに専用PCに自分のIDを打ち込む作業があり、ギリギリになると一時的にシステムダウンすることもあってか、極力早めに出勤するようにしているこう書くと、『なんだ。結構真面目なんじゃん』と仰る方もいそうだが、ただ単に昔から何をするにも常に余裕を持って行動をしたいだけなのだそして、何より遅刻ギリギリの人間 [続きを読む]
  • ■33
  • どうやら今日はちゃんと起きられたようだ朝7時にセットしておいた携帯電話のアラームに反応して、目を開けることが出来たからだただ、体を起こすのは億劫で仕方がないしかし、ここで誘惑に負けてもう1度寝てしまうと昨日の二の舞になるのは火を見るより明らかだったここは心を鬼にして起きなければならないようだ今日はこないだのようなプチセレブな朝食ではなく、近所のスーパーで売っている8個入りのパンとコーヒー牛乳という [続きを読む]
  • ■32
  • 携帯電話片手に電話をしている大城「日曜は俺も行くよ。あともう一人最近俺のダウンになったヤツも連れてくからよ。お楽しみって感じかな。ああ…。またな」小松は渋谷駅西口にある歩道橋を歩きながら、携帯電話を片手に電話をしていた電話の主は香織だった「おう。お疲れ。真奈美の件どうなった?」『とりあえず今度日曜にセミナーがあるみたいだから、行って来るつもり』「ああ。色々と勉強になるだろうから、いいんじゃない?」 [続きを読む]
  • ■31
  • 俺はちょうどメールソフトを立ち上げたところだった以前はOUTLOOK EXPRESSを使っていたが、同僚に勧められて今はMOZILLA社のThunderbirdを使っている迷惑メール振り分け機能も充実しているし、何よりも軽いちなみにブラウザソフトもIEではなく、同じくMOZILLA社のFirefoxを使っているどうやら間違いなく大城から招待メールが来ていたようだメールをチェックしようとすると携帯電話が鳴るサブディスプレイを見ると『大城』と出てい [続きを読む]
  • ■30
  • 大城は顔をしかめながらセブンスターの煙を吸い込んでいたベンチの上に投げ出された携帯電話が鳴るサブディスプレイには『小泉真奈美』と出ている「んだよ」『昨日はごめんねぇ。ドタキャンするつもりなかったんだけどぉ』相変わらず真奈美の声は甘ったるかった一体どんな声帯をしているのだろうか?大城としては会社から業務連絡の電話が来るのも煩わしいが、それと同じぐらい真奈美の声を聞くのも煩わしかった「はいはい。で?何 [続きを読む]
  • ■29
  • 壁掛け時計はちょうど3時をさしていたさすがの俺もこの時間ならば目はすっかり覚めていたそして、寝すぎた後遺症として頭が痛かった頭痛になるときいつも痛くなる後頭部が痛かったしかし、さすがにこのまま寝ているのも辛いので起きることにしたカーテンを開けると、空は雲一つない快晴だったこれで寒くなければ最高なのだが…俺の部屋は間取りはいわゆる1Lだが、縦長な作りになっているため体感的にはもう少し広く感じる窓は1 [続きを読む]
  • ■28
  • 大城は吉祥寺にある井の頭公園のベンチに座り、セブンスターをくわえながら目の前に広がる池を眺めていた鴨や白鳥が優雅に泳いでいるのが見えるだが、それはあくまでも水上に出ている胴体だけを見ればというだけのこと実際は水面下では足で必死に漕いでいるはずだ携帯電話が鳴るサブディスプレイに『会社』と出ている「うるせえ…。所詮労働だろ?てか数字なんて見りゃわかんだろ?なんでいちいちてめえに報告しなきゃなんねえんだ [続きを読む]
  • ■27
  • どうやら俺は気付いたら寝ていたようだったとは言っても学生時代のときのように参考書を開いたまま机に突っ伏していたわけではないしっかりと部屋に敷きっ放しにしている布団に入って寝ていた間違っても机で寝ると後が大変なことになるまず体中が痛くなるし、なにより怖いのが季節的に風邪を引く確率が限りなく100パーセントに近くなることだ外は既に太陽に照らされて明るくなっていた寝るときは常にカーテンを閉めているが、部 [続きを読む]
  • ■26
  • デニーズは24時間営業ということもあるが、窓際にもチラホラと人がいるのが見える心なしか店内の照明は暗めだその中に大城がいるのが見える。どうやらタバコを吸っているようだった思わず大城をジッと見る香織だが、大城は香織の存在に全く気付かない様子大城は顔をしかめながらセブンスターを吸っているテーブルには大盛りのパスタが入っていたと思われる皿やスープの大と思われる大きさの底が深めの皿もあったテーブルに投げ出 [続きを読む]
  • ■25
  • 京王八王子駅とJR八王子駅の間にあるデニーズのあたりを歩いている香織携帯電話が鳴るサブディスプレイを見ると、『真奈美』と表示が出ている立ち止まり携帯電話を見つめるが、電話に出る素振りは全くなかった携帯電話が鳴り止む深くため息をつき携帯電話をしまう香織 [続きを読む]
  • ■24
  • 電車はちょうど北野駅から発車しようとしていた車内は1つの席に1人しか座っていないぐらい人が少なかった小松と香織が並んで座っていた「そうなんだ…。じゃあ、もう真奈美は来ないんだね」香織の顔に笑顔はなかった「ああ。俺は今まで色んなヤツを見てきたからわかるんだ。真奈美はもういないものとして考えた方がいいね。確かにショックかもしれないけど、誰よりも残念なのは俺だよ。2人とも俺の直紹介だからね」「そうだよね [続きを読む]
  • ■23
  • 京王八王子駅とJR八王子駅を結ぶ通りは昼間は人通り、交通量とも多く賑やかな場所だが、さすがに夜11時という時間帯になると閑散とした雰囲気になる新宿や銀座の歩行者天国のように車道のど真ん中を歩いても問題ないような状態だったデニーズの1番奥にある窓側の席にもたれかかるように座る大城入り口からはちょうど左側に位置する場所だこのデニーズは1階ではなく2階にある1階はセブンイレブンとタリーズがある大城の座っ [続きを読む]