blackout さん プロフィール

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blackoutさん: fallen world
ハンドル名blackout さん
ブログタイトルfallen world
ブログURLhttp://blackout9999.blogspot.com/
サイト紹介文薄闇のような、動いているはずの場面も止まっているかのような世界観。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供203回 / 365日(平均3.9回/週) - 参加 2011/12/30 18:37

blackout さんのブログ記事

  • Temporary sweet dream
  • 「ただいま」ドアが開き、防毒マスクを外しながらヨシキが入ってくる。待っていたかのようなサヤ。99%全裸に等しいマイクロビキニを身につけていた。ヨシキは一瞬驚いたような表情を浮かべるが、すぐさまいやらしく崩れていく。包み込むような微笑を浮かべ、両手を伸ばすサヤ。 [続きを読む]
  • Beginning of nightmare II
  • 人の入りが疎らな飲食店。空虚で焦点の合わない眼差しのリュウスケ。この飲食店は人口減少に伴い、全国各地にあった店舗の大半を閉鎖していた。「…」10年前。住宅街を歩いているリュウスケ。「!?」父親と見知らぬ女性が手を繋ぎ、肩を寄せ合い歩いている。後ろのリュウスケには気づいていないようだった。「…」…5階建てのマンション。中に消えていく2人。…物陰から様子を伺うリュウスケ。エレベーターが閉じていく。深くキス [続きを読む]
  • Beginning of nightmare
  • 事務所内は忙しそうに人が行き来している。「…」不安そうな表情のヨシキ。…上目遣いのサヤ。規則正しく上下している頭。口で愛撫する音。不規則に動く濡れた女体。… [続きを読む]
  • Time of force of habit V
  • 壁に掛けられた時計は3時になっている。床に投げ出されたスマートフォンは無音状態で、画面は何も表示されていない。固く閉じられていたリュウスケの目がうっすらと開いていく。「…」室温は36℃。それまでは動き続けていたのか、動いては止まってを繰り返していたのか、ずっと止まったままだったのか、冷房は止まっていた。焦点が合っていないような眼差しのリュウスケ。空腹を知らせる音が響く。… [続きを読む]
  • Slight difference
  • サヤは今日も重装備で、日課となっている散歩をしていた。目の前に広がる光景は、いつもと同じ、薄闇と黒靄に覆われたものだった。人工知能の産物たちは、今日も、不平も不満も言わずに、与えられた任務を忠実にこなしていた。…今日はいないのかな。昨日リュウスケがいたはずの場所には、半袖姿の、ヨシキとほぼ同じ身長の痩せた男がいる。その男はスマートフォンの画面から目を離すことはなく、周りの様子は全く見ていないようだ [続きを読む]
  • Time of obligation IV
  • 汗に濡れたヨシキとサヤが抱き合い、激しく、何度も上下を入れ替え合っている。…はあ…、はあ…、はあ…、はあ…、はあ…。フフ…。やっぱり、喜んでくれた…。顔を左に向けるサヤ。仰向けの状態で、目を閉じて荒く息をしているヨシキ。はあ……、はあ……。いつもより疲れちゃってるんだね…。激しかったもんね…。でも…。サヤの手がヨシキの下半身を弄り始める。それに反応するように、腹の辺りが動く。フフ…、でもすぐに元気 [続きを読む]
  • Time of force of habit IV
  • 壁に掛けられた時計は10時になっている。床に投げ出されたスマートフォンは無音状態。固く閉じられていたリュウスケの目がうっすらと開いていく。「…」室温は34℃。これまで止まっていた冷房が動き始める。リュウスケの目がゆっくりと閉じていく。… [続きを読む]
  • Time of obligation III
  • 「ただいま」ドアが開き、ヨシキが入ってくる。防毒マスクは、その存在を否定されるかのように取り外される。一糸まとわぬ状態にエプロンだけをつけたサヤがやってくる。エプロンの横から見える曲線美と汗に濡れた艶やかな肌。ヨシキの表情がいやらしく崩れていく。サヤの瞳は呼応するように黒目の割合が増え、口元には安堵したような微笑が浮かぶ。… [続きを読む]
  • In the train
  • 電車内は、空気清浄機が回っており酸素が絶え間なく送り込まれるようになっていたが、防毒マスクを外している人間とそうでない人間との割合がほぼ半々だった。ヨシキは防毒マスクを外すことはなかった。この未曾有の大気汚染に見舞われるようになったのは1年ほど前だった。無論兆候はそれ以前から出ており、サヤは2〜3年ほど前から、日によって咳の回数や過呼吸が増えるようになった。車内の人間は疎らだった。この1年間、寿命を全 [続きを読む]
  • Time of force of habit III
  • 壁に掛けられた時計はちょうど6時半になっている。床に投げ出されたスマートフォンからは、笑い声と無駄に高揚感のある話し声がひたすら漏れてくる。リュウスケは仰向けになっており、眠ってしまったのか、目は固く閉じられていた。室温は31〜32℃の間を行ったり来たりしていたが、これまで問題なく稼働していた冷房が止まってしまう。… [続きを読む]
  • To the road home II
  • 18時半。事務所を後にするヨシキ。珍しく残務がそれほどなかったため、多少早い終業だった。自宅は、電車で30分圏内にある3LDKのマンションだった。ルミとの間に家族が増えることを想定し、2年前に住み始めた。「…」スマートフォンを操作しているヨシキ。画面にはメッセージを送信するアプリが起動しており、「これから帰るよ。夜メシ買って帰るのでよろしく」と表示されていた。街灯の明かりは靄で滲んでいた。かろうじて道や建 [続きを読む]
  • Monologue III
  • はあ…、5時か…う〜ん、汗が全然引かないなぁ。蒸すし……まだ32℃かぁ…早くもっと涼しくなんないかな。…あ、でも私が汗いっぱいかいてる方が、ヨシキ気持ち良さそうだし、いっか。それに肌がツルツルになる入浴剤でお風呂入ったし。フフ… [続きを読む]
  • Time of force of habit II
  • 寝転がってスマートフォンを眺めているリュウスケ。テレビ番組のようだった。部屋は、引き払ったあと並みに何もなく、壁に掛けられた時計はちょうど5時になっている。室温は32〜33℃の間を行ったり来たりしていた。帰宅後約2時間程度のため、冷房を入れてもすぐに室温が下がることはない。リュウスケはヨシキと同級生で、同じ公立高校に通っていた。クラスは違ったが、お互い成績は良く、直接の関わりはなかったものの、それとなく [続きを読む]
  • Time of force of habit
  • 時刻はちょうど17時。「あと1時間で解放される」事務所内の全員が、そのように思う空気感が一斉に出てくる時間帯でもあった。ヨシキは4年制の大学を卒業後、22歳で入社し5年目だった。大学は偏差値ランキングトップ3の一角で、会社も、誰しもが名前を知っているような大手だった。サヤは4歳年下で、同じ大学だった。恋人関係はそのときに始まった。入社先はお互いに違っていたが、誰しもが名前を知っているような大手ではあった。 [続きを読む]
  • Time of obligation II
  • 全身隈無くシャワーを浴びているサヤ。細身ながら出るところは出ている曲線美。…湯船に浸かっている髪を結んだサヤ。お湯は、薬用効果のある入浴剤が入っているせいかクリーム色をしていた。「…」サヤの瞳は白目よりも黒目の方が多く、黒い宝石のようだった。考え事をしているのか、空虚な眼差しだった。 [続きを読む]
  • To the road home
  • 時刻は15時半。業務の報告や引き継ぎなどを終えて、家路に向かっているリュウスケ。自宅と川は徒歩15分圏内で、同僚たちもそれなりに近い場所に住んでいると思われたが、お互いに面識はなく、興味・関心もなかったため、実際のところはよくわからなかった。リュウスケが住んでいるアパートは鉄筋造りの2階建だった。10世帯だったが、実際に住んでいるのはリュウスケ含め、数人程度と思われた。部屋は2階で、通りから見える場所にあ [続きを読む]
  • Monologue II
  • はあ…、はあ…、はあ……ちょっと、無理しちゃったかな……汗も、いっぱいかいちゃったし…………まだ、部屋は35℃なんだ…ずっと、クーラー入れてるのに…………ヨシキが帰ってくるまでに、30℃ぐらいになる、かな…………………はあ、よし、そろそろシャワーにしよ… [続きを読む]
  • River abandoning the dead bodies II
  • サヤは散歩をするように、川の周りを歩いていた。時々立ち止まったり、手すりに近づいて眼下の様子を見ていた。緩やかな流れの中に、時折ロボットに投げ落とされたと思われる亡骸が見えた。サヤはこの重度に進んだ大気汚染の犠牲者だった。元々強くなかった呼吸器系と循環器系の機能は著しく低下し、かろうじて歩くことはできたものの、数時間程度が限界だった。また、声帯は機能不全になってしまった。気候に合わない服装をしてい [続きを読む]
  • Submerged in extreme heat
  • 気温は35℃だった。日によっては40℃を超えることも珍しくなく、ごく稀に30℃を下回ることがあるような状況だった。世界規模でエネルギー源として燃やされ続けてきた化石燃料から発生する粒子状物質が、太陽の熱を吸収することでもたらす温室効果だった。時刻はちょうど10時になった。行き交う人の流れが疎らになり始める頃でもあった。サヤがやってくる。防毒マスクをつけ、肌の露出は皆無で、白とピンクが基調の、全身にヒラヒラ [続きを読む]
  • River abandoning the dead bodies
  • 川は20〜30mほど下にあった。手すりは設置されてはいるが、乗り越えようと思えば乗り越えられる高さだった。巡回するように歩いている人型ロボット。少子高齢化対策に生み出された人工知能の産物だった。本来は接客サービスや介護用だったが、用途不要になったため、相当数が配置されるようになった。スマートフォンを操作しているリュウスケ。画面にはアプリが起動しており、川の地図のようなものが表示されていた。赤い点が川の [続きを読む]
  • Submerged in dark haze
  • 対岸が見えないほどの広さの川。流れは緩やかだ。辺りは靄がかかったように黒く霞んでいる。時折通る車は全てヘッドライトが点灯していた。防毒マスクにタンクトップ・ハーフパンツ姿のリュウスケ。手にはスマートフォンが握られており、画面に表示される時刻は8:00となっている。薄闇に覆われたような空。太陽は霞んでいたものの、かろうじて見える状態だった。猫背でうつむき加減なヨシキが足早にやってくる。防毒マスクに半袖の [続きを読む]
  • Monologue
  • あ…あ、あ、あ…あん!…ヨシキ、今日も激しい…でも、ここ最近はなんか違う…なんだろう…愛されてるんじゃなくて、当たられてるような感じ…う!…仕事でよくないことでもあったのかな…それとも、私が声を失って、体もボロボロになっちゃって、働けなくなっちゃったから?…もしくはその両方?…ヨシキ…… [続きを読む]
  • Time of obligation
  • 薄闇に覆われた空間。荒い息遣いが反響している。白く浮かび上がっているヨシキの後ろ姿。背中には力の限り掴んでいる手、足には程よい肉付きをした足が絡みついている。サヤだった。ヨシキは身長が165cmほどだが、サヤの全身はその後ろ姿に、完全に覆い隠されていた。中肉中背の体が前後・上下に激しく動いている。荒い息遣いに低めの唸り声が加わり、背中に大粒の汗が浮かんでいく。サヤの指はその背中に食い込み、足も解くこと [続きを読む]
  • Ashen planet
  • 漆黒の宇宙空間に浮かぶ灰色の惑星。ちょうど金色の惑星と赤色の惑星に挟まれる位置にあり、所々が薄くなっている以外は、全て濃くなっていた。かつては、多種多様な生命が生存する青い星と呼ばれていたのが嘘のような状態だった。 [続きを読む]
  • ●0
  • 対岸が見えないほどの大きな滝だった滝壺に落ちる水量も膨大で、落差は100mほどだったため、落下速度が早く、轟音とともにおびただしい水煙が立ち上っていたこれまで昼夜問わずセルリアンブルーだった水が、ターコイスブルーに変わっていた雲に覆われているときも色が変わらないことから、光の反射によるものではないようだった滝の裏には洞窟があった太陽光の届かない、暗闇、ひんやりとした空気に覆われた場所ではなく、ターコイ [続きを読む]