千世 さん プロフィール

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千世さん: ちせ本の記録
ハンドル名千世 さん
ブログタイトルちせ本の記録
ブログURLhttp://tomoyo0425.blog.fc2.com/
サイト紹介文好きな本だけを集めた読書感想文です。純文学を中心にしますので、宿題やレポートの参考にもどうぞ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供26回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2012/01/12 19:23

千世 さんのブログ記事

  • 「破獄」 吉村昭
  • 破獄(新潮文庫)著者 : 吉村昭新潮社発売日 : 1986-12-20ブクログでレビューを見る?戦時中から戦後にかけて、4度の脱獄を成し遂げた無期懲役囚。彼はなぜ脱獄を繰り返し、そしてやめたのか。当時の日本の刑務所の実態が描かれます。 脱獄の理由 これは実際にあった話だと言います。 強盗致死罪により無期懲役の判決を受けた佐久間清太郎は、青森、秋田、網走、札幌の刑務所から四度の脱獄を果たします。戦中から戦後にかけて [続きを読む]
  • 「人間ぎらい」 モリエール
  • 人間ぎらい(新潮文庫)著者 : モリエール新潮社発売日 : 1952-03-18ブクログでレビューを見る?ルイ14世時代の戯曲。そのエスプリのきいた喜劇は当時の観客にはあまり受けなかったようですが…。脚本を読んで味わえるおかしさです。 空気を読もう。 ルイ14世時代のフランスの劇作家モリエール作の戯曲です。 かなりエスプリのきいた喜劇で、当時の観客はこんな文学的な喜劇をたしなんでいたのか、と思ったところ、「解説」によ [続きを読む]
  • 「禁色」 三島由紀夫
  • 禁色 (新潮文庫)著者 : 三島由紀夫新潮社発売日 : 1964-05-04ブクログでレビューを見る?女性への復讐を遂げ、究極の美青年を描くために生まれたとも思われる小説は一幅の絵。しかし主人公はやがて絵を抜け出し、妻との間に子を生します。ナルシストとしての勝利と生へのあこがれ。作者が本当に望んでいたのはどちらだったのでしょうか。 「美」という名の絵画 「美」を追求し続けた三島由紀夫が、その人物を描くにあたっては、 [続きを読む]
  • 「母」 三浦綾子
  • 母 (角川文庫)著者 : 三浦綾子KADOKAWA / 角川書店発売日 : 2006-03-10ブクログでレビューを見る?小林多喜二の母セキが、自ら語るその生涯。文字も読めない母が語る、やさしい多喜二の思い出に、母の無償の愛と悲しみを感じます。 彼女は貧しく、美しくもなく 『蟹工船』などのプロレタリア文学で知られ、後に特高警察によって拷問死させられた作家小林多喜二の母セキが、その生涯を語った小説です。 この作品が胸を打つのは、 [続きを読む]
  • 「星と祭り(上・下)」 井上靖
  • 星と祭 上 (角川文庫)著者 : 井上靖KADOKAWA / 角川書店発売日 : 2008-09-01ブクログでレビューを見る?遺体のない行方不明者を、「死者」として受け入れるのはいかに困難なことか。娘みはるをボートの転落事故で失った主人公の、魂の遍歴。 お月さまと観音さま 東日本大震災により、いまだ2500人以上もの行方不明者がいることを思わざるをえませんでした。戦争による多くの行方不明者のことも。その生死のけじめをどこでつける [続きを読む]
  • 「フランケンシュタイン」 シェリー
  • フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))著者 : メアリ・シェリー東京創元社発売日 : 1984-02-24ブクログでレビューを見る?科学者フランケンシュタインが、自らの欲望のためのみに想像した見るもおぞましい怪物。その怪物の悲しみと、人間の非情さが描かれます。 「人を見かけで判断してはいけません」 ホラーで名高い「フランケンシュタイン」のこれが原作です。 科学者フランケンシュタインが、自らの研究の果てに想像 [続きを読む]
  • 「雲の墓標」 阿川弘之
  • 雲の墓標(新潮文庫)著者 : 阿川弘之新潮社発売日 : 1958-07-22ブクログでレビューを見る?生死の境をゆく訓練の日々。仲間の死。決して帰ってくることのない仲間と交わすわかれの盃。海軍予備士官の日常をつづった日記に、戦争の悲惨さがダイレクトに伝わります。 わかれの盃 今までに何冊もの戦争文学を読んできましたが、これほど深く心にしみわたった作品は他にありません。戦争で散った若き命たち。今の平和の礎のために、 [続きを読む]
  • 「騎士団長殺し 第1部・第2部」 村上春樹
  • 騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編著者 : 村上春樹新潮社発売日 : 2017-02-24ブクログでレビューを見る?ワンパターン化した感のある村上ワールド。特に今回はゆるーい設定。安心して読めます。 こんなもんじゃない 村上春樹の最新作です。久々の長編小説の新作。 村上春樹の長編小説で、これほど安心して読めたのは初めてかもしれません。「本当にこれでいいのか?」と思うほど。楽しかったからまあ、いいですけど。 事前に [続きを読む]
  • 「放浪記」 林芙美子
  • 新版 放浪記著者 : 林芙美子発売日 : 2012-09-27ブクログでレビューを見る?作者自身の、貧しくみじめだった生活。雑然と並べられた日記だからこそ、感じられる真実味。それを乗り越えて生きる強さ、そしてやさしさ。 貧しく、強く、やさしく。 作者自身の自伝的小説と言われる「放浪記」。自伝といっても時系列的に自身の過去を振り返ったり、自己を分析したりするのではなく、その時に書いた日記のようなものを雑然と並べただ [続きを読む]
  • 「少将滋幹の母」 谷崎潤一郎
  • 少将滋幹の母著者 : 谷崎潤一郎発売日 : 2016-04-19ブクログでレビューを見る?谷崎潤一郎が描く平安王朝ものがたり。史実をおりまぜているだけに現実味があり、心理描写が見事です。滑稽味と悲哀にあふれた作品です。 平安の世のものがたり 谷崎潤一郎が、残る文献を参考に実在の人物をよみがえらせた、平安王朝のものがたり。 物語は一見タイトルとは全く関係がないかにみえる、平中という人物のある恋愛譚から始まります。か [続きを読む]
  • 「ハリー・ポッターと呪いの子」 ローリング
  • 【Amazon.co.jp限定】 ホグワーツMAP付き ハリー・ポッターと呪いの子 第一部、第二部 特別リハーサル版 (ハリー・ポッターシリーズ)著者 : J.K.ローリング静山社発売日 : 2016-11-11ブクログでレビューを見る?あの「ハリー・ポッター」が、舞台の脚本として帰って来ました。魔法と冒険のときめきとわくわく、主人公たちの悩める姿もあの頃と同じ。もう一度、世界観に浸れる1冊です。 もう一度あの日々へ あの「ハリー・ポッタ [続きを読む]
  • 「伊豆の踊子」 川端康成
  • 伊豆の踊子著者 : 川端康成新潮社発売日 : 1950-08-22ブクログでレビューを見る?踊子に引かれながらも、青年により深い足跡を残したのは家族のありよう。シンプルな文体で、登場人物たちの生き様をまざまざと描く短編集。さすがは世界の川端。 世界の川端 表題作ほか、「温泉宿」「抒情歌」「禽獣」の全4編から成る短編集です。4編共に個性的で、心に残る作品です。 もっとも有名な「伊豆の踊子」は、孤独な青年が旅の途中で出 [続きを読む]
  • 「白夜行」 東野圭吾
  • 白夜行 (集英社文庫)著者 : 東野圭吾集英社発売日 : 2002-05-25ブクログでレビューを見る?紙の本にこだわる東野圭吾の名作。その厚さと重さは、主人公たちの19年にわたる暗くて長い人生の道行を実感させます。その暗さと悲しさが印象に残る作品です。 紙の本 紙の本にこだわる東野圭吾が17年前に出版した名作『白夜行』を手にとりました。なぜ2冊にわけないのだろうと思わせるぐらいの分厚さと重さ。文庫本にも関わらず、持ち歩 [続きを読む]
  • 「淀どの日記」 井上靖
  • 淀どの日記 (角川文庫)著者 : 井上靖KADOKAWA / 角川書店発売日 : 2013-02-25ブクログでレビューを見る?戦国史上もっとも有名な女性といっても過言ではない茶々の生涯。あまりに数奇で孤独な運命にあって、常に誇りを失わない姿がありました。 歴史上あまりに有名な女性の生涯 戦国時代の武家女性の中で、最もと言って過言ではないほど有名な女性、茶々。その生涯は小説の他テレビや映画でも様々に描かれ、もはや知りすぎている [続きを読む]
  • 「黄色い部屋の謎」 ガストン・ルルー
  • 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫)著者 : ガストン・ルルー東京創元社発売日 : 2008-01-31ブクログでレビューを見る?謎をより複雑にするためのトリックがふんだんにしかけられた、ミステリー小説の古典。DNA鑑定も指紋採取もない時代の密室トリックを、存分に味わえます。 ミステリーの古典 この作品については、小学生か中学生の頃にジュニア版で読んだことがあります。「ルパン・シリーズ」をすべて読み終え、海外のミステリ [続きを読む]
  • 「女のいない男たち」 村上春樹
  • 女のいない男たち (文春文庫)著者 : 村上春樹文藝春秋発売日 : 2016-10-07ブクログでレビューを見る?失われた傷の痛みそのものに向き合うのが村上春樹。その独特の世界観を気軽に味わうには、ぴったりの短編小説集です。 傷口 私は短編小説よりも長編小説の方が好きですが、村上春樹はヘミングウェイと共に、短編も好きな作家の1人です。 村上春樹の長編小説を読むときは、その長く複雑なストーリーの中に、自分自身がからめ [続きを読む]
  • 「愛の妖精」 ジョルジュ・サンド
  • 愛の妖精著者 : ジョルジュ・サンドグーテンベルク21発売日 : 2015-03-04ブクログでレビューを見る?18世紀末のフランスの片田舎。フランス革命をよそに、平和に懸命に生きる村人たち。不器量で貧しい女の子が幸せをつかむストーリーは、決して忘れてほしくない純朴な恋愛小説です。 100%の恋愛小説 これほど純朴な恋愛小説が、現代に生まれることはもう不可能なのかもしれません。 フランスの片田舎に生まれた、裕福で [続きを読む]
  • 「阪急電車」 有川浩
  • 阪急電車 (幻冬舎文庫)著者 : 有川浩幻冬舎発売日 : 2010-08-05ブクログでレビューを見る?それは阪急今津線。宝塚に通った私の青春時代。思い出す、懐かしさやほろ苦さと共に 思い出の阪急今津線 阪急今津線には私も思い入れがあります。 中学生から高校生にかけて、大好きだった宝塚歌劇を観に行くために、西宮北口駅で今津線に乗り換え、宝塚南口駅まで通っていました。友人たちとできるだけお金をかけないようにしながらぼ [続きを読む]
  • 「二つの祖国 (一)〜(四)」 山崎豊子
  • 二つの祖国(一)(新潮文庫) (新潮文庫 や 5-45)著者 : 山崎豊子新潮社発売日 : 2009-08-31ブクログでレビューを見る?「太平洋戦争は、数多くの哀しみと愛のドラマを生んだ」―冒頭の作者の言葉に、作品のすべてが言い表されています。日系二世たちをめぐる太平洋戦争のドラマが描かれます。 ただ二度と、同じドラマが繰り返されることのないよう 作者はまず述べています。「太平洋戦争は、数多くの哀しみと愛のドラマを生ん [続きを読む]
  • 「山の音」 川端康成
  • 山の音著者 : 川端康成新潮社発売日 : 1957-04-15ブクログでレビューを見る?登場人物たちの複雑な心の機微を、日常生活を淡々と語るだけで描き出す川端康成。読者はただ、感じ取るだけ。 語らず、ただ感じる 戦後文学の最高峰とも評される、川端康成の名作です。 戦後まもない頃のある一家の日常を、すでに60歳を過ぎて老いを意識する父の信吾を中心に、淡々と描いていきます。しかしその日常にこそ何と多くのドラマがあるこ [続きを読む]
  • 「谷間の百合」 バルザック
  • 谷間の百合 (新潮文庫 (ハ-1-1))著者 : バルザック新潮社発売日 : 1973-02-01ブクログでレビューを見る?初心な青年フィリックスと、人妻であるモルソフ伯爵夫人の恋について、ひたすらその心理のみをつぶさに描いた究極の恋愛小説。自己犠牲を美徳としたとき、恋は不幸に終わります。 自己犠牲を美徳とするフランス人女性たちの不幸(レナール夫人とアリサとモルソフ夫人と) 初心な青年フィリックスと、人妻であるモルソフ伯爵 [続きを読む]
  • 「砂の城」 遠藤周作
  • 砂の城著者 : 遠藤周作新潮社発売日 : 1979-12-25ブクログでレビューを見る?いつかは崩れる砂の城だとわかっていても、築かずにはいられないのが人間。大人になるとは、そのもろさを知るということ。ありきたりで、でも共感できる作品です。 それが大人になるということ こういう青春小説を読むと、どうしても自分の大学時代を思い出します。 高校生までは、友人たちの誰もが同じような目標に向かって進み、同じような生活を送 [続きを読む]
  • 「竜馬がゆく(一)〜(八)」 司馬遼太郎
  • 合本 竜馬がゆく(一)〜(八)【文春e-Books】著者 : 司馬遼太郎文藝春秋発売日 : 2014-12-12ブクログでレビューを見る?幕末から明治へ、日本の変革を坂本竜馬という稀代の英雄を中心として描いた、あまりに有名な長編小説。多くの志士たちと共に読者としてその時代を生きた時、竜馬の偉大さと同時に、彼がこの時代に生み落とされた理由を知りました。 日本の変革 嘉永6年6月3日。 長い日本史の中で、日本の運命が最も大 [続きを読む]