大野眞嗣  さん プロフィール

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大野眞嗣 さん: 大野眞嗣 ロシアピアニズムをつぶやく
ハンドル名大野眞嗣  さん
ブログタイトル大野眞嗣 ロシアピアニズムをつぶやく
ブログURLhttp://ameblo.jp/chipmop1021/
サイト紹介文ロシアピアニズムのピアノ教師が、この20年間の経験から思うことをつぶやきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供180回 / 365日(平均3.5回/週) - 参加 2012/01/15 13:07

大野眞嗣  さんのブログ記事

  • 746.空気を含ませる
  • 最近、大切にしていることは音に空気を含ませるということ。 これはあくまでもイメージなのだが、以前の記事でも述べた通り手を鍵盤にしがみついて弾かないという発想からくる。 鍵盤のふたを上げた鍵盤のふたの淵のあたりの高さに、基本的に両手があるようにイメージする。実際にその高さから弾く場合もあるが実際はそうではないことが多い。 指、手のひら、前腕の下の筋肉の下に響きの層があることを意識する。したがって、鳥の [続きを読む]
  • 745.横と縦のベクトル
  • 1つのフレーズを弾くとき。 そのフレーズが長ければ長いほど、また速ければ速いほど、横のベクトルだけで弾いていく感覚になる。 しかし、これでは手が固まってしまい、1つ1つの音の響きを殺すことになる。 そこでひじの後ろ側を緩める、または、肘の後ろ側から体の前方へ腕自体を押し出すイメージを持つ。 すなわち縦のベクトルを存在させることにより、1音1音は歌いだす。 にほんブログ村 [続きを読む]
  • 744.自由落下
  • これは一般的には推奨されていないこと。なぜなら、よほど指の支えがしっかりしていないとうまく音が響かないからだと思う。 だから、これを行ってもよいのはある程度の上級者、すなわち指の支えがしっかりしている人だけが行えること。 なぜ私が推奨するのかは、そのほうが響きが豊かになるから。 したがって、鍵盤に指が吸い付いているのではなく基本的に、空中に手を引き上げたところに手のひらが存在し、極端な話、弾くときだ [続きを読む]
  • 743.石の上にも四年
  • 今、ラフマニノフの2番のコンチェルトをレッスンした。 生徒さんは、「石の上にも三年」とはいうが、私のレッスンを受け始めて4年目というピアノ教師の方。私と同世代とは言っては失礼かもしれないが、何せ1つの身体で主婦業もあり、ピアノの先生でもあり、おまけに受験生の母でもある。 そんな状況でも、月に2,3回はレッスンを受けに来て下さる。 そのような方だから進歩も目覚ましい。ラフマニノフの黄金の輝きを放った演奏だっ [続きを読む]
  • 742.品格
  • 演奏において大切なことは様々あると思うが、その1つに品格があると思う。 決して、表面的な、薄っぺらな見せかけの上品さではない。 人としての真の品格だと思う。 そもそも生きるという根源的なことにつながっている重要なことだと思う。 それを見失っている音楽家はたくさんいるように感じてしまう。あさましさまで感じる。特に若い人たちの演奏を聴いていると、若いから仕方がないのかもしれないが、良い点数をとるため、コン [続きを読む]
  • 741.弾かない
  • 不思議なことなのだが、ソコロフのタッチを教えた生徒たちからは、口々に「弾いてないみたいです!」と言われる。 なるほど確かにそうだ。 弾くというよりもただただ鍵盤に触れるという感覚に近い。 身体を使うスポーツ競技のフォームにしてもピアノにしても、突き詰めて行けば行くほど、その動きは無駄がなくなり、シンプルになると思う。何事も極められた世界はシンプルなのかもしれない。 だから、弾いている感覚があるうちは、 [続きを読む]
  • 740.画家の目をもって
  • 私が絵画に興味を持ち始めて、鑑賞、収集をして早3年目に突入。なんでこんなに素晴らしい世界に興味を持てなかったのだろう?と未だに不思議でならない。 この間、素人ながら少しは目も肥えてきたように思う。 想像するに、画家の目が物を見る力と言うのは、凡人には計り知れない世界だろうと思う。 もし画家がピアノを真剣に弾いたら、その辺のプロのピアニストでもかなわないのかもしれない。 画家の感性で見る色彩感、色の濃淡 [続きを読む]
  • 739.相乗効果
  • 昨日のレッスンでふと思ったこと。生徒の演奏が非常に良い方向に変貌を遂げているのでしみじみと思ってしまった。 良く短期間にここまで上手くなってくれたなぁ〜と。 思うに、奏法を変えたくて私のところに習いに来ているわけだが、それだけでも奏法を変えようと思わないピアノ学習者たちの中では貴重な存在だと思う。 奏法が変わらなくては響きも変わらない。 響きが変わらなくては音楽も変わらない。 音楽が変わらなくては成長 [続きを読む]
  • 738.ソコロフのタッチ
  • 人間、1つのことを研究して、わかった!と思っても終わりがない。 世界的に見て、最高峰のピアニストの1人、グレゴリー・ソコロフを研究していてついに彼のタッチを解明できて教え始めたのは、ここ2週間ばかり。 現役の音大生からピアノを教える先生まで、幅広くソコロフのタッチを教えてみているが、その効果たるや驚きの一言に尽きる。 これほど、無駄なく合理的で弾きやすく、美しい響きが出るタッチはないのかもしれない!教え [続きを読む]
  • 737.トランス状態
  • 運動に集中していると何も考えずにトランス状態に入っていくと思う。運動後の爽快感はこの上なく心地よい。 シャワーを浴びているとき、要するに水に触れているとき。また、土に触れているときも、この上なく心地よい。 演奏にも同じことを感じる。長時間ピアノに触れていると、気が付いたらトランス状態に入っていく。演奏後の感覚、これもまた同じく心地よい。 レッスンをしていても同じ状態、トランス状態に入っていく時がある [続きを読む]
  • 736.100分割
  • ピアノの鍵盤の深さは約1センチある。 昨日、ある生徒の演奏を聴いていて感じたのは、色々に狙う深さを変化させ音色をコントロールしている演奏だったが、イメージ的に鍵盤の深さを10分割、10種類の深さしか感じさせない演奏で少々物足りなかった。 確かにいろいろな意味でよい演奏だったのだが。 そこで、君の演奏は云々と言って、そのイメージを変え、鍵盤の深さの種類を100分割、100種類あるとイメージして弾くように言った。 [続きを読む]
  • 735.共鳴
  • 特にダンパーペダルを踏んでいるときは、弾いていない弦も解放されている状態になる。その時、原理から言って弾いていない弦も共鳴して音が鳴っているはずである。 しかし残念ながら、そう感じさせない演奏は多く見受けられる。 弾いている音の弦しか響いていないように感じる演奏。 両手で弾いているのに、左右で弾いている音、響きが別々に存在しているように聴こえてしまう演奏。 それがために、もしかしたら曲の構造まで崩れて [続きを読む]
  • 734.音の行方
  • 今日、あるレッスンで指導していて生徒ができたことがある。曲はスカルラッティのソナタとラモーの小品。 その方法についてはあまりにも説明が難しいので、ここでは割愛するがピアノと言う楽器から出せる音、響きに1つのある意味での到達点を感じさせるタッチを教えた。 それは何か? 1つ1つの音にはその音の中で宇宙が存在し、必ず音の行方が存在しなくてはならない。 音が生まれ、グラデーションを帯びて、去っていく変化が生じ [続きを読む]
  • 733.シーソー
  • 美しい響きで弾くピアニスト、これはごく少数だが、共通してやっていることがある。 これは世界中のほとんどのピアニストの概念にないと言っても過言ではないと思う。 力学的に、鍵盤は下の方向へエネルギーを使うのだが同時に相反して上へ引き上げるエネルギーも存在するということ。 指を下ろしながら、指の付け根の筋肉で引き上げるということを同時に行っている。だから時差はない。 まるでシーソーのように相反するエネルギー [続きを読む]
  • 731.水墨画に学ぶ
  • 一昨年、ここに掲載した篠原貴之氏の作品を購入した。雄大な富士を望む絶景は、実際に描かれている以上の広がりを連想させる。そこに私は永遠の魂を感じたから購入した。それから数日後、京都に住む篠原氏からお礼の気持ちが書かれた、それも筆で書かれたなんとも達筆な封書をいただいた。なんという美の世界だろうと思った。流れるようなその筆跡に魅了された。聞いた話によると、一般に絵は洋画にしろ日本画にしろ英語で描くと [続きを読む]
  • 730.日本人ならではの
  • およそ30年間、私はロシアのピアニズムを研究してきた。そしてある境地に至ったのだが、その中の1つに日本人なら日本人にしかできないような演奏をすること。 私は留学中、ドイツ人やオーストリア人的な演奏をしたいと思ったものだ。その後、ロシア人的な演奏をしたいと思った。 何を持ってその何とか的なというかは人によると思うが、私は私の中の物差し、感受性からそう思う演奏を目指してきた。 でも今は違うような気がする。何 [続きを読む]
  • 729.和の世界に親しむ
  • ここ数日、山田流筝曲のCDばかり聴いている。 歌詞は日本人なのに何を言っているのか理解できないが、琴の音と日本語の歌は私の心を捉え、なんとも心地よい気分になるのだ。 西洋音楽を仕事にしていて、毎日生徒たちのピアノ演奏を何時間も聴いているから、なお一層、心に染み入るのかもしれない。私の持つDNAに組み込まれていて、もしかしたら邦楽は私にとって自然な世界なのかもしれない。 非常に感覚的にしか触れていないが、何 [続きを読む]
  • 728.限界
  • 私が1番に認めるピアニストの演奏を久しぶりに聴いた。 私は普段、無意識に声楽曲ばかり聴いているのだが、それが原因なのか、そのピアニストの演奏を聴いても物足りないと思ってしまった。 私は私自身の演奏のレベルがどうかということはさておき、私の音楽に対する欲求は、現代の高性能なピアノという楽器では再現不可能なのかもしれない。 要するに表現の限界を演奏家に対してではなく、悲しいかな楽器に対して思ってしまった。 [続きを読む]
  • 727.いびつなほうがいい
  • 私たちはピアノを習ってくる段階で、正確な技術を学ぶために、いわゆるスマートな演奏を要求され、それがプロとして正しい音楽であるという、いわば刷り込みをされて育つ。 果たして、本当にそうだろうか? そもそも宇宙の法則にのっとれば、この世のすべてはいびつだと思う。1年365日あるが、うるう年というものもある。秒単位でも違う年がある。 人間の心の中も、非常に複雑でいびつなものだと思う。 確かに技術を学ぶ上で、いび [続きを読む]
  • 726.幸せを感じられる瞬間
  • 自分で何気なく1音弾いてみたときに、良い意味で予想に反してものすごいと思える音が出たとしよう。 私自身、そんなことは稀だが、そんな貴重な体験をしたときに心の底から幸せを感じることができる。 もちろん、日々の生活そのものには幸せと感じる瞬間は幾らでもあるが、やはりピアノを生業に生きている私にしてみると、生徒たちと音や音楽を共有することと、個人的なことだが、私自身がものすごいと心から思える音が出たときほ [続きを読む]
  • 725.有機的に
  • 美しい音で弾くのは当たり前だが、ただ物理的に美しいだけでは物足りない。ただ物理的に美しい音の先にある、魂のこもった音が鳴らなくてはならないと思う。それはエネルギーに満ちていて、メッセージ性が強くなければならない。 ロシアピアニズムの演奏においても、ただ美しいだけの物理的な美しさで止まってしまっていると感じる演奏は残念ながら多い。 そのような音が1音でもフレーズの中に混じってしまうと、フレーズはその瞬 [続きを読む]
  • 724.巨大なピアニッシモ
  • 先ほど、レッスンをしていて感じた。モーツァルトの4番のソナタ。 非常に聴いていて心地よかった。いや、そんな言葉で言いきれるものではなかった。 聴いていて嬉しくて、私の身体の中でアドレナリンが分泌された。 なぜだろう?と考えた。 音楽と音が見事に融合していた。 音を分析した。 1音1音すべての発声が理想的だった。 そこには張り詰めた緊張感、強い意志、強いメッセージが込められ、ベルベットのような光沢、凝縮された [続きを読む]
  • 723.教師はえらくない
  • えらそうにしている教師、高圧的な教師、感情的になる教師は大勢いると思う。残念なことだ。 教師の立場になると、途端に上から目線になって偉くなったように勘違いをする人がいる。 確かに、教え教わる立場を考えたときに対等ではないのかもしれない。 主導権は先に道を歩んできた教師になければレッスンは成立しない。 だからと言って、教師がえらいのではない。 教師に限らず、えらそうにしている人、高圧的な人、感情的になる [続きを読む]
  • 722.弾けないのは才能がないから?
  • 昔から、テクニック的に弾けないことを自分で自分に、私には才能がないからだ!あなたには才能がないからだ!と思い、言われている。 私は思う。 才能という言葉自体をそんなに軽視していけない。 才能という言葉で簡単に片づけてしまってはいけない。 それは才能が原因ではなく、奏法が悪いからと言える。 それでもまじめな学生は、自分の努力が足りないからと思い、手、指を痛めてでも必死に練習している。 なんと痛々しいことだ [続きを読む]