おやじ さん プロフィール

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おやじさん: 家屋伝承
ハンドル名おやじ さん
ブログタイトル家屋伝承
ブログURLhttp://kaokudensyou.hatenablog.com/
サイト紹介文我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供203回 / 365日(平均3.9回/週) - 参加 2012/01/25 10:48

おやじ さんのブログ記事

  • 労多くして益少なし、かもしれない挑戦
  •  土壁の呼吸力、またの名を吸放湿性について、これを神の如く崇め奉るような人達がいる。分からんでも無い、現代人だから。 この事については、それぞれの立場に依ったそれぞれの主張がある。左官建材の製造や販売業者は、ビニールクロスよりも漆喰や珪藻土が快適かつ健康と謳う。その中でも漆喰取扱業者は、珪藻土は自己結合せず接着剤を使用するので吸放湿効果が無い旨を謳う。珪藻土取扱業者はそれに反論。両方を取り扱う業者 [続きを読む]
  • 水引きとシーラー
  •  左官は水との闘いだと表する文言があった。非常に低次元で異次元ながらこれを味わったお父さん。 目下予想される最大の課題は「水引き」。一体、本手記において幾度書いただろうこの単語。本職が試行錯誤されるものを、中塗土にでさえ錯乱してきたお父さんが乗り越えられるのだろうか。漆喰大量購入をしていなければ、もしかしたら中塗土仕上げにしていたかもしれない。って、それは無いな。ならば、やるっきゃない。 練られ [続きを読む]
  • だけど糊を侮ってしまう
  •  二日後、新たな疑問。張って置いた水はどうするのだろう。 購入先サイトでは、余分な水は捨てろと書いてあった。しかし、この水は捨ててよいのか。糊が混ざっている水じゃないのか。それを捨てるという事は、糊の含量が減るという事ではないのか。よし、混ぜてしまえ。 お父さんはそうして再び練った。すると、当然ながら漆喰粘度はユルユル。柔らかめのホイップクリームから、溶けたチーズに様変わり。鏝板に乗せると流れこ [続きを読む]
  • 粒子を侮る事勿れ
  •  さて、材を混練りする作業。もしかしたらこれで失敗をする者が、子孫の内にいているかもしれない。何せ、先祖自身がやらかしたから。 漆喰に限らずセメントでも泥でもそうだが、程良い粘度はいきなりやって来る、と思う。 何て言うのかな。検証した事が無いのでハッキリとは言えないが、砂浜にあるぐらいの大きさの砂に水を掛けると、湿り具合は目で見て分かり易いと思う。しかし、それ以下の粒子になればなる程、表面積が増 [続きを読む]
  • たかが糊、されど海藻糊
  •  そして最後に、糊の事。これは今までの土壁に無かったな。 いや、正確に言うと、藁からのリグニンがこれを担っていたのか。土佐漆喰と同じくで。スサを麻と称した物や紙の繊維をスサ材として使う場合、別途で糊成分を要するようだ。 この目的は、消石灰の細かい粒子を纏める事で塗り易さを得る事。そして水引き抑制、糊が水を留めるとの事。 糊となると化学技術のお得意分野。そんなわけで、漆喰用の糊としてよくありそうな [続きを読む]
  • 多重人格
  •  施工者としては漆喰仕上は非常にやりたくなくなった。施主と設計者としては依然として漆喰仕上。お施主さんと設計の先生がそう言うんだから仕方が無い。お父さん、多重人格じゃなかろうか。 そう言えば、個人の施主が諸々段取りと調査等をした上で、左官職に自宅土壁への漆喰仕上げを求めた記述があった。結果、要所要所にひび割れ発生したそうな。プロとして、出来ない事を引き受けた事への叱責は免れないという見方はあるかも [続きを読む]
  • 漆喰にまつわる諸々の容易
  •  さぁ、さぁ、やって来ました。不安しかない左官工程最大の壁、土壁への漆喰仕上塗り。不貞腐れていては到底越えられ無さそうな壁。それにしても、中塗り下地塗り開始からほぼ一年経過でようやく仕上げ開始。短工期が貴ばれて久しい現代にこの長工期。嫌になるなぁ。我ながら引くわぁ。 本手記では、漆喰塗りについて最難関とも素人作業とも書いたりしている。これは時系列がある。設計や概算見積時に比較的簡単という愚察から [続きを読む]
  • 床板漆仕上げ塗り
  •  おばあちゃん発言を引き摺りながらも、立ち止まる事は許されない。しかも、そろそろ四月が終わる。そうこうしていると梅雨。漆に大敵な梅雨。季節の移り変わりもお父さんを容赦しない。と自分の尻を叩いて行うのは床板材の摺漆。漆を引き摺ってやるんだ。 これは左官の合間作業ではなく、左官を中断させてでも行う作業。昨年秋に気候要因で中断した四回目塗りを、本年末頃にはもしかしたらもしかして床板施工を行えるかもしれな [続きを読む]
  • 裸の施主施工者様
  •  本道の方の電気工事は、我ながら何とも心許ない内容となった。 南側薄壁の厚さに比べてPF管が太くて一部使えない。よって、その間は細い塩ビ管を使う事にした。この固定がまたもやビス挟み留め。手で軽く動かそうとしても大丈夫そうだが、電線交換時に電線を引っこ抜いた時はどうだろう。 また、PF管と塩ビ管の接続が出来なかった。どちらも樹脂だし持ち合わせの接着剤で大丈夫だろう、と思っていたがそうではなかった。そ [続きを読む]
  • お母さん、案を出す。
  •  書き忘れがあった。柱を建てる前、鴨居の建具の溝の一部を埋めてみた。 これは、鉋掛けした棒をただ溝に嵌め込んだだけ。軽く接着剤を付けたかもしれない。 この溝は矩形ではない事から矩形の棒は入らない。ならば、見え掛かり部だけで良し、という事で棒はふかして入れている。棒と鴨居下面とが面一になるように、溝にビス打ちしてふかし具合調整。合間作業感の強さから、ちょっとだけの事に古色を出すのが非常に億劫。古色 [続きを読む]
  • 配線計画が無い事のツケ
  •  現場置き建材消費を進めて行く。目下の所、使い易くて邪魔なのは胴縁材。よし、壁を造ろう。そう思って始めたものの、合間作業としてはややこしい壁。 ダイニングとトイレを仕切る当壁の北側は、壁掛けテレビ設置予定箇所。電源供給と電波供給が必要。南側は、LDKと奥玄関廊下を仕切る引戸が収まる薄壁。これら造作に手間が掛かりそう。 さらに、元々全て引戸だった場所こともあり差鴨居と框敷居があり、それぞれがとても太 [続きを読む]
  • 隠蔽工作
  •  土壁に隠蔽配線。これは後から不可能。 既存土壁内配線方法は金属管埋設。これは入居時点で全て廃線となっており、金属管内の布被覆配線は引っこ抜く事さえ出来ない物が多かった。よって、後年の家人はビニール電線の露出配線を選択したわけだな。これを選択しない場合は、やはり金属管か樹脂管を露出させるしかなかっただろう。その意義は低くそうなので、費用対効果から電線露出は仕方が無い。だが、お父さんとしてはこの二の [続きを読む]
  • 能書き不要な事はある
  •  中塗実験乾燥待ち中や、中塗の漉し土の沈殿乾燥中等には他の作業を行う。一つは解体。元現場事務所であり、新規キッチン奥の食品庫予定地の押入れ。また、元北側縁側縁甲板と根太撤去。  これら何てことない作業だけども、以前から少し不思議に思っていたのは二人の興味具合。事故防止は勿論、解体材流用時等の道具破損防止の観点から、お父さんは解体後直ぐに釘等を除去するように努めている。その現場にたまたま居合わせる [続きを読む]
  • そして休業
  •  漉し土を作った事で仕上塗りは進んでいく。もう実験はしない。これを本番として実験面は削り落としてやり直し。その他全面そのまま乾燥を待たずに猛進。 と言いたい所だが、この工程は非常に疲れる。仕上塗りという事だからだろうか。広くもない一面に対して要する時間は凡そ30分。塗りながら時々息を止めていたりする。一面終わる毎にため息と深呼吸と一服休憩。振り返ると何十面とあるので極力振り返らず。 そこまでしても [続きを読む]
  • 中塗仕上塗り本格デビュー
  •  さて、出来た練り直し漉し中塗土は如何なものか。それはもう劇的に塗り易くなった。こう言ったお父さんに対しきょうこは「私のおかげ」と言う。確かにそう、きょうこや皆の成果。 この漉し土を使う事で施工に諸々変化する。 漉し以前の土で塗る場合、小石等による塗り難さで時間を要した事もあり、面出しがイマイチだったかと思う。その状態で仕上鏝で濡れている塗り面を押さえると、綺麗に艶が出る凸部とそうでない凹部が [続きを読む]
  • いつか来た茨の道
  •  ヒビが出ない、かもしれない方策をお父さんなりに考えてみた。 一つは砂を追加する事。泥の粒子の割合を減らすとも言う。泥を減らせば含水量は減る。そうすれば乾燥収縮が減る。感覚的に分かるかと思う。荒壁から仕上げに近づくにつれこれを実行。実際にヒビは減って行った。 そう思いついたものの不採用。既存解体材の配合が不明な為、砂を増やす事を不用意に行わない方が良いのでは、と考えた。また、脆くて砂がポロポロ落 [続きを読む]
  • 泥濘(ぬかるみ)
  •  再度練習と実験施工。 二ヶ所目。一ヶ所目に施した寒冷紗を残した状態で再度塗るが不調。 三ヶ所目。泥砂藁水だけで挑むが、水を少な目にして実施。水を少なく、とは何と表現すれば良いだろうか。左官工の持つ鏝板の上のネタの映像を見た事があるだろうか。容易に見る事が出来るのは恐らくモルタルだと思う。ドロっとしていて泥団子を作るには柔らかすぎそうな具合。それより遥かに水が少ない状態。泥団子も容易。その分、非常 [続きを読む]
  • 暗中模索号令
  •  ハナから妥協しない。ハナから高みを目指す。そう意気込んで始まった施主施工。漆で頓挫、精神的リハビリにようやく蹴りを付けられたその時に初の左官仕上げ工程。あぁ無理、はい無理。と言ってもいられない。湿式工法はこの先も続く。そもそも本職に頼まない選択をしたのはお父さん自身だし。 既存仕上げ具合は目標にしつつ、広くて浅い人間にでも出来る事は考えてみる。この一環で梁束梁貫仕様にしておいた。左官面を広い面 [続きを読む]
  • 中塗り仕上げに don't stay tune
  •  ブランド着てるやつ もうGood night Mで待ってるやつ もうGood night 頭だけ良いやつ もうGood night カッコええわと思う曲のサビの歌詞の一部。「もうGood night」は前後の歌詞から、「うんざりだ、もう寝てしまえよ」と解釈。この曲がラジオから流れて来たらラッキーで、施工中にだと作業の手が早くなる。しかし、直後に歌詞に手が止まる。 広くて浅いやつ もうGood night 「これ、俺の事じゃないのか」と、毎 [続きを読む]
  • 油紙の贈り物
  •  書院跡の対処施工と並行して、例の亜麻仁油硬化待ちだった小壁の施工も進める。完全硬化とは言えずだったが待ちきれずでの再開。 竿縁天井撤去後の小壁に関する施工は、先に書いた梁束梁貫板や埋め木等の造作、それらと長押等への古色塗装、繊維壁の表層と下地部の切削撤去作業、そして清掃。ああ、長い、とんでもなく長い。そして工種が多い、元奥の間と仏間のたかだか二室の小壁なのに。これらの合間に行っているけど書いて [続きを読む]
  • 建材と思い出を再生した工事
  •  枠が出来た、という事で縦板入れて竹木舞を組む。写真を見ると、やはり格子壁はいいな、と浮気心がムクムクする。グッと堪えてそのまま久々の荒土塗り実施。  で、ここからまた寄り道作業発生。保管荒土が微妙に足らずに確保するのだ。これがあるので、当該壁を土壁にする事を躊躇っていたのだわ。 材確保の対象は納屋。資材置き場を兼ねた材料取り建物。機械等で部品取りはあっても、建築工事で材料取りをする人間はそう [続きを読む]
  • 横短材回転
  •  はい、次。東半分側の腰壁の横材を入れる施工。こういう材の名称って何と言うのだろう。「腰壁天端材」でいいか。この材についても不甲斐なさに見舞われる。 柱は購入材を使用したが、当材は材確保から。どうにもこうにもストックに良材がもう無い。本当に良材っぽいものは他で使う予定。という事で、節は多いが形状優先の解体敷居材に決定する。これでも当現場では良材の方に類する解体材。見せ所には真の良材をふんだんに使 [続きを読む]
  • 十字材回転
  •  計画は出来た。いざ実行。毎度ながらの木材回転入れ。素直に普通にガツンと柱等を入れたい所、そうは問屋が卸さん改修工事。あれやこれや考えた挙句、当該箇所の東西を分ける柱は上部をホゾ、下部は雇実とした。 上部を中心として回転差しの上、最後に下部を柱と雇実との楔止めとする。それらの為のホゾ穴を既存材に施す。また、土壁となる為、貫のホゾ穴を掘っておく。 綺麗な既存材に刃を入れる事に未だ抵抗があり慣んのよ [続きを読む]
  • 埃の設計
  •  ただ、この方向でずっと検討していたが、決定にはなかなか至らない。それは、どうやって作れば良いのか見えないから。 構造に寄与する木組み方となると精度が求められるはず。その自信が無い。さらに、この格子壁は通風させたくない遮断壁。となるとガラスを挟み込みたい。これによりさらに造作難易度が高まる。また、構造壁としての特性が不明。強さの指標は法律に明記されている。だが、剛構造か柔構造か分からない。  施工 [続きを読む]
  • お父さんの建築嗜好
  •  長々と書いたのは、まだ当該箇所の西半分の壁の事だけ。より時間を要して悩んでいたのは東半分の壁。 お父さんは日本建築が特段好きだったとかでは無い。現代日本建築はよいそうでは無い。どちらかと言えば近代西洋建築が好みなんだな。それを自覚する前で単一通貨ユーロがまだ無かった頃、西ヨーロッパを貧乏放浪一周建築旅をした事がある。 その中で、マルクを持って回った西ドイツは詰まらんかった。戦火で丸坊主にされ [続きを読む]