yo-yo さん プロフィール

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yo-yoさん: 遊泳する言葉
ハンドル名yo-yo さん
ブログタイトル遊泳する言葉
ブログURLhttp://yo8yo.blog34.fc2.com/
サイト紹介文日常や過去に光をあててみる。そこから浮き上がってくる言葉のふしぎを、詩と散文で探っています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供49回 / 365日(平均0.9回/週) - 参加 2012/03/11 22:28

yo-yo さんのブログ記事

  • かすかに見えるものの中に
  • いま私は3畳の狭い部屋に閉じこもって日々を送っている。かといって、世間の壁と折り合えずに閉じこもっているわけではない。どちらかと言えば、世間に見放されて閉じこもっている、あるいは自分勝手に閉じこもっている、と言った方がいいかもしれない。そんな人間だから、いつのまにか、うちのカミさんとの間にも間仕切りのようなものが出来てしまっている。小さな家の中で無益な諍いを避けるため、お互いに傷つけあわなくてもす [続きを読む]
  • 反骨の神さまがいた
  • 正月は、ふだんは疎遠な神さまが身近かに感じられたりする。お神酒やお鏡や初詣などと、神事にかかわることが多いせいだろう。最近では、初詣も近くの神社で済ませてしまうが、かつては山越えをして奈良まで遠出したものだった。大阪平野と奈良盆地を分けるように、南北に山塊が連なっているが、その中のひとつに葛城山という山があり、この山の奈良県側の麓に、地元では「いちごんさん」と呼ばれている神社がある。かつてよく通っ [続きを読む]
  • 雑煮で始まる争いもある
  • 朝はすりこぎを持ってすり鉢に向かう。これが正月三が日のぼくの日課だ。元日の朝は胡桃(くるみ)、2日は山芋、3日は黒ごまを、ひたすらごりごりとすり潰す。胡桃と黒ごまはペースト状になって油が出てくるまですり潰し、山芋はだし汁を加えながら適度な滑らかさになるまですり続ける。ごますりが下手で、商人にもサラリーマンにもなれなかった人間が、なんで正月早々からこんなことをしなければならないのかと、これまでのぱっ [続きを読む]
  • 新しい朝がはじまります
  • あけましておめでとうございます。またまた新しい1ページを、新しい気持ちで始めたいと思っております。古代において鶏は、神の鳥と呼ばれて崇められていたそうですね。ときにはコケコッコーと大声で叫んでみたいです。ときには羽をいっぱいに広げて空を飛んでみたいです。こんな自己満足なブログですが、ときには覗いて励ましていただけると嬉しいです。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。 [続きを読む]
  • 終わりはなく始まりばかり
  • 今年もあとわずかになりました。やり終えたことややり残したことなど、また、やり終えたと思っていてもやり残していたり、やり残していると思っていても勘違いだったり、要するに、よく分からないまま、また1年が終わろうとしているようです。だから1年を総括しようなどとも考えないし、この1年は再びだらだらと次の1年に続いていくことになるのでしょう。どこまでも終わりはなく始まりばかりのようです。とりあえず詩集の整理 [続きを読む]
  • ライフ
  • 1日がはやい1週間がはやい1か月がはやい1年がはやい神さま早回しはやめてくださいそれなのに3秒はおそい3分もおそい明日もおそい良い知らせはもっとおそい越冬する蝶の時計は夜中の0時で止まっている昨日でもなく明日でもなく思い出したり忘れたり花びらの夢を乱舞している" target="_blank">詩集『新詩集2016』(pdfファイル)にほんブログ村 [続きを読む]
  • かたちになるまで
  • やっと一段落した。これまでの10年間に書いてきた詩をすべて読みかえし、手を加えたり削除したりして、分類整理する作業がやっと終わった。あえて廃棄したものもあるし、まったくの別物になってしまったものもある。それで良くなったのか悪くなったのかは自分ではわからない。いずれにしてもひと区切りがついた感じがしている。誰かに読んでもらうためではなく、また期待して読んでくれる人もいないだろうけれど、次は詩集として [続きを読む]
  • 夢の淵をあるく
  •   雲ながい腕をまっすぐに伸ばして陽ざしをさえぎりさらにずんずん伸ばして父は雲のはしっこをつまんでみせたお父さんいちどきりでしたあなたの背中でパンの匂いがする軟らかい雲にその時ぼくもたしかに触れたのです*  崖崖の下から海がひろがる寄せてくる波が岩に砕けている風に押し出されそうになって踏んばる足に力がはいるまだ奈落に逆らう力があるそれが生きる力であるかのように勘違いする余裕もあった崖は陸地と海を切 [続きを読む]
  • 始まりを告げるものは
  •    つばさ小さな穴を掘って小さな埋葬をした小さなかなしみに小さな花を供えた小鳥には翼があるから虫のようには眠れないだろう空を忘れてしまうまで土のなかで長い長い夢をみるだろうひとには翼がないから夢の中でしか空を飛べないつらい目覚めのあとでゆっくり手足をとりもどしてひとはひとになるあかるい朝もくらい朝もあらたな始まりを告げるのは小さな空の羽ばたきだ*  トンボの空水よりもにがく風よりも酸っぱい翅のさ [続きを読む]
  • わたしのゲネシス(Genesis)
  • I.初めに言葉はなく終りにも言葉はなく始まりもなく終りもない夢のあとに唐突に光のカーテンがひらきました恍惚と不安とそこにはあなたが立っていたのですII.あなたの掌とわたしの掌をあわせましたひんやりと熱いものわたしのものではないもうひとつのそれはあなたのものわたしの欠片ですらないあなたの奥にかくされていたものやっと見つけたもうひとつのものでしたIII.あなたは風のようでしたあなたが風ならばわたしも風になり [続きを読む]
  • きみの空も灰色のクレヨン
  •   山口くんの木山口くんが木になったあれは小学生の頃だった木にも命があると彼は言った山口くんの木はどんどん空に伸びて校庭のイチョウの木よりも高くなったあれから彼に会っていない晴れた日も雨の日もイチョウの葉っぱはいつも山口くんの手の平の日なたのようだ*  サインはふたつだけ前田くんはピッチャーでぼくはキャッチャーサインはストレートとカーブしかなかったけれどあの小学校も中学校もいまはもうない前田くんは [続きを読む]
  • 河童の話もあったけれど
  •   河童久しぶりに親父に会った釣ったばかりの岩魚をぶらさげて山道を下りてくるいつかの夢の河童に似ていた秋になると川から山へ帰ってゆく河童を村人はセコと呼んだそうだ親父とはあまり話をしたことがない河童のことも俺にはよくわからないのだった親父は俺よりも2センチ背が高い肩幅も広いし脚も長い草の匂いと水の匂いがしたきっと人間の臭いも親父のほうが濃いおふくろは河童を嫌っていた親父は河童に毛まで抜かれてしまっ [続きを読む]
  • 白い線路はどこまでも
  •   砂の時間砂が落ちるのをじっと見つめている3分さらに3分わたしの水はようやく沸騰する風景の窓に砂がふっているかつてそこには駅があったはずだが春は鉄の匂いがする秋はコスモスが揺れている出発のときを待っているその測れない道のりを3分さらに3分砂の秒針を凝視する光の中で膨らんでいくおぼろげな輪郭をその沈黙と予感のことばを砂は告げようとしている*  博物館のクジラそれはクジラではない小さなナマズだ写生を [続きを読む]
  • 季節の終わりと始まり
  • 今朝もまだ、朝顔が咲いている。一時期は花柄もすっかり小さくなっていたが、今朝はまた盛夏の頃に負けないほどの、大輪できれいな花が咲いている。そういえば、まだ夏日の暑さもしつこく残っている。それでも夜になると、暗闇の中では虫の声もしずかな賑やかさで、夜空の月もひんやりと澄み渡ってみえる。どこからか漂ってくる、金木犀の甘い風も心地いい。ゆっくりと季節は移ろっているのだろう。移ろうなどと、なんとなく古めか [続きを読む]
  • みんな何処へ行ってしまったのか
  •   あしたの天気いつも見ている山が近くなったそんな日は雨が降ると祖父の天気予報湿った大気がレンズみたいになるらしい山が近いという大人の言葉が分からなかった山はいつも変わらなかったから秋の夕やけ鎌をとげまたもや祖父の声がするあしたは稲刈り顔を真っ赤にして鎌を研いでいた家を出た父は商人になった体も声もでかいが田植えも稲刈りもしたことがない雨ふる山も夕やけも祖父も父ももう居ない稲刈りする百姓も居なくなっ [続きを読む]
  • アイスランド、愛すランド
  •   白熊地下の機械室でとつぜん白熊が働くことになった会社では白熊も雇わなければならないそのような法改正があったらしい私の部下として配属された初対面のとき白熊は言ったイッショウケンメイ ガンバリマス白熊は青い空が怖いのでビルの上階で働くことができない一日じゅう地下室に居るとくに何か作業をするわけでもないときどき冷蔵庫を開けてアイスを食べている私が入っていくたびにイッショウケンメイ ガンバリマスと言っ [続きを読む]
  • いつか飛びたかったのかな
  •   音信鳥になりたいと思ったそしたら青い風になったはばたくと風はいちまいの紙だった会いたい人がいたその街だけが記憶の白地図をひろげる飛んだ。風には声もある声は鳥に似ていた*  いつか飛べるかな最後に残った1枚のガムきみとぼくと半分に分けあって銀紙できみは小さな折り鶴を折った空を飛びたかったのだろうかたった1羽の小さな希いきみの細い指先でたどたどと翼をひらいたこの手から今なら飛ばせるかもしれないあの [続きを読む]
  • なにわの水を生きる
  •   水を飲む空っぽのペットボトルになって朝の瞑想をするこの夏もいっぱい琵琶湖の水を飲んだ大きな川となって小さな流れとなってぼくの空っぽは満たされていくただの水道水を飲んでいるのだが琵琶湖の水を飲んでるんだと思うことがある琵琶湖の水は瀬田川から宇治川へそして淀川となって大阪湾に流れ込んでいるその途中で取水され浄化されたものが水道管を通ってわが家まで来るそれを蛇口から頂戴するでっかい水がめを取り囲む比 [続きを読む]
  • 森は生きているか
  •   小さな窓から小さな窓から小さな空へ移りかわる雲の日々晴れた日は手さぐりの虚ろ雨の日はとおい耳風の日は過ぎていく水暗い夜はあてどなく夢とうつつ小さな窓から雲にのせていずこへか魂をはこぶ春の津波は森の深くまで押し寄せてきたか吹きだまりには落葉のやまいまは獣の道もみえない小さな窓から夢の声を明るくする小さな光遠いのか近いのか星の宇宙をノックして光るものを言葉にかえる*  笛しみじみとドングリをひろう [続きを読む]
  • そのとき光の旅がはじまる
  •   風の物語本のページをめくるあなたの指が風のようだと思った息がきこえる深いため息と咳ばらいただそれだけがひとの一生だったかのように長い物語ははじまり長い物語はおわる本を閉じるとあなたはすっかり年老いて風のようにそっとその部屋から出てゆくぼくは窓辺でただ風に吹かれているのが好きでした*  電車少年電車の好きな少年だった窓のそとを景色がいつも過ぎっていた乗客はいなかったやがて彼は景色の中のひとになっ [続きを読む]
  • めだかの学校
  •   作文教室あさおきて、かおをあらって、ごはんをたべて、それからがっこうへいきました……そこでもう、ただ鉛筆を舐めている。その先へは進めない。楽しかったことや、辛かったことも書いたらいい、と先生。やすみじかんに、こうていで、やきゅうをしました……それは楽しかったことだ。しかし文章にしてみると、すこしも楽しくなかった。一日のあったことを、ありのままに書いたらいい、と先生。ありのままに書くとは、どう書 [続きを読む]
  • あはれ魚になる季節
  •   夏の魚となって醒めきらないままのコップのなかに残された朝と水を分けあうゆっくり水際を泳いでゆこうとする小さな魚がみえる夏のはじまり草となりただ草となるそれだけの夏があることを魚は知らない水となりただ水となった魚は水上の雲を砕かんとして空へはじける一瞬の夏を残して*  秋の魚あはれ朱色の葉っぱを頭にのせてセコと呼ばれる河童が川から山へと帰っていく季節だったその道を山から川へと帰っていく人もいたそ [続きを読む]
  • 風の国から
  •   風のことば西へとみじかい眠りを繋ぎながら渦潮の海をわたって風のくにへ古い記憶をなぞるように活火山はゆたかな放物線で懐かしい風の声を伝えてくる空は雲のためにあった夏の一日をかけて雲はひたすら膨らみつづけやがて空になったぼくは夏草の中へ草はそよいでぼくの中で風になった風には言葉がなかった洞窟のキリシタンのようにとつとつと言葉を風におくるゼウスのように風も姿がなかった風のくにでは生者よりも死者のほう [続きを読む]
  • 家族のものがたり
  •   絵本雨が降ったあとに小さな水たまりができました大きなナマズが2ひきと小さなナマズが2ひきナマズの家族が泳いでいました泳いでも泳いでも同じ場所をぐるぐる回るばかりですこんなところは初めてだねここは一体どこかしら海のなかの海池のなかの池涙のなかの涙ああ目がまわるどうやら生きる場所をまちがったようだお父さんは慌てて絵本のページを閉じた*  かくれんぼむすめはきょう幼稚園で泣いたらしいでもどうして泣い [続きを読む]
  • 記憶する家
  •   階段階段の上に子供がいるそれはぼくだぼくは階段をのぼるすると子供はもういない階段の下にも子供がいるそれもぼくだぼくは階段をおりるするとふたたび子供はいないかつて誰かを階段の途中で待っていたぼくと誰かそのときはふたりとも子供だったその日父が生まれ母が生まれた*  でんわばんごう住むところをいくども変わったので電話番号もいくども変わった電話番号をたずねられると一瞬のとまどいがある3でもないし9でも [続きを読む]