今日の東京・世田谷区は曇り後雨。昼間は晴れ間も出ていたのに、夕方からにわかに雨が降り出した。 この頃の雨は穀雨とも言い、作物を育てる雨である。年によっては長雨となることもあるが、雨量としてはさほどのものではない。 春雨じゃ、濡れて行こう。と...
ばあちゃん、おばちゃん、あれがぬいぬいちゃんだよ。 小さな坊やが得意そうに壁のシミを指差した。 その家は、古いけれど大きな広い家だった。 一人で這うようにして階段を上り、大きな声を立てて笑っている坊やに、家族は声を失って壁のシミを見つめた。...
桜の季節は心弾む季節。 けれども別れの季節でもある。 卒業は嬉しいけれど、共に暮らしてきたクラスの友ともバラバラになる。 大人になるということは、何かを手放し、何かを得るということを繰り返すことなのかも知れない。 人は生きているだけで、誰か...
時計だけが鈍く響く部屋で、おばあさんはカギ編み棒をゆっくり動かしていた。 すぐそばでは、ストーブにかかった寸胴鍋が時々ぼわっと湯気を上げていた。 もう、わたしには何にもできないよ。 おばあさんは困ったような顔でそうつぶやいて、ため息をついた...
新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い致します。 今日の東京・世田谷区は晴れ。明日から下り坂のようですが、今日は風も収まり、暖かな冬晴れの一日でした。 この時期の東京は、曇天のことが多く、雨も雪も降らないのに、毎日鉛色...
今日の東京・世田谷区は晴れ。冬晴れの一日でしたが、もう晴れても太陽の暖かさはあまり感じられません。風は冷たく、室内の薄着では外に出るのは躊躇われます。 ここ数年、年末が近くなると、必ず出てくるものがあります。世田谷事件もその一つです。一家四...
11月の後半、すでに初冬の北海道に降り立ったはずが、千歳空港に雪は無かった。 ツアーのガイドは盛んに、雪を目当ての本州や九州の客に残念がった。 数日前は降ったのだが、暖冬で早くも融けてしまったと。 さほど寒さを感じずに、私は心の底で良かった...
母さん、足、大丈夫? うんうん。もう痛くないよ。 ちょっと消毒するね。沁みたら教えてね。 母のくるぶしのガーゼを交換するのは日課となった。 いつの間にか夏が過ぎ、秋は急ぎ足で寒さを運んできた。 おじさん、もうだめかもって連絡きたの。 咽喉に...
今日、自民党は歴史的な一歩を進めた。参議院での議席数の過半数を手中にしたのだ。 これが何を意味するかを知らない者も多い。特に若い人には、今日歴史が変わったということを知らない者のほうが多いだろう。 自民党は、今回の選挙で改憲を前面に押し出そ...
参議院選も終わらぬ中、都知事選は大量候補が立ち、混迷の選挙となる予想だ。 その参院選は、投票率が前回を上回り、今日の夜に締め切られた後、開票されることになっている。 大勢は深夜に判明する見通しだ。有権者の下した判断に興味が注がれる。 一方、...
「ブログリーダー」を活用して、紗羅saraさんをフォローしませんか?