玲桜 さん プロフィール

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玲桜さん: 玲桜のSTORYS
ハンドル名玲桜 さん
ブログタイトル玲桜のSTORYS
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/leomsk815
サイト紹介文3兄弟の家族を中心に小説を書いています。青春だったり家族の愛だったり恋愛だったりします。
自由文Brothers から始まりその登場人物から派生してTOMORROW 大輪の華 などかなりの長編もあります。
登場人物や内容が被る部分もありますが、すべてが一つの家族とその廻りの人たちにかかわるお話が続いて行きます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供211回 / 365日(平均4.0回/週) - 参加 2012/08/31 13:12

玲桜 さんのブログ記事

  • のら娘 前編 第15話
  • 困った里香は公衆電話からいずみに電話をするが彼女は出てくれなかった。やむを得ずいつもの公園に向かうと花火の親子は帰宅していた。ぼんやり遊具に隠れて過ごした。酔っ払いが大きな声を上げて通りかかった時は怖かった。自転車や車が行きかう。里香は一晩中一睡もできずに公園の遊具の中で蚊に食われていた。夜がしらじら明け始めた頃に家に戻るとすでにパトカーも彰吾もいなくなっていたがはやり家の中に入る事を躊躇した。朝 [続きを読む]
  • のら娘 前編 第14話
  • 翌日から夏休みだというその日。里香はいずみが持って来てくれた食糧で簡単に夕食を済ませた。蒸し暑い夕方は少し窓をあけて涼む。暗くなったら眠り、明るくなったら起きるという生活だった。いずみが乾電池を持って来てくれたので懐中電灯が使えるがなるべく電池を消費しないようにしていた。午後7時を過ぎ暗くなり始めた為、里香はソファに横になり毛布をかぶる。目を閉じてうとうとし始めた時だった。どやどやと人が来た。複数 [続きを読む]
  • のら娘 前編 第13話
  • 長内和恵は教室に入って行った。ざわついていたクラスは静かになる。今日は期末テストの答案を返す日だった。生徒達はいつもよりも静かになっている。一応、テストの結果が気になるらしい。和恵はいつものように出席を取った。名簿が深尾里香のところに来た。目を上げると里香の席はいつものように空席のはずだと思った。しかし、そこにはいつもと違う物が置かれている。大きな花瓶に花が生けられて里香の机の上に置かれていたのだ [続きを読む]
  • のら娘 前編 第12話
  • 翌日、里香は公園に水を得る為に出かけた。朝から暑く天気の良い日だった。家にあった洗剤で洗濯もする。遊具にかけて干しているあいだ水を飲んだりぼんやりして過ごした。同級生は学校に行っている時間だ。本来なら里香も学校に行っていただろう。近所のコンビニで食料を調達するとゆっくり遠回りをして歩いた。昨夜の事があって家に近づくにつれ緊張してくる。また警察官が来るのではないかと思った。今日は夕方まで外出している [続きを読む]
  • のら娘 前編 第11話
  • 「それはちょっとマズイかもしれませんね。」警察での事を持ち帰った今村と和恵は翌日、教頭に相談していた。「マズイですよね。」今村も応じる。教頭と今村が言うマズイは何がマズイのかと言うと深尾里香の現在の状態がマズイという意味ではなく行方不明になってしまった生徒を今まで放置した事がマズイという意味なのが明白でもちろん何かあれば自分達の責任を問われかれないかもしれない事がマズイのである。和恵は教頭に多少期 [続きを読む]
  • のら娘 前編 第10話
  • 里香の空き家暮らしは思いのほか快適だった。電気・水道が来ていないのは気にならなくなったし工夫次第ではそれも克服できる。元の家にいたときから彼女は電気も水道も止められた生活を強いられて来たのだから普通の中学生よりはずっと知恵があるのだ。上手に雨水などを集めて残っていた洗剤を使い洗濯までした。退屈な時は老婆が貯めこんでいた本を読む。料理の本や婦人雑誌が多かったが面白かった。相談などで大人の性的な内容の [続きを読む]
  • のら娘 前編 第9話
  • 「強制退去させられていたんですか?」翌日、和恵の報告を聞いて岡野はさすがに驚いた様子だった。「ええ。それで市役所に問い合わせて見たのですが住所の変更がされていなくて・・・。」和恵は心配だった。「うーん。まぁあり得るかもねぇ。何せこっちにも全然支払いしない母親でしたからね。家賃だって光熱費だって貯め放題だったんじゃないですか?」岡野は冷たくそう突き放す。「問題はそこじゃないんですよ。そういう劣悪なと [続きを読む]
  • のら娘 前編 第8話
  • 「ごめんね。一週間来られなくて。部活や学校の行事の委員に選ばれちゃって忙しかったのよ。」土曜日、やっと現れたいずみはそう言い訳をした。里香には手持ちの金がほとんど残っていなかった。それでも家にあったもので何とか食いつないでいた。探してみると仏壇の奥や戸棚に奥から古びた食品が出て来た。口が開いた麩はさすがに気持ちが悪かったが封が開けていないものは食べられそうなので食べてみた。何年前なのか判らないけど [続きを読む]
  • のら娘 前編 第7話
  • 教師の長内和恵は出席を取っていた。彼女は臨時教師だ。産休・育休をとった教師のかわりに1年間の契約でこの4月にこの埼玉県の中学校に赴任してきた。「深尾里香・・・深尾?」返事がない。「深尾はまた休みなの?」彼女はクラスに問うたが誰も返事をしない。臨時教員だと言う事をクラスの生徒達は知っていて彼女を少し下に見た態度をしていた。和恵はムカっとしながらもグッと堪えてもう一度聞いた。「深尾さんは今日もお休み? [続きを読む]
  • のら娘 前編 第6話
  • 見知らぬ土地の見知らぬ家に里香はひとり残される。とりあえず家中を歩いて見た。しばらく使われていないのがはっきりとわかる台所、旧式の冷蔵庫は空っぽで悪臭がした。都市ガスも止められている。食器棚に仕舞われている食器はそのままあった。里香の家にあったものよりもずっと種類も数も豊富である。これは使う訳には行かないだろう。夏に麦茶を作る時に使う水差しがあり借りる事にする。老人が飲むとは思えないような清涼飲料 [続きを読む]
  • のら娘 前編 第5話
  • 相模原の駅にふたりの少女は降り立った。里香の財布にはもう千円ほどしか残っていない。心細く思いながらもいずみの後をついて行く。「バスで行くと3駅ほどなんだけどなぁ。」といずみはバスに乗りたげだ。しかし里香のバス代を払いたくないらしく歩き出す。「こっちよ。」ふたりはどんどん歩いた。里香はいずみからもらったリュックを背負い元々持っていた鞄を手に持つ。そこにはあの家を追い出された日学校で使った教科書だけが [続きを読む]
  • のら娘 前編 第4話
  • 「ねぇ、これからどうするの?」スマホを置くといずみが聞いて来た。里香はおにぎりを平らげて人心地ついたところだ。「どうしよう。」ジュースを飲みながらそう答えるが答えが見つからない。「うちに泊めてあげたいけどねぇ。ずっとって訳にはいかないでしょう?うちには兄貴がいるからねぇ。それじゃなくても私の今の友達を泊めるのもお母さんが嫌な顔するのよ。何を勘ぐっているんだか知らないけど。」いずみは半分面白がりなが [続きを読む]
  • のら娘 前編 第3話
  • 「家を追い出されたぁ!?」いずみは思わず大きな声を上げた。「しーっ。大きな声で言わないでよっ!!」里香が口の前に指を立てる。「ごめん。びっくりしたものだから。」いずみは肩をすくめて声を潜めた。里香は昨日から今日までの出来事をザッと話した。「そうかぁ。家賃払わなければ追い出されるわよねぇ。」いずみも県営アパートの顔見知りの老婆と同じような事を言う。やはりこいつにとっても他人事かと里香は思った。言うだ [続きを読む]
  • のら娘 前編 第2話
  • 里香はどうする事も出来ずにそのまま母を待った。それでも彼女は母親を信じていたのだ。同じ階の主婦が気の毒そうに彼女を見ていく。顔見知りの老婆が声を掛けて来た。「追い出されちゃったの?あんた。」「はい。」「困ったわねぇ。家賃払わなければそりゃ追い出されるわよ。お母さんは?」「待っています。」「そうねぇ・・・・。そのうち迎えに来るんじゃない?」彼女はそう言っただけだった。そう言っただけで自室に入ってしま [続きを読む]
  • のら娘 前編 第1話
  • 深尾里香が帰宅すると玄関に大きな張り紙がされていた。(家賃滞納により平成〇?年6月末日をもって強制退去とします。)「まただ・・・。」里香はそう思いながら玄関のドアを開けた。まだ2週間ほどあった。ドアからドサリと紙やチラシが落ちる。そのすべてが督促状だった。母の恵理子はここ10日ほど帰宅していない。督促状には家賃は勿論の事、電気料金、水道料金、ガス料金の他に消費者金融のものまである。里香は床に落ちた [続きを読む]
  • のら娘  前編
  • の ら 娘  前 編 【登場人物】 深尾里香 中学2年生の14歳。小学生の頃両親が離婚し母と2人で県営住宅に住んでいた。しかし、家賃滞納でその県営住宅を追われてしまい、母にも見捨てられ帰る家を失ってしまう。 安藤いずみ 里香の小学校時代のクラスメイト。それほど仲が良かったという訳ではないが同じ班にいた。学区が違う為別の桜山中学校に進学した。   安藤彰吾 いずみの兄。高校2年生。軽音楽部に所属しておりバンド [続きを読む]
  • Cases 密約 第20話
  • 祥子は深いため息をついてから口を開いた。「結局・・松木は不起訴になりそうですね。沢村は今や悲劇のヒーローです。」「ええ。柿崎聡美さんは別の病院に入院中だそうです。板倉さんが彼女の御実家に確認したら柿崎が彼女は元気だからと携帯の動画を見せたそうで。御家族も本人には会えずじまいだけど夫の柿崎の言う事を信じると言っていてどうにもならないそうでした。その板倉さんも出版社を退職していて今求職中ですがなかなか [続きを読む]
  • Cases 密約 第19話
  • 松木千夏はそのまま出頭した。その翌日、木村沙耶も帰国し自首をした。石原伸江も近く帰国する事になっている。沢村なぎさの転落死事件はようやく再捜査される事になりさすがの柿崎も介入できないだろうと思われた。しかし、松木も木村も一切事件に沢村の関与は無かったと言い張った。全て自分達だけでやったと。警部がどうしても納得できなかったのはカードキーの事をうやむやにされてしまった事だった。カードキーがなければ別荘 [続きを読む]
  • Cases 密約 第18話
  • ゴーーー!!上空低い位置から飛行機が上昇していく。羽田空港の滑走路が遠くに見えていた。タクシーが止まると1人の女性が降りて来る。辺りを見回したが誰もいなかった。「松木千夏さん。」板垣華子が声を掛けた。「あなた。一体どういうつもりですかっ!!」松木千夏は驚いた顔をしていた。なぜ彼女がここに現れたのか判らない。千夏は別の理由でここに来たはずだった。「みんなはどこ?」「すみません。皆さんはこられません。 [続きを読む]
  • Cases 密約 第17話
  • 警部が待ち合わせの喫茶店に行くと板倉華子はすでに来て待っていた。「さっそくですが・・・かなり複雑な事をしていました。」華子はそう言うと鞄からタブレット端末を取り出して見せた。「当日、松木千夏はシンガポール便に乗務していた。そのシンガポール便は金子やすこが乗務するはずだった。とうい所まではお分かりですよね。」「ええ。松木と金子の繋がりは?」「ありました。間接的ですけど。松木が以前いたチームの後輩石原 [続きを読む]
  • Cases 密約 第16話
  • 「小河内首席監察官はいらっしゃいません。」監察官室で彼の部下がそう言うと警部を押し戻した。「どういう事でしょうか?」部下は突然顔を真っ赤にして怒り出した。「どういう事ですかですって?あなた自覚無いんですか?」「はいっ!?」「首席監察官は警察庁に呼ばれています。あなたのせいです。」部下はそう言うと彼を追い出した。何かとんでもない力が働いているのだ。今までにない力だ。もちろんそれに動じる警部ではなかっ [続きを読む]
  • Cases 密約 第15話
  • 「国家プロジェクト!!妄想もここまで来ると笑えますね。あなたSF小説の読み過ぎじゃないですか?」柿崎はクスクスと笑っただけだった。「妄想ではありませんよ。たった2年でほぼ新規参入のIT関連会社がこれほど急成長するなんておかしいと誰だって思うんじゃありませんかね。」「それは同業他社の妬みではありませんか?または三流記者のゲスの勘ぐり?」「沢村氏の会社にはこの2年で破格な融資がなされているんですよ。一遍 [続きを読む]
  • Cases 密約 第14話
  • 組対5課の角谷課長が苦虫を潰した顔で入って来た。「どうですか?判りましたか?」彼は書類を数枚テーブルに置く。しかしいつもおしゃべりな彼がめずらしく寡黙だった。「どうしました?課長。」「頼まれて調べた事はそこに書いてある。それだけだ。」彼はそう言うとさっさと出て行こうとした。いつもは覗きこんでいる彼のふたりの部下もいなかった。「どうしましたか?課長らしくありませんね。」課長はしぶしぶ立ち止まるとクル [続きを読む]
  • Cases 密約 第13話
  • 「なんなのですか?一体?」追い出された3人は途方に暮れていた。祥子の携帯に電話がかかって来る。高橋からのものだった。「もしもし、次席!!千葉県警を追い出されました。」祥子は藁をも掴む気持ちで高橋に訴えた。ここで追い出されてたまるか!こんな怪我まで追ってここに潜入したと言うのに。「小山。そこはもういい。戻って来い。」高橋の答えは祥子の期待を大きく裏切るものだった。「次席!?どういう事ですか?私は・・ [続きを読む]
  • Cases 密約 第12話
  • 「聡美先輩っ!!」板垣華子は柿崎聡美に駆け寄った。「ああ良かった!!心配しました。」「板垣・・・ありがとう。心配かけたわね。」ふたりは手を取り合った。「本当に有難うございました。先輩が拉致監禁されていたなんて。」華子は祥子と警部に頭を下げた。「板倉さんは初対面でしたね。こちらは捜査1課の小山警部補です。」「凄いです。こんな怪我までされて?」華子は驚いた顔で祥子を見た。「いいえ。これは体がなまってい [続きを読む]