kootaroo11 さん プロフィール

  •  
kootaroo11さん: 映画と車が紡ぐ世界
ハンドル名kootaroo11 さん
ブログタイトル映画と車が紡ぐ世界
ブログURLhttp://kootaroo11.blog.fc2.com/
サイト紹介文映画や車を通して聴こえてくるHeart Warmな想いをShort storyで
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供27回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2012/09/08 15:17

kootaroo11 さんのブログ記事

  • ビッグ・ウェンズデー ~ サラトガ 1952 ~
  • あの日の浜辺も今日のように静かだった冷夏でほとんど 陽の光を見ることができなかった 20年前の夏の日”海坊主が呼んでいる・・・”空を見上げていた父は そう呟くといつも以上に 白い顔をした母をよそに1952年製 サラトガのルーフにサーフボードを載せはじめた肺を患い 一日の殆どを布団の上で過ごしていた母は その日も 何も言わずに 天井を見つめていた自分勝手な父は 母のことなど 一度だって 心配したことのない [続きを読む]
  • ウォーク・トゥ・リメンバー ~ 1967 カマロ ~
  • ブリーズレディオのDJは今日もいつものように 気の利いた バックナンバーをさわやかな声で 紹介しているしかし 体温以上に跳ね上がった気温が一週間も続いてはエアコンの壊れた1967年式カマロの運転席にいる僕の聴感覚(バスドラム)は 既にまともな音階を再現できる状況になかったそう言えば・・・あの年も こんなふうに暑かった高校時代・・・僕の隣りに いつもいた ポニーテールのカノジョは僕と同じ 8月11日が誕生日 [続きを読む]
  • 君の名は。 ~ フィガロ ~
  • 「おいっ! この資料なんだよ」「なんだよ! まだ前回の資料ができてないのか!」「おいっ!! いくぞ! グズグズするな!」罵声に包まれた毎日も5年目を迎えたそれは 自分のポジションになってしまったようで毎年新入生が入社しても僕を包み込む環境に変化はなかった今年も夏休み返上で出勤を覚悟していた僕は 突然 部長から呼び出された「お前の有休消化率が悪いと人事から指導があった 自分の管理ぐらいしっかりやって [続きを読む]
  • ザ・ビーチ ~ モンテカルロ1974 ~
  • 人口よりウミガメの数のほうが多いこの街で25年目の夏を迎えるこの街の駐在所に勤務する僕の仕事は 一日2回・・・ぐるりと街を廻り お年寄りの愚痴を聴いて回ること・・・事件も事故も 全くないだから 一日の殆どは このビーチでこうしてコーラを飲みながら 過ごしている3kmにも渡る東シナ海の遠浅のビーチはポリネシアの島々に劣らない絶景が魅力的だ今すぐにでもリチャード(Leonardo DiCaprio)が伝説のビーチの地図を [続きを読む]
  • 氷の微笑 ~ ロータス・エスプリ ~
  • 積乱雲すら 見当たらない真っ青の空を見上げるまだ太陽は 地平線から45度の位置にあるがエスプリに搭載された温度計は すでに 35度を指していたこれで 二週間連続・・・商店街のふくびきで 手に入れた大人が横になれる 家庭用プールとクーラーボックスを詰め込んで僕は 避暑地に向かった三連休のオフィス街は 人の気配が一切ない・・・会社が休みという理由だけではないこの殺人的な暑さが 荒涼とした世紀末の街を作り出 [続きを読む]
  • オブリビオン ~ ベリーサ ~
  • 「待たせてごめん 来週迎えに行く」彼を 待ち続けて5,475日目それが 彼からのプロポーズだったあと一週間・・・私には 待てなかった翌日・・・私は仕事を休むと彼のいる 500km 離れた北の街へ向かった・・・ただ・・・ 私にとって 北は鬼門なのだ・・・愛車のベリーサを初めて傷つけたのは 山形の温泉街だった一時停止違反でおまわりさんに 始めて切符を切られたのも友人の結婚式に参加するために 軽井沢にやってきた [続きを読む]
  • 八月の狂詩曲 ~ 911 ガブリオレ ~
  • 僕のアパートの隣に住んでいるカノジョは 日暮れとともに 大きなピアスに 原色のワンピースで出勤するちょうど僕の帰宅時間と重なるのでこんばんわと挨拶をしてもカノジョは目も合わせずに「どーも」というだけ・・・こんばんわの返事は どーもではない・・・休日になると ファッションはモノトーンになるが常に ギラギラしたクロームハーツのアクセサリーが人工衛星のように カノジョにまとわりついていた近所のコンビニで [続きを読む]
  • ひまわり ~ RX ~
  • RXは 初夏の強い南風によってマーブリングされた雲の中を 流鏑馬の弓のように 北の目的地に向かって突き進んだカーラジオのニュースによるとようやく北海道の最果てで桜前線が終結したらしい日本は狭いと行ったのは誰だろう都心から8時間・・・休憩はトイレだけそれでも 疲労は一切感じなかったただ・・・ 3日前に人事部の同僚から聴いた情報が僕を頭のなかで 壊れたレコードのように リフレインを続けていた「俺達の同期だ [続きを読む]
  • 遠い空の向こうに ~ ジェミニ イルムシャーR ~
  • 新緑の山々を分け入った猫額の盆地それが僕の故郷だ高速に乗れば3時間ほどの この場所に僕は105,000時間かけて戻ってきた12年前 僕は農家を継いでほしいという父に反発して 家を飛び出した心配をかけないように居場所を伝えていた母から 時折 仲裁の電話が入ったが父も僕も 一歩も譲ることはなかった「ほんと 親子だねぇ」頑固な二人に愛想を尽かしたのだろう やがて 母からの電話も 途絶えてしまった・・・そんな関係は [続きを読む]
  • 天使のくれた時間 ~ S2000 ~
  • 30/365  これは 一年間のうち一緒に暮らしている彼と過ごせた日数12日に一度の再会出張で 日本国内を飛び回る彼・・・織姫と牽牛に比べれば 10倍以上一緒にいられると言い聞かせてきたけど・・・隣のベッドを専有しているクマのぬいぐるみが私に向かってウインクするのを見た時私は この生活がすでに限界を迎えていることに気付いた いっそ 牽牛のように15光年も離れていれば あきらめもつくのに・・・手が届きそうで 届 [続きを読む]
  • フォレスト・ガンプ ~ キャプチャー ~
  • 「いいかい・・・ これは犯罪なんだ」田んぼの中の一本道に ふさわしくない一言それは キャプチャーの所有者である彼の発言だカエルたちが まだ寒そうに合唱する中・・・私たちは 只管 待っていたスカイブルーの ルノーキャプチャーが漆黒の闇の中に 完全に溶け込んでいるここから 500m離れた場所にはシンデレラ城のように煌々と輝く商業施設が 闇夜に ポツリと浮かんでいた 過疎化が進行したことで20年前 私達が通 [続きを読む]
  • きみが僕を見つけた日 ~ RS6 2011 ~
  • 靖国神社の開花宣言より一週間早く 花開く桜並木がある今夜も 好調なRS65.0L V型10気筒のツインターボもこの近くでは 花びらが散らないように ふわりと進む月明かりに照らされているからなのか今宵の桜は いつも以上に輝いてみえた??? なんかこの感覚・・・ どこかで 同じシチュエーションの記憶が・・・たしか・・・そのときは ラジオから・・・と思った刹那・・・スピーカーから流れた曲は 僕の側頭葉の記憶装置が [続きを読む]
  • 恋人までの距離 ~ ランエボⅦ ~
  • 気が付くと肩の力を抜くことができないほどの寒さを感じなくなっていたそれはホームに立つ君の笑顔が 僕の心を暖めてくれたから・・・そう言いたかったが 本当のところは君のひとことで 致命傷を負った 僕のハートが 脳内麻薬βーエンドルフィンによって痛みを感じなくなっただけのこと「さようなら・・・」微笑みながらいう君の瞳には もう僕の姿は 映っていないのだろうそうでなければ「やっぱり 行くのかい・・・」の  [続きを読む]
  • 思い出のマーニー ~ AE86 トレノ ~
  • 湖の対岸にある教会の鐘がなった扉が開き雪の結晶のようなドレスを纏ったカノジョがニコリと微笑んで 手を振っている”サヨナラ”の意味を込めて500m離れた ブナの木の上から眺めている 僕には 白と黒の点の動きが そんなふうにクローズアップして見えた樹の下にはトレノが停まっているカノジョと話し合って決めたAE86の助手席は カノジョの指定席・・・ これからは ずっと 空席だ・・・カノジョは物心がついた頃から い [続きを読む]
  • 荒野の七人 ~ WRX 2016 ~
  • 「なんか・・・  思ったより 普通なのね」カノジョの何気ない一言で僕の網膜には ニコニコ動画のように 無数のテキストが流れ初めたFin・・・ The end ・・・ おわり・・・・・・終わった・・・ 残念・・・ 終末・・・カノジョの一言で 機能停止に陥った頭のなかをPoppo Poppo と鳴く鳩時計・・・なんとか セーフモードを発動した僕は カノジョの膝の上で あたかも無関係を装う ロシアンブルーのクリスの 後頭部を [続きを読む]
  • ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 ~ H-van ~
  • シトロエンHバンの広大な車内は僕のハートを 具現化したかのように寒冷低気圧が充満していたHyuuuuuuuuuuuuuu原因は 僕のため息だ120秒に一度僕の口から生産された 小さな風神が行き場を失い 車内で急速に成長したのだGataaaaaaaaaaaaan車内寒冷低気圧が Hバンの中で暴れた結果荷室に 置かれていた トランクケースが勢い良く リアハッチにぶつかった勢いで パタリと開いたバックからはカノジョと一緒に集めた 沢山の 人 [続きを読む]
  • タイピスト ~ RX-7 1990 ~
  • ミッキーローク主演のエンゼルハートに出てくる悪魔”ルイス・サイファ−”に似た体躯の上席が予告なしにやってくるときはもちろん いい話であるはずがないしかし その日 彼の横には 天を照らすほど 陽気な女性がいた中途採用で入社したカノジョは帰国子女らしく垢抜けていた「よろしくっ お願いしま−す!!」という第一声はこの会社の音量ボリュームを遥かに超えていた「・・・あとは よろしく」上席は 私の肩をポンと叩 [続きを読む]
  • ハドソン川の奇跡 ~ エクスプローラー2016 ~
  • 最近の天気予報はよく当たるそれはマルコフ課程を使っているからロシア人数学者が見出した 未来の状態が過去の状態によらず 現在の状態のみで決まるような確率過程今では インターネットの基礎にもなっているそれを教えてくれたのは大型のタブレットを抱えた姿がトレードマークの理系女子のカノジョ「あなたが明日遅刻する確率は 70%!」大切な君とのデートだよ 遅刻なんてするはず無いさそう思って 迎えた翌日・・・僕は  [続きを読む]
  • 市民ケーン ~ ハコスカ 1971 GT-R ~
  • 「Hiroshiさんですね」ジャッキアップしたマスタングの下からガレージには似合わない エドワードグリーンの ウイングチップが見たときHiroshiは 胸騒ぎを覚えた「大河内氏の遺言をお持ちしました」「オオゴウチ・・・」全く記憶にない名前に 戸惑いながら反芻するとウイングチップの男が言った「大変 失礼しました・・・ 旦那様は ここでは箱須賀と名乗っておりました」Hiroshiの脳裏にカーネルサンダースのような好々爺が [続きを読む]
  • シンゴジラ ~ E31 850 ~
  • 「お前! ゴジラだろう!」ひょろりとした彼を 五人組が囲んだ「お前が クラス会に来るとは思わなかったよ」Donn! 全身に響くような勢いで 彼の肩を叩いたのは いじめっ子グループの中心だったHiroshiだ数年前に 工務店の跡取り社長になった彼には 相変わらず 取り巻きがついていた「やぁ・・・久しぶり」か細い声で答える彼・・・引っ込み思案で いじめられっ子だった彼もまた 20年前と変わっていないようだった「おい [続きを読む]
  • ブリッジ・オブ・スパイ ~ インテグラType R 2000 ~
  • ヨットハーバーに隣接する洋食屋 ”East Of Eden”心の吹き溜まりとなるこの店の駐車場に今日はインテグラType Rが停った無骨なラガーマンタイプの男は店に入るなり テキーラを注文する 〜 この店・・・夜はバーになるのです・・・ 〜困った顔のマスターが 私に目配せする店の常連である私は マスターの依頼で客の相手をする・・・「夕食を奢るよ」私は 男の横に座ると彼の注文した テキーラを横取り ぐいと飲みほした「 [続きを読む]
  • 白鯨 ~ アルシオーネ ~
  • 内装デザイナーは常に 挑戦し続けるべきだ懐古的な デザインを使えば誰でも 完成形をイメージすることができクライアントとの意思疎通も簡単だしかし そんなオートメーションのような作業は 僕の仕事ではないコンクリートや鉄骨といった建築素材を際立たせたカフェや紺碧のタイルで覆われたバー・・・僕は 自分の右脳を信じた 前例の無いスタイルに拘った 夜霧が冷たく頬を撫でる・・・あのガス灯を曲がると そろそろ 看 [続きを読む]
  • 偶然の旅行者 ~ クロスポロ ~
  • 女は 南へ向かうオレンジ色のクロスポロを駆って・・・カノジョの頬の色と同じ薄紅色のもみじの葉が舞う道の向こう側にぼんやりと ”あの日”が見える「君と 僕の見ている未来は 違うようだ」プロジェクトが成功したお祝いに カノジョが プレゼントしたシルバーの眼鏡を キラリと輝かせて彼が言ったいつの間にか インテリ学者のようになっていた彼はその一言だけを残して 私のライフサイクルから外れていった引きずってな [続きを読む]
  • シシリアン ~ Citroen ID20 ~
  • キラキラ輝く海面には今年最後のになるであろう 真夏の太陽が照り注いでいる蒼い空と青い海 ・・・最近は 気温が30度を超えるとすぐに オーバーヒートしてしまう ID20も この絶景に酔いしれているのか 今日のエンジンは快調だった 遠い昔 漁師だった祖父が ”うみねこたちの遊び場”と呼んだ白砂のビーチは 都会の喧騒の中で 自分でも気づかぬうちに 真っ黒になった 僕の心を浄化する少し遅い夏休み・・・相棒は ミ [続きを読む]