まあばあちゃん さん プロフィール

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まあばあちゃんさん: 堺の町のまあばあちゃん
ハンドル名まあばあちゃん さん
ブログタイトル堺の町のまあばあちゃん
ブログURLhttp://mabaachan.blog.fc2.com/
サイト紹介文堺の町に住む、ひとりのおばあちゃんのお話です。
自由文住み慣れた町の人々との交流や孫のトモちゃんや犬のジロとの生活を通して力強く生きていく姿を物語に書きたいと思います。 
宜しくお願いします。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供216回 / 365日(平均4.1回/週) - 参加 2012/09/30 10:11

まあばあちゃん さんのブログ記事

  • お春ちゃんはションボリ
  • 「今日はホンマにえろうすんませんでしたなぁ。」お春ちゃんは、お父さんに丁寧にお礼を言いました。「大変でしたね。本田さん達心配しておられましたよ。」お父さんが、優しく答えました。「えらい迷惑かけて、皆さんに申し訳なく思ってます。どうぞ堪忍してください。」いつものお春ちゃんらしくありません。恭子ちゃんが、「なんか、お春ちゃんらしくないよ。気持ち悪いよ。元気出してよ。嫌なことは早く忘れよう。」お春ちゃん [続きを読む]
  • 寝付けないお春ちゃん
  • 「お春ちゃん、どうしたの?」夜の11時を回ったというのに、あっちへウロウロこっちへウロウロしているお春ちゃんに、まあばあちゃんは声をかけました。「うん。なんでもないねんけどな。」「お茶でも飲む?」「いや、やめとくは、寝しなに飲むと夜中にトイレばっかり行くから、寝られへんやろ?」と言いましたが、落ち着くにはお茶が一番だと思い、まあばあちゃんはお茶を入れることにしました。お春ちゃんをおこたに座らせてお [続きを読む]
  • 明日は……
  • 「まあちゃん、今日はホンマに有難うな。」お春ちゃんは、まあばあちゃんの入れてくれたお茶を見つめながら言いました。「お春ちゃん……」まあばあちゃんはかける言葉が見つかりませんでした。「ごめんやで。まあちゃんにはいろいろ言うてもろてたのにな。まあちゃんの言うたとおりになってしもうたなぁ……。恭子ちゃんにも、なんと言われるやら……」「わたしも、ああは言ったけど、お春ちゃんの立場だったら、なかなか難しかっ [続きを読む]
  • 帰ります……
  • 「まあちゃん、帰るわ……」お春ちゃんは、ヨットコラショッっと立ち上がりました。お春ちゃんは、まあばあちゃんの手をそっと握ってきました。まあばあちゃんは強く握り返しました。「お春ちゃん、これでこの家とは最後なんだから、笑顔で出て行きましよう。」「うん。そうするわ。こんどはええ人に入ってもらえるようにな。」「そうよ。この家のためにも笑顔でね。」「うん。」お春ちゃんは、少し寂しげに笑いました。そうそう吹 [続きを読む]
  • ガッカリのお春ちゃん
  • 陽の高いうちから来たのに、もう外は薄暗がりです。弁護士さんとお父さんも帰ってしまいました。黒いスーツの人も数が少なりました。お春ちゃんの傍にいるのは、オッチャンとまあばあちゃんだけになりました。そして、固まったように動かなくなって、座り込んだままのお春ちゃん。まあばあちゃんはオッチャンに、「邦ちゃんが心配するからもう帰って……お春ちゃんには私がついてるから……」と言いました。すると、お春ちゃんがハ [続きを読む]
  • まあばあちゃん、どこ行くの?
  • まあばあちゃんは、くるっと振り向いて帰りかけました。「まあちゃん、まあちゃん、まあちゃん、どこ行くねん。」お春ちゃんが、慌ててまあちゃんの手を握りました。「離してちょうだい。誰がお春ちゃんを大切にしてるかも分からずに、苦しめてばかりで。昭雄さんばっかり大事にして。最後の最後にこれよ。もう、知らないわ。」お春ちゃん、アワアワして言葉が出ません。「ウワーン。ウワーン!」お春ちゃんは、へたりこむと、あた [続きを読む]
  • もう、知らない……
  • 「なあ、まあちゃん、……」「なに……」「わたし、昭雄さんに何もかんも盗られてしもたってことか? ほんまにこの家、私のものでないんか? いつの間に……そないなったんや。」お春ちゃんは、首をかしげて言いました。「いつの間に?  いつの間にってことないでしょ。」「なんでや。」「邦ちゃんが追い出されてからも、ずっと面倒見て、引っ越し先の家にも上がらせて、邦ちゃんの家にまであの女の人を上げてたじゃないの!! [続きを読む]
  • お春ちゃん、どうして……
  • 「そこで、署名や捺印をされましたか?」お春ちゃんに弁護士さんがたずねました。「どうやったか……、なんや昭雄さん、困ったことがあって、親の証明がいるとかなんとか……」お春ちゃんは一生懸命思い出そうとしています。「お春ちゃん、邦ちゃんは、離婚したんだから、もうお春ちゃんは親じゃないでしょ。」まあばあちゃんが言うとお春ちゃんは、すまなそうに頭をかきました。「ごめんな……」「で、そこで何したの?」まあばあ [続きを読む]
  • カラの権利書ってなあに?
  • 奥に行くと、マコちゃんの友達の弁護士さんとオッチャンが怖い顔のスーツの男の人と話していました。「……そうですか……。そういうことでしたら、仕方ありませんね。」オッチャンのハキハキした声が聞こえてきました。「な、なんやて……仕方ないって、何がや……」お春ちゃんの声にみんながこっちを向きました。「……お母さん。これは空の権利書だそうです。」「か、から? カラってなんや。カラって……」「登記情報では、昭 [続きを読む]
  • いざ、家に入ります!
  • 権利書を弁護士さんがペラペラっとめくりました。「どうですか?」弁護士さんは、権利書を見ても難しい顔のままでした。「少し、お借りしますね。」と言って、家の中に入っていきました。「まあちゃん、私の家、いったい、どないなってるんやろ……」お春ちゃんは、蚊の鳴くような声で言いました。まあばあちゃんは返す言葉が見つかりませんでした。「それに、あんなに人がおったら、昭雄さんの遺体はどないなってるんやろう。」「 [続きを読む]
  • て、抵当って?
  • 「こんにちは、どうしたの?」まあばあちゃんは、何事もないような様子でオッチャンたちのところへと行きました。「ああ、ばあちゃん、来てくれたんか。今から行こうと思ってたんや。」まあばあちゃんたちに気付いたオッチャンがすぐに寄ってきてくれました。「あ、お義母さん。あの、少しお願いがあるんですけど……」オッチャンがお春ちゃんを見て頭を下げながら遠慮がちに言いました。「なんですか?」お春ちゃんも緊張気味に答 [続きを読む]
  • 心強い味方
  • 「わかったわ。行きましょう!」お春ちゃんの言葉に、まあばあちゃんも覚悟を決めました。「まあちゃん、ごめんやで怖ないか?」お春ちゃんはまあばあちゃんの顔を覗き込むようにして言いました。「怖いことなんかないわよ。空から爆弾が雨あられのように降ってくる中を生き延びたんだもの。これぐらい何でもないわよ!」まあばあちゃんはにっこり笑って言いました。少し話している間にすぐに着いてしまいました。黒いスーツの人た [続きを読む]
  • お春ちゃんの問題
  • 「なあ、まあちゃん、権利書持って行った方がええやろうか?」お春ちゃんが、心配そうに言いました。「どうして?」「この家は、私のモンや言うて出て行ってもらうのに、権利書見せるのが一番ええんちゃうか? どやろ? なんか恐ろしげな人らが来てるけど、言うことは言わんと!」お春ちゃんはそう言って、整理タンスから権利書の入っているセカンドバッグを取り出しました。お春ちゃんは、今から戦場にでも行くような顔をしてい [続きを読む]
  • 怖いけど
  • 「なあ、まあちゃん、まんじゅう食べたら、もういっぺん家見に行けへんか?」「そうね。怖い気もするけど、放っておけないもんね。」そう言って、まあばあちゃんはため息をつきました。「……そやねん……」お春ちゃんも心配そうに言いました。「ジロたちは置いていきましょう……」まあばあちゃんは、いつもどこへでも連れていくジロとミミちゃんを置いていくことにしました。「そやな。なんどあった時、この子らおったら走って逃 [続きを読む]
  • 家に行ってみると……
  • 「まあちゃん、あれなんやろ?」「…………。」買い物の帰り、回り道をして昭雄さんが住んでいた家の様子を見に行ったのですが、「車何台や? 4台、5台?」「うん。」「それに、なんや、ようさん来てるけど……」スーツを着た男の人たちが家の中と外を出てきたり入ったりしています。なんだか物々しい雰囲気です。まあばあちゃんとお春ちゃんは家の前まで行かず、離れたところから様子をうかがっていました。「……お葬式屋さんっ [続きを読む]
  • お春ちゃん、大笑い
  • 「あはははは!」お春ちゃんが急に大きな声で笑いだしました。「お春ちゃん?」まあばあちゃんが驚いて声をかけましたが、お春ちゃんの笑いは止まりません。お春ちゃんは、笑いが止まらずヒーヒー言っています。「大丈夫?」「あー、なんでやろ。自分でも、よう分からんけど、笑いが込み上げてきた、と思ったら、止まらへんようになってん。」お春ちゃんは、すっきりしたようなお顔で言いました。「葬式終わったら、あの家出て行っ [続きを読む]
  • 頭がスッキリ
  • 「なぁ、まあちゃん、私アホなことばっかりやってたような気がするわ。」お春ちゃんはポツリと言いました。「邦子に300万円って言いにいったんは、私が昭雄さんに渡してたからかな。」「……うん。」「そやけど、なんで邦子のとこに行ったんやろ? 一番、行かれへん所やろ? 赤の他人より、行ったらアカンところやんか……。考えられへんわ。」「普通の人じゃないことは、さんざん思い知らされてるでしょ。昭雄さんは、その人 [続きを読む]
  • 私ばっかり悪いんかなぁ
  • 「お春ちゃん、大丈夫?」まあばあちゃんが、心配そうに言いました。「うん。なんでや?」「元気ないから……」「ひとつもシンドイことないで。……恭子ちゃんに言われたこと考えててん。私がぜ〜んぶ悪いんかなぁ。あんなに言われんとアカンか? ……恭子ちゃんは、言い方キツイわ。いっつも邦子の味方や。わたしかて、ひどい目に遭ってんのに……なあ、まあちゃん……」お春ちゃんは、ショボンとした様子で言いました。まあばあ [続きを読む]
  • お春ちゃんのせい!
  • 恭子ちゃんのスマホが鳴りました。お春ちゃんは耳を澄ませましたが、恭子ちゃんは画面を見たままです。「なんや。電話と違うんか?」「うん。今のは違うよ。ほらここ見て」恭子ちゃんが、お春ちゃんにスマホの画面を見せました。「オッチャンが今、帰ってきたって……、安心です。って書いてる。邦ちゃんはオッチャンのことが大好きなんやね。」「えらい仲のええこっちゃ、朝も早よから騒がしいして。こっちは心臓が上がったり下が [続きを読む]
  • 恭子ちゃんからの話
  • 「それでも、邦子のところに行くのはおかしいやろ? 邦子の旦那がなめられてるんやな。」お春ちゃんはあきれ返って言うので、恭子ちゃんが、「お春ちゃんが、昭雄さんにお金を渡すから、邦ちゃんまで甘く見られてんの。」お春ちゃんは、意外そうに言いました。「え? 私のせいか?」「そうよ。」恭子ちゃんにはっきり言われて、お春ちゃんはションボリしました。「なんでお金、渡してたこと知ってるんや?」「そんなん分かるわよ [続きを読む]
  • なんで、オッチャンが?
  • 「そやけど、なんで邦子の婿さんが、昭雄さんのこと言うてくんのやろ? 余計な事教えにけぇへんかったら、私も悩むことあらへんのに……。迷惑なこっちゃ。」お春ちゃんが、オッチャンが帰った後にポツリと言いました。「あの女が、邦ちゃん所に『葬式するから300万出せ』って言いに来たからやよ。」恭子ちゃんでした。「え?」「うわ、ビックリした。起きてたんかいな。」「ねぇ、恭子ちゃん、あの女って……、まさか……」ま [続きを読む]
  • まあちゃんったら、どうするの?
  • 「……そんなん言うたかて、私も分からんねん。」「お春ちゃん。」「そやから、まあちゃんやったらどないするんか聞いてるねん。」お春ちゃんがまあばあちゃんに聞きました。「……私なら、放っておくわ。それは、今一緒にいる人の仕事だもの。それにあの家はお春ちゃんのものなのよ。早く出て行ってもらわないといけないでしょ。」まあばあちゃんの厳しい言い方にお春ちゃんも顔を引き締めました。オッチャンはお春ちゃんの様子に [続きを読む]
  • まあばあちゃんには、大嫌い
  • 「お春ちゃん、そんなこと町会に言っちゃだめよ!」まあばあちゃんは、慌ててお春ちゃんを止めました。「え、なんで……?」「だって、そんなこと町会に相談することじゃないでしょ? それに、町内の人中に知られることになるわよ。それこそ仏様に恥をかかせることになるわ。」まあばあちゃんの言葉に、お春ちゃんは、「……ほんまやな。……そやけど、……ほな、私、どないしたらええんや。昭雄さんのこと、あのまま放っておけ言 [続きを読む]
  • お春ちゃん、なんで?
  • 「……邦子、ほんまに……そない、言いましたか……?」お春ちゃんは、驚いたように言いました。「……はい。」お春ちゃんは、まあばあちゃんを見ました。「私もそう思うわ。お春ちゃん、あなたの生んだ子は邦ちゃんなのよ。その娘が今まで、されてきたこと考えてみてよ。」突然女の人を連れてきて、邦ちゃんに世話をさせて、雨の日に追いだしたうえに、お金の無心に来る昭雄さん。いつまでも、関わっているお春ちゃんがおかしいの [続きを読む]
  • お春ちゃんにとっての縁
  • 「……まあちゃん……」「……なに……」「あんな……、ごめんやで、なんやかんや言うても一回は私らの縁のあった人やし……、葬式ぐらいは出さんとな……、な?」お春ちゃんはまあばあちゃんに同意を求めるように言いました。まあばあちゃんが黙っていると、「死んだまま寝かしとかれへんやろ?」「でも、お春ちゃん、昭雄さんのほうから縁を切ってほしい言ってきたのよ。一緒に暮らしてる人に任せたらどうなの?」まあばあちゃん [続きを読む]