まあばあちゃん さん プロフィール

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まあばあちゃんさん: 堺の町のまあばあちゃん
ハンドル名まあばあちゃん さん
ブログタイトル堺の町のまあばあちゃん
ブログURLhttp://mabaachan.blog.fc2.com/
サイト紹介文堺の町に住む、ひとりのおばあちゃんのお話です。
自由文住み慣れた町の人々との交流や孫のトモちゃんや犬のジロとの生活を通して力強く生きていく姿を物語に書きたいと思います。 
宜しくお願いします。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供229回 / 365日(平均4.4回/週) - 参加 2012/09/30 10:11

まあばあちゃん さんのブログ記事

  • 吉川さんはいるかしら?
  • 「なあ、まあちゃん、吉川さんは何を考えてるんやろ? 私、よう分からんわ。大家さんから10万円もろといて家出る気ないみたいやし。そうかと思たら、お豊ちゃんの家に入りびたったり……いったいどういう人なんやろうな。」大家さんと別れた後、お春ちゃんは疲れたように言いました。「お昼に聞きましょう。おいしいもの作って。ね?」「そやな、それがええな。」お春ちゃんは、釈然としない様子でしたが、自分を納得させるよう [続きを読む]
  • 吉川さんを訪ねたけれど……
  • 「吉川さ〜ん! 妙ちゃ〜ん」お春ちゃんがインターフォンを押して言いました。「吉川さ〜ん」まあばあちゃんも呼びました。お春ちゃんは、何度も呼びましたが、吉川さんは出てきません。「留守やろか?」お春ちゃんが心配そうに、まあばあちゃんと大家さんを振り返りました。「お春ちゃん、改めて来ましょう。ね?」「そやな。」お春ちゃんは気合を入れすぎていたせいか、しょんぼりしてしまいました。「大家さん、えろうすんまへ [続きを読む]
  • お春ちゃんも言いたい
  • 「ホンマになんも聞いてへんかったんやなぁ」大家さんは、驚いたような呆れたような顔をしました。「聞いてなかったやないわ。なんで、その10万円、吉川さんに渡すのん! 家賃は私がはろてるのに! ……知ってるやろ! あんたの嫁さんも家賃持って行ったとき言うてくれたら良かったのに!」お春ちゃんの声は上ずっていました。「それがな、うちの息子 が話をしに行ったんやけど、みんな気ぃよう聞き入れてくれはってな。集ま [続きを読む]
  • 吉川さんだけが……
  • 「「吉川さん?」」まあばあちゃんとお春ちゃんは同時に言いました。「う〜ん。ほんまに何にも聞いてませんか……?」「何を言うてんのかさっぱり分からへんわ。しっかりしてや。」「吉川さんに、出てほしい言うたんですわ。」「えらい急に、なんでやな。家賃はきちんと払ってますやろ?」お春ちゃんは、訳が分からないという様子です。「急、違いますで、え〜と、もう1か月いや……7月やったから、2か月になります。」「ええ! 2 [続きを読む]
  • 大家さんのお願い
  • まあばあちゃんとお春ちゃんが朝のお洗濯が終えた頃、大家さんが訪ねてきました。吉川さんが住んでる部屋の大家さんです。「お早うさんです。」「どうされたんです?」いつも明るい大家さんの暗い顔にまあばあちゃんは驚きました。「ちょっと、お願いがありまして……」「大家さんが、私にお願いですか?」「どんなお願いでっか?」お春ちゃんが遅れて出てきました。「あ、お春ちゃん、いてはったんか良かったわ!」大家さんがあん [続きを読む]
  • まあばあちゃんは寂しい気持ちに……
  • 今日も、吉川さんとお昼を食べています。今朝も一緒に散歩をしました。お春ちゃんは、ずっとお家賃のことを言えずにいます。まあばあちゃんには「もう! いい加減にしてほしいわ。そうやろ? 今度は絶対に言うたるわ!」と鼻息荒く言っているのに、本人を前にすると言い出せないようです。「ねぇ、お豊ちゃんは、どうして朝の散歩に来ないの?」と吉川さんが聞いてきました。「知らんがな。あんた、もうかまいなや!」とお春ちゃ [続きを読む]
  • お春ちゃんは言いづらい
  • 夜になり、まあばあちゃんもお春ちゃんもお布団に入りました。ジロもミミも、クークーと気持ちの良い寝息を立てて眠っています。「……なあ、まあちゃん……」お春ちゃんが、悲しそうな声で言いました。「どうしたの?」「吉川さんの家賃な……。もう大分になるやんか……。吉川さん、家賃のこと忘れてるみたいと思えへんか? 私も年金から払える程度の額やし……もうええかと思いながら、やっぱり気になってなぁ……」「……お春 [続きを読む]
  • だんだんイヤに……
  • 「それで、どうなったの?」まあばあちゃんは、緊張気味に聞きました。「それは、即座に断ったらしいわ。」「そう……」まあばあちゃんは、ほっと胸をなでおろしました。「なんか吉川さんて、付き合えば付き合うほど嫌になる人やなぁ。初めは控えめで上品な物言いやし、絵はうまいし手芸もプロ並みやん。私、尊敬してたんや。今は嫌で嫌でしょうがないわ。」お春ちゃんは、そう言うなり、しょぼんとしてキッチンの椅子に腰を下ろし [続きを読む]
  • 吉川さんの頼み事
  • 「……そやねん。ほんでな。まあちゃんが、ピアノの先生のことで行った日な。吉川さんおった? ……えー! ホンマかいな。……うん……なんでやな。……あんた、はよ言わなアカンやん。……へぇ……、なんやな……」しばらくして、お春ちゃんは受話器を置きました。そして、「まあちゃん、あの日、吉川さんいたんやて!」「でも、それならどうして、姿を見せなかったのかしら……」「変やろ? それ私も聞いたわ。吉川さん言うた [続きを読む]
  • まあばあちゃんは気づかなかった
  • 「なあ、まあちゃん、吉川さん、またお豊ちゃんのところに行くやろか。」お春ちゃんが、夕ご飯の支度をしているまあばあちゃんに聞きました。「どうかしら……、吉川さんのことは分からないけど、マコちゃんの態度でお豊ちゃんのことは大丈夫だと思ったわ。お春ちゃんはどう?」「私もそない思うわ。さすがはマコちゃんやと思ったわ。」まあばあちゃんも頷きました。「なぁ、吉川さんは、マコちゃんの留守を狙って上がり込んだんや [続きを読む]
  • いちいち嫌味な吉川さん
  • 「あれ! シャッターが自分で上がっていくわ。」興奮したお春ちゃんが嬉しそうに言いました。「電動のシャッターなんて、別に珍しくないでしょ? まあちゃんの家もそうでしょ?」吉川さんが笑いながら言いました。「あんた、言うことがいちいち嫌味やな。」お春ちゃんの?ッとした顔を見て、吉川さんは黙りました。「そやけど、マコちゃんとこの車庫はきれいやなぁ。こんな駐車場からエエ車に乗って出るのは、エエとこの奥さんみ [続きを読む]
  • マコちゃんが車で送ってくれた
  • 「まだ、外は暑いですから、送らせてください。」マコちゃんがそう言いました。「あの、でも近くですから……」と、まあばあちゃんは言いましたが、「でも、まあちゃん、今日は暑いで、甘えとこう。」お春ちゃんは歩きたくないようです。「どうぞ、こっちです。吉川さんもどうぞ。」と言ってマコちゃんが車庫に案内してくれました。中に入ると、「あれま。車が3台もある!」お春ちゃんがビックリして言いました。「あは、車好きな [続きを読む]
  • 吉川さん、一緒に帰ろう
  • 「あら、大変、もうこんな時間だわ。」まあばあちゃんが時計を見ると、もう4時を回っていました。「お話が楽しくて、長居しすぎました。ごめんなさいね。私たち、もうお暇しますね。」「ほんまや。長居しすぎたわ! 帰りますわ。晩御飯の準備せんとあかんしな。」お春ちゃんもどっこいしょと立ち上がりました。「あんたも帰ろ。あんまり長居したらアカンで。」お春ちゃんが吉川さんに言いました。「わたし? わたしは。夕食のお [続きを読む]
  • リビングに入ってきたハッピーちゃんとカイちゃん
  • まあばあちゃんたちの側に来ると、カイちゃんはまあばあちゃんの膝の上に飛び乗って顔をなめまくります。ハッピーちゃんは膝に顔をのせて頭を撫でてもらうのを待っています。いつになく切羽詰まったものを感じます。まあばあちゃんやお春ちゃん、そして何より、マコちゃんに伝えたいのでしょう。“吉川さんは嫌”…… だと、でも、マコちゃんの様子を見ていると、いろんなことを分かっているような気がしました。いい方向に行くよ [続きを読む]
  • 麦茶をどうぞ
  • 「お母さん、どこへ行ってたんですか? まあちゃんとお春ちゃんの声がしたのに、急にいなくなって……」マコちゃんが、麦茶とお菓子をリビングに持ってきてくれました。「あ、私が……」吉川さんが慌ててマコちゃんのお盆を取り上げようとしました。「お気遣いなく、麦茶を出すくらい私にもできます。それに、まあちゃんとお春ちゃんは、母の大切な友達です。私にとっても大事な人です。」マコちゃんの言葉に、吉川さんはお盆にさ [続きを読む]
  • 吉川さんの苦手
  • 「ええ、あのカッコのエエ人のお父さんもか?」お春ちゃんはビックリして言いました。「……うん……」「え、でも、あの人、お豊ちゃんところでご飯食べてるんと違うんか?」「吉川さん、始めの頃は、5時ごろに帰ってくれたんよ。私は、それから夕食の支度をして、6時ごろ迎えに行ってたんよ。それがだんだん6時になり、7時なり、今は8時よ。」「ほな、晩御飯どないしてん?」「今は、私が運んでるの。」「ほな、一人で食べて [続きを読む]
  • 吉川さんが10人になったら
  • 「お豊ちゃん、あんたみたいに頼りなかったら、また第2、第3の吉川さんが来て、あんたの家、吉川さんだらけになるで。ほんまに! その人らに5万円ずつ渡してたら、10人来たら50万円やで! そう考えたら追い出せるやろ!」お春ちゃんも厳しく言いました。「頑張ってみるわ。」お豊ちゃんも固く決心したようです。「マコちゃん、顔には出さなくても、とても困ってると思うわ。お仕事忙しいのに、吉川さんのおかげで家も落ち着 [続きを読む]
  • お豊ちゃんは奥様!
  • 「あんた、それマコちゃんに言うたんか?」お春ちゃんが身を乗り出して言いました。「言いたいけど、マコちゃんの前では別人やし、私の言うこと伝わるとは思えない……。」お豊ちゃんの答えにお春ちゃんも頭を振りました。「それに、毎日、『マコちゃんに何かすることあったら言ってくださいね』って言うものだから、マコちゃん、『お小遣いにしてください』って5万円、吉川さんに渡してたわ。」「まあ、なんてこと……」まあばあ [続きを読む]
  • 吉川さんの本性って?
  • 「吉川さんは、ここに来て何をしてるの?」まあばあちゃんが聞きました。「マコちゃんにお茶を出したり……」「何を言うてんのや。それはあんたの役目やろ!」お春ちゃんがあきれたように言いました。「それがね、私がそろそろマコちゃんにお茶を出そうと用意するでしょ。そしたら、それを持って行っちゃうのよ。お茶を持って行ったあとは、ずっと話し相手になってるし、夕食も傍にぴったりついて、かいがいしくお世話するの。なん [続きを読む]
  • 吉川さんのおはぎ
  • 門の中に入ると、ハッピーちゃんとカイちゃんが走ってきてくれました。“いらっしゃい! 待ってたよ”と言うように、体中で喜んでくれています。今までにない歓迎ぶりです。なにか助けを求めているようにも感じます。吉川さんは、家に入ってしまったようだし、ハッピーちゃんとカイちゃんのおかげで、長話ができそうです。「お豊ちゃん、吉川さんのこと気苦労なんじゃない?」まあばあちゃんは単刀直入に聞きました。「まあちゃん [続きを読む]
  • 吉川さんが出てきた……
  • 「いらっしゃーい!」吉川さんが、明るく扉を開けました。まるで今までと雰囲気が違います。上品でしとやかで、そして、辛辣な物言いい……の吉川さん。「あんた、なんでこんなところにおるん。あんた、お豊ちゃんのこと嫌ってたやろ。」お春ちゃんが驚いた様子で尋ねました。「え? そんなことないわよ。どうして?」「どうしてって……」「わたしねぇ、この頃、お昼から手伝いに来てるのよ。るり子さんが昼まででしょ? だから [続きを読む]
  • インターフォンに出た人は……
  • お豊ちゃんは、亡くなったご主人の連れ子にひどい目に遭わされた時も、黙って耐えていました。お豊ちゃんは、本当に困っている時こそ、胸の中にしまって自分で解決しようとします。今もきっとそうなんじゃないかと思うと、いてもたってもいられなくなったのです。それで、この真夏の暑い盛りにシルバーカーを押して家を出てきました。お春ちゃんも体が弱いのについてきてくれました。ルリちゃんから聞いた話では、お豊ちゃんが、「 [続きを読む]
  • 午後1時からのお出かけ
  • まあばあちゃんとお春ちゃんは、一日の中でもっとも暑い、午後1時過ぎに家を出ました。お豊ちゃんの家に行くためです。照り付ける太陽とアスファルトの照り返しで、日傘をさしていても気休めにしかなりません。「暑いなぁ。まあちゃん、ジロとミミ、置いてきてよかったな。今頃、クーラーのきいた部屋の中で気持ちようしてるやろ。」お春ちゃんは流れる汗をぬぐいながら言いました。「はぁ、拭いても拭いても流れてくるなぁ。この [続きを読む]
  • まあばあちゃんの胸騒ぎ
  • 「ねぇ、お春ちゃん、吉川さんに、お豊ちゃんとマコちゃんのこと聞かれなかった?」「聞かれたで、根掘り葉掘り聞いてきたわ。なんで知り合ったんかとか、一緒に暮らすようになったんかとか……マコちゃんの好物なんかも聞いてたなぁ。」「好物も?」まあばあちゃんは驚きました。なぜ、吉川さんがマコちゃんの好物を知る必要があるのでしょう。なんとも嫌な感じです。「お春ちゃんは、なんて答えたの?」「そのまんま答えたで。ど [続きを読む]
  • 吉川さんの質問
  • 「勝手に家中の掃除やら洗濯をするらしいわ。ルリちゃん、えらい困ってたで。」それを聞いてまあばあちゃんの心はさらに暗くなりました。そして、ふと思い出しました。以前に吉川さんが「ねえ、まあちゃん、マコちゃんとお豊ちゃんってホントの親子じゃないんでしょ? 何か聞いてる?」突然聞かれて、まあばあちゃんはドギマギしました。「どうして?」「うん。お豊ちゃん、うまいことしたって羨ましがってる人がいたの。どうして [続きを読む]