フーコ さん プロフィール

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フーコさん: 日々をすくう言葉
ハンドル名フーコ さん
ブログタイトル日々をすくう言葉
ブログURLhttp://fuko3750.blog.fc2.com/
サイト紹介文近代詩の匂いをもった現代詩を書きたいと思っています。
自由文中原中也、立原道造など、近代詩と近代詩人が大好きな社会人です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供14回 / 365日(平均0.3回/週) - 参加 2012/10/06 23:59

フーコ さんのブログ記事

  • moon walk
  • 8月になると世界の果てにピエロがひとり 現れて崖っぷちを危うげに歩くのだというそれに気づくとああ 今年も夏が死にはじめたそう感じるのだと言って月光の下いとけない笑みを浮かべたああ なんて悲しい人だ 君は美しい人だ君は [続きを読む]
  • 2021
  • 夢から覚めてがらんどうのがらんどうの 首都の朝ですゆるやかに自殺していく人たちが列をなして歩きます光を浴びてわたしは 丸の内の真ん中の冷えた路上に座り込みせめて 歌おうと思いますあおぞらの歌なみだの歌を列車に飛び込むあの子のために失いつづける この国のためにどん底のこの場所でせめて うつくしい 歌を [続きを読む]
  • 猫のように
  • 何もないああ 何もない土曜日は思考なんて捨てましょうぽっかりと空の色を見て洗濯物の はためくのを見てお腹が空いたらひっそりとした路地を歩いて馴染みのパン屋に行きましょう冷えた紅茶を買いましょうそうやって誰かと話すこともなく誰かを思うこともなくただ 健康になりましょういつの日か世界と愛し合うために [続きを読む]
  • 誓い
  • 優しかったあの人がもういないのだ、とわかった日ゆうべの空は花嫁のベールのように軽やかで宇宙まで歩いていけそうだったひとりぼっちの縁側でじわじわと冷えていく素足ずっと聞こえてたやわらかな耳鳴り私は思ったどん底まで、自分でいよう。こなごなになるまで馬鹿みたいに、自分でいよう。 [続きを読む]
  • 春の涙
  • 春心の中の ガラスの皿にさらりとした水が溜まるバスに乗るたび新しい場所へ向かうたびなみなみ揺れてなぜだか少し 泣きそうになる [続きを読む]
  • lunatic conversation
  • 春のはじめの日月はまだ冷え冷えと 空にあって僕は炭酸水をグラスに注いだ月は話した僕には分からない言葉僕は話した月には分からない言葉世界で一番透き通ったこの会話炭酸水に溶かし込みふかぶかと酔っていく春のはじめの金曜の ささやかな夜の魔法だ [続きを読む]
  • 詩人のたましい
  • その詩人のたましいは馬鹿みたいに美しかったあんまり美しすぎたから何の役にも立たなくてあんまり美しすぎたからかえって皆に疎まれてひとりでせらせら笑ってたそうして詩人のたましいは月のきれいな森のなか首をくくって死にました笑ったまんま死にました笑ったまんま死んだのになぜだか涙がぽとぽと落ちて今でも深い森のなか掬われるのを待っている掬われるのを待っている [続きを読む]
  • 正しい夜
  • ひとりの部屋で歩くふりでもしているとだんだんと正しい夜が遠くなってくハイヒールいつの間にか脱げていて為す術もなく冷える指先たぶんもう戻れないかもしれないな戻れないかも しれないな [続きを読む]
  • 求道者
  • もっと色のある言葉がほしいクラシカルな危うさがほしい透明な酒を飲みひとり 月夜の松林をゆく体の中で しんしんと音がする足元のずっと下にも宇宙があることふいに気づいてみたりする [続きを読む]
  • 日本式平和空間
  • 休日よく陽のあたる畳のへりから立ちのぼってくるしずけさよあたらしくした天井のあかり遠く聞こえる大工の仕事空の青さが染み込んですべてのものが平等に3cmずつ許されてゆくああ、これがpeace in Japanese style折り重なった記憶の最果て。 [続きを読む]
  • 長い夜
  • 闇の中に手のひらを差し出してしっとりと蒸気を集める何度も 何度も部屋の隅で鳴ってたレコードいつの間にか終わってて振り向くと ひとりぼっちそれでもさやめたりしないよこの夜が終わるまで何度も何度も蒸気を集めてほのかな匂いに涙を流すんだ葬送の三日前大気の中にはかなしい予感が満ちている [続きを読む]
  • Cruising,
  • 花散る夜は都のさいはて超特急が通りますあわいあわい水色の蒸気を吐いてひとびとはなけなしの缶詰でささやかな宴をひらく声にならない祈りとともに彼らがみんな眠ったらきっと世界でいちばん綺麗な音が空の高くで鳴るでしょう空の高くで、鳴るでしょう。 [続きを読む]
  • 夏の生命
  • 夏の生命は生まれたそばから終わりはじめてる寝転ぶ彼女の額に添えた手のあたりにそれは、ある(僕らみたいだ)(僕らみたいだ)ああ、炭酸水が飲みたい。舶来のオレンジの、びしっと苦いやつがいい。 [続きを読む]
  • 最果ての伝統建築
  • 僕は走ったもう眠りたいのに走り続けた錆びかけたオレンジ色の奇妙な夕暮れだった激しかった雨のあと(もう要りません要りません 頼んでもいないのに 与えられたものばかり)少しずつ空は臨界に近づいていた僕は気づいた100年前から 終わりはじめていたことを辿り着いたのは1軒の日本家屋縁側に 花の乙女押し黙ったまま笑う、笑う世界が笑う最果ての縁側でもう戻れない縁側で [続きを読む]
  • 夏の数学者
  • 夏の角度を例えるならば暑さで緩んだ ベランダのゴム草履屋根の上 錆びかけのテレビアンテナ許される5秒前の、沈黙ぽっかりと君は欠伸をするけれど郵便のバイクは遠くでパタパタ鳴るけれど世界はずっと 許される5秒前たぶん、永遠に許される5秒前 [続きを読む]
  • 雨上がりのルービック
  • 彼女いつも透明なルービック回してた6月の雨上がり丘の上古ぼけた時計台夕暮れの街のオルガン彼女の髪 風に揺れて街の誰もが彼女を愛してた崇拝してすら、いただけど 彼女は 綺麗な指でずっとずっと回してたいつまでも揃わない6月の 透明なルービック [続きを読む]
  • 雨と煙草
  • あおぞら色の煙草を吸った雨の降る日の水族館でガラスは曇って 何にも見えず冷えていくのは指ばかり(ねえ、)あおぞら色の煙草を吸うと未来にくちづけしたくなるすぐそこに待つ悲しみなんかまるで知らないふりをして [続きを読む]
  • 復刻版
  • 初夏の夕透明な音楽が窓の外から吹き込んでリノリウムの床に溜まる80年後には死んでしまう運命の君がのびやかに炭酸水を飲んでいる復刻されたスチール缶とみどりいろの雨の予感とそれが きっと 初夏の夕のあざやかな悲しみの正体でした [続きを読む]
  • ひとつの孤独
  • ある日おっちょこちょいの女神が天に銀色を撒き散らした遠足の日だったどこも ぽそぽそと賑わっていた気付いていたのは少女だけ森の間から曇り空を見上げその奥にある銀色を誰にも言わずぽっかりとただ ぽっかりと見つめていた [続きを読む]
  • 立夏
  • 夏に向かうこの森のおとめ白い腕若葉の色に浸されて書く、書く、(彼女はおそろしく速筆だ)りんとした瞳でみなの命の筋書きを一息ごとに今さえ過去になるように涙の前にきらめく夏になるように [続きを読む]
  • 帝都
  • ねぇ、帝都今宵の蒸気は いつもより鮮やかだ人もまばらな停車場でランプがぎらぎら光ってる君が見せてくれたのはいつも右手の薬指僕の心を引っ掻いてそれっきりそれっきりなんだねぇ、帝都最後に どうか見せておくれよ桜の雨のその下の鮮やかな血流を赤いレンガの裏側の狂おしいほどの憧れをそしたら 僕らはなやかに お別れをしよう帝都2016年の君を僕は 少しだけ 愛していた [続きを読む]
  • 彼岸
  • とっぷりと満ちていくほど 遠くなる彼岸の夜の 白い右腕 [続きを読む]
  • カロウ
  • 終電車の中うなだれる人々は灰色のヴァイオリンである骨ばった手が後ろから伸びてきてぶっきらぼうに、それを、弾く次々に次々に都会の夜の片隅のひそやかな不協和音である。 [続きを読む]