seitaro さん プロフィール

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seitaroさん: 阪急沿線文学散歩
ハンドル名seitaro さん
ブログタイトル阪急沿線文学散歩
ブログURLhttp://nishinomiya.areablog.jp/bungakusanpo
サイト紹介文阪神間にゆかりの小説随筆の舞台を訪ねます。野坂昭如、小松左京、谷崎潤一郎、須賀敦子、宮本輝、小川洋子
自由文火垂るの墓、歌う女、細雪、本に読まれて、にぎやかな天地、ミーナの冒険、涼宮ハルヒの消失
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供290回 / 365日(平均5.6回/週) - 参加 2012/10/10 09:42

seitaro さんのブログ記事

  • カトリック夙川教会の幼稚園を舞台した阪田寛夫の「酸模」
  • 阪田寛夫『我等のブルース』に収められた短編「酸模」は六年生の男子小学生の異性へのあこがれ、性の目覚めを描いた、少し甘酸っぱい思いのする物語です。その舞台はどうも昭和19年まで存在したカトリック夙川教会の幼稚園のようです。「酸模」は次のように始まります。<啓四郎は牧師の子供ほど損なもんはないと思っていた。家ではスケベエなことはちっとも言えない。おまけに学校ではアーメン!とからかわれる。春休みになって [続きを読む]
  • 遠藤周作をなぐさめたのは阪神間の赤褐色の土
  • 遠藤周作は1965年『神戸っ子』6月号に随想を寄稿し、1970年4月号にはインタビュー記事が掲載されています。いずれの記事にも阪神間の白い土の色について言及しています。 まず、1965年の随想「想い出すこと」からです。<もともと話をするのが不得意なのと、講義などは私の本来の仕事ではないので、大抵はお断りするのだが、関西の大学から依頼されると何となく承諾してノコノコ出かけて行く。そしてそれが京都や大阪での仕事で [続きを読む]
  • 灘中生の憧れのまと佐藤愛子(1970年『神戸っ子』4月号より)
  • 月刊『神戸っ子』1970年4月号の「遠藤周作氏をたずねて なにいうてけつかるねん」から続けます。<灘中の頃は夙川で阪神電車に乗って岡本でおりるのだが、途中で甲南高女の生徒に会うんだな。あの「周作怠談」の佐藤愛子なんか、僕らの憧れのまとやったんや。それが別当薫(現大洋監督)に惚れててんやて。そやから大洋が負けるんや。この間、甲南高女の同窓会に招かれましてね。もう皆、オバハンやが感無量でした。握手してもら [続きを読む]
  • 阪神間が好きな遠藤周作は夙川生まれ?
  • 月刊『神戸っ子』アーカイブを見ていると、遠藤周作がしばしば登場しています。1970年4月号には「遠藤周作氏をたずねて なにいうてけつかるねん」というインタビュー記事が掲載されていました。当時の表紙は小磯良平。 1970年というと大阪万博が開催された年。遠藤周作は大阪万博で、カトリックとプロテスタントの初の合同事業、基督教館のプロデューサーを阪田寛夫、三浦朱門とともにつとめています。ミニスカート全盛時代でも [続きを読む]
  • 芦屋マリーナが見える談話室で『木を植えた人』の読書会
  • 幸運にも『海の向こうに本を届ける』の著者栗田明子さんを囲む読書会に参加させていただきました。場所は芦屋マリーナを見下ろす談話室、天気も良く大阪湾が見晴らせました。 今回のテキストはジャン・ジオノの『木を植えた人』。 フランスの山岳地帯にただ一人とどまり、希望の実を植え続け、荒れ地から森を蘇えらせた孤高の人の物語。ひたすら無私に、しかも何の見返りも求めず、荘厳ともいえるこの仕事を成しとげた老農夫、エ [続きを読む]
  • ロンドン塔のカラス伝説を初めて著述したのは夏目漱石『倫敦塔』
  • ロンドン塔に行くと大きなカラスがいました。こんな看板もあります。 17世紀にチャールズ2世がロンドン塔に棲みついたカラスの駆除を命じますが、占い師がカラスがいなくなると英国が滅びると予言により、カラスは英国王室の守護神として大切に飼われているのです。 今もロンドン塔では、ワタリカラス(raven)6羽が飼育されていて、1羽死ぬと野生のカラスを1羽捕えてきて加えるそうです。 ロンドン塔のカラスについて更に調 [続きを読む]
  • 夏目漱石が『倫敦塔』で見た「怖い絵展」のポスターの幻想
  • ロンドン塔の処刑の様子を描いたポール・ドラローシュ 「レディ・ジェーン・グレイの処刑」 が9月18日まで兵庫県立美術館「怖い絵展」で展示されています。 白いドレスを着て、目隠しをされ、今まさに断頭台の露と消えそうなうら若き乙女がレディ・ジェーン・グレーです。この時、弱冠16歳。イングランド初の女王となってからわずか9日後のことでした。 漱石は『倫敦塔』でボーシャン塔(The Beauchamp Tower)を訪れた時、処刑 [続きを読む]
  • 夏目漱石『倫敦塔』を歩く
  • 漱石は明治33年10月から明治35年12月までの2年間、文部省留学生としてロンドンに留学し、その時のロンドン塔見物を題材にした短編を書いています。『倫敦塔』を読みながら、歩いてみました。<二年の留学中ただ一度倫敦塔を見物した事がある。その後再び行こうと思った日もあるがやめにした。人から誘われた事もあるが断わった。一度で得た記憶を二返目に打壊わすのは惜しい、三たび目に拭い去るのはもっとも残念だ。「塔」の見物 [続きを読む]
  • 昭和7年カトリック夙川教会の住所は西宮市外香櫨園夙川
  • 今年、カトリック夙川教会のアルコーブに聖テレジアの像が戻されたことを前回紹介させていただきました。 夙川教会の歴史を読むと、夙川にネオ・ゴシック様式の聖堂が完成したのは昭和7年4月。新聖堂はブスケ神父が敬愛してやまなかった聖テレジアに献げられ、「幼きイエズスの聖テレジア教会」と呼ばれたそうです。 初代主任司祭のブスケ神父が翻訳した『小さき花 聖女小さきテレジアの自叙伝』を見ると、昭和四年第十五版の奥付 [続きを読む]
  • 『涼宮ハルヒの溜息』で登場した甲山森林公園と広田神社
  • 毎週金曜午後11時45分からBSプレミアムで再放送中の「涼宮ハルヒの憂鬱」からです。第21話で、団長・涼宮ハルヒの思いつきで文化祭に向けて「朝比奈ミクルの冒険」という自主制作映画を作ることになったSOS団。祝川商店街のロケに次いで向かったのは甲山森林公園。やはり登場するのはシンボルゾーン記念碑広場の「愛の像」。アニメでは甲山の頂上が見えないのが、やや不満。「愛の像」は白大理石で台座はポルトガル産赤御影石と [続きを読む]
  • カトリック夙川教会の聖テレジア像と遠藤周作
  • 遠藤周作のキリスト教観について、我々俗人にも分かりやすいのは、「遠藤周作の世界―追悼保存版」で夫人の遠藤順子さんが語っている言葉でしょう。<主人は外国へ参りまして、やはり日本のキリスト教はどうあるべきかということを非常に考えたのだと思いますし、それから小さい時分に洗礼を受けましてからも、どうも自分にはしっくりこない着物をいつまでも着せられているという感じでしたと思いますので、何とかこれを自分の身体 [続きを読む]
  • 中世の建築物・貴族の館ビルズレー・マナー・ハウス
  • イギリスの建物として、どうしても見ておきたかったのは、シャーロック・ホームズやダウントン・アビーなどで登場する貴族の館、マナー・ハウス。 マナー・ハウスとは中世の荘園(マナー)において、地主たる荘園領主が建設した邸宅です。 コッツウォルズではヒドコート・マナー・ガーデンでイングリッシュ庭園を楽しむことができましたが、幸運にも湖水地方でストラット・フォン・エイボンから約3マイルのところにあるビルズレ [続きを読む]
  • 小川洋子原作・映画『薬指の標本』映像化された標本づくり名場面
  • 小川洋子原作の『薬指の標本』はフランスの女性映画監督ディアーヌ・ベルトランにより、原作に忠実に映像化されています。 これまで紹介できていない標本にまつわる名場面をまとめました。原作をお読みの方は、想像した場面と比べてみてください。 まずわたしが何でもいいから一つ標本を見せてもらえないだろうかと弟子丸氏に頼んで、標本技術室から持って来たきのこの標本です。<「これが標本ですか」わたしはつぶやいた。「そ [続きを読む]
  • 読売新聞名言巡礼「須賀敦子」で関西では読めなかった記事
  • 8月20日の読売新聞日曜版の名言巡礼 須賀敦子「きっちり足に合った靴さえあれば…」は東京では2面構成になっているのですが、残念ながら関西では「続きは「読売プレミアム」でと書かれて、2面側の記事は読めませんでした。YOMIURI ONLINEでも1面側も記事しか読めません。http://www.yomiuri.co.jp/life/travel/meigen/20170816-OYT8T50063.html?from=tw2面側の記事を入手し、日にちも経過しましたので、貼り付けさせていた [続きを読む]
  • 毎日新聞阪神版に椹野道流さんの特別展の記事が掲載
  • 本日の毎日新聞朝刊に芦屋市立公民館展示場での特別展の記事が掲載されました。https://mainichi.jp/articles/20170831/k00/00e/040/195000c山本愛記者による記事です。<兵庫県芦屋市在住の医師で、作家の椹野道流(ふしの・みちる)さんの小説に描かれた芦屋市内の場所を撮影した写真と著書の特別展示が市業平町の芦屋市民センターで開かれている。阪神芦屋駅周辺が舞台の「最後の晩ごはん」シリーズ(角川文庫)は6月に8作目 [続きを読む]
  • 小川洋子の作品を映像化するとフランス映画になる(『薬指の標本』)
  • 『薬指の標本』は1994年に刊行された小川洋子さんの初期の代表的な作品といっていいでしょう。「恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の作品」という解説ですが、正に小川ワールドの真骨頂です。『薬指の標本』は日本著作権輸出センター(JFC)の栗田明子さんの尽力でフランス語出版されました。上の写真はフランス語版『薬指の標本』(L' Annulaireは薬指) そして2005年にはフランスの女性監督ディアーヌ・ベルトランに [続きを読む]
  • 満池谷のワイン会で『火垂るの墓』の親戚の叔母さんの写真!
  • 昨年末に満池谷町自治会副会長のTさんが、野坂昭如が神戸大空襲のあと、疎開してきた満池谷町の遠い親戚の家の場所・その家族構成など、つぶさに調べ公開されました。 先日、ソムリエの資格も持たれるT家で「夏に恋するゼクトのつぶやき」と名したワイン会が開催され、参加させていただきました。飲ませていただいたワインは、ドイツゼクト始め、ドイツワインが3種類、フランスワインが4種類、南アフリカのワインが1種類の合計 [続きを読む]